JPH0220956Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は釣魚用のたも網に関するものであり、
特にたも網を固着する取付糸が障害物と接触して
切断することを防止できるように改良した軽金属
製枠付たも網に関するものである。

たも網は釣竿と共に釣魚の必需用具であるが、
従来公知のたも網は添付図面の第１図に示すよう
に、適当の太さの針金を円形状に成形して枠を作
り、この枠１にふくろ状編組網を取付糸を介して
取付けて成るものであり、比較的高級のたも網に
おいては、針金製枠の代りに竹や木などを曲げて
製作したものもある。

しかしながら、従来公知のたも網の枠において
は、第１図に示すように、網を枠に直接取付けて
あるから、枠が外部障害物、例えば釣舟の舷側、
海中に点在する岩石、コンクリート堤防築造物な
どに接触して取付糸が切断することがあり、折角
釣上げた魚を再び海中に逃がしてしまうことにも
なりかねない。

本考案はこのような取付糸、取付部分にある糸
の切断破壊防止のために工夫したものであり、そ
の詳細は第２図に示すように、アルミニウム又は
アルミニウム合金の如き軽金属材料とし、これに
ダイカスト鋳造法を利用し、円形環状体３より成
る枠を作り、これと同時に環状体３の中心に向う
内部側面より突出する頭部付突起具４をも一体的
に作るものである。

頭部付突起具４の断面形状は第５図に示す通り
で、枠３より脚部６が突出し、この脚部６が頭部
４を支持する。而してこの脚部６の長さは任意で
あり、従つて枠３と頭部４との間隙も任意であ
る。

頭部付突起具４の取付個数及び取付間隔は何れ
も任意でよく、本考案においては指定しない。

頭部付突起具４の詳細は、第２図の一部を拡大
して図示する第３図、円形環状体３の内部側図を
示す第４図、突起具４に関して枠と共に垂直断面
を示す第５図に、夫々示す通りである。

この頭部付突起具４の形状及び枠３に対する比
較的の大きさについては、種々様々な工夫がある
ものと考えられるが、軽金属材料をダイカスト鋳
造法で本考案の突起具４付の枠３を一体として成
形すべきものであるから、その制約の下で考慮す
べきものである。

第５図に示す枠３の断面形状は、この場合は楕
円形となつているが、これは必ずしも楕円に限定
されるものではなく、円形、卵形、其他任意の形
状でよい。

また枠３の一部に柄を取付ける部品を、一体と
なるようにダイカスト鋳造により成形することも
可能である。

第６図は三角形の枠５に頭部付突起具４を取付
けた場合を示し、本考案の一つの応用例にすぎな
いものである。

突起具４とふくろ状網２の上端開口部とを取付
けるには、突起具４の脚部６に吊下げればよく、
この脚部６の長さ即ち枠３と頭部４との間隙が吊
下げるべき網の糸の太さによつて任意に定められ
るので、特に取付糸又は細いワイヤを用いなくと
も固着でき、網が枠３から脱落することはない。

以上述べたように、本考案の枠を用いれば、外
部の障害物は編組網には直接接触することなく、
すべて軽金属製枠の外側だけに接触するので、網
の糸又は取付糸は少しも影響を受けることなく、
切断等のおそれは絶無となり、釣魚用のたも網の
寿命を大いに延長させることが可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来公知のたも網、第２図は本考案の
改良枠、第３図は改良枠の一部拡大図、第４図は
改良枠の内部側面図、第５図は改良枠の一部の垂
直断面図、第６図は従来公知の三角形枠に応用し
た平面図である。 １……従来公知の枠、２……ふくろ状編組網、
３……本考案の枠、４……頭部付突起具、５……
三角形の本考案の枠。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 任意の直径とそれに相応する太さを有する軽金
   属製円形環状体３の中心に面する該環状体３の内
   部側面に、該金属より成る頭部付突起具４が任意
   の間隙で該環状体に一体となつて突設され、上端
   が開口せるふくろ状の編組網の該上端開口の編目
   を、前記頭部付突起具に吊下げて成るたも網。