JPH0340145Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、釣針、特に、まぐろ延縄漁等に使
用される大型の釣針に関するものである。

〔従来の技術およびその問題点〕

この種の釣針１は、基部にテグス等の取付け穴
２を有する。

従来、この取付け穴２は、釣針１の基部を扁平
に打出し、その扁平部の中央を打抜いて形成して
いるので、取付け穴２の内面がギザギザになつた
り、尖がつた部分ができたりして、ナイロンテグ
スを上記取付け穴２に直接通して取付けた場合、
ナイロンテグスが取付け穴２の打抜き形成時に形
成される内面のギザギザ等によつてすぐに切断さ
れてしまう。

このため、従来は、第４図に示すように、上記
取付け穴２に金属製のリング１０を嵌め、このリ
ング１０にナイロンテグス１１を通して取付ける
ようにしている。第４図において、符号１２はア
ルミニウム製のコース、１３はアイマタ、１４は
ロツクである。

しかしながら、上記のように、取付け穴２に金
属製のリング１０を取付け、さらに、このリング
１０にナイロンテグス１１を取付けた場合、釣針
１がガタガタと揺れすぎて、魚の引掛かりが悪い
という問題がある。

そこで、この考案は、ナイロンテグスを用いる
場合においても、釣針の取付け穴にナイロンテグ
スを直接通して取付けることができるようにする
ことを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

この考案は、上記の問題点を解決するために、
ステンレス製金属線を折曲げて形成したリング
を、その突き合せ部分を釣針本体の基部に向け
て、基部と熔接することにより釣針を形成したの
である。

〔作用〕

この考案の釣針の取付け穴は、上記のように、
金属線を折曲げ、さらに、金属線の突き合せ部分
を釣針本体の基部に向けて熔接しているので、テ
グスとの接触面に金属線のなめらかな外面があら
われる。

したがつて、ナイロンテグスを取付け穴に直接
通して取付けることができる。

また、上記取付け穴を形成する金属線は、ステ
ンレス製であるから、腐食しにくく、なめらかな
表面状態を長期に亘つて維持する。

〔実施例〕 以下、この考案の実施例を説明する。

第１図に示す釣針１は、基部に、金属線を折曲
げたリング３を熔接して取付け穴２を形成したも
のである。この第１図に示す取付け穴２の向き
は、いわゆる平穴であつて、取付け穴２が釣針１
の正面を向くように形成されている。この取付け
穴２の向きは、第３図に示すように、いわゆる横
穴、即ち、取付け穴２が釣針１の側面を向くよう
に形成してもよい。

上記取付け穴２を形成するリング３は、ステン
レスによつて形成する。

また、上記リング３を釣針１の基部に熔接する
場合、金属線をリング状に折曲げた際の突き合せ
部分を釣針の基部側に向けて、金属線の突き合せ
部分が熔接部分に埋まるようにしておくことが望
ましい。第１図乃至第３図において、符号４は熔
接部を示している。

なお、上記取付け穴２にナイロンテグス１１を
連結する場合には、第２図及び第３図に示すよう
に、アルミニウム製のコース１２、アイマタ１
３、ロツク１４が使用される。

〔効果〕

この考案によれば、以上のように、取付け穴の
内面がなめらかになるので、従来のように、金属
製リングを取付け穴に嵌めることなく、ナイロン
テグスを直接取付け穴に通して連結することがで
きるという効果がある。

また、取付け穴を形成するリングは、ステンレ
ス製であるから、腐食しにくく、なめらかな表面
状態を長期に亘つて維持できるので、延縄漁のよ
うに長期間海中にあつてもナイロンテグスに傷が
付きにくい。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係る釣針の一実施例を示す
正面図、第２図は同上の使用状態を示す側面図、
第３図は他の実施例の使用状態を示す側面図、第
４図は従来の使用状態を示す側面図である。 １……釣針、２……取付け穴、３……リング。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ステンレス製金属線を折曲げて形成したリング
   を、その突き合せ部分を釣針本体の基部に向け
   て、基部と熔接した釣針。