JPH033912A - エンジンの排気騒音低減装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、例えば自動車用エンジンの排気装置低減装置
に関する。

従来の技術 一般に、自動車用エンジンの排気系においては、排気マ
ニホルドから吐出口に至る排気管の管長に応じて定在波
が生じ、排気パリ音たる吐出異音が発生することが知ら
れている。

すなわち、自動車技術会で発表した論文［排気バリ音の
発生メカニズムの解析」に詳述するように、エンジン・
コールド・スタート直後等のいわゆる冷機始動時におい
て、排気温度は低温域にありかつ排気管内の背圧は一層
低圧となっている。

このため、排気流速は低速域にあり、排気脈動圧力波の
周波数が高周波側に移行してゆく。したがって、排気脈
動圧力波の振動が歪みを生じる。つまり、第７図Ａ、Ｂ
、（１；に音圧モードを示すように、エンジン１に接続
された排気マニホルド２と触媒コンバータ３下流の排気
管４内で共鳴振動の第１音節位置Ａ３．第２音節位置Ａ
　２．第３音節位１１　Ａ　ｓあるいは開口端音節位置
Ａ。に衝撃波面が特定回転数において形成され、特に加
減速時に排気パリ音たる金属的な吐出異音が発生する。

そこで、従来の排気騒音低減装置としては、これら共鳴
振動の音圧モードの節となる排気管の所定位置に、消音
バルブを設け、機関の所定の運転時に該消音バルブの弁
体を閉作動させて排気通路断面積を弁体中央のオリフィ
スに絞り、これによって排気流速を増大させて衝撃波面
の形成を防止して共鳴音の消音を図っている（例えば実
開昭６１−１９４７２６号公報等参照）。

発明が解決しようとする課題 然し乍ら、前記従来の排気騒音低減装置にあっては、消
音バルブの弁体に形成されたオリフィスの開口面積を共
鳴振動に応じて具体的に特定することなく、一般に主と
して加速時の騒音を低減するようにオリフィス開口面積
をチューニングしている。したがって、排気ガス流量が
少なく、かつ排気ガス温度も低くなる減速時においては
、十分な消音効果が得られず、特に最近の高出力エンジ
ンに対しては減速時の排気騒音を十分に低減することが
できなかった。

課題を解決するための手段 本発明は、前記従来の排気騒音低減装置の問題点に鑑み
て案出されたもので、排気マニホルドから吐出口に至る
排気系で生じる共鳴振動の節となる排気管の位置に、減
速時に作動して排気通路の断面積を絞る絞り機構を設け
ると共に、該絞り機構の最小絞り値を前記排気通路の総
断面積の約１〜６％に設定したことを特徴としている。

作用 本発明の前記構成は、発明者による実験結果により得ら
れたもので、一般に人の音の強さの弁別は周波数、音圧
、継続時間、実験方法によって種々異なるが、ランダム
波の場合は音圧レベルが少なくとも３ｄＢ程度あれば知
覚できることを前提に案出されたものである。すなわち
、第４図Ａ、　　Ｂに示す実験結果に基づいて説明すれ
ば、排気管内径が約４０″″／、のちのでは、オリフィ
スの開口面積を排気管総断面積の３〜６％開ロ比セロ比
すると、その管内の音節位置Ａ、、Ａ、、Ａ、・・・に
おける絞り機構の全閉時（実線）及び全開時（破線）に
おける音圧レベルが、１点鎖線及び２点鎖線で示すよう
に約５ｄＢ以上低減することが明らかになった。

一方、オリフィス径の下限は、絞り機構の全開状態では
共鳴現象が著しく大きく、かつピークの軌跡も急に立ち
上がるため、約１％の開口比に設定すれば十分な騒音低
減効果が得られることが明らかになった。

実施例 第１図はこの発明に係る排気騒音低減装置の一実施例を
示すもので、この実施例では、エンジン１の排気マニホ
ルド２の集合部から車体フロアの下面を通って車体後端
の吐出口５に至るフロントチューブ７、センタチューブ
８．テールチユーブ９からなる一連の排気管４と、前記
排気マニホルド２とフロントチューブ７との間に介装さ
れた触媒コンバータ３と、フロントチューブ７とセンタ
チューブ８との間に介装されたブリマフラｌＯと、セン
タチューブ８とテールチューブ９との間に介装されたメ
インマフラ１１とから排気系が構成されている。そして
、この排気系の管長に応じて生じる共鳴振動の節となる
位置、例えばテールチューブ９の吐出口５に、絞り機構
としての消音バルブ１２が配設されている。

尚、この消音バルブ１２の取付位置を第７図に示した共
鳴モードのいずれにチューニングさせるかはメインマフ
ラ１１等の消音特性や気筒数による騒音特性などの種々
の条件を勘案して適宜に定めればよい。

前記消音バルブ１２は、第２図及び第３図に示すように
、テールチューブ９に取り付けられたバルブケース１３
とバタフライバルブ型の弁体１４とからなり、かつ前記
弁体１４の中央部には、低速時の排気ガスを通流させる
に十分な大きさのオリフィス１５が開口形成されている
。そして、このオリフィス１５の開口面積は、本実施例
ではテールチューブ９の通路総断面積に対して約３％の
開口比に設定しである。

また、前記弁体１４に固着した駆動軸１６がドラム１７
及びワイヤ１８を介して電磁アクチュエータ１９に連係
している。前記電磁アクチ一エータ１９は、図示せぬス
ロットル弁の開度を検出するスロットルセンサ２１の検
出信号に基づきコントロールユニット２２によってＯＮ
、ＯＦＦ制御されるもので、通常は前記弁体１４を開状
態に保ち、機関低温時におけるスロットル弁全閉峙つま
り減速時には前記弁体１４を閉作動させる構成となって
いる。

したがって、定常走行時や加速時には前記消音バルブ１
２は排気ガスの通流を何ら妨げることがなく、またこの
時の排気騒音は、主にメインマフラ１１やプリマフラ１
０によって消音される。

一方、運転者が減速操作すると、スロットルセンサ２１
の検出信号に基づいて消音バルブ１２が閉作動するので
、排気ガスはオリフィスＩ５のみを通過し、排気ガスの
粒子速度が最大となる共鳴振動の節位置において、粒子
の運動に抵抗を与えて粒子速度を抑制できる。すなわち
、オリフィス１５の開口面積が、前述のようにテールチ
ューブ９の通路総断面積に対して約３％の開口比に設定
されているため、第４図Ｂ（１点鎖線）及び第５図に示
すように、従来例（第４図Ｂの破線及び実線）に比較し
て音圧モード波形のいずれの位置においても音圧レベル
を約１２ｄＢ程度低く抑制することができる。したがっ
て、例えば第６図に示すように変速ギアのセカンド位置
における減速時には特定回転数で生じていた共鳴による
排気パリ音（実線）を、破線で示すように効果的に消音
することができる。

尚、前記オリフィス１５の開口面積は、３％に限定され
ず、１〜６％の間であれば良く、この範囲であれば、第
４図Ｂの２点鎖線及び第５図にも示すように、音圧レベ
ルを十分に低減できる。また、消音バルブ１２の最小絞
り値は前記オリフィス１５による場合に限定されず、弁
体１４の開度量を制御した設定することも可能である。

さらに、前記のようにフントロールユニット２２等を介
さずに、スロットル弁と消音バルブ１２とを機械的に連
係させて減速時に消音バルブ１２が閉作動するように構
成してもよい。また、消音バルブ１２を複数用いて複数
の共鳴モードの消音を図るように構成することも可能で
ある。

発明の効果 以上の説明で明らかなように、本発明に係るエンジンの
排気騒音低減装置によれば、とりわけ絞り機構の最小絞
り値を排気通路の総断面積の約１〜６％に設定したため
、減速時における共鳴振動による排気パリ音を効果的に
低減することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る排気騒音低減装置の一実施例を示
す構成説明図、第２図はその消音バルブ部分の斜視図、
第３図は第２図の矢視ｍ図、第４図Ａは排気管内の共鳴
現象の実験結果を示す共鳴振動波形図、第４図Ｂは第４
図ＡのＸ部を示す拡大図、第５図は前記共鳴現象の実験
においてオリフィスの開口率に対する音圧レベルの変化
を示す波形図、第６図は本実施例の減速時における騒音
特性を絞り機構のないものと比較して示す特性図、第７
図Ａ、Ｂ、Ｃは排気管系で生じる共鳴振動の音圧モード
を示す説明図である。 ■・・・エンジン、２・・・排気マニホルド、４−・・
排気管、５・・・吐出口、１２・・・消音バルブ、１５
・・・オリフィス、１９・・・電磁アクチュエータ、２
１・・・スロットルセンサ、２２・・・コントロールユ
ニット。 第１図 第２図 第３図 第７図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）排気マニホルドから吐出口に至る排気系で生じる
   共鳴振動の節となる排気管の位置に、減速時に作動して
   排気通路の断面積を絞る絞り機構を設けると共に、該絞
   り機構の最小絞り値を前記排気通路の総断面積の約１〜
   ６％に設定したことを特徴とするエンジンの排気騒音低
   減装置。