JPH0333809A - 光ファイバー心線 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的］ （産業上の利用分野） 本発明は、曲げ等に起因して増大した光伝送損失を回復
可能な光ファイバー心線に関する。

（従来の技術） 一般に光ファイバーケーブルは、軽量、無誘導、極細径
など多くの特長を有しているため、近年各種の分野で広
く使用されている。

通常このような光ファイバーケーブルにおいては、保護
および補強の目的で、コアとクラッドとからなる光ファ
イバー裸線の外周に、シリコーン樹脂、ウレタン−アク
リレート樹脂、熱可塑性ポリアミド樹脂等からなる一次
被覆層が設けられている。

（発明が解決しようとする課題） しかしながら前記−次被覆層を有する光ファイバー心線
の中には、−互生さな曲げが加えられると元の形状に戻
りに＜＜、ベンディングロス（曲げによって生じる光伝
送損失）が発生しやすいものがあった。

そして、このような光伝送損失の増大を抑える対策とし
ては、なるべく曲げが加わらないようにする以外にない
のが現状であった。

本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、小
さな曲げ等の変形が生じた場合にも、所定の温度に加温
されることによって容易に元の形状に回復し、曲げ等に
起因する光伝送損失の増大が大幅に低減された光ファイ
バー心線を提供することを目的とする ［発明の構成］ （課題を解決するための手段） 本発明の光ファイバー心線は、光ファイバー裸線、また
は光ファイバー裸線の上に一次？！ｋｍ層を設けてなる
光ファイバー索線の外周に、熱可塑性形状記憶樹脂の被
覆層を設けてなることを特徴としている。

本発明に使用する熱可塑性形状、ｆｃ！憶樹脂は、近年
広範に使用されつつある形状記憶合金の有する問題点、
すなわち記憶回復温度域が狭い、成形が難しく複雑な形
状のものが成形できない、値段が高いなどの問題点を改
善するために開発された新素材であり、市販品としては
、例えば旭化成（株）社製の「アスマー」等がある。

この「アスマー」は、ポリスチレンユニットと結晶性の
ポリブタジェンユニットとが特殊な形で複合化されたハ
イブリッドポリマーであり、ポリスチレンユニットが固
定相となり、結晶性のポリブタジェンユニットが可逆用
となっている。そして１２０℃以上の温度で成形された
ものに６０〜９０℃の加温状態で外力を加えることによ
り形状記憶可能であり、さらにこの温度またはこれより
低い温度で外力が加えられて変形したものは、６０〜９
０℃に加温し、可逆用であるポリブタジェンユニットの
結晶を溶融させることによって、成形時の形状に復元す
ることができる。

このような熱可塑性形状記憶樹脂の被覆層を設けるには
、光ファイバー裸線の紡糸、あるいはその上に一次被覆
層を押出被覆する際にタンデム方式で押出被覆する方法
を採ることが望ましい。

前記「アスマー」を使用して、光ファイバー裸線等の外
周に押出被覆する場合の条件を次に例示する。

押出機スクリューの回転数；　２Ｏｒ　ｐｍ押出機各部
の温度、シリンダＣｔ　　・１４０”ＣＣ２；１４５℃ Ｃ３；１５０℃ フランジＦ　；　１５５℃ ヘッドＨ；１６０℃ ダイＤ：１６０℃ 冷却方法；空冷 なお本発明の光ファイバー心線を形状回復させるための
加温手段としては、以下に示すような種々の手段を採る
ことができる。

すなわち心線等の内部に熱線等の加熱手段を配置しても
よく、また外側から熱風を吹付けて加温してもよい。さ
らに通常の電線との複合ケーブルの場合には、導体の自
己発熱によって加温することもできる。

（作用） 本発明の光ファイバー心線においては、光ファイバー裸
線または光ファイバー素線の外周に、熱可塑性形状記憶
樹脂が被覆されているので、曲げ力が加わえられ光伝送
損失が増大した場合に、形状記憶回復温度まで加温する
ことによって、容易に元の真直ぐな形状に回復される。

したがって伝送損失の増大を大幅に低減することができ
る。またこの樹脂は形状回復温度域が広いので、どんな
使用環境でも充分な効果が発揮される。

さらにこの熱可塑性形状記憶樹脂は、被覆材として充分
な機械的強度、耐熱性、耐薬品性等を有している。

またさらにこの樹脂は、通常の押出し加工方法によって
成形することがで、きるので、被覆するために特別な設
備を必要としない。

（実施例） 以下、本発明の実施例を図面に基いて説明する。

第１図は本発明の光ファイバー心線の一実施例を示す横
断面図である。

図において符号１は外径１２５μｍの石英Ｇｌ型光ファ
イバー裸線を示し、これは、屈折率の大きい石英ガラス
からなる直径５０μｍのコアの外周に、屈折率の小さい
石英ガラスからなるクラッドを被覆して構成されている
。

そしてこの光ファイバー裸線１の上には、シリコーン樹
脂からなる一次被覆層２が設けられている。−次被覆層
２は、外径２００μｍのプライマリ−コートとその上に
設けられた外径４００ｔ１ｍのバッファーコートとから
構成されている。

またこのような構造の光ファイバー素線３の外周には、
熱可塑性形状記憶樹脂である「アスマー」の押出被覆層
４が設けられ、外径９００μｍの光ファイバー心線が形
成されている。

本発明の別の実施例を第２図に示す。

この実施例においては、前記実施例と同じ外径１２５μ
ｍの石英Ｇｌｌ型光デアイノ一裸線１の上に、直接熱可
塑性形状記憶樹脂の押出被覆層４が設けられ、光ファイ
バー心線が構成されている。

このように構成された光ファイノく一心線においては、
光ファイバー裸線１またはこの上に一次被覆層２が設け
られた光ファイノく一素線３の外周に、熱可塑性形状記
憶樹脂の押出被覆層４が設けられているので、小さな曲
げ等が加わえられて一時的に光伝送損失が増大した場合
、６０〜９０℃の形状記憶回復温度まで加温することに
よって、この樹脂の押出被覆層４が形状記憶を回復し、
容易に元の真直ぐな形状に戻る。

そのため伝送損失の増大を大幅に低減することができる
。

また「アスマー」のような熱可塑性形状記憶樹脂は、被
覆材として充分な機緘的強度、耐熱性、耐薬品性等を有
しているので、心線全体としても良好な機械的、化学的
特性を示す。

なお以上の実施例の光ファイバー心線は、光ファイバー
ケーブルの光導体としての使用することができる他、温
度で熱可塑性形状記憶樹脂の被覆層４が形状回復するこ
とを利用して、温度センサーとして使用することも可能
である。

さらに６０〜９０℃の温度に加温または加熱し外力を加
えることによって、熱可塑性形状記憶樹脂の被覆層４を
容易に変形させることができるので、通常は心線を屈曲
させてコンパクトに収納しておき、使用時に加熱するこ
とによって形状の回復を図り、これによって曲げ等に起
因する伝送損失が全くない状態で使用することができる
。

〔発明の効果］ 以上説明したように本発明の光ファイバー心線において
は、小さな曲げ等か加わえられ一時的に光伝送損失が増
大した場合にも、加熱または加温することによって容易
に元の形状に回復させることができ、伝送損失の増大を
抑えることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の光ファイバー心線の一実施例を示す横
断面図、第２図は本発明の別の実施例を示す横断面図で
ある。 １・・・光ファイバー裸線 ２・・・−次被覆層

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）光ファイバー裸線、または光ファイバー裸線の上
   に一次被覆層を設けてなる光ファイバー素線の外周に、
   熱可塑性形状記憶樹脂の被覆層を設けてなることを特徴
   とする光ファイバー心線。