JPH0337021Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、自動車などの表示パネルの照明装置
の改良に関する。

（従来技術） 従来、例えば自動車のインスツルメントパネル
に設けられる照明装置として、バルブボツクスの
後部に配設されたバルブを点灯して、バルブボツ
クスの前面開口に取付けられた、室温設定やフア
ンの強弱などを表示するヒータコントロール用表
示パネルを透過照明するものがある。

ところが、バルブの直射光により、バルブの中
心付近はきわめて明るいが、周辺は暗くなるので
照明ムラが発生し、このため表示パネルに裏打ち
印刷する必要があつた。このようにすると、周辺
の暗い部分を明るくする必要があるため、大きい
バルブを使用しなければならず、大きいバルブを
使用すると発熱等の問題を生ずるものであつた。
また、バルブボツクス自体は合成樹脂で薄肉に成
形されているので広面となる上、下壁面に内向き
の反りが発生し、機構の組付け等に支障をきたす
という問題があつた。

（考案の目的） 本考案は、上記従来の問題を解消するためにな
されたもので、照明ムラが発生せず、バルブを小
さくすることができ、バルブボツクスの反りも矯
正することができる表示パネルの照明装置を提供
することを目的とするものである。

（考案の構成） このため本考案は、バルブボツクスの後部に配
設されたバルブを点灯して、バルブボツクスの前
面開口に取付けられた表示パネルを透過照明する
照明装置において、 長手方向寸法がバルブボツクスの前面開口の横
方向寸法より十分小さく、幅方向寸法が上記前面
開口の上下方向寸法よりも小さい略細長板状のフ
ラツト部と、このフラツト部の両側より突出した
脚部と、フラツト部もしくは脚部の少なくとも一
方の上、下縁から夫々上、下方向に突出する複数
の突起とからなる反射板を設け、この反射板がバ
ルブと前面開口の間に配設されてバルブボツクス
の上、下壁間に挾持され、バルブから射出される
大部分の光が反射板でバルブボツクスの反射傘に
反射されるようにする一方、残りの一部の光は反
射板とバルブボツクスの上、下壁間との間に形成
される隙間から前面開口側に直接通過させるよう
にして、バルブボツクスの前面開口に装着される
表示パネルが略均一の照度で照明されるようにし
たことを特徴とする表示パネルの照明装置を提供
するものである。

（考案の効果） 本考案によれば、バルブ前方の反射板の隙間で
バルブの中心付近の明るさが確保されるととも
に、該反射板とバルブボツクス内面（反射傘）と
でバルブの周辺の明るさが確保され、表示パネル
全体がムラなく照明され、バルブも小さくするこ
とができるようになる。

また、反射板を、バルブボツクスの上、下壁間
に介在させるようにしたから、反射板でバルブボ
ツクスの上、下壁面の成形時の反りが矯正され、
機構の組付け等に支障をきたすこともなくなる。

（実施例） 以下、本考案の実施例を添付図面について説明
する。

第１図及び第２図に示すように、自動車のヒー
タコントロール用表示パネル１の照明装置２は、
白色の合成樹脂製バルブボツクス３を備え、該バ
ルブボツクス３は、長方形状の前面開口３ａを有
し、上壁３ｂと下壁３ｃとの間の側壁３ｄが後方
へ湾曲されていて、該側壁３ｄの内面３ｅは白色
の反射傘として形成されている。

該バルブボツクス３の側壁３ｄの後部中央位置
にはバルブ４が配設されている。

第３図に示すように、上記バルブボツクス３の
前部にはフランジ５が設けられ、該フランジ５の
上下位置には、後述する操作レバー１０ａ〜１０
ｄ用の長孔５ａ〜５ｄが形成され、該フランジ５
の左右位置には、自動車のインスツルメントパネ
ルに取付けるための突部５ｅ，５ｆが形成されて
いる。

上記バルブボツクス３の前面開口３ａの周辺凹
部３ｆには、室温設定目盛６等やフアン強弱目盛
７等が印刷された表示パネル１（透過性フイル
ム）が嵌め込まれ、該表示パネル１は、上下位置
に上記フランジ５の長孔５ａ〜５ｄと一致する長
孔９ａ〜９ｂが形成されたパネル枠９により、フ
ランジ５との間に挟着される。

上記バルブボツクス３の上、下壁３ｂ，３ｃの
外面には、上記各長孔５ａ〜５ｄ，９ａ〜９ｄか
らパネル枠９の前方に突出する操作レバー１０ａ
〜１０ｄで制御される接点等の制御機構１１が取
付けられている。

一方、上記バルブボツクス３のバルブ４の前方
には、第４図に示すような白色の合成樹脂製反射
板１２が配設されている。

該反射板１２は、バルブ４と対向する略細長板
状のフラツトな底部（フラツト部）１２ａの両側
に、前方へ突出する左右脚部１２ｂ，１２ｃが一
体成形された底部１２ａと左右脚部１２ｂ，１２
ｃの夫々の上下には突起１２ｇ，…，１２ｇが設
けられて、バルブボツクス３の上、下壁３ｂ，３
ｃ間で上下端が挟着される高さｈに設定されてい
て、底板１２ａの中央を残して脚部１２ｂ，１２
ｃの根元付近まで隙間１２ｄ，…，１２ｄが形成
されている。

該反射板１２の底部１２ａの背面は、バルブ４
の照明光を、バルブボツクス３の側壁３ｄの内面
（反射傘）３ｅの後部へ反射する反斜面として作
用し、左脚部１２ｂの背面は、側壁３ｄの内面
（反射傘）３ｅの左側部へ反射する反射面として
作用し、右脚部１２ｃから底部１２ａに沿つて延
長された延長部１２ｅの背面は、側壁３ｄの内面
（反射傘）３ｅの右側部へ反射する反射面として
作用する。

上記反射板１２の左右脚部１２ｂ，１２ｃの突
起１２ｇ，…，１２ｇの端部には、バルブボツク
ス３の前面開口３ａ側の上、下壁３ｂ，３ｃに形
成された溝（具体的に図示せず）に位置決め係合
して左右前後位置を位置決めするための位置決め
突起１２ｆ，…，１２ｆが設けられている。

上記のように表示パネル１の照明装置２を構成
すれば、バルブボツクス３に反射板１２を組付け
るには、反射板１２を前面開口３ａから上、下壁
３ｂ，３ｃ間に嵌め込んで反射板１２の端部の位
置決め突起１２ｆを予め設けてある位置決め溝に
係合させる。なお、各突起１２ｇ，…，１２ｇは
上、下壁３ｂ，３ｃに単に当接して、上、下壁３
ｂ，３ｃを所定の間隔に保持する。

このようにしてバルブボツクス３に反射板１２
が組付けられると、上、下壁３ｂ，３ｃの成形時
の反りが反射板１２の上下端で押し拡げられて矯
正されるようになるので、制御機構１１の組付け
などに支障をきたすことがなくなる。

また、上、下壁３ｂ，３ｃの反り（弾性力）で
反射板１２の上下端が挟着されるようになるの
で、反射板１２は、がたつきなくバルブボツクス
３に組付けられるようになる。

次に、自動車のインスツルメントパネルにバル
ブボツクス３が組付けられ、バルブ４を点灯する
と、バルブ４の照明光の内、直射光の大部分は反
射板１２の背面で遮られるが、反射板１２のスリ
ツト状の隙間１２ｄを透過した一部の直射光が次
第に拡散して、表示パネル１の中央付近を均一に
透過照明するようになる。

一方、反射板１２の背面で遮られた直射光は、
この背面の反射作用でバルブボツクス３の内面
（反射傘）３ｅへ反射され、さらにこの内面３ｅ
の反射作用で次第に拡散されてゆき、表示パネル
１の周辺全体を均一に透過照明するようになる。

このように、反射板１２によりバルブ４の直射
光の大部分が表示パネル１の周辺に拡散されるよ
うになるので、表示パネル１全体がムラなく照明
されると共に、バルブを小さなものにすることが
できるので発熱を抑えることができ、スペース的
にも有利なものになる。

【図面の簡単な説明】

第１図は表示パネルの照明装置の正面図、第２
図は第１図の平面断面図、第３図はバルブボツク
スの正面図、第４図は反射板の斜視図である。 １……ヒータコントロール用表示パネル、２…
…照明装置、３……バルブボツクス、３ａ……前
面開口、３ｂ……上壁、３ｃ……下壁、３ｄ……
側壁、３ｅ……内面（反射傘）、４……バルブ、
９……パネル枠、１２……反射板、１２ｄ……隙
間、１２ｆ……位置決め突起、１２ｇ……突起。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 バルブボツクスの後部に配設されたバルブを点
   灯して、バルブボツクスの前面開口に取付けられ
   た表示パネルを透過照明する照明装置において、 長手方向寸法がバルブボツクスの前面開口の横
   方向寸法より十分小さく、幅方向寸法が上記前面
   開口の上下方向寸法よりも小さい略細長板状のフ
   ラツト部と、このフラツト部の両側より突出した
   脚部と、フラツト部もしくは脚部の少なくとも一
   方の上、下縁から夫々上、下方向に突出する複数
   の突起とからなる反射板を設け、この反射板がバ
   ルブと前面開口の間に配設されてバルブボツクス
   の上、下壁間に挾持され、バルブから射出される
   大部分の光が反射板でバルブボツクスの反射傘に
   反射されるようにする一方、残りの一部の光は反
   射板とバルブボツクスの上、下壁間との間に形成
   される隙間から前面開口側に直接通過させるよう
   にして、バルブボツクスの前面開口に装着される
   表示パネルが略均一の照度で照明されるようにし
   たことを特徴とする表示パネルの照明装置。