JPH0333429B2 - - Google Patents

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JPH0333429B2
JPH0333429B2 JP57177822A JP17782282A JPH0333429B2 JP H0333429 B2 JPH0333429 B2 JP H0333429B2 JP 57177822 A JP57177822 A JP 57177822A JP 17782282 A JP17782282 A JP 17782282A JP H0333429 B2 JPH0333429 B2 JP H0333429B2
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    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D19/00Casting in, on, or around objects which form part of the product
    • B22D19/14Casting in, on, or around objects which form part of the product the objects being filamentary or particulate in form
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/02Parts of sliding-contact bearings
    • F16C33/04Brasses; Bushes; Linings
    • F16C33/06Sliding surface mainly made of metal
    • F16C33/12Structural composition; Use of special materials or surface treatments, e.g. for rust-proofing
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Coating By Spraying Or Casting (AREA)
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  • Manufacture Of Alloys Or Alloy Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は内燃機関用ピストン等に使用される
耐熱性を有する軽合金部材およびその製造方法に
関するものである。
周知のようにアルミニウム合金やマグネシウム
合金等のいわゆる軽合金材料は軽量である反面、
耐熱性および断熱性に劣る欠点があり、そのため
これらの軽合金材料をそのまま高温雰囲気に使用
するのは困難である。そこで従来から、軽量性が
要求されしかも耐熱性、断熱性が要求される部
材、例えば内燃機関用ピストンやシリンダヘツド
燃焼室にこれらの軽合金材料が適用可能にするた
め、軽合金材料からなる母材表面に耐熱性、断熱
性を有する表面層を設けることが種々提案されて
いる。すなわち、第1の方法としては、セラミツ
クあるいは耐火金属からなる成形加工品をボルト
締結や機械的カシメ、あるいは溶接等によつて軽
合金製母材表面に結合する方法があり、また第2
の方法としては、セラミツクあるいは耐火金属を
鋳包み法により軽合金製母材に一体化する方法が
あり、さらに第3の方法としては、溶射法、陽極
酸化法あるいはメツキ法等により軽合金製母材表
面を被覆もしくは表面処理する方法がある。しか
しながらこれらの従来方法では次のような問題が
あつた。すなわちアルミニウム合金やマグネシウ
ム合金等の軽合金材料はその熱膨張率が著しく高
く、耐熱性、断熱性を有する表面層の材料として
用いられているセラミツクや耐火金属の熱膨張率
との差が大きいため、熱サイクルを受けた場合に
その熱膨張率の差に起因して表面層に亀裂が発生
したり剥離したりし易く、したがつて耐久性に欠
ける問題があつた。また特に表面層の耐熱・断熱
材料としてセラミツクを用いかつ前記第1または
第2の方法を適用する場合、セラミツクの成形お
よび加工を要することになるが、セラミツクはそ
の成形、加工が容易ではなく、成形、加工のコス
トが嵩むから、全体の製造コストも高くならざる
を得ない問題がある。一方表面層として耐火金属
を用いた場合、それ自体の断熱性はさほど良好で
はなく、したがつて充分な断熱性を有する軽合金
部材を得ることは困難であつた。さらに前記第3
の方法では、表面層をある程度以上厚くすること
はコスト等の点から困難であり、したがつて充分
な断熱性を得ることは困難であつた。
この発明は以上の事情に鑑みなされたもので、
軽合金材料の有する軽量性を活かし、かつ耐熱
性、断熱性に優れ、しかも耐久性、生産性の良好
な軽合金部材およびその製造方法を提供すること
を目的とするものである。
すなわちこの発明の軽合金部材は、軽合金材料
からなる本体の表面に、その本体側から表面側へ
向けて、係合金材料よりも熱伝導率および熱膨張
率が小さい耐熱性の繊維および軽合金材料を複合
一体化してなる繊維/軽合金複合層と、耐熱合金
からなる溶射層とが、その耐熱合金溶射層が部材
の最表面層となるように順に形成されていること
を特徴とするものである。
またこの発明の軽合金部材製造方法は、鋳型内
面の所要箇所に繊維成形体を配置した状態で鋳型
内に軽合金溶湯を注湯し、溶湯鍛造を行つて前記
繊維成形体の繊維間に軽合金を含浸させ、これに
より繊維と軽合金とが複合された複合層を表面に
有するブロツクを得、次いで前記複合層の上に耐
熱合金を溶射して、最表面層として耐熱合金溶射
層を有する耐熱性軽合金部材を得ることを特徴と
するものである。
以下この発明を詳細に説明する。
第1図はこの発明に係る軽合金部材の一例を示
すものであり、アルミニウム合金あるいはマグネ
シウム合金等の軽合金材料からなる本体1の表面
には、無機繊維あるいは金属繊維等の耐熱性の繊
維と前記軽合金材料とを複合一体化してなる繊
維/軽合金複合層2が本体1と接して形成されて
おり、その複合層2の上には耐熱合金溶射層3が
形成されている。そしてこの耐熱合金溶射層3が
目的とする部材の最表面層を構成している。
上述の本体1および各層2,3についてさらに
詳細に説明すると、軽合金製本体1は各種のアル
ミニウム合金やマグネシウム合金の内から部材の
本体部分に要求される特性に応じた材料を選択す
れば良い。またこの本体1の使用される軽合金材
料と複合層2に使用される軽合金材料とは同種の
ものであるから、その合金材料としては複合層2
における繊維との複合性が良好なものを選択する
ことが望ましい。
前記繊維/軽合金複合層2は、後述するような
無機繊維もしくは金属繊維等の耐熱性の繊維と、
本体1を構成する軽合金材料と同種の軽合金材料
とを複合一体化してなるものであり、その繊維と
しては軽合金材料よりも熱膨張率および熱伝導率
が低いものを用いる。このように複合層2中の繊
維として熱膨張率が軽合金材料よりも低いものを
選択することによつて、複合層全体としての熱膨
張率を複合金製本体1よりも低くして、その複合
層2の熱膨張率を耐熱合金溶射層3の熱膨張率に
近付けるかまたは一致させることができる。ここ
で、軽合金製の本体1の熱膨張率に比較し、耐熱
合金溶射層4の熱膨張率は著しく小さく、例えば
アルミニウム合金において20〜23×10-6/deg、
マグネシウム合金において20〜26×10-6/degに
対し耐熱合金溶射層においては後述する如く通常
は12〜18×10-6/deg程度であるから、その間に
前記複合層2が介在しなければ、使用中の加熱冷
却の繰返しによる軽合金製本体1の膨張、収縮に
よつて耐熱合金溶射層3が剥離したり亀裂を生じ
たりするが、上述のように耐熱合金溶接層3と本
体1との間に複合層2を介在させしかもその複合
層2中の繊維として本体1の軽合金材料よりも熱
膨張率が低いものを用いてその複合層2の全体の
熱膨張率を耐熱合金溶射層3に近付けるかまたは
一致させることにより、耐熱合金溶射層3の亀裂
発生や剥離を防止することができる。なお本体1
の軽合金材料と複合層2中の軽合金材料は前述の
ように同種のものを用いて連続一体化されるか
ら、本体1と複合層2との間において剥離が生じ
るおそれはなく、また複合層2は繊維によつて強
化されているから、亀裂が発生するおそれが少な
い。また前述のように複合層2中の繊維として本
体1の軽合金材料よりも熱伝導率が低いものを用
いることにより、複合層2の全体としての熱伝導
率が軽合金製本体1よりも低くなるため、複合層
2が軽合金製本体1に対する断熱層として作用
し、本体1の高温により軟化や劣化を防止するこ
とができる。なおこのように中間の複合層2に断
熱層としての作用を充分に発揮させるためには、
その厚みを比較的大きくすることが望ましいが、
この層は繊維と軽合金材料とを複合したものであ
つて、後述する製造方法の説明において詳述する
ように相当程度まで厚くすることが可能である。
上述のような複合層2中の耐熱性繊維として
は、具体的には炭素、アルミナ(Al2O3)、アル
ミナーシリカ(Al2O3−SiO2)、炭化珪素(SiC)
等の無機長繊維もしくはそれらの短繊維、タング
ステン、ステンレス鋼等の金属長繊維もしくはそ
れらの金属短繊維、さらにはAl2O3、SiC、
Si3N4、K2Ti6O13(チタン酸カリウム)等のホイ
スカーのうちから適宜選択して用いれば良い。な
お、軽合金との複合性を良好にするために、前記
繊維として予め軽合金溶湯の濡れ性が良好な物質
あるいは軽合金自体をコーテイングしたものを用
いても良い。
前記複合層における繊維の配合割合は特には限
定されないが、所期の断熱性を付与ししかも熱膨
張率を低下させるためには、体積割合にして2%
程度以上が望ましく、一方繊維の割合が50%を越
えれば繊維と軽合金との複合が困難となるから、
通常は2〜50%程度の範囲内とすることが望まし
い。また複合層2の厚みは、部材の用途によつて
も異なるが、通常は2〜30mm程度とすることか望
ましい。2mm未満では充分な断熱性を得ることが
困難となることがある。複合層による断熱性を良
好にするためには可及的に厚いことが望ましい
が、30mmを越えて厚くしてもいたずらにコスト増
大を招くだけである。
なおまた、繊維/軽合金複合層2は、軽合金本
体1の側と耐熱合金溶射層3の側と熱膨張率の変
化をより連続的にするために、繊維の密度を軽合
金本体の側で低く、耐熱合金溶射層3の側で高く
しても良い。この場合の繊維密度の変化は連続的
でも良く、また段階的でも良い。
次に耐熱合金溶射層3は、複合層2の表面を覆
うことによつて部材表面の耐熱性、耐食性を向上
させるためのものであり、したがつてこの溶射層
3に使用される耐熱合金としては、耐熱性、耐食
性に優れ、しかも望ましくは複合層2との密着性
が良好なものを選択する。このような耐熱合金と
しては例えば18−8ステンレス鋼金のステンレス
鋼、あるいはCr10〜40%および残部Niからなる
Ni−Cr合金、あるいはAl3〜20%および残部Ni
からなるAl合金、あるいはCr10〜40%、Al2〜10
%残部NiからなNi−Cr−Al合金、さらにはCr10
〜40%、Al2〜10%、Y0.1〜1%、残部Niからな
るNi−Cr−Al−Y合金等がある。なおここで例
示した各合金の熱膨張率はいずれも12〜18×
10-6/deg程度である。
なお耐熱合金溶射層3の厚みは、10μm〜5mm
程度とすることが望ましい。10μm以下では充分
な耐熱性が得られないことがあり、一方5mmを越
えれば溶射時間が長時間となつて生産性の低下を
招くおそれがある。
以上のようなこの発明の軽合金部材を製造する
ための具体的方法は種々考えられるが、そのうち
の最も望ましい製造方法、すなわち本願の第2番
目の発明に係る製造方法を以下に説明する。
予め前述のような耐熱性の無機繊維もしくは金
属繊維を、最終製品における繊維/軽合金複合層
部分の形状、寸法に近い形状寸法に成型して、繊
維形体を作成しておく。次いでこの繊維成型体
を、鋳型内面の所要箇所、すなわち最終製品にお
ける複合層の位置に対応する部分に配置し、その
状態でアルミニウム合金もしくはマグネシウム合
金等の軽合金溶湯を鋳型内に注湯し、500〜1500
Kg/cm2の高圧を溶湯に加えて、いわゆる溶湯鋳造
を行う。斯くすれば繊維成形体を繊維間の空隙に
軽合金溶湯が含浸されるから、凝固後に型内から
取出せば、繊維と軽合金とが複合された繊維/軽
合金複合層を表面の所要箇所に有する軽合金ブロ
ツクが得られる。すなわちこのブロツクは、軽合
金からなる本体部分と繊維/軽合金複合層とが連
続一体化されたものである。なお、溶湯鍛造時に
おける溶湯加圧力は、軽合金溶湯の凝固まで保持
する。
次いで必要に応じて前記ブロツクを機械加工
し、繊維/軽合金複合層の表面に耐熱合金を溶射
して耐熱合金溶射層を形成すれば、この発明の軽
合金部材が得られる。ここで耐熱合金の溶射方法
としてはガス式、アーク式、プラズマ式等各種の
方法を採用することができるが、プラズマ法が強
度上もつとも良い性能が得られる。
上述のような製造方法においては、軽合金から
なる本体と繊維/軽合金複合層とが一体に成形さ
れ、しかも複合層中の軽合金が本体部分の軽合金
と連続するから、複合層と本体との結合強度が高
く、また製造上も工数が少なくなつて有利であ
る。そしてまた、使用する繊維成形体の厚みを変
えるだけで、複合層の厚みを簡単に変えることが
でき、したがつて耐熱層あるいは熱膨張、収縮に
対する緩衝帯として充分な厚みを複合層に持たせ
ることも容易である。
以下にこの発明の実施例を記す。
実施例 1 4気筒2200c.c.デイーゼルエンジン用の外径90mm
の耐熱ピストンについて次のようにこの発明を適
用した。すなわち耐熱性の繊維として熱伝導率が
低くしかも熱膨張率が低いチタン酸カリウムホイ
スカーを選択し、その平均繊維径0.3μm、平均繊
維長20μmのチタン酸カリウムホイスカー(大塚
化学薬品株式会社製:商品名「テイスモ」)にバ
インダーとして15%コロダイルシリカ溶液を添加
して、圧縮成型により直径90mm、厚さ5mmの円板
状の繊維成型体を得た。この繊維成形体を約800
℃に予熱して、ピストン用高圧鋳造鋳型の下型ヘ
ツド部に配置し、直ちにJIS AC8Aのアルミニウ
ム合金の730℃の溶湯の鋳型内に注湯し、加圧力
1000Kg/cm2で加圧していわゆる溶湯鋳造を行い、
かつその加圧力を溶湯が完全に凝固するまで保持
して、前記繊維成形体の繊維間にアルミニウム合
金を含浸させた。凝固後に鋳型から取出して得ら
れたピストン粗形材をT6熱処理し、つづいてそ
の粗形材のへツド部に直径84mm、深さ1mm、隅角
面取45°の皿加工を施した。続いて前記皿加工部
分に18−8ステンレス鋼粉末をプラズマ溶射法に
より溶射して、1.0mm厚さの耐熱合金溶射層を形
成した。そして全体を機械加工して目的とするピ
ストンを得た。得られたピストンの断面形状を第
2図に示す、第2図において11はアルミニウム
合金からなるピストン本体、12は繊維/軽合金
複合層としてのチタン酸カリウムホイスカー/ア
ルミニウム合金複合層、13は耐熱合金溶射層と
してのステンレス鋼溶射層である。なお繊維/軽
合金層における繊維(チタン酸カリウムホイスカ
ー)の配合率は、体積割合で15%であつた。
以上の実施例1により得られたピストンにおけ
る繊維/軽合金複合層の熱膨張率および表面の耐
熱合金溶射層としての18−8ステンレス鋼の熱膨
張率はともに約18×10-6/degでほぼ同じであり、
したがつて耐熱合金溶射層は熱サイクルを受けて
も剥離や亀裂の発生が生じ難いものとなつている
ことが明らかである。また繊維/軽合金複合層に
使用されているチタン酸カリウムホイスカは、低
熱伝導(25℃における熱伝導率0.013Cal/cm・
sec・deg)であるから、その複合層は断熱に対
しても有効である。このようなピストンをエンジ
ンに組込み、耐久試験を行つたところ、溶射層の
亀裂や剥離の発生は全く認められず、ピストンの
溶損が生じないことが確認された。
実施例 2 平均繊維径2.8μm、繊維長1〜60mmのアルミナ
ーシリカ系短繊維に10%コロダイルアルミナ水溶
液を添加して、真空濾過成型により直径30mm、厚
さ10mmの円板状の繊維成型体を得た。これを鋳型
の底に配置してJIS AC8Aのアルミニウム合金
(約740℃)を注入し、加圧力1000Kg/cm2で加圧し
て溶湯鍛造を行い、その加圧力を溶湯が完全に凝
固するまで保持して、前期繊維成形体の繊維間に
アルミニウム合金を含浸させた。凝固後に鋳型か
ら取出して、表層に繊維/アルミニウム合金複合
層を有するブロツクを得た。なおこのブロツクの
複合層における繊維体積率は10%であつた。続い
て前期複合層の上に、75%Ni−19%Cr−6%Al
の組成の耐熱合金を厚さ1.2mmにプラズマ溶射し
てこの発明の軽合金部材を得た。
実施例2により得られた軽合金部材における耐
熱合金溶射層および繊維/軽合金複合層の2層を
通じての熱伝導率を測定したところ、0.20Cal/
cm・s・degであり、一方前述のJIS AC8Aのア
ルミニウム合金自体の熱伝導率は0.34Cal/cm・
s・degであり、したがつて実施例2による軽合
金部材は表面の耐熱性が著しく良好となつている
ことが明らかでる。
なお前記各実施例においては本体および複合層
の軽合金材料としてアルミニウム合金を用いた場
合について示したが、マグネシウム合金もアルミ
ニウム合金とほぼ同様の熱膨張率、熱伝導率を有
しており、したがつてマグネシウム合金を用いた
場合も同様に実施し得ることは明らかである。
なおまた、実施例においてはピストンに適用し
た場合について示したが、この発明の軽合金部材
およびの製造方法は、その他シリンダヘツド燃焼
ポート、ターボチヤージヤケーシング等、種々の
部材に適用可能である。
さらに、この発明の軽合金部材は、これを他の
部材の必要部材に溶接、ロウ付け、鋳包み等の接
合技術によつて取付けて使用に供しても良いこと
はもちろんである。
以上の説明で明らかなようにこの発明の軽合金
部材は、表面の耐熱合金溶射層と軽合金材料製本
体との間に、軽合金材料とその軽合金材料よりも
熱膨張率および熱伝導率が低い繊維とを複合一体
化してなる複合層を設けたものであり、この複合
層は繊維の体積率を変えることによつて複合層全
体としての熱膨張率を表面の耐熱合金に近付けも
しくは一致させることができ、したがつて熱膨張
率の差による耐熱合金溶射層の剥離や亀裂の発生
を有効に防止でき、また複合層全体の熱伝導率も
軽合金材料単独の場合よりも低くなることから、
軽合金製本体に対する断熱性も良好であり、した
がつて高温雰囲気で使用したりあるいはヒートサ
イクルを受ける雰囲気で使用しても、本体の溶損
や劣化を招くことなく、高い耐熱性を維持して優
れた耐久性を発揮できるものである。
またこの発明の製造方法によれば、上述のよう
に優れた特性を有する軽合金部材を比較的簡単か
つ容易に製造することができ、しかも繊維/軽合
金複合層を断熱層として有効な程度の充分な厚み
に容易に形成することができる等の効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の軽合金部材の縦断面図、第
2図はこの発明の実施例1におけるピストンの軸
方向断面図である。 1……本体、2……繊維/軽合金複合層、3…
…耐熱合金溶射層。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 軽合金材料からなる本体の上に、その軽合金
    材料よりも熱伝導率および熱膨張率が低い耐熱性
    を有する繊維および軽合金材料を複合一体化して
    なる繊維/軽合金複合層と、耐熱合金からなる溶
    射層とが、その耐熱合金溶射層が部材の最表面層
    となるように本体側から表面側へ向けて順に形成
    されていることを特徴とする耐熱性軽合金部材。 2 鋳型内面の所要箇所に耐熱性を有する繊維成
    形体を配置した状態で、鋳型内に軽合金溶湯を注
    湯し、溶湯鋳造を行つて前記繊維成形体の繊維間
    に軽合金を含浸させ、これにより表面に繊維/軽
    合金複合層を有するブロツクを得、次に繊維/軽
    合金複合層の上に耐熱合金を溶射して、最表面層
    として耐熱合金溶射層を有する耐熱性軽合金部材
    を得ることを特徴とする耐熱性軽合金部材の製造
    方法。
JP57177822A 1982-10-09 1982-10-09 耐熱性軽合金部材およびその製造方法 Granted JPS5966967A (ja)

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