JP3592074B2 - 電子部品自動装着装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子部品を収納する部品収納テープを間欠送りして該部品を供給するテープ送りユニットを複数供給台上に並設して、該ユニットに供給された電子部品を取出ノズルで取出しプリント基板に装着する電子部品自動装着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種電子部品自動装着装置として、特開平7−154094号公報に記載されたものが知られている。この従来技術によれば電子部品を収納するテープを電子部品取出し後に切断して、その屑テープを収納箱に収納する技術が開示されている。さらに、該収納箱に収納された屑テープが満杯になったことをリミットスイッチで検出する点が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記従来技術では、屑テープの満杯を検出するためにバネ及びリミットスイッチを設けなければならず、またリミットスイッチには配線を接続しなければならない。
【0004】
また、このようなハード的な検出機構を設けずに満杯の検出をするためにはテープの切断毎に発生するテープ屑の量を積算していくことも考えられる。しかし、テープの切断毎にこのような計算をするのは装置の制御部であるCPUにとって負荷が大きく実用的ではない。
【0005】
そこで本発明は、簡単に屑テープの収納箱が満杯になったことを判断できるようにすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
このため本発明は、電子部品を収納する部品収納テープを間欠送りして該部品を供給するテープ送りユニットを複数供給台上に並設して、該ユニットに供給された電子部品を取出ノズルで取出しプリント基板に装着する電子部品自動装着装置において、前記ユニットより送出された電子部品が取出された部分の屑テープを切断する切断手段と、該切断手段が切断した屑テープを収納する収納箱と、電子部品の装着が終了したプリント基板の枚数を計数する計数手段と、該計数手段が計数したプリント基板の枚数に基づき前記収納箱の満杯を判断する判断手段とを設けたものである。
【0007】
このように構成したので、基板への部品装着の終了毎にその枚数を計数することで収納箱の満杯が判断でき、負荷が掛からずに簡単に満杯の判断ができる。
【0008】
また本発明は、好ましくは基板1枚毎の前記屑テープの発生量を記憶する基板毎発生量記憶手段と、前記収納箱が満杯となる屑テープの量を記憶する満杯量記憶手段とを備え、前記判断手段は前記計数手段が計数した基板枚数及び前記基板毎発生量記憶手段が記憶する発生量に基づき算出された現在の屑テープの収納量と満杯量記憶手段が記憶する屑テープの満杯量とを比較して満杯を判断するものである。
【0009】
このように基板1枚毎の前記屑テープの発生量を記憶するようにしたので、基板を計数した後の収納箱の収納量の把握が簡単にできる。
【0010】
また好ましくは本発明は、プリント基板の種類毎に定められ装着すべき電子部品の種類をそのプリント基板上での装着位置と共に指示する装着データを記憶する装着データ記憶手段と、電子部品の種類毎に屑テープの発生量を記憶する屑テープ発生量記憶手段と、装着データ記憶手段に記憶された装着データ及び屑テープ発生量記憶手段に記憶された部品毎の屑テープ発生量に基づき前記基板毎発生量記憶手段に記憶する屑テープの発生量を算出する算出手段を設けたものである。
【0011】
このように装着データ及び部品毎の屑テープの発生量に基づけば基板毎に発生する屑テープの量を予め算出しておくことができる。
【0012】
また本発明は好ましくは、前記判断手段が収納箱が満杯と判断したとき電子部品の装着動作を停止させる停止制御手段を設けたものである。
【0013】
このようにして、満杯になっても装着を続けて屑テープが溢れてしまうこと等が防止できる。
【0014】
また本発明は好ましくは、前記判断手段が収納箱が満杯と判断したとき前記収納箱の満杯を報知する報知手段を設けたものである。
【0015】
このようにすることで、作業者が収納箱の満杯を知ることができ、必要な処置をとることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下本発明の一実施形態を図に基づき詳述する。
【0017】
図2において、1はチップ状電子部品2(以下、チップ部品あるいは部品という。)を等間隔に封入して収納するキャリアテープであり、テープリール3に巻回されて収納されている。該テープ1は図示しないスプロケット機構を有するテープ送りユニット4により部品2の収納された間隔分間欠送りされる。複数のテープ送りユニット4が部品供給台5にテープ1の送り方向と直交する方向に配設されている。該供給台5は該ユニットの配設方向に移動可能になされている。供給台5に配設されている複数のテープ送りユニット4は夫々異なる種類の電子部品2を収納するものであり、部品2の種類によってはキャリアテープ1の種類も異なる。このキャリアテープ1には例えば材質が紙のテープやプラスチックのテープがあり、また部品の大きさにより、テープ幅が異なり、送りピッチが異なるものがある。
【0018】
チップ部品2は取出ノズルとしての吸着ノズル7により該キャリアテープから吸着される。吸着ノズル7は回転盤6の周縁に等間隔に複数本取り付けられており、吸着ノズル7に取出された部品2は回転盤6の間欠的な回転によりプリント基板9に装着される位置まで搬送される。
【0019】
プリント基板9はXYテーブル10上に載置されており、該テーブル10がX方向移動モータ11及びY方向移動モータ12の回動により水平方向に移動して所定の位置にプリント基板9を停止させる。吸着ノズル7に吸着されているチップ部品2を後述する装着データで指定される位置に装着することができる。
【0020】
吸着ノズル7が前記ユニット4よりチップ部品2を取出すために停止する位置は常に同一であり、このノズル7の停止位置を吸着ステーションとすると、所望の種類の部品2を供給するユニット4が供給台5の移動により吸着ステーションの吸着ノズル7に部品2を供給する位置に停止したときに、図示しない駆動レバーの駆動によりユニット4の図示しないスプロケット機構によりキャリアテープ1の送り動作即ち部品2の供給動作が行われる 。
【0021】
キャリアテープ1が送られ、電子部品2が吸着ノズル7に取出されると、送り動作に同期してカッタ14がチップ部品2が取り去られた後のテープ1の先頭部分を切り離す。該カッタ14は吸着ステーションの下方に設けられている。
【0022】
カッタ14により切り離された屑テープ17はカッタ14の下方に設けられた屑テープ収納箱16中に落下して収納される。
【0023】
次に、図1に基づき電子部品自動装着装置の制御ブロックについて説明する。
【0024】
24はCPUであり、RAM26に記憶されたデータに基づき、ROM25に記憶されたプログラムに従って電子部品自動装着装置の部品装着に係る動作を統括制御する。CPU24は収納箱16の満杯を判断する判断手段としての働きも有する。CPU24にはインターフェース27及び駆動回路30を介して前記X方向移動モータ11、Y方向移動モータ12、回転盤駆動モータ32及び供給台駆動モータ31等の制御対象が接続されている。また、インターフェース27には満杯報知灯16、装着が終了した基板の枚数をカウント(計数)するカウンタ29及びCRT33等が接続されている。回転盤駆動モータ32は回転盤6を回転させるのみならず、図示しないカム駆動機構を介してカッタ14の駆動もしている。尚、カッタ14の駆動は別個に設けてもよい。また、前記インターフェース27には屑テープ収納箱16の満杯が近いことを報知する予告報知灯40が接続されている。
【0025】
また、前記RAM26内にはプリント基板9の1枚毎の屑テープ17の発生量を記憶する基板毎発生量記憶メモリ35(基板毎発生量記憶手段)、収納箱16が満杯となる屑テープ17の量を記憶する満杯量記憶メモリ36(満杯量記憶手段)、電子部品の種類毎に屑テープ17の発生量を記憶する屑テープ発生量記憶メモリ37(屑テープ発生量記憶手段)及び屑テープ17が満杯に近いことを予告する収納量を記憶する予告量記憶メモリ38が設けられている。
【0026】
さらに、RAM26内には図3に示す装着データが格納される装着データ記憶メモリ39(装着データ記憶手段)が設けられている。装着データは装着順序毎に部品種及びX、Y座標及びθ角度で示された装着位置のデータから構成されている。RAM26にはプリント基板の種類に応じて種々の装着データが格納されているが、装着データ記憶メモリ39には生産しようとするプリント基板9の装着データが格納される。前記屑テープ発生量記憶メモリ38に記憶されているのは図4に示すような部品種毎に屑テープ発生量を示すデータであり、屑テープ17の発生量は最小の発生量である8mm幅のキャリアテープ1で送り量が最小の紙テープを1回カットして発生する量を基本単位の1として、他の部品2の場合にはその倍数で表わされる。その単位は回数として表わされ、例えば大きな部品2である部品種「C」の場合テープ屑がカットされる毎に4回分の量が発生することとされる。
【0027】
以下動作について説明する。
【0028】
先ず、屑テープ満杯予告設定について説明する。
【0029】
図示しない操作部を操作してCRT33に図5に示すような屑テープ満杯予告設定の画面を表示させ、予告数及び停止数の欄を例えば夫々、「12345回」「15000回」に設定する。この設定により、予告量記憶メモリ38に「12345回」が記憶され、満杯量記憶メモリ36に「15000回」が記憶される。
【0030】
次に、屑テープ収納箱16を空にして図5に示すような画面にて集計値初期化のボタン部分を押すと、CRT33画面はタッチパネルスイッチが形成されており、集計値の欄が「0」にリセットされる。
【0031】
次に、生産対象のプリント基板9の基板種類を図示しない画面でインプットすると、図3に示す対応する装着データが選択され装着データ記憶メモリ39に格納される。
【0032】
次に、CPU24は算出手段としてこの装着データに基づき、装着順序毎に図4に示す部品種に対応する屑テープ発生量の回数を積算して合計回数を基板毎発生量記憶メモリ35に格納する。
【0033】
このような設定のもとに電子部品自動装着装置の自動運転は図3の装着データに従って行われる。
【0034】
即ち、装着順序1の部品種Aの部品が吸着ノズル7で吸着されると、その後カッタ14がキャリアテープ1の部品2が取出された先頭部分を切断してその屑テープ17が屑テープ収納箱16に落下して収納される。この部品1の屑テープ17の量は最小単位の1回である。
【0035】
次に、該部品2は吸着ノズル7が回転盤6の間欠的な回転で搬送され、XYテーブル10の装着データで指定された位置に装着される。
【0036】
この、回転盤6の回転の間に次の吸着ノズル7が部品種Bの部品2をテープ送出ユニット4から取出し、キャリアテープ1の先頭部分が切断され収納箱16に収納される。この屑テープ17の量は最小単位である部品Aの場合の2倍の2回である。
【0037】
以下、装着データに従って、電子部品2の装着が行われ、収納箱16には屑テープ17が溜まる。
【0038】
装着データの最後の順番の部品2が基板9に装着されると、1枚の基板9の部品装着が終了したのであるから、カウンタ29がカウントアップされ、枚数「1」が格納される。このとき、屑テープ発生量記憶メモリ37には基板毎発生量記憶メモリ35に格納された量にカウンタ29がカウントした量を示す回数が格納される。
【0039】
このようにして、基板9が1枚終了するごとに、カウンタ29が基板枚数をカウントして、屑テープ発生量記憶メモリ37にはそのカウント値に基板毎発生量記憶メモリ35に格納された屑テープ17の量が乗算された量(回数)が格納される。
【0040】
このようにして、屑テープ発生量記憶メモリ37に格納された回数が予告量記憶メモリ38に格納された回数に達すると(同じになるか上回ると)、CPU24は予告灯40を点灯させて、作業者に満杯が近いことを報知する。このとき、CRT33の画面には図5に示すように集計値が予告数と同じになって表示されており、また、この画面の下方の棒グラフも予告数の100%になったことを示している。停止数の棒グラフはまだ100%には達していないことがわかる。
【0041】
この状態を放置して、自動運転が続行されると、集計値即ち、屑テープ発生量記憶メモリ37の回数が増加し(当然実際の収納箱16に収納されている屑テープ17の量も増加している。)、満杯を示す「15000回」を超えると判断手段としてのCPU24は収納箱16が満杯になつたことを判断して、停止制御手段として部品装着動作を停止する。即ち、部品2の吸着及びプリント基板9への装着動作を停止させるため、回転盤駆動モータ32、供給台駆動モータ31X方向移動モータ11及びY方向移動モータ12を停止させる。
【0042】
これと、同時にCPU24は満杯報知灯28を点灯させ、作業者に満杯となっていることを報知する。作業者は満杯となり装置が停止していることを知ることができる。また、CRT33の画面では集計値が停止数以上となっており、停止数の棒グラフも100%を示している。
【0043】
作業者は、満杯となつている収納箱16内の屑テープ17を廃棄して空にし、CRT33画面の集計値初期化のボタン部を押して、カウンタ29をリセットして0とする。
【0044】
この後、自動運転を再開する。
【0045】
【発明の効果】
以上のように本発明は、基板への電子部品の装着の終了毎に計数することで満杯が判断できるので簡単に収納箱の満杯の判断ができ、制御動作に負荷を与えずに収納箱が満杯になった場合の処置が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電子部品自動装着装置の制御ブロック図である。
【図2】電子部品自動装着装置の斜視図である。
【図3】装着データを示す図である。
【図4】部品種毎の屑テープ発生量のデータを示す図である。
【図5】屑テープ満杯予告設定のCRT画面図である。
【符号の説明】
1 キャリアテープ(部品収納テープ)
2 チップ状電子部品
4 テープ送りユニット
7 吸着ノズル(取出ノズル)
9 プリント基板
14 カッタ(切断手段)
16 屑テープ収納箱
17 屑テープ
24 CPU(判断手段)(算出手段)(停止制御手段)
26 RAM
28 満杯報知灯(報知手段)
29 カウンタ(計数手段)
35 基板毎発生量記憶メモリ(基板毎発生量記憶手段)
36 満杯量記憶メモリ(満杯量記憶手段)
37 屑テープ発生量記憶メモリ(屑テープ発生量記憶手段)
39 装着データ記憶メモリ(装着データ記憶手段)

Claims (5)

  1. 電子部品を収納する部品収納テープを間欠送りして該部品を供給するテープ送りユニットを複数供給台上に並設して、該ユニットに供給された電子部品を取出ノズルで取出しプリント基板に装着する電子部品自動装着装置において、前記ユニットより送出された電子部品が取出された部分の屑テープを切断する切断手段と、該切断手段が切断した屑テープを収納する収納箱と、電子部品の装着が終了したプリント基板の枚数を計数する計数手段と、該計数手段が計数したプリント基板の枚数に基づき前記収納箱の満杯を判断する判断手段とを設けたことを特徴とする電子部品自動装着装置。
  2. 基板1枚毎の前記屑テープの発生量を記憶する基板毎発生量記憶手段と、前記収納箱が満杯となる屑テープの量を記憶する満杯量記憶手段とを備え、前記判断手段は前記計数手段が計数した基板枚数及び前記基板毎発生量記憶手段が記憶する発生量に基づき算出された現在の屑テープの収納量と満杯量記憶手段が記憶する屑テープの満杯量とを比較して満杯を判断するものであることを特徴とする請求項1に記載の電子部品自動装着装置。
  3. プリント基板の種類毎に定められ装着すべき電子部品の種類をそのプリント基板上での装着位置と共に指示する装着データを記憶する装着データ記憶手段と、電子部品の種類毎に屑テープの発生量を記憶する屑テープ発生量記憶手段と、装着データ記憶手段に記憶された装着データ及び屑テープ発生量記憶手段に記憶された部品毎の屑テープ発生量に基づき前記基板毎発生量記憶手段に記憶する屑テープの発生量を算出する算出手段を設けたことを特徴とする請求項2に記載の電子部品自動装着装置。
  4. 前記判断手段が収納箱が満杯と判断したとき電子部品の装着動作を停止させる停止制御手段を設けたことを特徴とする請求項1、2または3に記載の電子部品自動装着装置。
  5. 前記判断手段が収納箱が満杯と判断したとき前記収納箱の満杯を報知する報知手段を設けたことを特徴とする請求項1、2、3または4に記載の電子部品自動装着装置。
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