JPH0338008A - 薄膜コンデンサおよびその製造方法 - Google Patents

薄膜コンデンサおよびその製造方法

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JPH0338008A
JPH0338008A JP17379289A JP17379289A JPH0338008A JP H0338008 A JPH0338008 A JP H0338008A JP 17379289 A JP17379289 A JP 17379289A JP 17379289 A JP17379289 A JP 17379289A JP H0338008 A JPH0338008 A JP H0338008A
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thin film
coating
metal oxide
layer
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JP17379289A
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Akihito Oga
昭仁 大賀
Tetsuya Miyazaki
哲也 宮崎
Masahiro Miyazaki
宮崎 正裕
Masato Karaiwa
唐岩 正人
Akira Itani
井谷 彰
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明は薄膜コンデンサおよびその製造方法に係り、誘
電体膜の製造に際してのクラック等の発生が少なく、特
に電気的特性、例えば耐電圧特性および誘電特性に優れ
た薄膜コンデンサおよびその製造方法に関する。
発明の技術的背景 電子回路に用いられるコンデンサの1つとして薄膜コン
デンサがある。
この薄膜コンデンサでは、電気容量は誘電体膜の誘電率
に比例し、誘電体膜の厚さに反比例する。
したがって、薄膜コンデンサの電気容量を大きくするた
めには、誘電体膜に誘電率の大きな+4料を用いるか、
あるいは誘電は体膜を薄くすればよい。
一般に誘電率の大きな+4料は誘電率の、R度変化が大
きいことから、このような材料を誘電体膜として用いた
薄膜コンデンサでは、コンデンサ容量が温度変化によっ
て大きく変動することになる。
そこで、温度係数の小さな材料を誘電体膜として用い、
その容量を向上させるために、誘電体の膜厚を薄くする
ことが考えられる。しかしながら、このように誘電体膜
が薄いと誘電体膜中に微小クラックが発生した場合、微
小クラックの発生した箇所が絶縁破壊の原因となり、コ
ンデンサの耐電圧が小さくなるといる問題がある。
また、誘電体膜中に発生したクラックが深いと、誘電体
膜上に形成した上部電極と下部電極とがこのクラックを
通して接触し電気的にショートするため、コンデンサを
構成しない虞もある。
発明の[1的 本発明は、このような実情に鑑みて威されたものであり
、誘電体膜の製造に際してのクラック等の発生が少なく
、特に耐電圧特性に優れた薄膜コンデンサおよびその製
造方法を提供することを目的としている。
発明の概要 このような目的を達成するために、本発明に係る薄膜コ
ンデンサは、基板上に形成された下部電極もしくは電極
基板と上部電極との間に、組成、結晶構造および結晶形
態の少なくとしいずれか一つが異なる複数の金属酸化物
層か積層された誘電体膜が形成されていることを特徴と
している。
本発明に係る薄膜コンデンサでは、前記誘電体膜を構成
する金属酸化物層として種々の金属酸化物を用いること
かでき、このような金属酸化物としては、たとえばチタ
ン酸バリウムか&rましく用いられる。
本発明に係る薄膜コンデンサの製造方法は、基板上に形
成された下部電極表面もしくは電極Ml&表面に、金属
または金属化合物を含むコーティング層を形成するコー
ティング処理と、このコティング層の熱処理とを交互に
繰返して誘電体、摸を形成するに際し、コーティング層
の組成およびコーティング層の熱処理温度の少なくとも
いずれか一方を、隣接する他のコーティング層と相違な
らしめることにより、誘電体膜を複数の金属酸化物層で
構成することを特徴としている。
このような本発明に係る薄膜コンデンサおよびその製造
方法にあっては、誘電体膜が、組成および/または結晶
構造および/または結晶形態の先なる複数の金属酸化物
層から構成されていることから、誘電体膜の成膜時にお
ける誘電体膜すJの微小クラックの発生を有効に防止す
ることができる。
したがって、誘電体膜を形成した後、上部電極を誘電体
膜上に形成したとしても、要求される耐電圧特性を確保
できる。
しかも、本発明に係る薄膜コンデンサおよびその製造刃
lj二にあっては、クラックの発生が少なく誘電体膜の
膜厚を極めて薄くできるので、コンデンサの電気容量も
向上させることが可能である。
なお、本発明において、「結晶構造が異なる」とは、た
とえば酸化チタンを例にすると、一方のルうがルチル型
tM逍で、他方の層がアナターゼ型構逍である場合等の
ように、結晶11■造自体が相違することを言う。また
、「結晶1に態が異なる」とは、結晶(1・1造か同一
であっても、たえば一方の結晶か粒状であり、他方の結
晶が角状である等のように、結晶の形状等か相違するこ
とを意味し、必すしら、X線回折分析により+[1違を
創′折できない場合を言つ〇 発明の詳細な説明 以下、本発明に係る薄膜コンデンサおよびその製造方法
について具体的に説明する。
本発明に係る薄膜コンデンサは、組成および結晶+Na
の少なくともいずれか一方が光なるju数の金属酸化物
層が積層された誘電体膜を有している。
ここで、本発明に係る薄膜コンデンサを添付図面に基づ
いて説明する。
第1図は本発明に係る薄膜コンデンサの一例を示す断面
図である。
第1図に示すように、この薄膜コンデンサ1]〕は、基
板11と1.!I!i阪11上に形成されたF都電t!
1i112と、下部電tffi12上に形成された誘雷
体膜13と、誘電体膜13上に形成された上部1°l 
、1i14とを有する。
本発明では、基板11は、その(イ質等を特に眼定され
るものではないがミコンデンサ全体に適度な剛性を付与
するに充分な厚さを有するとともに、誘電体膜13を焼
成する際の温度に絶え得る耐熱性材料で構成されること
が好ましい。
このような基板11としては、耐熱性材料で溝底される
ことが好ましく、たとえば、表面がケイ素で構成された
部材、SiO2あるいはAg2O3などで構成される。
具体的には、たとえばシリコンウェーハ等が用いられ、
シリコンウェーハとしてはノンドープ型、P型もしくは
N型等あらゆるタイプの市販品をそのまま使うことが可
能である。
なお、基板は、必ずしも平板形状に限定されず、円筒形
状もしくは円柱形状であっても良い。基板が円筒形状も
しくは円柱形状等である場合には、その上に形成される
電極および誘電体膜も、基板形状に沿った形状となる。
下部電極12は、pt等の単一金属から成る単−層型で
あっても、複数の金属層から成る複層型であっても良い
複層型の下部電極は、ケイ素酸化物、C「、N isク
ロム酸化物、ニッケル酸化物、pt等から成る層を、あ
るいはこれらの層を2層以上積層して構成することがで
き、たとえば第1図に示すような3層から成る下部電極
12が好ましく用いられる。
この下部電極12は、たとえば基板11表面を酸化する
ことにより形成されるケイ素酸化物(ただし、ケイ素酸
化物中のケイ素の価数は問わない)から成るケイ素酸化
物層(以下、rsio層」と称す)15と、クロムから
成るクロム層(以下、rCr層」と称す)16と、白金
から成る白金層(以下、FPt層」と称す)17とから
溝底することができる。
このような多層構造の下部電極12は、後に続く誘電体
膜の熱処理を行なっても電極12の抵抗値の増大がなく
、電極12におけるクラックや剥離等を防止することが
できる。このような下部電極における各層の厚さは、コ
ンデンサの特性、特に誘電損失の増大を有効に防止でき
る厚さに設定されることが好ましい。
このようにケイ素基板11上に形成されるSi0層15
は、スパッタ法、蒸着法等の成膜手段以外に基板11表
面を酸化することで形成することも可能である。
Cr層16とpt層17とは、Si0層15の表面に、
スパッタ法、蒸着法、メツキ法などの成膜手段により形
成することができる。
このような下部電極12上に形成される誘電体膜13は
、2層の金属酸化物から成る金属酸化物層18.19が
積層されて成る。
金属酸化物層18.19は、金属酸化物の組成、結晶構
造および結晶形態の少なくともいずれか一つが相異なっ
ている。
このような金属酸化物層18.19各々を構成する材質
としては、種々の金属酸化物を用いることができ、たと
えばチタン、バリウム、カルシウム、ストロンチウム、
ジルコニウム、スズ、希土類元素などの金属(元素)の
単一酸化物またはこれらの金属元素を2 f!以上含む
酸化物が好ましく用いられる。
このような金属酸化物としては、具体的には、TiO、
TiOなどのチタン酸化物、Sr0などのストロンチウ
ム酸化物、 B a T t  Os B a T i501t−9 Ba  Tj90.、口などのチタン酸バリウム系酸化
物、Z r 02のようなジルコニウム酸化物、S n
 02のようなスズ酸化物、Ca T i O3なとの
チタン酸カルシウム系酸化物、 5rTi03などのチタン酸ストロンチウム系酸化物、
あるいはこれらの混合物か好ましく用いられる。
なお、第1図に示される薄膜コンデンサー0は、誘電体
膜13が、金属酸化物の組成、結晶構造、結晶形態の少
なくともいずれか一方が…3Cなる2層の金属酸化物層
18.19から構成されるが、本発明では、誘電体膜を
構成する金属酸化物層の数は複数であれば特に限定され
ない。
また、第1図では、便宜上金属酸化物層18゜19間に
境界が図示されているか、本発明におCする誘電体膜と
は、金属酸化物の組成および/または結晶構造および/
または結晶形態が異なる部分が誘電体膜中に層状に存在
していれば良く、その境界を明確に示し得るものである
必要はない。
このような誘電体膜13上に形成される上部電極10と
しては、たとえばA g SCu s A u 5AN
SPt、Pd等の電極が用いられ得る。
また、この上部電極10を誘電体膜3表面に形成するた
めの手段としては、スパッタ法、蒸着法、ペースト塗布
等が用いられる。
以上説明したように、誘電体膜13を組成、結晶構造お
よび結晶形態の少なくともいずれか一つが異なる金属酸
化物層18.19で構成することにより、微小クラック
の発生を有効に防止できる。
また、本発明では、第2図に示すように、導電性を有す
る電極基板21を用い、電極基板21上に直接誘電体膜
13および上部電極14を積層して薄膜コンデンサを構
成してもよい。この際、電極基板21の裏面にはリード
線等の取り出し用の取出し電極22か積層して設けられ
る。なお第2図中第1図と同様の部分には同様の符号を
付してその説明を省略する。
次に、第1図および第2図を参照して、本発明に係る薄
膜コンデンサの製造方法を説明する。
本発明に係る薄膜コンデンサの製造方法では、基板11
上に形成された下部電極12表1IIli(第1図参照
)もしくは電極基板21表面(第2図参照)に、金属ま
たは金属化合物を含むコーティング層を形成するコーテ
ィング処理と、このコーティング層の熱処理とを交互に
繰り返し施すことにより、誘電体膜を形成している。
まず、コーディング処理では、金属あるいは金属化合物
を適当な液体に懸濁あるいは溶解したコーテイング液を
塗布する等してコーティング層が形成される。
このようなコーテイング液としては、具体的には、カル
シウム化合物、ストロンチウム化合物、バリウム化合物
およびチタニウム化合物等の金属化合物の少なくとも一
種を有機溶媒に溶解した溶酸が好ましく用いられる。
有機溶媒に可溶なカルシウム化合物としては、たとえば
酢酸カルシウムとその水和物、2−エチルへキサン酸カ
ルシウムなどのカルボン酸カルシウムとその水和物、た
とえば塩化カルシウム、フッ化カルシウムなどのハロゲ
ン化カルシウム類、たとえばカルシウムメトキシド、カ
ルシウムエトキシド、カルシウムプロポキシド、カルシ
ウムブトキシドなとのカルシウムアルコキシド類などが
例示される。
有機溶媒に可溶なストロンチウム化合物としては、たと
えば酢酸ストロンチウムとその水和物なとのカルボン酸
ストロンチウムとその水和物、たとえば塩化ストロンチ
ウム、フッ化ストロンチウムなどのハロゲン化ストロン
チウム、たとえばストロンチウムメトキシド、ストロン
チウムエトキシドなどのストロンチウムアルコキシドな
どが例示される。
有機溶媒に01溶なバリウム化合物としては、カルボン
酸バリウム、たとえば酢酸バリウム、バリウムアルコキ
シド、たとえばジメトキシバリウム、ジェトキシバリウ
ム、ジプロポキシバリウム、ジイソプロポキシバリウム
、ジブトキシバリウム、β−ジケトン類、たとえばバリ
ウムアセチルアセトナートなどが例示される。
また、有機溶媒に可溶なチタン化合物としては、たとえ
ばテトラメトキシチタン、テトラエトキシチタン、テト
ラプロポキシチタン、テトライソプロポキシチタン、テ
トラブトキシチタンなどのチタンアルコキシド類、たと
えば四塩化チタン、四臭化チタンなどのハロゲン化チタ
ン類などが例示される。
このような金属化合物を溶解する有機溶媒としては、た
とえばメタノール、エタノール、イソプロパノール、ブ
タノールなどのアルコール類、その他エチルセロソルブ
、メチルセロソルブ等が例示される。これらの溶媒は単
独で用いてもよいし、2種類以上の混合溶媒として用い
てもよい。
このようなコーティング岐を用いる等してコーティング
層を形成した後、このコーチ、fング層は熱処理される
このようなコーティング層の熱処理は、酸化雰囲気下で
行なわれることが好ましい。酸化雰囲気中とは、金属ま
たは金属化合物が熱処理によって少なくとも部分的に酸
化され得る雰囲気中のことであり、酸化雰囲気中で熱処
理する方法としては、たとえば酸素または酸素含有ガス
(たとえば空気、02と不活性ガスの混合ガス)中で加
熱処理する方法がある。
本発明では、層を所望の厚さとするために、さらに同様
のコーティング処理および熱処理を交互に繰返すことが
好ましく、このようにして金属酸化物層18が一層形成
される。
本発明に係る薄膜コンデンサの製造方法では、先に形成
した金属酸化物層18を構成するコーティング層の組成
および熱処理温度の少なくともいずれか一方を相異なら
しめたコーティング層を、先に形成したコーティング層
の上に形成する。これにより、誘電体膜を、組成、結晶
構造および結晶形態の少なくともいずれか一つが異なる
金属酸化物層が隣接する多層体としている。
たとえば、先に塗布したコーテイング液とは組成の異な
るコーテイング液を、先に形成した金属酸化物層18上
に塗布する等によりコーティング処理して、金属酸化物
層18上に形成されるコーティング層の組成を他の層の
組成と変化させ、熱処理を行ない、このコーティング処
理と熱処理とを交互に繰返すことにより、金属酸化物層
18上に、金属酸化物層18とは組成の異なる金属酸化
物層19が形成され、2層構造の誘電体膜13を得るこ
とができる。
本発明の方法では、コーティング層の組成の変更を繰返
すことで3層以上の構造の誘電体膜を得ることも可能で
ある。
なお、誘電体膜は、たとえば、3層構造の誘電体膜を形
成するに際して、組成の異なる2種のコーティング層を
交互に用いて3層としても、3種のコーティング層を順
次用いて3層としても良い。したがって、本発明では、
誘電体膜を形成する際に用いるコーティング層の種類と
金属酸化物層の数とは必ずしも一致する必要はない。
また、金属酸化物層18の成膜と同様にしてコーティン
グ処理をし、次いで異なる温度で熱処理を行い、このコ
ーティング処理と熱処理とを交互に繰返すと、金属酸化
物層18上に、金属酸化物層18と同一組成であるが、
結晶構造または結晶形態の異なる金属酸化物層19が形
成される。
本発明の方法では、コーティング層の熱処理温度の変更
を繰返すことで2層以上の構造の誘電体膜を得ることも
可能であり、またコーティング層の組成の変更と、熱処
理温度の変更とを組合せて行なっても良い。
発明の効果 本発明に係る薄膜コンデンサによれば、誘電体膜を、組
成および結晶構造の少なくともいずれか一方が異なる複
数の金属酸化物層で構成したため、絶縁破壊の原因箇所
となる微小クラックの発生が少ない。
本発明に係る薄膜コンデンサの製造方法によれば、コー
ティング処理と、熱処理とを交互に繰返し施して誘電体
膜を形成するに際し、コーティング層の組成および熱処
理温度の少なくともいずれか一方を隣接する他のコーテ
ィング層と相異ならしめたため、誘電体膜を、組成、結
晶構造および結晶形態の少なくともいずれか一つが異な
る複数の金属酸化物層で構成でき、このことにより絶縁
性が高い薄膜コンデンサを得ることができ、しかも積層
数や熱処理温度等を変化させることにより、コンデンサ
に必要とされる電気的特性を所望の値にコントロールで
きる。
以下、本発明をさらに具体的な実施例に基づき説明する
が本発明はこの実施例に限定されるものではない。
実施例1 [基板、下部電極の形成] 市販のシリコンウェーハ(P型、比(氏抗10Ωcm、
厚さ0.4mm)を基板として用い、この表面を酸化さ
せて、Si0層を形成した。酸化は、赤外線イメージ炉
にて酸素を0.1層分へダ人しつつ、1.000℃で9
0分間基板を熱処理することにより行なった。次に、こ
れをアセトン中にて超音波洗浄した。
この基板上に、通常の高周波マグネトロンスパッタ法に
て、Cr、Ptの順に膜を形成した。
条件を以下に示す。
■クロム膜(Cr層) チャンバー内を1.  OX 10−5torr以下の
圧力に真空排気した後、アルゴンを1.0X10−3t
orr導入し、ターゲットとして99.9%のクロム(
Cr)を用い、高周波出力50Wでプレスパツタを10
分間行なった後、シャッターを60秒間開けてSiO膜
上にクロム膜を形成した。膜厚は約120^であった。
■白金膜(Pt層) 次に、ターゲットには99.9%の白金を使用し、圧力
I X 10−3torr、出力100Wでプレスパツ
タを10分間行なった後、シャッターを15分間開けて
、白金膜を約12000^形成した。
特に、形成したCr層の酸化を防ぐために、■、■工程
は連続工程とした。この工程を経て、シリコンウェーハ
基板上にSi0層、Cr層(120λ)、pt層(12
000Å〉がこの順序で形成された。
【誘電体膜の形成] 下部電極上にゾル−ゲル法で誘電体膜を形成した。ゾル
−ゲル法で用いたコーテイング液の合成法は以下の通り
である。
(1)Ba:Ti−1:5の組成コーテイング液[al
の合成法 酢酸バリウムとチタンテトライソプロポキシドとをBa
/Ti(原子比)が115になるようにそれぞれ10.
217g、56.846gを秤6mし、これらをエタノ
ール100mjlとエチレングリコールモノメチルエー
テル60mNの混合溶媒に加えて原料混合物とした。
次に、得られた原料混合物をオイルバスを用いてバス温
120℃に保って還流させることにより、不溶であった
酢酸バリウムを溶解させた。3時間還流させることによ
り充分均一化させた後、還流をやめ、室温になるまで放
置した。その後、さらに溶媒としてエタノールを60m
、ip追加し、さらに2時間室温にて撹拌を行なった。
こうして得られた溶液をポアサイズ0.1μmのメンブ
レンフィルターで精密濾過し、コーテイング液[alと
した。
(2)Ba :Ti=1 : 20の組成コーチイング
ミ&[blの合成法 酢酸バリウムとチタンテトライソプロポキシドとをBa
/Ti(原子比)が1/20になるようにそれぞれ2.
554に、56.846gを秤量し、これらをエタノー
ル50 m lとエチレングリコールモノメチルエーテ
ル110mIIの混合溶媒に加え原#1混合物とした以
外は、コーティング波[al と同様にしてコーテイン
グ液[blを調製した。
(3)Ba:Ti=1:50の組成コーテイング液[C
]の合成法 酢酸バリウムとチタンテトライソプロポキシドとをBa
/Ti(原子比)が1150になるようにそれぞれ1.
0228g、56.846gを秤量し、これらをエタノ
ール50mj7とエチレングリコールモノメチルエーテ
ル110mNの混合溶媒に加え原料混合物とした以外は
、コーテイング液[alと同様にしてコーテイング液[
clを調製した。
[誘電体膜の形成J 誘電体薄膜を以下の手順で形成した。
まず、上述のpt系電極付きのシリコンウェーハにコー
テイング液[blを上述のコーティング条件にて成膜し
、1000℃で30分、酸素雰囲気中で熱処理を行なっ
た。この工程を繰り返し、。
計2度のコーティング、熱処理を行ない第1の金属酸化
物層を形成した。
次にコーテイング液[alを用いて、さらに5回コーテ
ィング、熱処理(1000℃)を繰り返して第2の金属
酸化物層を形成した。
さらに、コーテイング液[blを用いて、さらに2回の
コーティング、熱処理を行い第3の金属酸化物層を形成
した。ただし、この際に、熱処理は700℃で30分と
いう条件で行なった。
このようにして得られた誘電体膜の膜厚は5400Aで
あった。得られた誘電体膜上に、スパッタリング法によ
りAuを約2000λ付けて上部電極とし、薄膜コンデ
ンサを形成した。
こうして得られた13個の薄膜コンデンサの絶縁試験を
行なったところ、良好な絶縁性を示し、15Vの直流電
圧を印加しても、160以上の絶縁抵抗を示した。
良好な絶縁性を示した薄膜コンデンサの誘電特性をLC
Rメータ(v1河ヒユーレットバーカード製4275A
)により11!3定した。10KHz。
25℃における静電容量は電極面積12−において10
.5nFであり、誘電損失は0.4%であった。静電容
量の温度依存性は一55〜85℃の範囲において、試料
を恒温槽中に入れ、前記LCRメータにより測定した。
10KHzにおいて静電容量の温度係数は= 35pp
m+ /’C(20℃において)であった。10KHz
 、100KHz 。
IMHz、および10MHzにおけるコンデンサの誘電
特性の測定結果を表1に示す。
なお、族1中、BT(x−5,20,50)とあるのは
、各コーティング層の組成を示し、BはBaの略であり
、TはTiの略であり、XはBaに対するTiの原子数
比を示す。
実施例2 コーテイング液[clを用い、実施例1と同様に、Pt
系電極付きのシリコンウェーハ1にコーティングし、1
000℃で30分、酸素雰囲気中で熱処理を行なつい、
この工程を2度繰り返して第1の金属酸化物層を形成し
た以外は、実施例1と同様にして薄膜コンデンサを製造
した。このようにして得られた誘電体膜の膜厚は約54
00大であった。
こうして得られた13個の薄膜コンデンサの絶縁試験を
行なったところ、良好な絶縁性を示し、15Vの直流電
圧を印加しても、100以上の絶縁抵抗を示した。
良好な絶縁性を示した薄膜コンデンサの誘電特性を、実
施例1と同様の方法で測定した。
結果を表1に示す。
実施例3 コーテイング液[alを用い、コーティングおよび熱処
理(900℃)を5回繰り返して第2の金属酸化物層を
形成した以外は実施例1と同様に薄膜コンデンサを製造
した。
このようにして得られた誘電体膜の膜厚は5400λで
あった。
こらシて得られた13個の薄膜コンデンサの絶縁試験を
j′rなったところ、良好な絶縁性を示し、15Vの直
流電圧を印加しても、100以上の絶縁抵抗を示した。
良好な絶縁性を示した薄膜コンデンサの誘電特性を、実
施例1と同様の方法でaFI定した。
結果を表1に示す。
実施例4 コーテイング液[blを、実施例1と同様に、P t 
系fti極付きのシリコンウェーハにコーティングし、
700℃で30分、酸素雰囲気中で熱処理を行い、この
工程を2度繰り返して第1の金属酸化物層を形成した以
外は、実施例3と同様にして薄膜コンデンサを製造した
このようにして得られた誘電体膜の膜厚は5400Aで
あった。なお、この実施例の場合には、実施例1〜3と
異なり、第2の金属酸化物層の焼成温度が第1の金属酸
化物層の焼成温度よりも高い等の理由から、第1の金属
酸化物層と第2の金属酸化物層との境界は、必ずしも明
確でない。
こうして得られた13個の薄膜コンデンサの絶縁試験を
行なったところ、良好な絶縁性を示し、15Vの直流電
圧を印加しても、160以上の絶縁抵抗を示した。
良好な絶縁性を示した薄膜コンデンサの誘電特性を、実
施例1と同様の方法で測定した。
結果を表1に示す。
実施例5 コーテイング液[blを用い、コーティングと、800
℃の温度で30分間の熱処理とを2回行なって第3の金
属酸化物層を形成した以外は実施例4と同様にして薄膜
コンデンサを製造した。
このようにして得られた誘電体膜の膜厚は5400大で
あった。
こうして得られた13個の薄膜コンデンサの絶縁試験を
行なったところ、良好な絶縁性を示し、15Vの直流電
圧を印加しても、1GΩ以上の絶縁抵抗を示した。
良好な絶縁性を示した薄膜コンデンサの誘電特性を、実
施例1と同様の方法で測定した。
結果を表1に示す。
実施例6 コーテイング液[blを、実施例1と同様に、pt系電
極付きのシリコンウェーハにコーティングし、800℃
で30分、酸素雰囲気中で熱処理し、この工程を2度繰
り返して第1の金属酸化物層を形成した以外は実施例3
と同様にして薄膜コンデンサを製造した。
このようにして得られた誘電体膜の膜厚は5400λて
あった。
こうして得られた13個の薄膜コンデンサの絶縁試験を
行なったところ、良好な絶縁性を示し、15Vの直流電
圧を印加しても、160以上の絶縁抵抗を示した。
良好な絶縁性を示した薄膜コンデンサの誘電特性を、実
施例1と同様の方法で測定した。
結果を表1に示す。
実施例7 実施例1と同様のコーテイング液を用い、下記の手順で
誘電体膜の形成を行なった。
コーテイング液[blを、実施例1と同様に、pt系電
極付きのシリコンウェーハにコーティングし、900℃
で30分、酸素雰囲気中て熱処理を行なった。この工程
を繰り返し、A17度のコティング、熱処理を行なって
第1の金属酸化物層を形成した。
次にコーテイング液[blを用い、熱処理温度を700
℃として、2回のコーティングと熱処理を行い第2の金
属酸化物層を形成した。
このようにして得られた誘電体膜の膜厚は5400λで
あった。得られた誘電体膜上に、実施例と同様にして上
部電極を形成し、薄膜コンデンサを製造した。
こうして得られた13個の薄膜コンデンサの絶縁試験を
行なったところ、良好な絶縁性を示し、15Vの直流電
圧を印加しても、1GΩ以上の絶縁抵抗を示した。
良好な絶縁性を示した薄膜コンデンサの誘電特性を、実
施例1と同様の方法で測定した。
結果を表1に示す。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は、本発明に係る薄膜コンデンサの
好ましい一例を示す図である。 11・・・基板 13・・・誘電体膜 12・・・下部電極 18.19・・・金属酸化物層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)基板上に形成された下部電極もしくは電極基板と
    上部電極との間に、組成、結晶構造および結晶形態の少
    なくともいずれか一つが異なる複数の金属酸化物層が積
    層された誘電体膜が形成されていることを特徴とする薄
    膜コンデンサ。
  2. (2)前記金属酸化物層の少なくとも1層が、チタンと
    バリウムの複合酸化物から成ることを特徴とする請求項
    第1項に記載の薄膜コンデンサ。
  3. (3)基板上に形成された下部電極表面もしくは電極基
    板表面に、金属または金属化合物を含むコーティング層
    を形成するコーティング処理と、このコーティング層の
    熱処理とを交互に繰返して誘電体膜を形成するに際し、
    コーティング層の組成およびコーティング層の熱処理温
    度の少なくともいずれか一方を、隣接する他のコーティ
    ング層と相異ならしめることにより、誘電体膜を複数の
    金属酸化物層で構成することを特徴とする薄膜コンデン
    サの製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04338619A (ja) * 1991-05-16 1992-11-25 Nec Corp 薄膜キャパシタ
KR20000014388A (ko) * 1998-08-20 2000-03-15 윤종용 강유전체 메모리 커패시터 및 그 제조방법
US8602671B2 (en) 2008-04-14 2013-12-10 Sam Kim Cosmetics container with a puff rotatably mounted on a container body

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JPH04338619A (ja) * 1991-05-16 1992-11-25 Nec Corp 薄膜キャパシタ
KR20000014388A (ko) * 1998-08-20 2000-03-15 윤종용 강유전체 메모리 커패시터 및 그 제조방법
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