JPH0336631Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この考案は、地中を穿孔するボーリング装置に
関するものである。

〈従来の技術とその問題点〉 従来の回転式地中穿孔装置は地上の穿孔機にお
いて掘管に動力回転を与えると共に給圧水を加え
るのであるが、穿孔が進んで掘管が長くなると掘
管が随所で湾曲する上に給圧力が次第に減殺され
るという不具合があるとともに、先端刃物（ビツ
ト）の取替も容易にできない。

〈問題点を解決するための手段〉 そこでこの考案は、振動モーターの回転軸にド
リル状の螺旋刃を接続し、これら全体をワイヤー
によつて吊下せしめ、該ワイヤーを地上のウイン
チドラムに捲回すると共に、ワイヤーの捩り方向
とドリルの回転方向を相反するように設定して、
掘管を排し、給圧の必要のないボーリング装置を
提供することを目的とする。

〈実施例〉 次のこの考案にかかるボーリング装置の一実施
例を図面にもとづいて述べると、１は振動モータ
ー２の回転軸に接続したドリル状の螺旋刃であ
り、３はその一端を振動モーター２に連結し、他
端を地上のウインチ４のドラムに捲回したワイヤ
ーである。このワイヤー３の捩り方向は振動モー
ター２の回転方向と相反するように設定してお
く。５は振動モーター２用の電線であり、この電
線５は前記ワイヤー３に沿つて振動モーター２に
結線されている。

〈作用〉 しかして第１図に示すように、振動モーター２
によつて地中に穿孔６する。この場合、振動モー
ター２が回転し螺旋刃１が回転するときに螺旋刃
１に負荷がかからない状態では螺旋刃１はそのま
ま回転するが、螺旋刃１に負荷がかかると振動モ
ーター２は逆回転を余儀なくされる。この振動モ
ーター２の逆回転はワイヤー３の捩りによつてさ
さえられる。従つて地中穿孔６の初期において振
動モーター２が地上にある間は治具によつて振動
モーター２の回転を規制し、振動モーター２が地
中に没した状態では周囲の地壁の抵抗とワイヤー
３の捩りによつて振動モーター２の逆回転を規制
し、ワイヤー３を繰り出すことによつて自重とワ
イヤー３の捩り出し作用を受けて振動モーター２
は螺旋刃１を回転させ地中穿孔６を推進すること
ができる。螺旋刃１に削土がたまつて穿孔が進ま
ない場合にはウインチ４を捲上げて第２図の如く
削土を排除し、再び穿孔６作業を継続すればよ
い。

〈考案の効果〉 前記のようにこの考案にかかるボーリング装置
によれば、従来掘管を必要とし極めて困難な穿孔
作業をしていたものを一新し、掘管を使用せず給
水の必要がなく、従つて大がかりな給圧水設備、
長大な掘管（継ぎ足して長くなること）などが不
必要となり、又ビツトの取替も簡単である。しか
もワイヤーと電線の長さの設定により、いくらで
も深い地中穿孔が可能となり、本考案によつて設
備が簡易化されるばかりでなく、地層のサンプリ
ングなど地質調査ができ、また掘管でなくワイヤ
ーを使用しているのでオーバーロードになること
もなく極めて作業効率が高いという効果を得るこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案にかかるボーリング装置の一実
施例を示すものであり、第１図は地中穿孔中の状
態を示す断面図、第２図は地中から地上に捲上げ
たとき断面図である。 １……螺旋刃、２……振動モーター、３……ワ
イヤー、４……ウインチ、５……電線、６……穿
孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 振動モーターの回転軸にドリル状の螺旋刃を接
   続し、これら全体をワイヤーによつて吊下せし
   め、該ワイヤーを地上のウインチドラムに捲回す
   ると共に、ワイヤーの捩り方向とドリルの回転方
   向を相反するように設定したことを特徴とするボ
   ーリング装置。