JPH034056Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この考案は主としてプリント配線板の製造分野
で使用されるスクリーン印刷機に関し、特に人為
的作業を必要とするスクリーン印刷機の改良に関
する。

［従来技術］ 一般にこの種の印刷機は、被プリント基板が印
刷テーブル上に直接載置されるようになつてお
り、しかも該テーブルは前記基板を吸着するため
の多くのバキユーム孔を有している。

［従来技術の問題点］ ところが、上記印刷機の場合、テーブル上の基
板を取外し難く、かつ作業者が指先を負傷すると
いう危険性が伴う。

すなわち、前記テーブル上の載置基板はスクリ
ーン印刷機に人為的な作業で取外されるが、その
取外しは作業者が基板の端縁に指先を引つ掛ける
ことにより遂行される。

しかしながら、該基板は一般に薄肉であるにも
かかわらず、印刷時には前記バキユーム孔からの
吸引力でテーブル上に吸着されて該テーブルと基
板との間には全く隙間ができないため、基板端縁
に指先が引つ掛かり難くなつて作業能率の大幅低
下を余儀なくされている。

また、前述の如く基板端縁に指先を引つ掛け難
いことに起因して、作業者は相当の力でテーブル
上の基板を剥ぎ取ろうとするため、指先に数多の
擦過傷を負う事態を屡々招いているのが実情であ
る。

［考案の目的］ この考案は上記事情に鑑みてなされたもので、
その主たる目的は、テーブル上に載置された基板
の端縁部下側に指掛へ用の隙間が斜めに複数で
き、被プリント基板の大きさが異なつても複数の
隙間と交差するのでそれらに指を通して確実に取
り外すことができるようにしたスクリーン印刷機
を提供するにある。

この考案のまたの目的は、作業者が指先に擦過
傷等を負う惧れのないようにしたスクリーン印刷
機を提供するにある。

この考案の別の目的は、作業能率の向上が図れ
るスクリーン印刷機を提供するにある。

［考案の構成及び作用］ この考案は上記目的を達成するため、 (A) 被プリント基板にパターン乃至レジスト印刷
を施すためのスクリーン印刷機であつて、 (B) 被プリント基板が正規の印刷位置に載置され
るテーブルまたは該テーブル上に敷設されて前
記被プリント基板が載置されるアタツチメント
プレートの何れかに、指掛へ用の案内溝部また
はスリツトを設け、 (C) 該案内溝部またはスリツトが、前記テーブル
またはアタツチメントプレートに載置された被
プリント基板の側方から該被プリント基板の下
側に向かつて斜めに延びる指掛け用の案内溝部
またはスリツトを一定の間隔で平行に隣接させ
て複数列に形成する、という技術的手段を講じ
たものである。

これによつて、テーブル又はアタツチメントプ
レート上で、プリント作業時に被プリント基板が
密着載置される位置に案内溝部またはスリツトが
斜めに延びて複数列に設けられているので、被プ
リント基板の一側の端部が複数の案内溝部または
スリツトの中途位置で交差する。

これは被プリント基板の形状が異なつても同様
である。

これにより常に複数の案内溝部またはスリツト
に指を通すことができ、複数の指で被プリント基
板を確実につかみ、容易に取り外すことができ
る。

［実施例］ 以下、この考案の好適実施例を図面に基づいて
説明する。

まず、第１図に示したスクリーン印刷機におい
て、１はテーブルであり、該テーブル上には銅張
り積層板等からなる被プリント基板６が正規の印
刷位置に載置される。

テーブル１の後端側には版保持用のフレーム２
の基端部が上下回動自在に枢支されており、該フ
レーム２にはスクリーン印刷用の版３が着脱可能
に取付けセツトされるようになつている。

また、テーブル１は、その上部に載置された前
記基板６を吸着するための数多くのバキユーム孔
４を有している。

かかるテーブル１の上面部には複数の指掛け用
案内溝部５−１〜５−ｎが設けられている。

図示例の案内溝部５−１〜５−ｎは、一定の間
隔で平行してテーブル１上に載置された基板６の
外側方から該基板６の下側に向かつて延びるよう
に形成されている。

また、各案内溝部５−１〜５−ｎは、テーブル
１の手前側から後方に向かい且つ後方側が該テー
ブル１の載置基板６の下側に向かつて斜めに延び
ている。

更に、各案内溝部５−１〜５−ｎは作業者が指
先をスムーズに嵌込んでスライドさせ得る溝幅に
それぞれ設定されている。

次に、上記実施例の作用を説明する。プリント
配線板の印刷に際して、テーブル１上に被プリン
ト基板６を載置すると、該被プリント基板６は少
なくとも一側端縁が前記案内溝部５−１〜５−ｎ
の中途部をそれらの上側にて遮つた状態に保持さ
れる。

この状態において、フレーム２に保持された版
３が被プリント基板６上に降ろされて該被プリン
ト基板６に印刷が施される。

その印刷後には、版３が上げられてテーブル１
から被プリント基板６が人為的作業で取外し回収
される。

その取外し時において、テーブル１と被プリン
ト基板６との間には前記案内溝部５−１〜５−ｎ
によつて隙間ができている。

このため、作業者は案内溝部５−１〜５−ｎを
利用して被プリント基板６の端縁に指先を容易に
引つ掛けることができ、これにより該被プリント
基板６の取外し作業を円滑に且つ安全に遂行する
ことができる。

第３図に示す他の実施例では、テーブル１上に
敷設されて被プリント基板６が載置されるアタツ
チメントプレート７を使用している。

このアタツチメントプレート７には、前記案内
溝部５−１〜５−ｎに相当するスリツト１５−１
〜１５−ｎが設けられている。

従つて、この実施例の場合、既存のスクリーン
印刷機に前記アタツチメントプレート７を使用す
るだけで、前実施例の場合と同じ作用効果が得ら
れる。

なお、前記各実施例において、案内溝部５−１
〜５−ｎ及びスリツト１５−１〜１５ｎは、第４
図に示す如くテーブル１上に載置された被プリン
ト基板６の下側に向かうそれぞれの長さが異なつ
ているものであつてもよい。

この場合、テーブル１またはアタツチメントプ
レート７上にサイズの異なつた被プリント基板６
が載置されても、前記案内溝部５−１〜５−ｎま
たはスリツト１５−１〜１５−ｎにおける少なく
とも一つの案内溝部またはスリツトが被プリント
基板６の下側に延びるよう該被プリント基板のサ
イズに対応させることができる。

［考案の効果］ 以上、この考案によれば、スクリーン印刷機の
テーブルまたは該テーブル上に敷設されるアタツ
チメントプレートに設けられた指掛け用の案内溝
部またはスリツトによつて、前記テーブルまたは
アタツチメントプレート上の被プリント基板の端
縁に作業者が指先を容易に引つ掛けることができ
る。

もつて、作業者は指先に大きな力をかけなくて
も印刷終了後に被プリント基板を手際よく簡単に
取外すことができ、このため該取外し時に作業者
が指先に擦過傷を負う危険性もなくなり、この種
の印刷作業能率の向上と安全性の向上に大きく寄
与する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の好適一実施例に係る印刷機
の概略的な斜視図、第２図は第１図の−線に
沿う断面図、第３図はこの考案の他の実施例に係
る印刷機の概略的な斜視図、第４図はこの考案の
更に別な実施例を説明するための平面図である。 １……テーブル、５−１〜５−ｎ……案内溝
部、６……被プリント基板、７……アタツチメン
トプレート、１５−１〜１５−ｎ……スリツト。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 被プリント基板にパターン乃至レジスト印刷
   を施すためのスクリーン印刷機にして、前記基
   板が所定の印刷位置に載置されるテーブルまた
   は該テーブル上に敷設されて前記基板が載置さ
   れるアタツチメントプレートの何れかに、載置
   基板の側方から該基板の下側に向かつて斜めに
   延びる指掛け用の案内溝部またはスリツトを一
   定の間隔で平行に隣接させて複数列に形成して
   なることを特徴とするスクリーン印刷機。 (2) 案内溝部またはスリツトは載置基板の下側に
   向かうそれぞれの長さが異なつていることを特
   徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記載の
   スクリーン印刷機。