JPH0343603B2 - - Google Patents
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- JPH0343603B2 JPH0343603B2 JP57093491A JP9349182A JPH0343603B2 JP H0343603 B2 JPH0343603 B2 JP H0343603B2 JP 57093491 A JP57093491 A JP 57093491A JP 9349182 A JP9349182 A JP 9349182A JP H0343603 B2 JPH0343603 B2 JP H0343603B2
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- optical fiber
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Classifications
-
- G—PHYSICS
- G02—OPTICS
- G02B—OPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
- G02B6/00—Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
- G02B6/44—Mechanical structures for providing tensile strength and external protection for fibres, e.g. optical transmission cables
- G02B6/4401—Optical cables
- G02B6/4429—Means specially adapted for strengthening or protecting the cables
Landscapes
- Physics & Mathematics (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Optics & Photonics (AREA)
- Surface Treatment Of Glass Fibres Or Filaments (AREA)
- Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)
Description
(発明の技術分野)
本発明は光フアイバ心線に関する。
(発明の技術的背景)
光フアイバ心線としては、屈折率の高いコア部
とそれを取り囲む屈折率の低いクラツド部から成
り、光がコア、クラツドの界面で全反射しながら
コア部内を伝搬する石英ガラスや多成分系ガラス
を素材とする光伝送性ガラスフアイバにシリコン
樹脂等のバツフアコートを施し、その外周にポリ
アミド樹脂等の保護被覆を設けたものが良く知ら
れている。ポリアミド樹脂等から成る保護被覆
を、ガラスフアイバ直上に押出し被覆すると、こ
れが冷却硬化する過程において収縮してフアイバ
にマイクロベンデイングを生じさせる。 そこで、保護被覆の力がフアイバに直接加わら
ないよう、シリコン樹脂によるバツフアコートが
介在として設けられている。このような技術は、
例えば特公昭56−11122号公報あるいは特公昭56
−11123号公報に記載されている。 (従来技術の問題点) このような光フアイバ心線について本発明者等
は、きわめて厳しい熱サイクルの加わる部所への
採用を図るため次のような実験を行なつた。 即ち+20℃で1時間、次に約40分間をかけてこ
れを−20℃まで冷却しその状態で1時間、さらに
約80分間をかけて+80℃まで昇温し、1.5時間保
持し、最後に30分間かけて+20℃に戻す。このよ
うな全6時間の熱サイクルを10回くり返した。こ
の1サイクル分の温度変化を第1図に示す。 このような熱サイクル試験後の光フアイバ心線
は、試験前のものと比較して伝送特性の劣化はほ
とんど見られなかつた。ところがその端末を検査
すると次のような現象が見られた。 第2図は上述の熱サイクル試験の前後の光フア
イバ心線の端末の比較縦断面図を示す。 この光フアイバ心線は、熱サイクル試験前にそ
の両端を第2図イに示すように長手方向に垂直な
平面で切断したものであるが、熱サイクル試験後
には両端の保護被覆1とバツフアコート2が同図
ロに示すように収縮し、ガラスフアイバ端3が突
出していた。なお、保護被覆1とバツフアコート
2とは全くずれを生じない場合もある。 この突出量は、一見1mm程度とわずかなもので
あるが、例えば第3図のようにガラスフアイバ端
4が発光素子5と結合している場合、結合状態が
変わつたり、最悪の場合は発光素子4をガラスフ
アイバの先端で破損したりする恐れもあつた。 ここで、6は光フアイバ心線の端末を保護する
金属スリーブ、7はこのスリーブ6内に心線を固
定するエポキシ等の接着剤である。 また、この解決方法としては、バツフアコート
とガラスフアイバとの密着を強力にする方法があ
る。しかし、そのような光フアイバケーブルは、
端末処理作業時、バツフアコートをフアイバから
剥離するのが容易でない難点がある。 (発明の目的) 本発明は以上のような点に着目してなされたも
ので、熱サイクルによつてもガラスフアイバとそ
の被覆との密着が良好に保持され、端末において
ガラスフアイバが突出することの無い光フアイバ
ケーブル心線を提供することを目的とする。 (発明の概要) 本発明の光フアイバ心線は、ガラスフアイバ外
周に従来のバツフアコートを2層に区分したプラ
イマリコートとバツフアコートを設け、その外周
に保護被覆を設けたものである。さらに、保護被
覆の収縮力がガラスフアイバに及んでガラスフア
イバとバツフアコートの剥離とずれが生じるもの
を防止するために、保護被覆の被覆厚とヤング率
を選定し、さらにプライマコートとバツフアコー
トのヤング率を緩衝効果のきわめて高い範囲に選
定したものである。 (発明の実施例) 本発明の光フアイバ心線は、即ち、第4図に示
すように、ガラスフアイバ10外周に、第4図に
示すように、プライマリコート11、バツフアコ
ート12、保護被覆13の順に被覆を施こし、こ
れらの機械特性を下記の範囲のものに選定したも
のである。 (イ) プライマリコートのヤング率 0.02〜0.06Kg/mm2 (ロ) バツフアコートのヤング率 0.07〜0.30Kg/mm2 (ハ) 保護被覆のヤング率と光フアイバ心線横断面
内で占める占有断面積の積 80下(−20℃において) これらの条件を満足したものとそうでないもの
とを各種試作し、10サイクルの熱サイクル(第1
図に示したもの)により生じるガラスフアイバ端
の突出量を測定したところ次頁の表のようになつ
た。なお、使用材料は、プライマコートおよびバ
ツフアコートにシリコン樹脂を用い、保護被覆に
ポリアミド樹脂を用いた。 また、シリコンは分子量の異なるものを各種配
合して硬化後のヤング率を所定の値になるように
し、ポリアミド樹脂は比較例にホモポリマ実施例
にコポリマを用いた。 このポリアミド樹脂の線膨張係数をαとする
と、αは0.5〜2.0×10-4/℃の範囲のものが本発
明の実施に好適する。この実施例では、αが1.2
×10-4/℃のものを用いた。
とそれを取り囲む屈折率の低いクラツド部から成
り、光がコア、クラツドの界面で全反射しながら
コア部内を伝搬する石英ガラスや多成分系ガラス
を素材とする光伝送性ガラスフアイバにシリコン
樹脂等のバツフアコートを施し、その外周にポリ
アミド樹脂等の保護被覆を設けたものが良く知ら
れている。ポリアミド樹脂等から成る保護被覆
を、ガラスフアイバ直上に押出し被覆すると、こ
れが冷却硬化する過程において収縮してフアイバ
にマイクロベンデイングを生じさせる。 そこで、保護被覆の力がフアイバに直接加わら
ないよう、シリコン樹脂によるバツフアコートが
介在として設けられている。このような技術は、
例えば特公昭56−11122号公報あるいは特公昭56
−11123号公報に記載されている。 (従来技術の問題点) このような光フアイバ心線について本発明者等
は、きわめて厳しい熱サイクルの加わる部所への
採用を図るため次のような実験を行なつた。 即ち+20℃で1時間、次に約40分間をかけてこ
れを−20℃まで冷却しその状態で1時間、さらに
約80分間をかけて+80℃まで昇温し、1.5時間保
持し、最後に30分間かけて+20℃に戻す。このよ
うな全6時間の熱サイクルを10回くり返した。こ
の1サイクル分の温度変化を第1図に示す。 このような熱サイクル試験後の光フアイバ心線
は、試験前のものと比較して伝送特性の劣化はほ
とんど見られなかつた。ところがその端末を検査
すると次のような現象が見られた。 第2図は上述の熱サイクル試験の前後の光フア
イバ心線の端末の比較縦断面図を示す。 この光フアイバ心線は、熱サイクル試験前にそ
の両端を第2図イに示すように長手方向に垂直な
平面で切断したものであるが、熱サイクル試験後
には両端の保護被覆1とバツフアコート2が同図
ロに示すように収縮し、ガラスフアイバ端3が突
出していた。なお、保護被覆1とバツフアコート
2とは全くずれを生じない場合もある。 この突出量は、一見1mm程度とわずかなもので
あるが、例えば第3図のようにガラスフアイバ端
4が発光素子5と結合している場合、結合状態が
変わつたり、最悪の場合は発光素子4をガラスフ
アイバの先端で破損したりする恐れもあつた。 ここで、6は光フアイバ心線の端末を保護する
金属スリーブ、7はこのスリーブ6内に心線を固
定するエポキシ等の接着剤である。 また、この解決方法としては、バツフアコート
とガラスフアイバとの密着を強力にする方法があ
る。しかし、そのような光フアイバケーブルは、
端末処理作業時、バツフアコートをフアイバから
剥離するのが容易でない難点がある。 (発明の目的) 本発明は以上のような点に着目してなされたも
ので、熱サイクルによつてもガラスフアイバとそ
の被覆との密着が良好に保持され、端末において
ガラスフアイバが突出することの無い光フアイバ
ケーブル心線を提供することを目的とする。 (発明の概要) 本発明の光フアイバ心線は、ガラスフアイバ外
周に従来のバツフアコートを2層に区分したプラ
イマリコートとバツフアコートを設け、その外周
に保護被覆を設けたものである。さらに、保護被
覆の収縮力がガラスフアイバに及んでガラスフア
イバとバツフアコートの剥離とずれが生じるもの
を防止するために、保護被覆の被覆厚とヤング率
を選定し、さらにプライマコートとバツフアコー
トのヤング率を緩衝効果のきわめて高い範囲に選
定したものである。 (発明の実施例) 本発明の光フアイバ心線は、即ち、第4図に示
すように、ガラスフアイバ10外周に、第4図に
示すように、プライマリコート11、バツフアコ
ート12、保護被覆13の順に被覆を施こし、こ
れらの機械特性を下記の範囲のものに選定したも
のである。 (イ) プライマリコートのヤング率 0.02〜0.06Kg/mm2 (ロ) バツフアコートのヤング率 0.07〜0.30Kg/mm2 (ハ) 保護被覆のヤング率と光フアイバ心線横断面
内で占める占有断面積の積 80下(−20℃において) これらの条件を満足したものとそうでないもの
とを各種試作し、10サイクルの熱サイクル(第1
図に示したもの)により生じるガラスフアイバ端
の突出量を測定したところ次頁の表のようになつ
た。なお、使用材料は、プライマコートおよびバ
ツフアコートにシリコン樹脂を用い、保護被覆に
ポリアミド樹脂を用いた。 また、シリコンは分子量の異なるものを各種配
合して硬化後のヤング率を所定の値になるように
し、ポリアミド樹脂は比較例にホモポリマ実施例
にコポリマを用いた。 このポリアミド樹脂の線膨張係数をαとする
と、αは0.5〜2.0×10-4/℃の範囲のものが本発
明の実施に好適する。この実施例では、αが1.2
×10-4/℃のものを用いた。
【表】
【表】
この表において、比較例1は従来の光フアイバ
心線そのままで、ガラスフアイバ外周に外径
250μmのバツフアコートを施し、その上に保護
被覆を施したものである。 比較例2から5まではそれぞれ、本発明の実施
例の構成要件のうち特定のパラメータに着目し、
その値を上記(イ)、(ロ)または(ハ)の範囲外に選定した
もので、着目すべき個所には※印が付してある。 実施例1から5まではそれぞれ上記(イ)、(ロ)およ
び(ハ)を満足する範囲内で各パラメータの値を1種
または2種選定したデータである。 上記の実施例について、例えば実施例1の測定
結果を第5図に示す。 この図中、第1、5、9および13サイクル目に
おいて、常温、−20℃+80℃および常温と、各温
度ステージにおける突出し量が測定されている。
この結果から、比較例1のものは、1サイクル目
の−20℃ですでに突出しが発生しさらに常温に戻
つても約0.2〜0.3mm程度の量が残留することがわ
かる。また各サイクルとも−20℃の低温時に突出
し量は最大となり、突出し量の増加は、5サイク
ル以降緩慢になつている。 この現象は次のような理由によつて生じるもの
と推測される。 即ち、常温から−20℃に温度が降下した場合、
保護被覆とガラスの線膨脹係数の差が大きいため
に保護被覆の大きな収縮力がガラスフアイバに加
わる。保護被覆とガラスとの密着力がこの収縮力
に抗し切れなくなつたとき、保護被覆がガラスか
ら剥離して両者の間にずれが生じ、突出しが発生
する。 また、温度が上昇し始めると保護被覆は熱膨脹
して復元しようとする一方、高温で所定時間放置
されると押出し被覆工程において発生した残留歪
を緩和しようとする収縮力が生じる。 従つて温度が常温にまで下つたとき、その収縮
分だけ突出しが生じるのである。 (発明の効果) 以上の結果より、プライマコートのヤング率を
高くした比較例2においては、著しく突出し量が
増加することがわかる。 また、比較例3のように、バツフアコートのヤ
ング率がプライマコートのそれよりも十分高くな
い場合は突出し量の改善は見られなかつた。 そして、比較例4、5のように、保護被覆にヤ
ング率の高い材料を用いたりその肉厚を厚くする
と、同様に突出し量が改善されなかつた。 これに対して実施例1から5のものはいずれも
突出し量が0.1〜0.2mmと、実用上無視できる程度
の量にまで改善されている。 なお、上記実施例において、ポリアミド被覆の
押出し時の残留応力低減のために押出し後温水冷
却という従来方法にかえて、空冷とし良好な結果
を得た。 ここで、上記実施例に示した本発明の光フアイ
バ心線の長手方向に、線圧縮荷重が作用したとき
の光フアイバに対する内部応力を、平面歪解析プ
ログラムにより有限要素法を用いて算出し、その
最適値を求める。 第6図は、外力をPとして最も厳しい2点圧縮
荷重を心線に支えた場合のフアイバ表面応力σrを
求め、その結果から正規化応力(σr/p)とバツ
フアコートの外径との関係を表示したグラフであ
る。このグラフより、規格化応力は、バツフアコ
ートの外径が250〜400μmの範囲で最小となる。
この結果より本発明においてバツフアコートの外
径をほぼ400μmに選定したのである。 なお、このときの計算に用いたパラメータは、
次のとおりである。
心線そのままで、ガラスフアイバ外周に外径
250μmのバツフアコートを施し、その上に保護
被覆を施したものである。 比較例2から5まではそれぞれ、本発明の実施
例の構成要件のうち特定のパラメータに着目し、
その値を上記(イ)、(ロ)または(ハ)の範囲外に選定した
もので、着目すべき個所には※印が付してある。 実施例1から5まではそれぞれ上記(イ)、(ロ)およ
び(ハ)を満足する範囲内で各パラメータの値を1種
または2種選定したデータである。 上記の実施例について、例えば実施例1の測定
結果を第5図に示す。 この図中、第1、5、9および13サイクル目に
おいて、常温、−20℃+80℃および常温と、各温
度ステージにおける突出し量が測定されている。
この結果から、比較例1のものは、1サイクル目
の−20℃ですでに突出しが発生しさらに常温に戻
つても約0.2〜0.3mm程度の量が残留することがわ
かる。また各サイクルとも−20℃の低温時に突出
し量は最大となり、突出し量の増加は、5サイク
ル以降緩慢になつている。 この現象は次のような理由によつて生じるもの
と推測される。 即ち、常温から−20℃に温度が降下した場合、
保護被覆とガラスの線膨脹係数の差が大きいため
に保護被覆の大きな収縮力がガラスフアイバに加
わる。保護被覆とガラスとの密着力がこの収縮力
に抗し切れなくなつたとき、保護被覆がガラスか
ら剥離して両者の間にずれが生じ、突出しが発生
する。 また、温度が上昇し始めると保護被覆は熱膨脹
して復元しようとする一方、高温で所定時間放置
されると押出し被覆工程において発生した残留歪
を緩和しようとする収縮力が生じる。 従つて温度が常温にまで下つたとき、その収縮
分だけ突出しが生じるのである。 (発明の効果) 以上の結果より、プライマコートのヤング率を
高くした比較例2においては、著しく突出し量が
増加することがわかる。 また、比較例3のように、バツフアコートのヤ
ング率がプライマコートのそれよりも十分高くな
い場合は突出し量の改善は見られなかつた。 そして、比較例4、5のように、保護被覆にヤ
ング率の高い材料を用いたりその肉厚を厚くする
と、同様に突出し量が改善されなかつた。 これに対して実施例1から5のものはいずれも
突出し量が0.1〜0.2mmと、実用上無視できる程度
の量にまで改善されている。 なお、上記実施例において、ポリアミド被覆の
押出し時の残留応力低減のために押出し後温水冷
却という従来方法にかえて、空冷とし良好な結果
を得た。 ここで、上記実施例に示した本発明の光フアイ
バ心線の長手方向に、線圧縮荷重が作用したとき
の光フアイバに対する内部応力を、平面歪解析プ
ログラムにより有限要素法を用いて算出し、その
最適値を求める。 第6図は、外力をPとして最も厳しい2点圧縮
荷重を心線に支えた場合のフアイバ表面応力σrを
求め、その結果から正規化応力(σr/p)とバツ
フアコートの外径との関係を表示したグラフであ
る。このグラフより、規格化応力は、バツフアコ
ートの外径が250〜400μmの範囲で最小となる。
この結果より本発明においてバツフアコートの外
径をほぼ400μmに選定したのである。 なお、このときの計算に用いたパラメータは、
次のとおりである。
【表】
ν:ポアソン比
( ):内は従来心線
また、保護被覆は、ヤング率が大きい程、ま
た、横断面内で占める面積が大きい程その収縮力
がフアイバとプライマコートとの界面に強く影響
する。 このため、本発明においては、両者の積(単位
は〔Kg/mm2〕×〔mm2〕=〔Kg〕)を所定値以下に抑え
るようにしたのである。 なお、ガラスフアイバに被覆する材料は、上記
の条件を満足するものであれば、それぞれ適宜置
換し得ることはいうまでもない。 即ち、本発明の光フアイバ心線は、このような
突出し量を低減するために、次のような改良を加
えたのである。 (イ) 保護被覆の機械強度を抑えて、温度の低下時
の熱収縮力を低減した。 (ロ) 保護被覆の収縮力を緩和するためにバツフア
コート直下にこれより柔かいプライマコートを
設けた。 (ハ) プライマコートのヤング率をバツフアコート
に比べて十分小さくした。 (ニ) 効果をさらに高めるために、保護被覆の押出
し条件を水冷から空冷に変更した。 (ホ) 保護被覆の肉厚に比較して、プライマコート
とバツフアコートを被覆した後の外径を十分太
くした。
( ):内は従来心線
また、保護被覆は、ヤング率が大きい程、ま
た、横断面内で占める面積が大きい程その収縮力
がフアイバとプライマコートとの界面に強く影響
する。 このため、本発明においては、両者の積(単位
は〔Kg/mm2〕×〔mm2〕=〔Kg〕)を所定値以下に抑え
るようにしたのである。 なお、ガラスフアイバに被覆する材料は、上記
の条件を満足するものであれば、それぞれ適宜置
換し得ることはいうまでもない。 即ち、本発明の光フアイバ心線は、このような
突出し量を低減するために、次のような改良を加
えたのである。 (イ) 保護被覆の機械強度を抑えて、温度の低下時
の熱収縮力を低減した。 (ロ) 保護被覆の収縮力を緩和するためにバツフア
コート直下にこれより柔かいプライマコートを
設けた。 (ハ) プライマコートのヤング率をバツフアコート
に比べて十分小さくした。 (ニ) 効果をさらに高めるために、保護被覆の押出
し条件を水冷から空冷に変更した。 (ホ) 保護被覆の肉厚に比較して、プライマコート
とバツフアコートを被覆した後の外径を十分太
くした。
第1図は、光フアイバ心線の熱サイクル試験条
件を示すグラフ、第2図は、熱サイクル試験前後
の光フアイバ心線端末比較縦断面図、第3図は端
末にコネクタを取付けた光フアイバ心線と光学素
子を示す縦断面図、第4図は本発明の光フアイバ
心線の縦断面図、第5図は本発明の実施例と比較
例との熱サイクル試験中の突出し量変化を表わす
グラフ、第6図は本発明の光フアイバ心線の規格
化応力とバツフアコート外径との関係を表わすグ
ラフである。 10……ガラスフアイバ、11……プライマコ
ート、12……バツフアコート、13……保護被
覆。
件を示すグラフ、第2図は、熱サイクル試験前後
の光フアイバ心線端末比較縦断面図、第3図は端
末にコネクタを取付けた光フアイバ心線と光学素
子を示す縦断面図、第4図は本発明の光フアイバ
心線の縦断面図、第5図は本発明の実施例と比較
例との熱サイクル試験中の突出し量変化を表わす
グラフ、第6図は本発明の光フアイバ心線の規格
化応力とバツフアコート外径との関係を表わすグ
ラフである。 10……ガラスフアイバ、11……プライマコ
ート、12……バツフアコート、13……保護被
覆。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 光伝送性ガラスフアイバの外周に、ヤング率
0.02乃至0.06Kg/mm2のプライマリコートを被覆
し、その外周に、ヤング率0.07乃至0.03Kg/mm2の
バツフアコートを被覆し、さらにその外周に、ヤ
ング率と横断面内で占める占有断面積との積が80
(−20℃において)以下の保護被覆を溶融押出し
被覆したことを特徴とする光フアイバ心線。 2 プライマリコートおよびバツフアコートはシ
リコン樹脂から成り、保護被覆はポリアミド樹脂
から成ることを特徴とする特許請求の範囲第1項
記載の光フアイバ心線。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP57093491A JPS58209702A (ja) | 1982-05-31 | 1982-05-31 | 光フアイバ心線 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP57093491A JPS58209702A (ja) | 1982-05-31 | 1982-05-31 | 光フアイバ心線 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS58209702A JPS58209702A (ja) | 1983-12-06 |
JPH0343603B2 true JPH0343603B2 (ja) | 1991-07-03 |
Family
ID=14083806
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP57093491A Granted JPS58209702A (ja) | 1982-05-31 | 1982-05-31 | 光フアイバ心線 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS58209702A (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06166546A (ja) * | 1984-01-25 | 1994-06-14 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 被覆光ファイバの製造方法 |
JPH0627887B2 (ja) * | 1984-05-23 | 1994-04-13 | 住友電気工業株式会社 | 光伝送用フアイバ |
JPH0640166B2 (ja) * | 1985-09-30 | 1994-05-25 | 日立電線株式会社 | 偏波面保存光ファイバ |
JPS62189413A (ja) * | 1986-02-15 | 1987-08-19 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 樹脂被覆光フアイバ素線 |
-
1982
- 1982-05-31 JP JP57093491A patent/JPS58209702A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS58209702A (ja) | 1983-12-06 |
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