JPH0337589B2 - - Google Patents
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- JPH0337589B2 JPH0337589B2 JP57107756A JP10775682A JPH0337589B2 JP H0337589 B2 JPH0337589 B2 JP H0337589B2 JP 57107756 A JP57107756 A JP 57107756A JP 10775682 A JP10775682 A JP 10775682A JP H0337589 B2 JPH0337589 B2 JP H0337589B2
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Landscapes
- Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
- Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
Description
〔産業上の利用分野〕
本発明はインクジエツト記録用インク組成物に
関し、特にインク室の内部体積の急激な減少によ
りノズルからインクを押し出すことにより噴射す
るインクジエツト記録方式に適したインクジエツ
ト記録用インク組成物に関する。 〔従来技術〕 従来、記録担体にインクを制御して噴射するこ
とによつて記録ヘツドを記録担体に接触させるこ
となく情報を記録するインクジエツト記録方法
は、騒音がなく、高速記録が可能であり、普通紙
に記録ができる等のために端末プリンタなどに採
用され、近年、急速に普及している。 従来、知られているインクジエツト記録方式と
しては容器の内部体積の急激な減少、或いは一定
の圧力で押出すか又は吸引することによつて噴射
するインクジエツト方式又はノズルと対向電極と
の間に信号電圧を印加してインクをノズルから静
電的に加速噴出するインクジエツト方式或いは超
音波の振動によりミストを発生させるインクミス
ト方式が知られている。 この種のインクジエツト記録用インクとして
は、 (1) 記録ヘツドのノズルにおいて、目詰りをおこ
さないこと、 (2) 射出特性（飛翔安定性、周波数応答性等）を
満足するために、適当な物性値を有しているこ
と、 (3) インクと接触する材料を腐食させないこと、
および (4) 長期間の保存に対して安定であること が要求される。 さらに、前記インクが、記録媒体に印字された
場合に要求される諸特性としては、 (5) 速乾性であること、 (6) 印字品質がよいこと、 (7) 記録像としての保存性がよいこと（耐光性、
耐水性等） 等が要求される。 以上の諸特性の内には、例えば(1)の要件に示す
が如く目詰りを起こさぬという特性を好ましく満
足させるインクが乾燥し難いという条件のもと
に、(5)に示す如く記録紙に印字された時迅速に乾
燥しなければならないという、相反する性質が必
要である。従つて、(1)〜(7)の要件をすべて完全に
満足するインクジエツト記録用インクを作ること
は非常に難しく、それ故に従来は、インク以外の
他の手段を用いることにより前記(1)〜(7)の要件を
満足させる方向に進む場合が多かつた。例えば、
印刷物の乾燥をはやめるために、装置に乾燥装置
を設けたり、又記録紙にインク吸収性の紙を用い
れば、前記(1)と(5)の要件を満たすことができる。 しかし、乾燥装置を使用すると記録装置が大型
化し、エネルギー的にも不経済であつたり、イン
ク吸収性の紙を用いると記録紙に所定のものを使
用しなければならないという制約が生ずる。 一方、従来から、インクジエツト記録用インク
についても、種々の改良がなされてきてはいる
が、前記(1)〜(7)の要件をすべて満足するものは未
だに見い出されてない。例えば、前記(5)の乾燥性
を満すために、油性インクにすることが提案され
ているが、この油性インクは、確かに速乾性を一
応満足させるものであるけれども、ノズルからの
射出特性が悪く、印字品質も未だ満足のいくもの
ではなく、実用的でない。 つまり、前記(2)と(6)が満足されなくなる。また
特公昭56−57862号に提案される如く、紙の成分
を溶解することによつて、前記(5)の速乾性を満足
させようとするインクジエツト記録用インクが提
案されているが、この種のインクは、装置のイン
ク接触部分の材料を溶解させる等の悪影響を有
し、前記(3)を満足しないし、さらに前記(5)と(6)も
不十分であり、実用的ではない。 さらに、速乾性を満す別の方法として、染料、
湿潤剤、界面活性剤および水からなるインクジエ
ツト記録用インクが提案されている。しかしなが
ら、従来の湿潤剤と界面活性剤の組合せでは、他
の要件への悪影響は少ないかもしれないけれど
も、特に前記(5)の速乾性および前記(6)の印字品質
が十分ではないというのが現状である。 すなわち、中途半端な浸透性しか有しないイン
クは、速乾性を満足させないばかりか、印字品質
が非常に悪くなるという問題を有している。 〔発明の目的〕 本発明の目的は、前記の情報に基き記録紙上の
乾燥速度の優れたインクジエツト記録用インク組
成物を提供することにある。 本発明の他の目的は印字品質の優れたインクジ
エツト記録用インク組成物を提供することにあ
る。 さらに本発明の他の目的はノズルからの射出特
性の優れたインクジエツト記録用インク組成物を
提供することにある。 さらに本発明の他の目的は前記インクジエツト
記録用インク組成物を使用することによつて好適
なインクジエツト記録方法を提供することにあ
る。 〔発明の構成〕 本発明者は、インクジエツト記録用インクと記
録紙の関係において、界面活性と湿潤剤について
検討し新規な界面活性剤と湿潤剤の組合せによつ
て、インクジエツト記録用インクに十分な浸透性
と共に速乾性、印字品質とも十分満足させ、実用
性を有するものとして、炭素原子数が12以下のア
ルキル基を分子中に有する下記一般式〔〕で示
されるポリオキシエチレンアルキルフエニルエー
テル類から選ばれる少くとも１種の化合物とジメ
チルスルホキシド、並びにエチレングリコール、
ジエチレングリコールおよびトリエチレングリコ
ールから選ばれる少くとも１種の化合物を含有さ
せることによつて構成したインクジエツト記録用
インク組成物がえられた。 一般式〔〕 前記一般式〔〕において、R1は炭素原子数
５〜12のアルキル基（例えばアミル基、オクチル
基、ノニル基）でありR2は水素原子もしくは炭
素原子１〜12のアルキル基（例えばメチル基、ア
ミル基、オクチル基、ノニル基）である。ｎは３
以上の整数を表す。但し、R2が水素原子のとき
R1は少くとも１つの２級または３級の炭素原子
を有するアルキル基である。 更に本発明の態様としては、前記一般式〔〕
において少くとも１つ２級もしくは３級のアルキ
ル基を有することが好ましい。 また従来からインクジエツト用インクにノニオ
ン界面活性剤を添加することが知られていたが、
これらはすべて少量であつたり、適当な界面活性
剤でなかつたり、また、湿潤剤との組合せが悪か
つたりして、該インクとして十分な性能は得られ
ていなかつた。 本発明の態様として前記一般式〔〕に示す界
面活性剤とジメチルスルホキシドにエチレングリ
コール、ジエチレングリコール或はトリエチレン
グリコールとの組合せを選定するものである。 更に従来のインクジエツト記録用の水性インク
においては、湿潤剤の量が増加するほど、速乾性
も、印字品質も低下するのが一般的であつた。し
かし、本発明のインクは驚くべきことに、湿潤剤
は全インク量の50％以上添加されていることがよ
り好ましい結果を与える。 更に本発明のインクを使用できる好適なインク
ジエツト記録方法は、ノズルと連通している圧力
室を本発明のインクで満たし、該圧力室はその壁
の少くとも一部を電気機械変換手段により変形せ
しめ得るように構成され、電気的駆動パルスが印
加される時、前記電気機械変換手段の作動により
前記圧力室の壁を内方に変位させ、該圧力室の内
部体積を急激に減少せしめ、該圧力室の本発明の
インクの量の一部をインク滴としてノズルから記
録媒体方向に噴射させ、その後、前記圧力室の容
積を復元させると共に、最初のインクの平衡状態
に復元せしめるインクジエツト記録方法である。 以下に前記一般式〔〕で表されるポリオキシ
エチレンアルキルエーテルの代表的具体例を挙げ
る。 これらの化合物は単独でも十分な効果が期待で
きるが二種以上を組合せて使用することもでき
る。 本発明に係るポリオキシエチレンアルキルフエ
ニルエーテルは公知の化合物であり、公知の方法
に基づいて容易に入手又は製造することが可能で
ある。これらの中には、市販品として容易に入手
できるものがある。例えば、前記例示化合物(3)と
して、三洋化成工業(株)製のオクタボール60，80，
100；日光ケミカルズ(株)NIKKOL OP−10；
Rohm＆Hass社TRITON Ｘ−100；そして花王
アトラス(株)製のエアルゲン−810があり、化合物
(5)として日光ケミカルズ(株)NIKKOL NP−５，
NP−７，５，NP−10があり、さらに化合物(6)
としては三洋化成工業(株)製ドデカボール90，120
がある。 本発明に使用されるジメチルスルホキシドは任
意の割合で本発明のインクに使用されるのが好ま
しくは10〜60wt％の範囲である。 また脂肪族多価アルコールおよび／あるいはそ
の誘導体が湿潤剤としてインクジエツト記録用イ
ンクに使われていることは知られているが、既に
述べた如く、本発明に係るポリオキシエチレンア
ルキルフエニルエーテル及びジメチルスルホキシ
ドと組合せて使用することによつて優れた性能を
発揮するものとして、特にエチレングリコール、
ジエチレングリコール又はトリエチレングリコー
ルの効果が顕著であり、これは従来技術からは予
測できないことであつた。 本発明に係る湿潤剤の添加量は、5wt％未満で
はインクの蒸発にもとずくノズル先端の目詰りを
防止するには不十分な場合があり、5wt％以上が
好ましい。一方90wt％を超えると、インクの粘
度が上昇して射出特性に影響をおよぼす場合があ
るので、添加量範囲としては５〜90wt％が好ま
しく、特に50〜80wt％が好適である。 尚、本発明に係る湿潤剤の代りにグリセリン、
ホルムアシドを使用した場合には、後述する具体
的実施例からも明らかな様に本発明の目的は達成
されない。 また、本発明に係る湿潤剤は２種以上併用して
もよく、また粘度等の物性を調整する目的にも使
用できる。 本発明のインクは、水、本発明に係るポリオキ
シエチレンアルキルフエニルエーテル、ジメチル
スルホキシドおよび本発明に係る湿潤剤化合物を
成分として含有することを特徴とするが、印字す
るための必要な成分として本発明のインクには水
溶性染料が使用される。本発明に係る水溶性染料
としては、直接染料、塩基性染料、反応性染料、
および酸性染料である。これらの染料の本発明の
インク中への添加量は被印字体表面に印字された
像の色彩強度により決定される。像の色彩強度は
インクと被印字体との相互作用で決まつてくるも
のであり、これらの染料のインクへの添加量は被
印字体との関係で決められる。このため、イエロ
ー、マゼンタ、シアンおよびブラツクインク調整
にはそれぞれの色のインクにおいて１種または２
種以上の水溶性染料を全インク組成物重量の0.2
〜15wt％が望ましく、さらに好適には0.5〜7wt
％が望ましい。 本発明で使用できる直接染料、塩基性染料、反
応性染料および酸性染料の例としては特開昭49−
89534号に開示の染料の他に下記の染料を挙げる
ことが出来る。
関し、特にインク室の内部体積の急激な減少によ
りノズルからインクを押し出すことにより噴射す
るインクジエツト記録方式に適したインクジエツ
ト記録用インク組成物に関する。 〔従来技術〕 従来、記録担体にインクを制御して噴射するこ
とによつて記録ヘツドを記録担体に接触させるこ
となく情報を記録するインクジエツト記録方法
は、騒音がなく、高速記録が可能であり、普通紙
に記録ができる等のために端末プリンタなどに採
用され、近年、急速に普及している。 従来、知られているインクジエツト記録方式と
しては容器の内部体積の急激な減少、或いは一定
の圧力で押出すか又は吸引することによつて噴射
するインクジエツト方式又はノズルと対向電極と
の間に信号電圧を印加してインクをノズルから静
電的に加速噴出するインクジエツト方式或いは超
音波の振動によりミストを発生させるインクミス
ト方式が知られている。 この種のインクジエツト記録用インクとして
は、 (1) 記録ヘツドのノズルにおいて、目詰りをおこ
さないこと、 (2) 射出特性（飛翔安定性、周波数応答性等）を
満足するために、適当な物性値を有しているこ
と、 (3) インクと接触する材料を腐食させないこと、
および (4) 長期間の保存に対して安定であること が要求される。 さらに、前記インクが、記録媒体に印字された
場合に要求される諸特性としては、 (5) 速乾性であること、 (6) 印字品質がよいこと、 (7) 記録像としての保存性がよいこと（耐光性、
耐水性等） 等が要求される。 以上の諸特性の内には、例えば(1)の要件に示す
が如く目詰りを起こさぬという特性を好ましく満
足させるインクが乾燥し難いという条件のもと
に、(5)に示す如く記録紙に印字された時迅速に乾
燥しなければならないという、相反する性質が必
要である。従つて、(1)〜(7)の要件をすべて完全に
満足するインクジエツト記録用インクを作ること
は非常に難しく、それ故に従来は、インク以外の
他の手段を用いることにより前記(1)〜(7)の要件を
満足させる方向に進む場合が多かつた。例えば、
印刷物の乾燥をはやめるために、装置に乾燥装置
を設けたり、又記録紙にインク吸収性の紙を用い
れば、前記(1)と(5)の要件を満たすことができる。 しかし、乾燥装置を使用すると記録装置が大型
化し、エネルギー的にも不経済であつたり、イン
ク吸収性の紙を用いると記録紙に所定のものを使
用しなければならないという制約が生ずる。 一方、従来から、インクジエツト記録用インク
についても、種々の改良がなされてきてはいる
が、前記(1)〜(7)の要件をすべて満足するものは未
だに見い出されてない。例えば、前記(5)の乾燥性
を満すために、油性インクにすることが提案され
ているが、この油性インクは、確かに速乾性を一
応満足させるものであるけれども、ノズルからの
射出特性が悪く、印字品質も未だ満足のいくもの
ではなく、実用的でない。 つまり、前記(2)と(6)が満足されなくなる。また
特公昭56−57862号に提案される如く、紙の成分
を溶解することによつて、前記(5)の速乾性を満足
させようとするインクジエツト記録用インクが提
案されているが、この種のインクは、装置のイン
ク接触部分の材料を溶解させる等の悪影響を有
し、前記(3)を満足しないし、さらに前記(5)と(6)も
不十分であり、実用的ではない。 さらに、速乾性を満す別の方法として、染料、
湿潤剤、界面活性剤および水からなるインクジエ
ツト記録用インクが提案されている。しかしなが
ら、従来の湿潤剤と界面活性剤の組合せでは、他
の要件への悪影響は少ないかもしれないけれど
も、特に前記(5)の速乾性および前記(6)の印字品質
が十分ではないというのが現状である。 すなわち、中途半端な浸透性しか有しないイン
クは、速乾性を満足させないばかりか、印字品質
が非常に悪くなるという問題を有している。 〔発明の目的〕 本発明の目的は、前記の情報に基き記録紙上の
乾燥速度の優れたインクジエツト記録用インク組
成物を提供することにある。 本発明の他の目的は印字品質の優れたインクジ
エツト記録用インク組成物を提供することにあ
る。 さらに本発明の他の目的はノズルからの射出特
性の優れたインクジエツト記録用インク組成物を
提供することにある。 さらに本発明の他の目的は前記インクジエツト
記録用インク組成物を使用することによつて好適
なインクジエツト記録方法を提供することにあ
る。 〔発明の構成〕 本発明者は、インクジエツト記録用インクと記
録紙の関係において、界面活性と湿潤剤について
検討し新規な界面活性剤と湿潤剤の組合せによつ
て、インクジエツト記録用インクに十分な浸透性
と共に速乾性、印字品質とも十分満足させ、実用
性を有するものとして、炭素原子数が12以下のア
ルキル基を分子中に有する下記一般式〔〕で示
されるポリオキシエチレンアルキルフエニルエー
テル類から選ばれる少くとも１種の化合物とジメ
チルスルホキシド、並びにエチレングリコール、
ジエチレングリコールおよびトリエチレングリコ
ールから選ばれる少くとも１種の化合物を含有さ
せることによつて構成したインクジエツト記録用
インク組成物がえられた。 一般式〔〕 前記一般式〔〕において、R1は炭素原子数
５〜12のアルキル基（例えばアミル基、オクチル
基、ノニル基）でありR2は水素原子もしくは炭
素原子１〜12のアルキル基（例えばメチル基、ア
ミル基、オクチル基、ノニル基）である。ｎは３
以上の整数を表す。但し、R2が水素原子のとき
R1は少くとも１つの２級または３級の炭素原子
を有するアルキル基である。 更に本発明の態様としては、前記一般式〔〕
において少くとも１つ２級もしくは３級のアルキ
ル基を有することが好ましい。 また従来からインクジエツト用インクにノニオ
ン界面活性剤を添加することが知られていたが、
これらはすべて少量であつたり、適当な界面活性
剤でなかつたり、また、湿潤剤との組合せが悪か
つたりして、該インクとして十分な性能は得られ
ていなかつた。 本発明の態様として前記一般式〔〕に示す界
面活性剤とジメチルスルホキシドにエチレングリ
コール、ジエチレングリコール或はトリエチレン
グリコールとの組合せを選定するものである。 更に従来のインクジエツト記録用の水性インク
においては、湿潤剤の量が増加するほど、速乾性
も、印字品質も低下するのが一般的であつた。し
かし、本発明のインクは驚くべきことに、湿潤剤
は全インク量の50％以上添加されていることがよ
り好ましい結果を与える。 更に本発明のインクを使用できる好適なインク
ジエツト記録方法は、ノズルと連通している圧力
室を本発明のインクで満たし、該圧力室はその壁
の少くとも一部を電気機械変換手段により変形せ
しめ得るように構成され、電気的駆動パルスが印
加される時、前記電気機械変換手段の作動により
前記圧力室の壁を内方に変位させ、該圧力室の内
部体積を急激に減少せしめ、該圧力室の本発明の
インクの量の一部をインク滴としてノズルから記
録媒体方向に噴射させ、その後、前記圧力室の容
積を復元させると共に、最初のインクの平衡状態
に復元せしめるインクジエツト記録方法である。 以下に前記一般式〔〕で表されるポリオキシ
エチレンアルキルエーテルの代表的具体例を挙げ
る。 これらの化合物は単独でも十分な効果が期待で
きるが二種以上を組合せて使用することもでき
る。 本発明に係るポリオキシエチレンアルキルフエ
ニルエーテルは公知の化合物であり、公知の方法
に基づいて容易に入手又は製造することが可能で
ある。これらの中には、市販品として容易に入手
できるものがある。例えば、前記例示化合物(3)と
して、三洋化成工業(株)製のオクタボール60，80，
100；日光ケミカルズ(株)NIKKOL OP−10；
Rohm＆Hass社TRITON Ｘ−100；そして花王
アトラス(株)製のエアルゲン−810があり、化合物
(5)として日光ケミカルズ(株)NIKKOL NP−５，
NP−７，５，NP−10があり、さらに化合物(6)
としては三洋化成工業(株)製ドデカボール90，120
がある。 本発明に使用されるジメチルスルホキシドは任
意の割合で本発明のインクに使用されるのが好ま
しくは10〜60wt％の範囲である。 また脂肪族多価アルコールおよび／あるいはそ
の誘導体が湿潤剤としてインクジエツト記録用イ
ンクに使われていることは知られているが、既に
述べた如く、本発明に係るポリオキシエチレンア
ルキルフエニルエーテル及びジメチルスルホキシ
ドと組合せて使用することによつて優れた性能を
発揮するものとして、特にエチレングリコール、
ジエチレングリコール又はトリエチレングリコー
ルの効果が顕著であり、これは従来技術からは予
測できないことであつた。 本発明に係る湿潤剤の添加量は、5wt％未満で
はインクの蒸発にもとずくノズル先端の目詰りを
防止するには不十分な場合があり、5wt％以上が
好ましい。一方90wt％を超えると、インクの粘
度が上昇して射出特性に影響をおよぼす場合があ
るので、添加量範囲としては５〜90wt％が好ま
しく、特に50〜80wt％が好適である。 尚、本発明に係る湿潤剤の代りにグリセリン、
ホルムアシドを使用した場合には、後述する具体
的実施例からも明らかな様に本発明の目的は達成
されない。 また、本発明に係る湿潤剤は２種以上併用して
もよく、また粘度等の物性を調整する目的にも使
用できる。 本発明のインクは、水、本発明に係るポリオキ
シエチレンアルキルフエニルエーテル、ジメチル
スルホキシドおよび本発明に係る湿潤剤化合物を
成分として含有することを特徴とするが、印字す
るための必要な成分として本発明のインクには水
溶性染料が使用される。本発明に係る水溶性染料
としては、直接染料、塩基性染料、反応性染料、
および酸性染料である。これらの染料の本発明の
インク中への添加量は被印字体表面に印字された
像の色彩強度により決定される。像の色彩強度は
インクと被印字体との相互作用で決まつてくるも
のであり、これらの染料のインクへの添加量は被
印字体との関係で決められる。このため、イエロ
ー、マゼンタ、シアンおよびブラツクインク調整
にはそれぞれの色のインクにおいて１種または２
種以上の水溶性染料を全インク組成物重量の0.2
〜15wt％が望ましく、さらに好適には0.5〜7wt
％が望ましい。 本発明で使用できる直接染料、塩基性染料、反
応性染料および酸性染料の例としては特開昭49−
89534号に開示の染料の他に下記の染料を挙げる
ことが出来る。
【表】
【表】
【表】
次に実施例を挙げて本発明を具体的に説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。 実施例−１ 組 成 wt％ Diacid Light Yellow2GP（三菱化成(株)製） 3.0 エチレングリコール 30 ジメチルスルフオキシド 30 例示化合物(1)（ｎ−５） 1.0 炭酸カリウム 0.2 蒸留水 35.8 上記成分を混合し、室温で３時間撹拌したの
ち、0.6μmのポアサイズを有したフイルタで濾過
して、本発明の試料−１を得た。試料−１は、常
温（25℃）において粘度4.7CPS、表面張力
31.8dyn／cmであつた。 実施例−２ 組 成 wt％ Kayacyl Pure FGA（日本化薬（株（製） 1.5 ジエチレングリコール 30 ジメチルスルホキシド 40 例示化合物(7)（ｎ＝８） 1.0 炭酸カリウム0.2 EDTA四酢酸ナトリウム塩 0.3 蒸留水 27 上記組成のインク組成物を実施例−１と同様に
調製して、本発明の試料−２を得た。試料−２は
常温（25℃）において、粘度5.5CPS、表面張力
30.3dyn／cmであつた。 実施例−３ 組 成 wt％ C.I.Direct Black−32（C.I.No.35440） 3.0 エチレングリコール 25 ジエチレングリコール 10 トリエチレングリコール 10 ジメチルスルフオキシド 20 例示化合物(5) 2.0 炭酸カリウム 0.2 蒸留水 29.8 上記組成のインクを実施例−１と同様に調製し
て本発明の試料−３に得た。試料−３は常温（25
℃）において、粘度6.2CPS、表面張力32.0dyn／
cmであつた。 比較例−１ 組 成 wt％ Direct Black−32 3.0 エチレングリコール 45 例示化合物(5) 1.0 炭酸カリウム 0.2 蒸留水 50.3 比較のために、ジメチルスルフオキシドを除い
た上記組成の比較用インクを調製した。このイン
クは常温（25℃）において、粘度5.7CPS、表面
張力33.9dyn／cmであつた。 比較例−２ 組 成 wt％C.I.Direet Black−32 3.0 エチレングリコール 30 ジメチルスルフオキシド 30 炭酸カリウム 0.2 蒸留水 36.8 さらに比較例のために、上記組成の比較用イン
クを調製した。このインクは常温（25℃）におい
て、粘度4.6CPS、表面張力47.9dyn／cmであつ
た。 実施例−４ 実施例１〜３および比較例１，２で得られたイ
ンクを表−１に示すパラメータに調整した米国特
許4189734号第１〜３図記載（同装置本願図面記
載の装置と同じである。）のインクジエツト記録
装置に充てんし、普通紙にインクジエツト記録を
行つた。
が、本発明はこれらに限定されるものではない。 実施例−１ 組 成 wt％ Diacid Light Yellow2GP（三菱化成(株)製） 3.0 エチレングリコール 30 ジメチルスルフオキシド 30 例示化合物(1)（ｎ−５） 1.0 炭酸カリウム 0.2 蒸留水 35.8 上記成分を混合し、室温で３時間撹拌したの
ち、0.6μmのポアサイズを有したフイルタで濾過
して、本発明の試料−１を得た。試料−１は、常
温（25℃）において粘度4.7CPS、表面張力
31.8dyn／cmであつた。 実施例−２ 組 成 wt％ Kayacyl Pure FGA（日本化薬（株（製） 1.5 ジエチレングリコール 30 ジメチルスルホキシド 40 例示化合物(7)（ｎ＝８） 1.0 炭酸カリウム0.2 EDTA四酢酸ナトリウム塩 0.3 蒸留水 27 上記組成のインク組成物を実施例−１と同様に
調製して、本発明の試料−２を得た。試料−２は
常温（25℃）において、粘度5.5CPS、表面張力
30.3dyn／cmであつた。 実施例−３ 組 成 wt％ C.I.Direct Black−32（C.I.No.35440） 3.0 エチレングリコール 25 ジエチレングリコール 10 トリエチレングリコール 10 ジメチルスルフオキシド 20 例示化合物(5) 2.0 炭酸カリウム 0.2 蒸留水 29.8 上記組成のインクを実施例−１と同様に調製し
て本発明の試料−３に得た。試料−３は常温（25
℃）において、粘度6.2CPS、表面張力32.0dyn／
cmであつた。 比較例−１ 組 成 wt％ Direct Black−32 3.0 エチレングリコール 45 例示化合物(5) 1.0 炭酸カリウム 0.2 蒸留水 50.3 比較のために、ジメチルスルフオキシドを除い
た上記組成の比較用インクを調製した。このイン
クは常温（25℃）において、粘度5.7CPS、表面
張力33.9dyn／cmであつた。 比較例−２ 組 成 wt％C.I.Direet Black−32 3.0 エチレングリコール 30 ジメチルスルフオキシド 30 炭酸カリウム 0.2 蒸留水 36.8 さらに比較例のために、上記組成の比較用イン
クを調製した。このインクは常温（25℃）におい
て、粘度4.6CPS、表面張力47.9dyn／cmであつ
た。 実施例−４ 実施例１〜３および比較例１，２で得られたイ
ンクを表−１に示すパラメータに調整した米国特
許4189734号第１〜３図記載（同装置本願図面記
載の装置と同じである。）のインクジエツト記録
装置に充てんし、普通紙にインクジエツト記録を
行つた。
【表】
【表】
結果を表−２に示す。
本発明の目的を達成することによつて、インク
ジエツト記録法の問題点であつた乾燥性、射出特
性及び印字品質を向上し、該問題点を実質的に解
決した。
ジエツト記録法の問題点であつた乾燥性、射出特
性及び印字品質を向上し、該問題点を実質的に解
決した。
第１図は本発明のインクを使用したインクジエ
ツト記録装置の一実施例を示したものである。 ２……記録媒体、６……インク貯蔵室、８……
印刷ヘツド、９……電子パルス発生器、１６……
投射室、１７……プレート。
ツト記録装置の一実施例を示したものである。 ２……記録媒体、６……インク貯蔵室、８……
印刷ヘツド、９……電子パルス発生器、１６……
投射室、１７……プレート。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 １ 炭素原子数が12以下のアルキル基を分子中に
有する下記一般式〔〕で示されるポリオキシエ
チレンアルキルフエニルエーテル類から選ばれる
少なくとも１種の化合物とジメチルスルホキシ
ド、並びにエチレングリコール、ジエチレングリ
コールおよびトリエチレングリコールから選ばれ
る少なくとも１種の化合物を含有することを特徴
とするインクジエツト記録用インク組成物。 一般式〔〕 〔式中、R1は炭素原子数５〜12のアルキル基、
R2は水素原子もしくは炭素原子１〜12のアルキ
ル基、かつ、R2が水素原子のときR1は少くとも
１つの２級または３級の炭素原子を有する。ｎは
３以上の整数である。〕 ２ 前記エチレングリコール、ジエチレングリコ
ール或はトリエチレングリコールの含有量が５〜
90wt％であることを特徴とする特許請求の範囲
第１項記載のインクジエツト記録用インク。 ３ インク貯蔵室の壁面の一部を電子パルス信号
により変形するプレートで形成し、プレートの変
形により該インク貯蔵室のインクを小滴として噴
出する記録装置の前記インク貯蔵室内に炭素原子
数が12以下のアルキル基を分子中に有する下記一
般式〔〕で示されるポリオキシエチレンアルキ
ルフエニルエーテル類から選ばれる少くとも１種
の化合物とジメチルスルホキシド、並びにエチレ
ングリコール、ジエチレングリコール或はトリエ
チレングリコールから選ばれる少くとも１種の化
合物とを含有することを特徴とするインクジエツ
ト記録用インク組成物を装填し、電気信号により
インク小滴を噴出するインクジエツト記録方法。 一般式〔〕 〔式中、R1は炭素原子数５〜12のアルキル基、
R2は水素原子もしくは炭素原子１〜12のアルキ
ル基、かつ、R2が水素原子のときR1は少くとも
１つの２級または３級の炭素原子を有する。ｎは
３以上の整数である。〕
Priority Applications (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP57107756A JPS58225170A (ja) | 1982-06-22 | 1982-06-22 | インクジエツト記録用インク組成物およびインクジエツト記録方法 |
| GB08315365A GB2123019A (en) | 1982-06-07 | 1983-06-03 | Ink composition for ink-jet recording and method of use thereof |
| DE19833320373 DE3320373A1 (de) | 1982-06-07 | 1983-06-06 | Tinte fuer tintenstrahldrucker und verfahren zum tintenstrahldrucken |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP57107756A JPS58225170A (ja) | 1982-06-22 | 1982-06-22 | インクジエツト記録用インク組成物およびインクジエツト記録方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS58225170A JPS58225170A (ja) | 1983-12-27 |
| JPH0337589B2 true JPH0337589B2 (ja) | 1991-06-06 |
Family
ID=14467180
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP57107756A Granted JPS58225170A (ja) | 1982-06-07 | 1982-06-22 | インクジエツト記録用インク組成物およびインクジエツト記録方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS58225170A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5968379A (ja) * | 1982-10-13 | 1984-04-18 | Ricoh Co Ltd | インクジエツト記録用水性インク |
| JPS6032866A (ja) * | 1983-08-03 | 1985-02-20 | Seiko Epson Corp | インクジェット記録用インク |
Citations (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS57137370A (en) * | 1981-02-18 | 1982-08-24 | Dainippon Ink & Chem Inc | Ink for ink jet printer |
| JPS57164170A (en) * | 1981-04-01 | 1982-10-08 | Fuji Photo Film Co Ltd | Formation of colored image by ink jet method |
| JPS57197191A (en) * | 1981-05-30 | 1982-12-03 | Fuji Photo Film Co Ltd | Ink jet color print system |
| JPS5827761A (ja) * | 1981-08-12 | 1983-02-18 | Fuji Photo Film Co Ltd | 水性インキ組成物 |
-
1982
- 1982-06-22 JP JP57107756A patent/JPS58225170A/ja active Granted
Patent Citations (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS57137370A (en) * | 1981-02-18 | 1982-08-24 | Dainippon Ink & Chem Inc | Ink for ink jet printer |
| JPS57164170A (en) * | 1981-04-01 | 1982-10-08 | Fuji Photo Film Co Ltd | Formation of colored image by ink jet method |
| JPS57197191A (en) * | 1981-05-30 | 1982-12-03 | Fuji Photo Film Co Ltd | Ink jet color print system |
| JPS5827761A (ja) * | 1981-08-12 | 1983-02-18 | Fuji Photo Film Co Ltd | 水性インキ組成物 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS58225170A (ja) | 1983-12-27 |
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