JPH0334073Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［考案の技術分野］ 本考案は例えば衛星放送受信用のBSコンバー
タとBSチユーナ間を接続ケーブルを介して接続
する場合等に使用される同軸コネクタと印刷配線
板の接続装置に関する。

［考案の技術的背景］ 従来、SHF帯の周波数を受信する衛星放送受信
機では、放送衛星（BS）から放送された12GHz
帯の電波をパラポラアンテナで受信し、BSコン
バータで1GHz帯の中間周波数に変換し、接続ケ
ーブルを介してBSチユーナに伝送する。BSチユ
ーナでは選局装置で必要なチヤンネルを選択し、
FM復調を行ない、さらに映像と音声信号の分離
及び各信号ごとに必要な処理を行い、しかる後に
テレビジヨン受像機（AVテレビ受信機）の映像
入力端子及び音声入力端子に供給する。

ところで、上記BSコンバータとBSチユーナ間
をケーブル接続する場合には第４図ａ及びｂに示
すようにBSチユーナのシヤーシ１１側面にＦ形
接栓座１２ａを有した同軸コネクタ１２を嵌着
し、その平板状の中心コンタクト１２ｂを平板面
がチユーナ内の印刷配線板１３と平行となるよう
配置し、コンタクト１２ｂの先端部を配線板１３
と直交するように折曲して印刷パターン１３ａに
半田付け１４をしている。或いは、第５図及び第
６図に示すように第４図のコネクタ１２の代りに
Ｆ形と同等のC15形接栓座１５ａを有しその中心
コンタクト１５ｂが丸棒状に形成されたコネクタ
１５を用いて印刷配線板１３との半田１４による
接続を行つている。第５図は丸形コンタクト１５
ｂを折曲して配線板１３裏面の印刷パターン１３
ａに接続した状態を示し、第６図は丸形コンタク
ト１５ｂを折げることなくそのまま配線板１３表
面の印刷パターン１３ａに接続した状態を示して
いる。

［背景技術の問題点］ ところで、上記第４図に示した平板状コンタク
ト１２ｂを有したコネクタ１２の接続構成では平
板状コンタクト１２ｂと印刷パターン１３ａとの
接続面積が広くなるため接栓座１２ａに接続する
ケーブルの芯線の径は左程限定されず多種類の芯
線径に対して自由度があるが、平板状コンタクト
１２ｂが印刷配線板１３に対して平行配置されて
いるため約１〜1.5GHzの周波数帯域ではシヤー
シ１１の上カバー（図示していないが配線板１３
に対して平行配置されている）開閉することによ
つて平板状コンタクト１２ｂと対シヤーシ（対ア
ース）間のインピーダンスが変動して電気的性能
が不安定となる。この結果、BSチユーナの入力
VSWR（電圧定在波比）を低く抑えることが困難
になるという問題があつた。

また、上記第５図及び第６図に示した丸棒状コ
ンタクト１５ｂを有したコネクタ１５の接続構成
では約１〜1.5GHz帯でも入力VSWRを良好に保
つことが可能であるが、接栓座１５ａに接続する
ケーブルの芯線がコネクタへの挿抜力の規格等よ
り限定されてしまうことや、またコンタクト１５
ｂの材質もベリリウム銅合金など高コストな材質
のものを使用する必要があつた。

［考案の目的］ 本考案の目的は上述した点にかんがみ、接栓座
に接続されるケーブルの芯線径に対して自由度が
あり、かつ約１〜1.5GHzの周波数帯域でも電気
的な性能劣化を生じることがなく良好なVSWR
を得ることのできる同軸コネクタと印刷配線板の
接続装置を提供することである。

［考案の概要］ 本考案は、少なくとも一面側が開口可能とされ
る箱状シヤーシ内に、印刷配線板をその印刷パタ
ーン面がシヤーシ開口面にほぼ平行となるように
配置収納し、シヤーシに外部からの信号を導入す
るためのコネクタを取り付ける場合に、コネクタ
として平板状の中心コンタクトを有するコネクタ
を使用し、中心コンタクトの平板面を印刷配線板
のパターン面と垂直になるようにしてパターン面
に半田付け等により接続した構成とするものであ
る。

［考案の実施例］ 以下、図面に基づいて本考案の実施例を説明す
る。

第１図は本考案に係る同軸コネクタと印刷配線
板の接続装置の一実施例を示す斜視図で、第２図
ａ及びｂは第１図の平面図及び縦断面図である。

これらの図において、シヤーシ１はBSチユー
ナ等に使用される箱状又は枠状の金属シヤーシ
で、その内部に印刷配線板２がシヤーシ開口面に
平行となるよう配置固定されている。印刷配線板
２の図示上面には印刷パターン２ａが形成されて
いる。そして、シヤーシ１の開口側には金属製の
蓋体３が嵌着されるようになつている。なお、シ
ヤーシ１は開口部が上下側にある枠状に構成され
ることが多いがこのように構成された場合でも下
部側の開口部には金属製の蓋体が嵌着されて箱状
に構成されるようになつている。箱状シヤーシ１
を構成する側面板の一つには同軸コネクタ４との
接栓座４ａが貫装されており、コネクタ４の中心
コンタクト４ｂはシヤーシ１内に引き出されてい
る。この場合、同軸コネクタ４の中心コンタクト
４ｂは平板状になつており、その平板面が印刷配
線板２と垂直となるように配置されている。そし
て、平板状コンタクト４ｂの板面と印刷パターン
２ａの面とを垂直状態にしたままで両者間を半田
５で接続している（従来は第４図で示したように
平板状コンタクトの板面を印刷パターン面に平行
となるように配置していた）。従つて、平板状コ
ンタクト４ｂの平板面はシヤーシ１の側面板の内
周面に対面した状態で配置され更に印刷パターン
２ａと導電接続された状態とされている。

上記の構成では、接栓座４ａにケーブルを接続
して高い周波数（例えば１〜1.5GHz）の外部信
号をシヤーシ１内に導入し蓋体３を開閉しても、
その開閉によつて平板状コンタクト４ｂの対シヤ
ーシ（対アース）間のインピーダンスは殆んど変
動せず安定したインピーダンスが得られる。これ
は、コタクト平板面がシヤーシ１の側面板と対向
的に配置された構成となつているため（即ちコン
タクト平板面が蓋体３に対して垂直であるため）
に、対シヤーシ間のインピーダンスがコンタクト
平板面とシヤーシ側面板間で殆んど決定されてし
まい、蓋体３の存在の有無に影響されないためで
ある。従つて、中心コンタクトに丸棒状のコンタ
クトを使用した場合と同等の良好なVSWRを得
ることが可能となると共に、平板状コンタクトで
あるために接栓座４ａには多種類の芯線径を有し
たケーブルが接続可能である。また、平板状コン
タクト４ｂと印刷パターン２ａとの半田５による
接続も両者が直交関係にあるため良好に行われ
る。

尚、上記実施例では、平板状の中心コンタクト
４ｂは接栓座４ａより真直ぐ延出された状態で印
刷パターン２ａに対して半田接続されているが、
本考案は例えば第３図に示すように平板状コンタ
クト４ｂをＬ字形に構成して、その先端部分を印
刷配線板のパターン２ａ面に接近（又は接触）さ
せたり若しくは配線板に形成した孔に挿入し半田
接続するようにしてもよい。

［考案の効果］ 以上述べたように本考案によれば、SFH帯や
UHF帯のような高い周波数を扱う装置例えば衛
星放送受信機のBSチユーナ等において入出力用
のコネクタと回路基板間との接続が、電気的性能
例えばVSWRを劣化させることなく良好に行え
ると共に、多種類芯線の入出力用ケーブルを接続
可能とするものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る同軸コネクタと印刷配線
板の接続装置の一実施例を示す斜視図、第２図
ａ，ｂは第１図の平面図及び縦断面図、第３図は
本考案の他の実施例を示す斜視図、第４図ａ，ｂ
は従来の接続装置の平面図及び縦断面図、第５図
及び第６図は接続装置の他の従来例を示す縦断面
図である。 １……シヤーシ、２……印刷配線板、２ａ……
印刷パターン、３……シヤーシ蓋体、４……同軸
コネクタ、４ａ……接栓座、４ｂ……平板状の中
心コンタクト、５……半田。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 少なくとも一面側を開口可能に構成される箱状
   の金属シヤーシと、 このシヤーシ内に収納され印刷パターン面がシ
   ヤーシ開口面に対しほぼ平行となるよう配置され
   る印刷配線板と、 接栓座が前記金属シヤーシを貫装して取り付け
   られ平板状の中心コンタクトがシヤーシ内に引き
   出され、前記コンタクトの平板面を前記印刷配線
   板の印刷パターン面に対して垂直に配置した状態
   で印刷パターン面に接続するようにした同軸コネ
   クタとを具備したことを特徴とする同軸コネクタ
   と印刷配線板の接続装置。