JPH033510B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、少なくとも一方のはさみの刀身が歯
形の刃物縁を具備するような頭髪を間引くのに役
立つそぎばさみに関するものである。

この種のはさみでカツトを行なうと、はさみに
よつて房として捉えられた髪の毛は多かれ少なか
れ同じ長さにカツトされる。そのため整髪の見か
けを損なう段々が生じるものである。段々が見え
るのを避けるために、髪をそぐのに剃刀を使うこ
とがまゝ好まれ、その刀身に櫛を嵌め込み、その
櫛の歯は剃刀の刀身の刃物縁を重ねるものであ
る。この種の髪そぎ装置の取扱いはしかしながら
かなりの熟練を要するのみならず、この道具を用
いた髪そぎはそぎばさみに比べて時間が長くかか
つた。それに加えて髪は傷んで裂けてしまうこと
があつた。

歯形の刃物縁が例えば凹面状に延び、平らな刃
物縁が凸面状に延びており、両方の曲線形が互い
に平行になつているようなそぎばさみも既に知ら
れている。（米国特許第2758371号明細書）。この
種のはさみではとりわけウエーブのついた髪をそ
ぐのは簡単になるはずである、というのは髪はカ
ツト後その短かくなつた端部で刃物縁のアーチ形
に、従つて髪のウエーブに対応して曲つた線上に
位置するからである。しかしまたこのはさみの場
合髪の房は多かれ少なかれ同じ長さにカツトされ
るので、段がつくのは当然の結果である。

更に西ドイツ特許公告第1228160号公報によれ
ば、例えば歯形の刃物縁が一つの又は複数の凸状
のアーチを備えているようなそぎばさみが知られ
ている。この種のはさみでは捉えられた髪の房は
相異なつた密度でカツトされる、しかしこのはさ
みを使つた場合でも切つた髪に段々が生じてしま
う。

本発明は、初めに述べた種のそぎばさみを、整
髪を終えた時段々が見えなくなるように髪がそぎ
落されるように形成することを課題とするもので
ある。

この課題を解決するのは本発明によれば、はさ
みの刀身はその外側に刃物縁からある間隔を置い
てそれに重なる歯形を備え、その個々の鋭くない
歯ははさみの刀身の刃物縁に対して突出してお
り、種々の長さになつているようにして成され
る。

そぎばさみはそぐべき髪に次の様に当てられ
る、即ち外側に歯形を設けた歯形付きはさみ刀身
が髪をそがれる人の頭の方に向けられるように当
てられる。歯形の歯の前にある髪ははさみを閉じ
た時歯形を設けたはさみの刀身の刃物縁の方向に
偏向され、しかも種々の長さに偏向され、それに
よつてカツトをした後短かくなつた髪の長さが異
なつたものになる。髪をそぐ際に生ずる段々は最
早今迄のものの様に直線上又は曲線上に位置せ
ず、髪をそいだ範囲で分れる。これは整髪を終つ
た時特に好ましいように段々が最早見えなくな
る。

本発明の特に有利な発展形態のものでは、歯形
が別個に作られた本体に設けられ、該本体がはさ
みの刀身にしつかりと配設されたガイドに摺動可
能であるように構成する。

歯形を設けた本体をはさみの刀身と取り外し可
能に接続することには、はさみの刀身の刃物縁を
必要な場合何の苦労もなく後から研ぐことができ
るという長所がある。更に歯形を設けた本体をは
さみの刀身から取り外した後はさみを普通の髪ば
さみのように使用することもできる。

既に髪ばさみの櫛が一方のはさみの刀身の裏側
に摺動可能であり、櫛の歯がはさみの刀身の刃物
縁とは反対を向いており、従つて両方のはさみ刀
身の刃物縁と機能的には協働しないような髪ばさ
みは知られている。（米国特許第1115104号明細
書）。

本発明の特に有利な形態のものでは、歯形の歯
がその鋭くない端部にＶ字形の切込みを備えてい
るものである。

Ｖ字形の切込みとすることによつて歯から髪の
毛がすべることが避けられる。

次に本発明を図面に基づいて２つの実施例につ
いて詳細に説明することにする。

１ははさみ刀身２と目付き把手３とを有する一
方のはさみ半分体を示し、４ははさみ刀身５と目
付き把手６とを有する他方のはさみ半分体を示す
ものである。はさみ半分体１，４はヒンジ用のね
じ７によつて互いに結合されている。はさみ刀身
２は平らな刃物縁８を備え、はさみ刀身５は歯を
設けた刃物縁９を備えている。

第１図〜第３図に示されたそぎばさみのはさみ
刀身２はその外側にはさみ刀身２に設けた歯形１
０を具備し、その歯は１１で示してある。歯形１
０ははさみ刀身２の刃物縁８にそれからある間隔
を置いて重なつている。

それらの歯１１は刃物縁８に対して突出してお
り、互いに違つた長さになつている。これらの歯
１１はその鋭くない端部にＶ字形の切込み１２を
備え、髪の毛が歯１１から滑り出るのを避けてい
る。

第４図及び第５図に示したそぎばさみにあつて
は歯形１０は個別に製造され、特にプラスチツク
で製造された本体１３に設けられている。この本
体ははさみ刀身２と一体を成し断面Ｔ字形のガイ
ド１４上に対抗ガイド１５でもつて摺動可能とな
つている。この対抗ガイド１５はアンダーカツト
をした縁１７を有する溝１６でできている。

歯形を設けた刃物縁と平らな刃物縁の代りに、
そぎばさみの両方の刃物縁を平らにするか、さも
なくば歯形を設けたものとすることもできる。

【図面の簡単な説明】

第１図はそぎばさみが閉じた状態の正面図であ
り、第２図は部分的に示した開いた状態のそぎば
さみの正面図であり、第３図はそぎばさみによつ
て捉えられた髪の房を有する第２図の線−に
よる断面を拡大図で示したものであり、第４図は
本発明の他の実施例で部分的に示したそぎばさみ
が閉じた状態にある正面図であり、第５図は第４
図の線−による断面の拡大図であり、第６図
はそぎばさみでそがれた髪の房を図示したもので
ある。 図中参照番号、２，５……はさみ刀身、８……
平らな刃物縁、９……歯形の刃物縁、１０……歯
形、１１……歯、１２……切込み、１３……本
体、１４……ガイド、１５……対抗ガイド、１６
……溝。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 少なくとも一方のはさみ刀身が歯形の刃物縁
   を備え、はさみを閉じた時両方のはさみ刀身の各
   刃物縁によつて髪の毛が切られる様なそぎばさみ
   において、一方のはさみ刀身２がその外側に、即
   ち他方のはさみ刀身５とは反対側に、はさみ刀身
   ２と刃物縁８からはさみ刀身２の厚さ方向にある
   間隔を置いて刃物縁８に重なる歯形１０を有し、
   歯形１０の個々の鋭くない歯１１がはさみ刀身２
   の刃物縁８に対して突出しており且つ相異なつた
   長さになつていることを特徴とするそぎばさみ。 ２ 歯形１０は別個に作られた本体１３に設けら
   れており、その本体１３ははさみ刀身２にしつか
   りと配設されたガイド１４上に摺動可能となつて
   いることを特徴とする特許請求の範囲第１項に記
   載のそぎばさみ。 ３ 歯形１０の歯１１はその鋭くない端部にＶ字
   形の切込み１２を備えていることを特徴とする特
   許請求の範囲第１項または第２項に記載のそぎば
   さみ。