JPH0334546B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この発明は、コンクリート床用型枠を支持する
ための仮設用梁受装置に関するものである。

（従来技術） コンクリート床用型枠を支持する方法として、
近年、スラブ型枠を仮設ビームにより支持し、梁
型枠を枠組足場などにより支持することが行なわ
れている。

このような仮設ビームを使用してコンクリート
床用型枠を支持する梁受装置は、種々開発されて
おり、例えば、枠組足場などに支持された梁型枠
に仮設ビームの端部を接続する構造のものがあ
る。

このような構造の場合、種々の梁高あるいは梁
幅に対応させて寸法調整することが困難であり、
さらに、組立、解体が面倒であるという問題があ
る。

（発明の目的） この発明は、前述のような問題点を解消すべく
提案されたもので、その目的は、比較的簡単な構
成で、梁高あるいは梁幅に合わせて容易に調整で
きるとともに組立、解体が容易となる仮設用梁受
装置を提供することにある。

（発明の構成） 本発明は、第１図ないし第３図に示すように、
上部中央に設けられた上下位置調整支持管１ｂの
両側に左右位置調整管１ｆを設けて門型の梁受枠
１を構成し、前記上下位置調整支持管１ｂに、梁
型枠を支持し得る梁受け部材２を上下位置調整自
在に取付けると共に、この梁受け部材２の梁受け
水平管２ａの両端部に、梁幅調整管２ｂを出し入
れ自在に取付け、前記左右位置調整管１ｆに、ス
ラブ型枠の仮設ビームの端部を上下位置調整自在
に支持し得るビーム受け部材３を左右方向の位置
調整自在に立設すると共に、このビーム受け部材
３の外側に配置したターンバツクル１３によりビ
ーム受け部材３の中間部と前記左右位置調整管１
ｆを連結して構成し、梁高に合わせて梁受け部材
２の梁受け水平管２ａあるいはビーム受け部材３
を上下位置調整し、かつ梁幅に合わせて梁受け水
平管２ａの梁幅調整管２ｂを出し入れすると共に
ビーム受け部材３の左右位置を調整することによ
り、種々の梁高あるいは梁幅に容易に対応できる
ようにしたものである。

（実施例） 以下、この発明を図示する一実施例に基づいて
説明する。第１図に示すように、この発明に係る
装置は、門型の梁受枠１と、この梁受枠１の上部
における中央に上下位置調整自在に取付けられ梁
型枠Ａを支持し得る〓字形状の梁受け部材２と、
この梁受け部材２の両側における梁受枠１の上部
に左右方向の位置調整自在に立設されスラブ型枠
Ｂの仮設ビームＣの端部を支持し得るビーム受け
部材３を備えている。

門型の梁受枠１は、第２図に示すように、建地
１ａと、上部における中央部に左右一対で配置さ
れた上下位置調整支持管１ｂと、上部水平材１ｃ
と、中間水平材１ｄと、下部水平材１ｅと、上部
水平材１ｃと一体的に上部水平材を形成する左右
位置調整角管１ｆと斜材１ｇから構成され、建地
１ａには筋違のためのグラビイテイロツク４が取
付けられている。

梁受け部材２は、第３図に示すように、梁受け
水平管２ａと、この梁受け水平管２ａの両端に挿
入される梁幅調整管２ｂと、上下位置調整支持管
１ｂに挿入される梁受け鉛直管２ｃとからなる。

梁幅調整管２ｂは、梁幅に合わせて出し入れさ
れ、蝶ボルト５により固定される。

梁受け鉛直管２ｃには、所定ピツチでピン挿入
孔６が穿設されており、上下位置調整支持管１ｂ
に形成された台形雄ねじ７および長孔８、挿入孔
６に挿入されるピン９、雄ねじ７に螺合されピン
９を支持するハンドル付ナツトリング１０によ
り、梁受け部材２の上下位置調整がなされ、これ
により梁高の調整が行なわれる。（第１図、第４
図、第５図参照） 調整に当つては、梁受け部材２を上下させ、ピ
ン９を挿入することにより粗い調整を行ない、ナ
ツトリング１０を回転させて微調整を行なうこと
になる。

ビーム受け部材３は、第６図ないし第８図に示
すように、断面長方形の角管１ｆを抱持し得る断
面コ字状の基部３ａと、内部に挿入されるビーム
受鉛直管３ｂを有し、このビーム受鉛直管３ｂの
上端に後述するようなビーム受けハンガーあるい
は大引受けジヤツキが取付けられる。

基部３ａは、ピン１１を介して角管１ｆに固定
され、角管１ｆの側面には、第９図に示すよう
に、所定ピツチで多数のピン挿入孔１２が穿設さ
れ、これによりビーム受け部材３の左右方向の位
置調整がなされる。

また、ビーム受け部材３には、第１図に示すよ
うにターンバツクル１３が接続され、その立ちを
調節できるようになつている。このターンバツク
ル１３は、その先端がビーム受け部材３の中央部
に軸着され、基端が角管１ｆにピン１４により軸
着される。鋼管１ｆには、ターンバツクル１３の
ピン１４のためのピン挿入孔１５が所定ピツチで
穿設され、ビーム受け部材３の移動に伴なつて基
部の位置を移動させることができる。

さらに、ビーム受け部材３には、梁受け部材２
と同様の部材６，７，８，９，１０が設けられて
上下位置調整自在とされ、これにより梁高の調整
あるいは組立、解体における仮設ビームＣの昇降
が行なわれる。

以上のような構成の梁受装置は、枠組支保工の
最上段に設置され、従来の建枠同様に筋違により
スパン方向に多数接続される。

第１１図に示すのは、ビーム受けハンガー１６
を使用した場合であり、ビーム受けハンガー１６
をビーム受け鉛直管３ｂに差し込み、このハンガ
ー１６に仮設ビームＣの端部を載置し、梁荷重を
梁受け部材２を介して、スラブ受けの仮設ビーム
Ｃをビーム受け部材３を介して、直接梁受枠１に
よつて受けることになる。

組立に当つては、梁受け鉛直管２ｃあるいはビ
ーム受鉛直管３ｂを上下動させて梁高を決めると
ともに仮設ビームＣを位置決めし、梁幅調整管２
ｂを出入れして梁幅を決める。ここで、仮設ビー
ムＣとスラブ型枠Ｂとの間には根太材１７が配置
される。

解体に当つては、鉛直管２ｃ，３ｂを下降させ
れば容易かつ安全に型枠などの解体を行なうこと
ができる。

なお、ビーム受けハンガー１６は、後述するよ
うに回転自在にビーム受け鉛直管３ｂに取付けら
れているため、梁と仮設ビームＣとのなす角度が
90゜以外でも使用することができる。

次に、第１２図に示すのは、仮設ビームＣによ
りスラブ荷重を直接受けた場合であり、ビーム受
けハンガーの代わりに大引受けジヤツキ１８を使
用し、このジヤツキ１８上に大引材１９を流し、
この大引材１９に仮設ビームＣ端部を載置するこ
とになる。

次に、ビーム受けハンガー１６は、第１３図に
示すような端部が平板２０である仮設ビームＣ１
と、第１４図に示すような端部が角材２１である
仮設ビームＣ２とに使用できるようにされてい
る。

すなわち、第１５図に示すように、ハンガー１
６は、ビーム受け鉛直管３Ｂの先端に挿入される
挿入管１６Ａと、角材２１を収納し得る形状の開
口１６Ｂを有する支持枠１６Ｃと、一端が支持枠
１６Ｃに軸着され揺動自在とされた水平支持部材
１６Ｄと、この水平支持部材１６Ｄの他端を支持
枠１６Ｃに係止するボルト１６Ｅとからなる。

仮設ビームＣ２の時には、水平支持部材１６Ｄ
を垂下させておき、仮設ビームＣ１の時に、水平
支持部材１６Ｄを掛け渡し開口１６Ｂを塞ぐ。

なお、開口１６Ｂの深さおよび水平支持部材１
６Ｄの水平レベルは、仮設ビームＣ１とＣ２の上
面が同一レベルとなるように決定されている。

続いて、大引受けジヤツキ１８は、第１６図に
示すように、大引材１９を受けるコ字状枠１８Ａ
と、先端が補強リブ１８Ｂを介してコ字状枠１８
Ａに接続されビーム受け鉛直管３Ｂ内に螺入され
る台形雄ねじ棒材１８Ｃと、この雄ねじ棒材１８
Ｃを上下動させ得るナツト部材１８Ｄからなる。

雄ねじ棒材１８Ｃのビーム受け鉛直管３Ｂから
の突出長さが長い場合には、クランプ２２が外側
面に固着された雌ねじカラー２３を雄ねじ棒材１
８Ｃの上部に取付け、パイプを通してスパン方向
に連結する。

（発明の効果） この発明に係る仮設用梁受装置は、以上のよう
な構成からなるので、次のような効果を奏する。

(i) 比較的簡単な構成で軽量である。

(ii) 種々の梁高あるいは梁幅に対応させて容易に
寸法調整することができる。

(iii) 組立、解体を容易かつ安全に行なうことがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この発明に係る仮設用梁受装置を示
す正面図、第２図は、その梁型枠を示す正面図、
第３図は梁受け部材を示す正面図、第４図は第３
図の部分拡大図、第５図はナツトリングを示す正
面図、第６図、第７図はビーム受け部材を示す正
面図、側面図、第８図はその部品を示す正面図、
第９図、第１０図は梁幅調整管を示す正面図、断
面図、第１１図はビーム受けハンガーを用いた場
合の使用例、第１２図は大引受ジヤツキを用いた
場合の使用例、第１３図、第１４図はビーム受け
ハンガーの使用状態を示し、ａは正面図、ｂは側
面図、第１５図ａ，ｂ，ｃは、ビーム受けハンガ
ーを示す正面図、縦断面図、側面図、第１６図
ａ，ｂは大引受ジヤツキを示す正面図、側面図で
ある。 １……梁受枠、１ａ……建地、１ｂ……上下位
置調整支持管、１ｃ……上部水平材、１ｄ……中
間水平材、１ｅ……下部水平材、１ｆ……左右位
置調整角管、２……梁受け部材、２ａ……梁受け
水平管、２ｂ……梁幅調整管、２ｃ……梁受け鉛
直管、３……ビーム受け部材、３Ａ……基部、３
Ｂ……ビーム受鉛直管、４……グラビテイロツ
ク、５……蝶ボルト、６……ピン挿入孔、７……
台形雄ねじ、８……長孔、９……ピン、１０……
ハンドル付ナツトリング、１１……ピン、１２…
…ピン挿入孔、１３……ターンバツクル、１４…
…ピン、１５……ピン挿入孔、１６……ビーム受
けハンガー、１７……根太材、１８……大引受け
ジヤツキ、１９……大引材、２０……平板、２１
……角材、２２……クランプ、２３……雌ねじカ
ラー。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 上部中央に設けられた上下位置調整支持管の
   両側に左右位置調整管を設けて門型の梁受枠を構
   成し、前記上下位置調整支持管に、梁型枠を支持
   し得る梁受け部材を上下位置調整自在に取付ける
   と共に、この梁受け部材の梁受け水平管の両端部
   に、梁幅調整管を出し入れ自在に取付け、前記左
   右位置調整管に、スラブ型枠の仮設ビームの端部
   を上下位置調整自在に支持し得るビーム受け部材
   を左右方向の位置調整自在に立設すると共に、こ
   のビーム受け部材の外側に配置したターンバツク
   ルによりビーム受け部材の中間部と前記左右位置
   調整管を連結してなることを特徴とする仮設用梁
   受装置。