JPH0336058Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔技術分野〕 この考案は、Ｕ字形蛍光ランプ等の片口金蛍光
灯ソケツトに関するものである。

〔背景技術〕

第４図および第５図に従来例を示す。すなわ
ち、ランプ口金５０を挿入する凹部５１を有する
とともにランプ口金５０の側部に形成した係止部
５２に対応して前記凹部５１内でランプ口金５０
を一方向に回動することにより前記ランプ口金５
０を抜け止め状態に係止する係合部５３を前記凹
部５１の側面に形成した本体５４と、この本体５
４の底部に回動自在に配設された栓受体５５とを
備えている。この栓受体５５は内部にランプピン
５６に接触する接触子５７、接触子５７に接続さ
れたリード線５８、リード線５８に通されて接触
子５７を押上げるコイルばね５９、コイルばね５
９を支持するベース６０を備えている。

しかしながら、この片口金蛍光灯ソケツトは、
栓受体５５の内部の部品点数が多く、また栓受体
５５は回動するためその構造が複雑であるという
欠点があつた。

〔考案の目的〕

この考案の目的は、部品点数が少なくしかも構
造が簡単な片口金蛍光灯ソケツトを提供すること
である。

〔考案の開示〕

この考案の片口金蛍光灯ソケツトは、ランプ口
金を差込みひねつて抜け止め係止させる係合部を
前記ランプ口金の係止部に対応して設けた本体
と、この本体に形成されて前記ランプ口金の差込
み方向に突出するランプピンの前記ランプ口金の
回動にともなう回動が可能な大きさを有するラン
プピン挿入孔と、このランプピン挿入孔の内側に
配置されて前記ランプピンの挿入時に先端部側に
摺動自在に接触させるとともに前記ランプ口金の
保持位置で前記ランプピンが基端部側に位置する
接触ばねとを備えたものである。

この考案の構成によれば、接触ばねにランプピ
ンが摺動自在に接触するため、ランプ口金の回動
にともなうランプピンの摺動により、接触面に存
在する不純物が取り除かれ、良好な接触安定性が
得れる。また従来の栓受体と比較して、構造が簡
単で部品点数が低減でき、材料費および金型費が
低減できるため安価にすることができる。またラ
ンプ口金の保持位置でランプピンが接触ばねの基
端部側に位置するため、挿入位置で接触ばねによ
る反発力が小さいためランプピンの挿入が容易で
操作感がよいが、保持位置では接触圧が大きくな
り接触信頼性が大きいとともに保持力が大きくな
る。

実施例 この考案の一実施例を第１図ないし第３図に基
づいて説明する。すなわち、この片口金蛍光灯ソ
ケツトは、ランプ口金１を差込みひねつて抜け止
め係止させる係合部２を前記ランプ口金１の係止
部３に対応して設けた本体４と、その本体４に形
成されて前記ランプ口金１の差込み方向に突出す
るランプピン５の前記ランプ口金１の回動にとも
なう回動が可能な大きさを有するランプピン挿入
孔６と、これらのランプピン挿入孔６の内面に配
置されて前記ランプピン５の挿入時に先端部側に
摺動自在に接触させるとともに前記ランプ口金１
の保持位置で前記ランプピン５が基端部２５側に
位置する接触ばね７とを備えている。

前記ランプ口金１は、Ｕ字形蛍灯ランプ１０に
設けられ、前記係止部３はランプ口金１の側面に
突設された突起を実施例としている。

前記本体４は、成形樹脂で一体形成され、表面
に前記ランプ口金を差込ませるための凹部８を形
成し、前記係合部２は凹部８の側面を正面からみ
てＬ字形をなす溝を実施例として形成している。

したがつて、係止部３を係合部２の入り口より
係合部２に沿つて挿入することによりランプ口金
１を凹部８内に挿入し、さらに係止部３が係合部
２に沿うようにランプ口金１を回動すると、ラン
プ口金１は凹部８から抜止めされる。また、反対
向きの回動を阻止するため、係合部２の内奥部に
戻り止め突起１１を形成している。なお、係止部
３が溝で係合部２が突起であつてもよいものであ
る。

前記ランプピン挿入孔６は円弧孔を実施例とし
ている。

前記接触ばね７は、銅合金等の導電性を有する
部材で形成され、基端２５に板部１６を介して端
子１４を一体形成している。端子１４は鎖錠ばね
１７を切起して速結端子構造としている。接触ば
ね７は前記本体４の裏面側に配設されるもので、
リブ１３で仕切られた収納空間１２内にその内壁
面および突起等によりそれぞれ位置決め配置さ
れ、接触ばね７の表面がランプピン挿入孔６の内
側に当接し、端子１４は後述の裏板１８に押え固
定される。この場合、接触ばね７の基端部２５は
第３図のようにランプピン５の挿入位置a₁と基端
部２５の根元との間隔L₁と、ランプピン５の保
持位置a₂と基端部５の根元との間隔L₂とを比較す
るとL₁＞L₂、すなわち片持ちはりと考えられる
接触ばね７においてランプ口金１の保持位置での
ランプピン５が基端部５側に接近するように配置
される。

押上ばね９は、接触ばね７を補助するもので、
ばね鋼を用いた板ばねをＷ字形に折曲することに
より形成され、一端は前記接触ばね７の先端の裏
面に当接し他端は前記収納空間１２を閉成する成
形樹脂製の裏板１８で支持する。

前記裏板１８は打込鋲１９を裏板１８の孔２０
を通して本体４の打込み孔２３に打込むことによ
り取付けられる。２１は端子１４に結線するため
のリード線挿入孔、２２は本体５の取付孔２４を
避けるために切欠である。

この片口金蛍光灯ソケツトのランプ装着時の動
作について、説明する。Ｕ字形蛍灯ランプ１０の
ランプ口金１の係止部３を本体５の凹部８の係合
部２に沿つて挿入しかつ回動する。このときラン
プピン５はランプピン挿入孔６より内部に進入
し、先端が接触ばね７の表面に接触しばね力に抗
して接触ばね７を押し下げ、ランプ口金１の回動
によりランプピン５が接触ばね７の表面を摺動す
る。

ランプ口金１の押し込み力を解くと、接触ばね
７によりランプピン５が押上げられ、係止部３が
係合部２の内側面に圧接して摩擦保持されるとと
もに戻り止め突起１１により逆回動が防止され
る。

Ｕ字形蛍灯ランプ１０を外すときは、前記と逆
の操作を行う。すなわちランプ口金１を前記と反
対に係合部２に沿つて回動し、引き抜く。

このように構成したため、この片口金蛍光灯ソ
ケツトは、従来例に比して栓受体が不要であり、
材料費および金型費が低減でき安価にすることが
できる。またランプ口金１の着脱操作に伴つてラ
ンプピン５が接触部７の表面を摺動するため、接
触面に存在する不純物が取り除かれ良好な安定し
た接触が得られる。

また、ランプピン５の挿入時にはランプピン５
が接触ばね７の先端部側で接触するため、反発力
が小さく挿入容易で操作感がよいが、ランプピン
５の回動に伴つて接触ばね７の基端部２５側に接
近するため接触圧が増大し接触信頼性が向上する
とともにランプ口金１の保持力が増大する。

なお、前記実施例は接触ばね７に押上ばね９を
設けたが、押上ばね９を省略してもよいものであ
る。また接触ばね７は接触部と接触部を支持する
ばね部とを一体に形成したが別部材を連結する構
成でもよいものである。

〔考案の効果〕

この考案の片口金蛍光灯ソケツトによれば、接
触ばねにランプピンが摺動自在に接触するため、
ランプ口金の回動にともなうランプピンの摺動に
より、接触面に存在する不純物が取り除かれ、良
好な接触安定性が得られる。また従来の栓受体と
比較して、構造が簡単で部品点数が低減でき、材
料費および金型費が低減できるため安価にするこ
とができる。またランプ口金の保持位置でランプ
ピンが接触ばねの基端部側に位置するため、挿入
位置では接触ばねによる反発力が小さいためラン
プピンの挿入が容易で操作感がよいが、保持位置
では接触圧が大きくなり接触信頼性が大きいとと
もに保持力が大きくなるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例の本体を裏面側か
らみた分解斜視図、第２図は本体の斜視図、第３
図は接触ばねのランプピンに対する位置を示す本
体の概略平面図、第４図は従来例の分解斜視図、
第５図は栓受体の分解斜視図である。 １ランプ口金、２…係合部、３…係止部、４…
本体、５…ランプピン、６…ランプピン挿入孔、
７…接触ばね、２５…基端部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ランプ口金を差込みひねつて抜け止め係止させ
   る係合部を前記ランプ口金の係止部に対応して設
   けた本体と、この本体に形成されて前記ランプ口
   金の差込み方向に突出するランプピンの前記ラン
   プ口金の回動にともなう回動が可能な大きさを有
   するランプピン挿入孔と、このランプピン挿入孔
   の内側に配置されて前記ランプピンの挿入時に先
   端部側に摺動自在に接触させるとともに前記ラン
   プ口金の保持位置で前記ランプピンが基端部側に
   位置する接触ばねとを備えた片口金蛍光灯ソケツ
   ト。