JPH0337348B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 −産業上の利用分野− この発明は、情報処理システムの入力装置とし
て用いられる面像入力装置に関するもので、特
に、透明原稿台上に固定的にセツトされた原稿の
読み取りと紙送りユニツトにより移送される原稿
の読み取りとを共に可能とした画像入力装置にお
ける移送原稿の載置面の設置および移送原稿の読
み取り構造に関するものである。

−従来の技術− 筐体上面に設けた透明原稿台による固定原稿の
読み取りと、該原稿台の側部に設けられた紙送り
ユニツトによる移動原稿の読み取りとを共に可能
とした従来装置の例を第９図ないし第１２図に示
す。

図中、１は装置の筐体、３は固定原稿の原稿押
さえ、４は移送原稿のための紙送りユニツト、６
は移送原稿の載置台である。第１０図のものは、
原稿押さえ３及び紙送りユニツト４が一体となつ
て筐体１に枢軸１０で枢着され、移送原稿の載置
台６は紙送りユニツト４に装着されている。そし
て載置台６から供給された移送原稿は、紙送りユ
ニツト４内で下方に180度転向され、原稿押さえ
３上に排出される。

また第１１図に示すものは、紙送りユニツト４
は筐体１と一体であり、移送原稿の載置台６は固
定原稿の原稿台と反対の側で紙送りユニツト４に
装着され、移送原稿は載置台６から供給されて原
稿押さえ３上へと排出される。

また第１２図のものは、移送原稿の載置台６を
紙送りユニツト４の原稿台側に枢着して設け、原
稿押さえ３を開閉するときには載置台６を上方へ
揺動させるようにしたものである。

第９図のものは、移送原稿の載置台６を原稿押
さえ３の上面に設け、移送原稿を読み取りるとき
は載置台６を原稿押さえ３上で傾動させるように
したものである。

−発明が解決しようとする問題点− 第１０図に示す従来構造のものは、装置をコン
パクトに出来る長所があるが、固定原稿読み取り
時に紙送りユニツト４が原稿押さえ３と共に開閉
されるので、開閉操作が重く且つ紙送りユニツト
４と筐体１内のイメージ読み取りユニツトとの位
置精度を維持する必要から原稿押さえ３の枢着部
に高い精度と剛性を必要とし、紙送りユニツト４
内で原稿が180度転向されるので、厚紙の挿通が
困難であり、原稿が短いときには排出原稿の取り
出しも困難になる問題がある。

また第１１図のものは、イメージ読み取りユニ
ツトのホームポジシヨンを紙送りユニツト４側に
置くと固定原稿と移送原稿とで読み取り方向が逆
になり、２ラインバツフアとその制御回路が必要
となつて装置が高価になる。またこれを避けるた
めにホームポジシヨンを紙送りユニツト４の反対
側に置くと移送原稿を読み取る際にはイメージ読
み取りユニツトを一々紙送りユニツト４側に移動
させねばならないために処理速度が遅くなる。更
に載置台６が側方に延びる分、装置の設置面積が
大きくなる問題がある。

また第１２図のものは、原稿押さえ３を開閉す
る際に載置台６が立設される為、オペレータの手
が触れたりしたときに載置台６が倒伏することが
あるために操作上非常に危険であり、また載置台
６を保持する必要から紙送りユニツト４のカバー
を頑丈に造らねばならない問題がある。

また第９図のものは、移送原稿の読み取り位置
Ａが透明原稿台２の下方にあるため、特に密着形
のイメージセンサを用いたときに固定原稿と移送
原稿の読み取りユニツトが別々に必要となり、装
置の小型化および低廉化の障害になる問題があ
る。

この発明は、これら従来装置の問題点に鑑み、
よりコンパクトで操作性に優れた構造の面像入力
装置を得ることを目的としている。

−問題点を解決するための手段− この発明の面像入力装置は、筐体上面に原稿押
さえ３を備えた透明原稿台２を有し、該原稿台の
一辺に沿つて給紙ローラ４１と用紙分離機構を備
えた紙送りユニツト４が設けられ、この紙送りユ
ニツトに供給される移送原稿の載置面が原稿押さ
え３に紙送りユニツト４側が低くなる傾斜面とし
て設けられており、透明原稿台２上に固定的にセ
ツトされた原稿の読み取りと紙送りユニツト４に
より移送される原稿の読み取りとを共に可能とし
た面像入力装置を対象としており、上記構造の面
像入力装置において、移送原稿の載置面の前端辺
（紙送りユニツト４に隣接する辺）を透明原稿第
２に覆着された時の原稿押さえ３の背面より更に
上方に位置させ、移送原稿の読み取り位置Ａを透
明原稿台２の延長面上に形成し、固定原稿を読み
取る読み取りユニツト８を移送原稿の読み取り位
置Ａに移動して移送原稿を読み取る構造としたも
のである。

移送原稿の載置面は、原稿押さえ３の背面の上
方に固定的な傾斜面として設けることもできる
が、不使用時に畳んで原稿押さえの背面に添設さ
れる構造とするこも可能である。

−実施例− 第１図及び第２図はこの発明の一実施例を示し
た図で、１は装置の筐体、２は筐体上面の透明原
稿台、３は該原稿台を覆う開閉自在な原稿押さ
え、４は筐体１の一側寄りに装着された紙送りユ
ニツト、５は紙送りユニツト４の給紙スリツト、
６は紙送りユニツト４に供給される原稿を載置す
る原稿載置台、７は紙送りユニツト４から排出さ
れる原稿を受け取るために折り畳み自在に設けら
れたスタツカである。

筐体１内には、第２図に示すように、透明原稿
台２に沿つてガイドロツド１１が装架され、これ
にガイドされて走行するイメージ読み取りユニツ
ト８が収納されている。８１，８２は反射ミラ
ー、８３はロツドレンズアレイ、８４はイメージ
センサであり、これらがガイドロツド１１に沿つ
て走行するキヤリア８５に搭載されている。

紙送りユニツト４は、原稿載置台６上の原稿を
一枚宛取り込む給紙ローラ４１、紙送りローラ対
４２，４３を有し、ガイド板４４ないし４８によ
り原稿載置台６からスタツカ７に至る用紙通路が
形成されている。そして透明板からなるガイド板
４７が透明原稿台２の延長面上に配されることに
より、移送原稿の読み取り位置Ａにおいて前記用
紙通路はイメージ読み取りユニツト８の走行方向
と平行に形成される。そしてイメージ読み取りユ
ニツト８を走行させながら透明原稿台２上に載置
された固定原稿の読み取りが可能であると共に、
イメージ読み取りユニツト８を第２図の位置に固
定して紙送りユニツト４の用紙通路を通過する移
送原稿の読み取りも可能としている。

紙送りユニツト４は、筐体１の操作パネル１２
側から見て左側に配置されており、原稿押さえ３
は筐体１の後辺１３側に枢着されて開閉自在とさ
れ、この原稿押さえ３に原稿載置台６が固定的に
設けられている。即ち、原稿載置台６は、原稿押
さえ３と一体となつて筐体の後辺１３回りに開閉
される。

原稿載置台６は、その上面（原稿載置面）６１
が紙送りユニツト４側に傾斜した面として形成さ
れ、その左端辺が給紙スリツト５に臨んでおり、
紙送りユニツトのガイド板４５に連なるように形
成されている。６２，６２は原稿幅に合わせてそ
の対向する間隔を調整自在とした側辺ガイドであ
り、６３は原稿載置台６に着脱可能且つ伸縮自在
なワイヤ製の補助受け台である。このような補助
受け台７１は、スタツカ７にも装着されている。

第１，２図のものでは、移送原稿の載置台６が
固定原稿の原稿押さえ３に固定的に設けられてい
るが、第３，４図に示すように原稿載置台６を原
稿押さえ３の背面に折り畳み可能に設けることも
できる。第３図に示すものは、非対称のパンダグ
ラフリンク６４，６５により原稿載置台６を折り
畳み可能としたものであり、第４図に示すものは
原稿載置台６を原稿押さえ３に枢着して折り畳み
可能とし、折り畳み自在な支え脚６６で載置台６
を支持する構造である。なお付言すれば、パンダ
グラフリンク６４と支え脚６６の一端は原稿押さ
え３の横Ｌ形の長孔６７に摺動自在に枢着されて
おり、その摺動端で長孔６７の屈曲部に落ち込ん
だ状態で原稿載置台６を斜めに保持する構造とな
つている。

第６図に示したものは、原稿押さえ３の背面を
原稿載置面６１としたもので、板状の原稿押さえ
３は、筐体１の後辺に枢着された枠３１に、第３
図又は第４図の構造により、その左辺側を中心と
して摺動自在に装着されている。そして原稿押さ
え３を枠３１内に畳んだ状態でロのように開閉し
て固定原稿の原稿押さえとして用い、枠３１を閉
じた状態で原稿押さえ３を図の想像線イのように
斜立させてその背面を原稿載置面６１とするので
ある。

以上の構造のものは、原稿押さえ３が筐体１の
後辺１３側に枢着されて手前が開放される構造で
あり、移送原稿を右手で原稿載置面６１上に落と
し込むように載置できるので、オペレータの操作
性が極めて良好になるという特徴を有するが、紙
送りユニツト４を筐体１の左側に設けて原稿押さ
え３の左辺を枢着して開閉自在な構造とした場
合、あるいは紙送りユニツト４を筐体１の後辺側
に設けて原稿押さえ３の後辺を枢着して開閉自在
な構造とした場合には、第５図に示すように、原
稿押さえ３の開き角を２段階にセツトできるよう
にし、その中間の第１段目の開位置で原稿押さえ
３の上面を原稿載置面６１として用いる構造とす
ることが可能である。

また、第７図に示すように、筐体１を上下にし
て分割してその上部筐体１４を支え脚１５で斜立
状態で保持させる構造とすれば、紙送りユニツト
４が第２図に示す構造の場合でも、原稿押さえ３
の背面をそのまま移送原稿の載置面６１とするこ
とができる。

第４図ないし第８図の実施例のもは、原稿押さ
え３の背面を移送原稿の載置面としたものである
が、いずれの実施例においても、移送原稿読み取
り時における移送原稿の載置面６１は、最も低い
前端辺を含めてその全体が透明原稿台２に覆着さ
れた状態にあるときの原稿押さえ３の背面より上
方に位置している。そしてこの構造により、載置
面６１から送りこまれた移送原稿を透明原稿台２
の延長面上の読み取り位置Ａ（第２図）で読み取
ることが可能になり、同一の読み取りユニツト８
で固定原稿と移送原稿の両者を読み取ることが可
能になる。

尚装置の設置面積を小さくしたい場合には、第
１，２図、第７図又は第８図のスタツカ７を下方
に垂直に設けて紙送りユニツト４から排出された
原稿を垂直に落下させて排出する構造や、スタツ
カ７を設けないで読み取り済原稿を直接テーブル
の上に排出する構造とすることも可能である。

−発明の効果− 上記各実施例に示したこの発明の構成によれ
ば、原稿押さえの上方に移送原稿の載置面が形成
されるので、装置の投影面積が小さくなると共
に、密着型のイメージセンサを用いた読み取りユ
ニツトで固定原稿と移送原稿の両方を読み取る構
造にできるから、筐体を薄くでき、装置の上下寸
法も小さくできる。従つてこ発明により、面像入
力装置の軽量化、コンパクト化を図ることができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の第１実施例の斜視図、第２
図は主として紙送りユニツトの内部構造を示す断
面側面図、第３図は第２実施例を示す要部の側面
図、第４図は第３実施例を示す要部の側面図、第
５図は第４実施例の要部の斜視図、第６図は第５
実施例の要部の斜視図、第７図は第６実施例の側
面図、第８図は内部構造の一部を併せて示した第
７実施例の側面図である。第９図ないし第１２図
は従来構造を示した図である。 図中、１……装置の筐体、２……透明原稿台、
３……原稿押さえ、４……紙送りユニツト、５…
…給紙スリツト、６……原稿載置台、７……スタ
ツカ、１２……操作パネル、４１……給紙ロー
ラ、６１……原稿載置面。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 筐体はその上面に固定された透明原稿台２を
   有し、該原稿台に覆着される開閉可能な原稿押さ
   え３が設けられ、該原稿台の一辺に沿つて給紙ス
   リツト５を原稿台２側に開口させた紙送りユニツ
   ト４が設けられ、上記給紙スリツト５に連接する
   移送原稿の載置面６１が前記原稿押さえ３に紙送
   りユニツト４側が低くなる傾斜面として設けられ
   て、透明原稿台２上に固定的にセツトされた原稿
   の読み取りと紙送りユニツト４により移送される
   原稿の読み取りとを共に可能とした画像入力装置
   において、 移送原稿の載置面６１の前端辺は覆着時の原稿
   押さえ３の背面より更に上方に位置しており、移
   送原稿の読み取り位置Ａは透明原稿台２の延長面
   上に形成され、 固定原稿を読み取る読み取りユニツト８を移送
   原稿の読み取り位置Ａに移動して移送原稿を読み
   取ることを特徴とする、面像入力装置。 ２ 移送原稿の載置面６１がその不使用時には原
   稿押さえ３の背面に添設されるように折り畳まれ
   る、特許請求の範囲第１項記載の画像入力装置。 ３ 原稿押さえ３が２方向に開かれ、その一方の
   開位置で原稿押さえ３の背面が紙送りユニツト４
   の給紙スリツト５に連接される、特許請求の範囲
   第１項記載の面像入力装置。 ４ 筐体が紙送りユニツト４の給紙スリツト５と
   平行な枢軸により枢着された上部筐体と下部筐体
   とで構成され、移送原稿の読み取り時には上部筐
   体が前記枢軸回りに傾動される、特許請求の範囲
   第１項記載の画像入力装置。 ５ 原稿押さえ３が２段に開かれ、その第１の開
   位置で原稿押さえ３の背面が紙送り装置４の給紙
   スリツト５に連接される、特許請求の範囲第１項
   記載の面像入力装置。