JPH0339927B2

JPH0339927B2 -

Info

Publication number: JPH0339927B2
Application number: JP20894287A
Authority: JP
Priority date: 1987-08-21
Filing date: 1987-08-21
Publication date: 1991-06-17
Also published as: JPS6453910A

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は塊状物、粉体物等の搬送物を上向きに
傾斜で連続搬送する急傾斜用コンベヤベルトの搬
送装置に関するものである。

（従来の技術）軽搬送用途の傾斜コンベヤベルトの需要に対
し、従来のゴム製ベルトではベルトの製造、加工
方法の限界よりコンベヤ装置全体の軽量化、コン
パクト化には限界がある。

これに対して近時、樹脂製コンベヤベルトが開
発され、ベルトの軽量化と共にコンベヤ装置全体
が軽量化、コンパクト化されて来た。

ところで、かかる軽搬送用途の傾斜コンベヤベ
ルトに関して特開昭59−149212号公報、実開昭56
−29010号公報、実開昭61−197010号公報などに
より種々の構造が提案されているが、それらの基
本的な構造としては、第３図及び第４図に示す如
く、ベルト基体１の両側縁にＳ型フランジ４が立
設され、この両Ｓ型フランジの間に横桟６が所定
間隔でもつて全周に配置され、該ベルト基体がＳ
型フランジを立設した部分から外方に延設されて
フリーゾーンを形成してなるベルトａが上方のヘ
ツドプーリ２と下方のテールフランジ３とに懸回
されて矢印方向に循環し、前記ベルトの水平部か
ら傾斜部へ移る部分に変角部A₁，A₂を１ケ所以
上含むコンベヤ装置が従来知られている。

そして、従前のかかるコンベヤ装置において
は、その変角部A₁，A₂にベルトの両側縁部を押
さえるために表面フラツトなベンドローラ５が配
設されている。

しかしながら、従前のかかるコンベヤ装置にお
いてベルトが水平部から傾斜部へ、及び水平部か
ら傾斜部に変わる変角部A₁，A₂ではベルトが上
部に浮き上がろうとする力が働き、上記の如く表
面フラツトなベンドローラではその力によつて
屡々外れることが起こる。

そこで、これを防止するには上記変角部でのベ
ンドローラの押え幅を広くすることが考えられる
が、ベルトのフリーゾーンを広くすることはベル
ト総幅を広くすることになり、コストアツプを免
れず、一方、ベルト総幅をそのままでフリーゾー
ンを広くすることはベルト有効幅を小さくするこ
ととなつて搬送量低下を免れないなどの問題が生
じる。

しかも、ベンドローラの押え幅を広くすること
は、往々にしてベンドローラとＳ型フランジとの
間隙が接近し、ベルト蛇行時、両者の接触が起こ
り、早期にフランジの剥離を招くことになる。

（本発明が解決しようとする問題点）本発明は上述の如き実状に対処し、従前のＳ型
フランジ桟付ベルトの外側フリーゾーン部にベル
ト全長にわたつて所定形状のガイドを設けると共
に変角部におけるベンドローラに該ガイドに嵌合
する嵌合構造を設けることにより変角部でのベン
ドローラの外れを防止し、前記従前のもつ難点を
解消せんとするものである。

（問題点を解決するための手段）即ち、本発明の特徴とするところは、前記帯状
ベルト基体の両側縁部に長手方向に沿つてＳ型フ
ランジを立設すると共にベルト基体の該Ｓ型フラ
ンジ部分から外方にフリーゾーンを延設してなる
コンベヤ装置において、ベルト基体のＳ型フラン
ジ部分外側のフリーゾーン部にベルト全長にわた
り所定形状のガイドを配設すると共に、前記変角
部におけるベンドローラに前記ガイドに嵌合する
嵌合構造を付与せしめた点にある。

ここで、上記ガイドは断面が台形、長方形、三
角形、半円形など任意の形状をもつ突条ガイドが
一般的であり、なかでも台形状は最も好適であ
る。

一方、ベンドローラは前記ガイドの形状に嵌合
する如く決められ、突条ガイドに対しては溝を設
けることが最も一般的である。

なお、ガイドのベルト基体への取り付けは接
着、溶着など、公知の手段が使用可能である。

しかし、前記ガイド形状とベンドローラとは互
いに嵌合すればよく、前記構造の外、ガイド形状
を凹溝とし、ベンドローラに突条を形成すること
も可能である。

（作用）上記の如き構成を付与することによりベルトが
回動し、被搬送物を搬送するとき、変角部におい
てベルトが浮き上がろうとする力が働いた場合に
おいてもベルト基体のガイドとベンドローラとが
互いに嵌合状態で保持されることにより両者は緊
密となり、ベンドローラは外れる懸念がなくな
り、スムーズな搬送を行うことができる。

しかも、ベルトのフリーゾーン幅を小さくする
こともでき、かつ、ベルト有効幅を広くして搬送
効率を向上する作用も奏する。

（実施例）以下、更に本発明コンベヤベルトの搬送装置の
具体的実施例を添付図面を参照し説明する。

第１図及び第２図は本発明に係る上記搬送装置
の要部を示す図であり、その全体的構造は前述の
第３図に示されると同様であるのでここでは省略
する。

即ち、第１図、第２図において、１はベルト基
体を示し、４は該ベルト基体１の両側縁に立設さ
れたＳ型フランジ、６は横桟、７は本発明の要部
をなす所定形状のガイド、８は前記ガイドに対し
嵌合するベンドローラで、図ではガイド７は突条
ガイドとして前記Ｓ型フランジ４外側の、いわゆ
るフリーゾーンにベルト全長にわたつて接着等に
より設けられており、一方、ベンドローラ８には
前記突条ガイド７に対し嵌合する凹溝９が設けら
れている。。

しかし、上記ガイド７の形状としては上述の如
く断面が各種形状の突条ガイドで、一方、ベンド
ローラ８が前記ガイドの突条に対応し、これに嵌
合する凹溝であつてもよいが、逆にベンドローラ
８に突条を形成し、ベルト基体にその全長にわた
り凹部を形成せしめるようにしてもよい。

何れにしても、本発明においては、ベルト基体
１とベンドローラ８との間に互いに嵌合し合う部
分が設けられ、コンベヤベルトの搬送時において
ベンドローラがベルト基体より外れることのない
ようにすることが肝要である。

（発明の効果）本発明は以上のように急傾斜用コンベヤベルト
において、Ｓ型フランジ外側のフリーゾーンにベ
ルト全長にわたりガイドを配設すると共に、ベン
ドローラに該ガイドと嵌合する嵌合構造を設けた
ものであり、コンベヤベルトによる搬送作動時に
おいて、変角部におけるベンドローラはベルト基
体のガイドと互いに嵌合し合つて該部でのベンド
ローラの外れはなくなり、全般にスムーズな搬送
が可能となると共に、ベンドローラによる押え幅
を別段広くする必要がなく、ベルトのフリーゾー
ンの幅を小さくしてベルトコストを著しく低減す
ることができる顕著な効果を有する。

又、上述の如くベルトのフリーゾーンを小さく
するこができる結果、ベルト有効幅を広くするこ
とができ、搬送効率の向上につながる外、両者嵌
合によるベンドローラの外れがないため、ベルト
の蛇行も防止され、ベンドローラとＳ型フランジ
の接触によるフランジの剥離も起こらず、フラン
ジの寿命向上にもつながる格段の効果も期待され
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明搬送装置の要部を示すベルト幅
方向断面図、第２図はベルト自体の部分平面図、
第３図は本発明における急傾斜用コンベヤベルト
の基本構成を示す概要図、第４図は上記第３図に
示す基本構成におけるベルト幅方向断面図であ
る。１……ベルト基体、２……ヘツドプーリ、３…
…テールプーリ、４……Ｓ型フランジ、５，８…
…ベンドローラ、６……横桟、７……ガイド、９
……凹溝、（嵌合構造）。

Claims

【特許請求の範囲】１帯状ベルト基体の両側縁部に長手方向に沿つ
てＳ型フランジを立設すると共に、ベルト基体の
前記Ｓ型フランジ部分から外方にフリーゾーンを
延設してなるベルトを上方のヘツドプーリと下方
のテールプーリとの間にわたつて複数個のベンド
ローラにより屈曲せしめて懸回張設し、両プーリ
間で循環回動させるコンペヤベルトの搬送装置に
おいて、前記ベルト基体のＳ型フランジ部分外側
にベルト全長にわたり所要形状のガイドを配設す
ると共に、前記ベンドローラに該ガイドと嵌合す
る嵌合構造を付与せしめたことを特徴とする傾斜
用コンベヤベルトの搬送装置。２ガイドが断面台形、長方形、三角形又は半円
形状の突状ガイドであり、ベンドローラに前記ガ
イドに嵌合する溝が設けられる特許請求の範囲第
１項記載の傾斜用コンベヤベルトの搬送装置。