JPH0341437Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、端子自動圧着機における端子の間欠
送り機構付ダイスユニツト（以下ミニアプリケー
ターと称す。）の保持装置に関するものである。

（従来の技術） 上記のミニアプリケーターＡは後述するように
端子の自動圧着機本体に対して着脱自在に装着さ
れ、両者が協働して端子に電線の端末を自動圧着
させるものである。その構造は第７図および第８
図で示すように、ミニアプリケーター側ラム１の
上下運動を、フイードカム２に係合するスライド
１５に組付けられたカムフオロワー８と、基端が
位置調節駒１９に中間部がリンク１０に各々枢支
されたレバー９とを介して左右運動に変換し、当
該レバー９にリンク結合され且つその結合部がス
プリング１７で牽引されている端子送り爪１６
を、ラム１の上下運動に連動して間欠駆動させ、
一列に連結された送り台５上の端子Ｔを１個分ず
つ下ダイス７が配備されている圧着位置へ給送す
るものである。前記ミニアプリケーターＡは、上
下の各ダイス形状を変えたものを各種用意し、端
子Ｔや電線に適合したものを選択使用するため
に、自動圧着機本体Ｂに対して着脱自在な構成に
する必要がある。

すなわち、第９図で示すようにミニアプリケー
ターＡを水平方向に移動して、ミニアプリケータ
ー側ラム１を圧着機側ラム３のラムホルダー４に
嵌合して一体に装着させる。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながら、前記したミニアプリケーターＡ
を自動圧着機本体Ｂのラムホルダー４より取外す
と、ミニアプリケーター側ラム１は自重およびス
プリング１７の張力によつて引下げられて上下の
各ダイス６，７が接触し、当該ダイスを破損させ
る恐れがある。又、ミニアプリケーターＡをラム
ホルダー４に取付けする際には、端子送り爪１６
を持ち上げてレバー９を第１０図で示す上死点位
置にし、ミニアプリケーター側ラム１を上方へ引
出した状態に保持させながらラムホルダー４に合
せて装着しなければならないと云う煩しさがあ
る。そこで本考案は、これらの問題点を改善した
端子自動圧着機におけるミニアプリケーターの保
持装置に関するものである。

（問題点を解決するための手段） 本考案は、ミニアプリケーターには当該ミニア
プリケーター側ラムに嵌合して上ダイスを上死点
位置に保持させる保持装置が装着され、該保持装
置は前記ミニアプリケーターを端子自動圧着機に
取付ける際に前記ラムホルダーと入換りにミニア
プリケーター側ラムから自動的に脱出し、前記ミ
ニアプリケーターを端子自動圧着機から取外す際
にはラムホルダーと入換りにミニアプリケーター
側ラムに自動的に嵌合するばね支弾されたストツ
パーを有することを要旨としたものである。

（実施例） 以下に本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。本考案では、前記自動圧着機本体Ｂのラムホ
ルダー４からミニアプリケーターＡを取外した際
に、ミニアプリケーター側ラム１が自重およびス
プリング１７によつて自然落下するのを防止する
ための保持装置Ｃが設けられている。この保持装
置Ｃは第１図および第２図で示すように、長孔２
０ａで水平調整可能にミニアプリケーターＡに支
持されるブラケツト２０と、該ブラケツト２０か
ら垂直に起立されて先端に嵌合溝を有するブラケ
ツト１８と、該ブラケツト１８の嵌合溝に嵌合さ
れて水平に設けられたストツパー１４と、該スト
ツパー１４の一端に設けたピン１４ａと前記ブラ
ケツト１８に設けたピン１８ａ間に張設された引
張りバネ１３と、前記ストツパー１４の他端に設
けられた操作片１１とで構成される。尚、操作片
１１は溝形のホルダー１１にローラー１１ｂが軸
１１ｃで回動可能に枢支されている。

前記の保持装置Ｃは、第３図のようにミニアプ
リケーターＡの上部に前記ブラケツト２０を介し
て一体に取付けられると共に、引張りバネ１３の
弾発力で突出されたストツパー１４の操作片１１
側の端部がミニアプリケーター側ラム１の上部に
形成されたリツプ溝に嵌合して一体に取付けられ
ている。保持装置Ｃを装着したミニアプリケータ
ーＡを、第４図で示すように圧着機側ラム３が上
死点位置の時に自動圧着機本体Ｂの上型側と下型
側間で矢視の取り付け方向へ水平にスライドさせ
ると、圧着機側ラム３の側面に当接した操作片１
１が押圧されるので、前記引張りバネ１３の弾発
力に抗してストツパー１４が図面上で左側へ水平
移動され、ミニアプリケーター側ラム１のリツプ
溝に嵌合しているストツパー１４の端部が順次押
出されると共に、代つて当該リツプ溝内へ圧着機
側ラム３のラムホルダー４が嵌合されて第５図の
ように所定位置にセツトされる。また、ミニアプ
リケーターＡを矢視の取り外し方向へ水平にスラ
イドさせて自動圧着機本体Ｂから取り外す場合に
は、取り付け時とは逆にラムホルダー４から抜出
されたミニアプリケーター側ラム１のリツプ溝内
に、引張りバネ１３の弾発力で復元したストツパ
ー１４の端部が順次嵌合される。

従つて、ミニアプリケーターＡの着脱時におい
て、前記した従来例のように上ダイス６が落下し
て下ダイス７を破損することがないと共に、端子
送り爪１６の持上げやミニアプリケーター側ラム
１の引出し操作等の煩しい作業が不要である。

尚、前記保持装置Ｃの操作片１１は、ストツパ
ー１４を介して引張りバネ１３に支弾された状態
でローラー１１ｂが圧着機側ラム３の側面に当接
され、当該ローラー１１ｂは第５図の上死点位置
から第６図の下死点位置迄圧着機側ラム３の側面
に添つて転動される。また、符号１２は高さ調整
用カムである。

（考案の効果） 前記した実施例でも明らかなとおり、本考案で
は端子自動圧着機本体に対するミニアプリケータ
ー（端子の間欠送り機構付ダイスユニツト）の着
脱時において、ミニアプリケーター側ラムがラム
ホルダーに係合すると自動的に保持装置Ｃのスト
ツパーがミニアプリケーター側ラムから取外さ
れ、またミニアプリケーター側ラムがラムホルダ
ーから取外される以前にミニアプリケーター側ラ
ムに保持装置Ｃのストツパーが自動的に係合する
ので、端子の間欠送り機構側のスプリングおよび
ミニアプリケーター側ラム１の自重に左右される
ことなく上ダイスが下ダイスと離れた状態で保持
され、落下によるダイスの破損が防止されると共
に、ミニアプリケーターの着脱作業を極めて簡単
に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の要部である保持装置Ｃの正面
図、第２図は同側面図、第３図は同保持装置を装
着したミニアプリケーターの側面図、第４図は同
ミニアプリケーターの自動圧着機本体に対する着
脱状態を示す正面図、第５図は同ミニアプリケー
ターを装着した端子自動圧着機の上死点位置にお
ける正面図、第６図は同ミニアプリケーターを装
着した端子自動圧着機の下死点位置における正面
図、第７図は一般的なミニアプリケーターの上死
点位置における動作説明図、第８図は同下死点位
置における動作説明図、第９図は同ミニアプリケ
ーターと自動圧着機本体との連結部分の説明図、
第１０図は同ミニアプリケーターの着脱操作説明
図である。 符号の説明、１……ミニアプリケーター側ラ
ム、２……フイードカム、３……圧着機側ラム、
４……ラムホルダー、５……送り台、６……上ダ
イス、７……下ダイス、８……カムフオロワー、
９……レバー、１０……リンク、１１……操作
片、１２……高さ調整用カム、１３……引張りば
ね、１４……ストツパー、１５……スライド、１
６……端子送り爪、１７……スプリング、１８，
２０……ブラケツト、１９……位置調節駒、Ａ…
…ミニアプリケーター、Ｂ……自動圧着機本体、
Ｃ……保持装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 端子自動圧着機本体に設けられたラムホルダー
   に対し、端子の間欠送り機構付ダイスユニツト
   （ミニアプリケーター）を水平状にスライドさせ、
   当該ミニアプリケーターに設けられたラムを嵌合
   させて端子圧着機本体に着脱させる構造におい
   て、前記ミニアプリケーターには当該ミニアプリ
   ケーター側ラムに嵌合して上ダイスを上死点位置
   に保持させる保持装置が装着され、該保持装置は
   前記ミニアプリケーターを端子自動圧着機に取付
   ける際に前記ラムホルダーと入換りにアプリケー
   ター側ラムから自動的に脱出し、前記ミニアプリ
   ケーターを端子自動圧着機から取外す際にはラム
   ホルダーと入換りにアプリケーター側ラムに自動
   的に嵌合するばね支弾されたストツパーを有する
   ことを特徴とした端子自動圧着機におけるミニア
   プリケーターの保持装置。