JPH0340462B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 この発明はアレスタを内蔵した筒形カツトアウ
トに関するものである。

従来技術 従来、アレスタを内蔵した筒形カツトアウトは
筒形の本体碍子のほぼ中央部に同本体碍子と直交
する方向に分岐する筒状部を形成し、その筒状部
内にアレスタを収容したり、又筒形の本体碍子を
大径にし、ヒユーズ筒とアレスタとを並列状に収
容するようにした構成がとられていた。

しかし、上記筒形カツトアウトは本体碍子その
ものが大きくなり、重量及び製作の面で問題があ
り、しかもアレスタの取付けに基づいてその内部
構造が複雑になる問題があつた。

又、広く採用されているアレスタが内蔵されて
いない既設の筒形カツトアウトをアレスタが備え
られたものにしたい場合には、新規に前記アレス
タを内蔵した筒形カツトアウトに取替えなければ
ならないため、その転換作業及び経済的な面で問
題があつた。

目 的 この発明は上記問題点を解消するためになされ
たものであつて、その目的は本体碍子に対するア
レスタの組付けを簡素化することができるととも
に、本体碍子の形状及び重量を小さくでき、しか
もアレスタが内蔵されていない既設の筒形カツト
アウトにもアレスタを簡単に組付けることができ
るアレスタを内蔵した筒形カツトアウトを提供す
るにある。

実施例 以下、この発明を具体化した一実施例を図面に
従つて説明する。

第１図において、１は内部にヒユーズ筒挿入孔
２を設けた筒状の本体碍子であつて、上方に開口
した円錐形状の上端部を上端開口部３とし、下方
に開口する筒形状の下端部を下端開口部４として
いる。５は本体碍子１の上端開口部３内に形成し
た係止段部、６は同段部５内周に固定した支持ボ
ルトである。７は同支持ボルト６の先端部に螺着
した水切金具、８は同じく支持ボルト６の基端部
に取付けた上部電極である。９は同上部電極８内
において支持ボルト６の基端にスプリング１０を
介して吊下げた消弧棒である。

１１は本体碍子１の上端開口部３に嵌着された
上部モールドコーンであつて、電源側口出線１２
が一体的にモールドされている。そして、同口出
線１２の内端は前記水切金具７にかしめ１３着さ
れている。１４は筒状の本体碍子１の外周に固定
定された取付金具である。

１５は前記ヒユーズ筒挿入孔２下端の下端開口
部４内に係入した下部電極ガイド部材であつて、
その下部内周に円錐台状のガイド部１６を形成す
るとともに、上部内周に固設した電極支持板１７
に下部電極１８をビス着している。１９は前記下
部電極ガイド部材１５の上端部に螺着したストツ
パであつて、前記上部電極８の直下に上端が位置
する円筒状の消弧筒２０の下端を支持している。

２１はヒユーズ筒挿入孔２内に装着したヒユー
ズ筒であつて、その上端部の上部接触子２１ａは
前記上部電極８と消弧棒９との間に接離可能に嵌
着され下端部の下部接触子２１ｂは前記ガイド部
１６上方の下部電極１８に対して接離可能に嵌着
されている。２２は本体碍子１の下端開口部４外
周に取付けた下部モールドコーンであつて、負荷
側口出線２３をモールドし、その口出線２３の内
端は前記下部電極１８に接続されている。

２４は本体碍子１の下端開口部４内面に取付け
たハカマ部材であつて、その内周に設けた導電性
の止め金具２５によつて同ハカマ部材２４のテー
パ部へ密嵌される密栓２６を着脱可能に係止して
いる。２７はハカマ部材２４と密栓２６とを連結
する紐である。

２８は酸化亜鉛（ZnO）等の無続流特性に優れ
た非直線抵抗素子２８ａの表面にエポキシ樹脂又
はエチレンプロピレンラバー（EPR）等の絶縁
材２８ｂがモールドされてユニツト形成された円
筒状のアレスタであつて、その円筒内に前記ヒユ
ーズ筒２１の下端部が内挿するように本体碍子１
の下端開口部４内に装着されている。２９はアレ
スタ２８の外周面中央位置に下方に斜状して突出
形成されたフツクであつて、同フツク２９は弾性
を有しているため前記アレスタ２８を下方から下
端開口部４内挿入したとき、同フツク２９が前記
ハカマ部材２４の上端縁に係合されることによ
り、アレスタ２８が同ハカマ部材２４に対して嵌
着固定されるようになつている。

又、アレスタ２８の下部外周面には第２図に示
すように非直線抵抗素子２８ａを露出させた接触
電極面３０が設けられ、その接触電極面３０が前
記止め金具２５の一部上端を突出して形成された
接触片２５ａに対して電気的に接触されるように
なつている。

３１はアレスタ２８の上端に取着された接触板
であつて、基端面はアレスタ２８の非直線抵抗素
子２８ａに対して電気的に接続され、先端部は前
記ガイド部１６を通つて前記下部電極１８に対し
て電気的に接触している。３２は基端部が前記取
付金具１４に固定されたアーキングホーンであつ
て、その先端部が前記止め金具２５の下端に対し
て所定の間隔をあけて対向するように形成されて
いる。

さて、上記のように構成された筒形カツトアウ
トは雷サージがカツトアウトに侵入してもアレス
タ２８により止め金具２５、アーキングホーン３
２及び取付金具１４を介して大地に放電するの
で、カツトアウト自身の破損は勿勿論、カツトア
ウトの負荷側口出線２３を介して接続される変圧
器等の配電機器を雷サージから保護する。

又、前記のように構成された筒形カツトアウト
は在来のカツトアウトにおいて本体碍子１の下端
開口部４に取着したハカマ部材２４にアレスタ２
８を嵌着させる簡単な構造なので取付けが容易と
なる。しかも、既設のアレスタ２８を内蔵してい
ないカツトアウトに対しても、同カツトアウトの
機能及び構造を損うことなくアレスタ２８を組付
けることができ、転換作業の合理化を図ることが
できる。

なお、この発明は前記実施例に限定されるもの
ではなく、例えば第３図に示すようにアレスタ２
８の下端にアース線３３を接続し、雷サージを直
接このアース線３３を介して大地に放電させたり
する等この発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に
変更することも可能である。

効 果 以上詳述したように、この発明は筒状の本体碍
子に形成したヒユーズ筒挿入孔にヒユーズ筒を同
碍子の下端開口部から装着してなる筒形カツトア
ウトにおいて、前記本体碍子の下端開口部内側に
無続流特性の優れた円筒形の非直線抵抗素子であ
つて、その表面をエポキシ樹脂又はエチレンプロ
ピレンラバー等の絶縁材でモールドしユニツト化
したアレスタを嵌入するとともに、同アレスタの
外側面に突出形成したフツクを本体碍子の下端開
口部に固設したハカマ部材に係合させることによ
りアレスタを本体碍子に取着し、さらにアレスタ
に設けた課電用の接触板をカツトアウトの下部電
極に接触させたことにより、本体碍子へのアレス
タの組付けを本体碍子の下端開口部内に対しユニ
ツト化したアレスタをそのフツクの弾性力に抗し
て嵌入させるだけで簡単かつ容易にすることがで
き、しかもアレスタが内蔵されていない既設のカ
ツトアウトに対してもそのカツトアウトの形状、
機能及び構造を損うことなく簡単に組付けでき、
転換作業の合理化を図ることができるという優れ
た効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明を具体化した筒形カツトアウ
トの断面図、第２図はアレスタの全体斜視図、第
３図はこの発明の別例を示すアレスタの斜視図で
ある。 本体碍子１、ヒユーズ筒挿入孔２、下端開口部
４、下部電極１８、ヒユーズ筒２１、ハカマ部材
２４、止め金具２５、密栓２６、アレスタ２８、
非直線抵抗素子２８ａ、絶縁材２８ｂ、フツク２
９、接触電極面３０、接触板３１、アース線３
３。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 筒状の本体碍子１に形成したヒユーズ筒挿入
   孔２にヒユーズ筒２１を同碍子１の下端開口部４
   から装着してなる筒形カツトアウトにおいて、 前記本体碍子１の下端開口部４内側に無続流特
   性の優れた円筒形の非直線抵抗素子２８ａであつ
   て、その表面をエポキシ樹脂又はエチレンプロピ
   レンラバー等の絶縁材２８ｂでモールドしユニツ
   ト化したアレスタ２８を嵌入するとともに、同ア
   レスタ２８の外側面に突出形成したフツク２９を
   本体碍子１の下端開口部４に固設したハカマ部材
   ２４に係合させることによりアレスタ２８を本体
   碍子１に取着し、さらにアレスタ２８に設けた課
   電用の接触板３１をカツトアウトの下部電極１８
   に接触させたことを特徴とするアレスタを内蔵し
   た筒形カツトアウト。 ２ アレスタ２８はその下端外周面に接地用の接
   触電極面３０を形成し、ハカマ部材２４に取着さ
   れた密栓２６係止用の止め金具２５の一部に接触
   させるようにしたものである特許請求の範囲第１
   項記載のアレスタを内蔵した筒形カツトアウト。 ３ アレスタ２８はその下端にアース線３３を接
   続したものである特許請求の範囲第１項記載のア
   レスタを内蔵した筒形カツトアウト。