JPH0332935Y2

JPH0332935Y2 -

Info

Publication number: JPH0332935Y2
Application number: JP1985145241U
Authority: JP
Priority date: 1985-09-25
Filing date: 1985-09-25
Publication date: 1991-07-12
Also published as: JPS6255043U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は、給湯用に使用される貯湯タンクに関
するものである。

（従来の技術）従来、貯湯タンクは、第３図に示すようにタン
ク本体１の略中央部にポンプ２に連結された給湯
パイプ３を有する給湯配管系および給水パイプ４
を有する給水配管系が配設され、また、側壁１ａ
の一側上下に熱交換器５およびポンプ６に連結し
た熱交換パイプ７を有する給水配管系が配設され
てなつている。給水パイプ４より供給されたタン
ク本体１内の水８は前記熱交換器５により加熱さ
れ、該水８のうち、上部の高温の部分がポンプ２
および給湯パイプ３より図示しない室内等の蛇口
に給送される如くなつていた。

（考案が解決しようとする問題点）前述した従来の貯湯タンクでは、熱交換パイプ
７を循環する水８の流れや、ポンプ２、給湯パイ
プ３および給水パイプ４による流れ、水８の上部
と下部との温度差等により、タンク本体１内に大
きな対流が生じ、該タンク本体１の上部に低温部
分が形成され、給湯パイプ３から給湯温度に達し
ていない水８が給送されるという問題点があつ
た。

また、給水パイプ４から給送される水はタンク
本体１の中央に流出するから、タンク本体１内の
中央側が特に低温となり、タンク本体１内の中央
と周縁との間で温度偏倚を生ずるという問題点を
有していた。

本考案の目的は前記従来の問題点に鑑み、タン
ク本体内の底部に均等に給水するとともに、水の
対流現象を抑制し、常に給湯に適した水を供給す
ることができる貯湯タンクを提供することにあ
る。

（問題点を解決するための手段）本考案は前記問題点を解決するため、タンク本
体内に水を給送する給水配管系と、該タンク本体
内の水を吸入して加熱し再度該タンク内に流出す
る加熱配管系と、該タンク本体内の上部の水を給
湯する給湯配管系とを有する貯湯タンクにおい
て、前記タンク本体内に仕切り板を鉛直方向に配
設するとともに、前記給水配管系の給水出口を前
記タンク本体内の底部の略中央に配置し、該給水
出口には該タンク本体の底部に沿つて放射方向に
延び且つ複数の出水口を有する複数の枝管を連結
したことを特徴とする。

（作用）本考案によれば、給水配管系から給水される水
は給水出口を介して各枝管に流入し、各枝管の出
水口からタンク本体内に流出する。このとき、給
水出口がタンク本体の底部の略中央に位置し、各
枝管がこの給水出口から底部に沿つて放射方向に
延びているから、給水された水がタンク本体の底
部全体に均等に流出する。

また、タンク本体内が仕切り板により水平方向
に区画されているから、タンク本体内に給水され
た水が対流しにくくなる。

この両者の作用により、タンク本体内の水の温
度分布が水平方向にほぼ均一で、且つ上方から下
方に向かつて高い温度から徐々に低い温度となる
層状をなす。

（実施例）第１図および第２図は本考案の貯湯タンクの一
実施例を示すもので、図中、２１はタンク本体、
２２はポンプ、２３は給湯パイプ、２４は給水パ
イプ、２５は熱交換器、２６はポンプ、２７は熱
交換パイプ、２８は水、３０は仕切り板である。

タンク本体２１は上面が開口した横長箱状をな
し、内箱２１ａと外箱２１ｂとの間に断熱材２１
ｃを充填してなり、前記開口は略中央部に開口部
２１ｄを有する蓋体２１ｅにより覆われている。

ポンプ２２と、これに連結された給湯パイプ２
３とにより給湯配管系Ａを構成し、この給湯パイ
プ２３は前記開口部２１ｄよりタンク本体２１内
に、その端部が設定水位よりやや下に位置する如
く配設されている。給水配管系Ｂを構成する給水
パイプ２４はタンク本体２１内の底部２１ｆの中
央まで延設され、その給水出口２４ｃは、この底
部２１ｆに沿つて放射方向に延びる４本の枝管２
４ａに連結し、各枝管２４ａの上面の所定位置に
は複数の出水口２４ｂが設けられている。

熱交換器２５、ポンプ２６及びこれらを連結す
る熱交換パイプ２７により加熱配管系Ｃが構成さ
れ、この熱交換パイプ２７の吸水側の一端２７ａ
は、タンク本体２１の底部付近まで延設され、出
湯側の他端２７ｂは設定水位の略中央付近まで延
設されている。

仕切り板３０は、複数、ここでは４枚の略長方
形の板材３１を所定間隔隔てて鉛直方向に配置
し、これと直交する如く４枚の同様な板材３２を
所定間隔を隔てて鉛直方向に配置してなつてい
る。該板材３１，３２は熱伝導率の良い素材、例
えば銅等の金属材料からなり、設定水位よりやや
低い高さを有し、また、その下部側には複数の透
孔３３が設けられている。

本実施例によれば、給水パイプ２４より供給さ
れる水２８は給水出口２４ｃを介して各枝管２４
ａに流入し、各枝管２４ａの出水口２４ｂからタ
ンク本体２１内に流出する。このとき、給水出口
２４ｃがタンク本体２１の底部２１ｆの中央に位
置し、各枝管２４ａがこの給水出口２４ｃから底
部２１ｆに沿つて放射方向に延びているから、給
水された水２８がタンク本体２１の底部２１ｆ全
体に均等に流出する。この給水された低温の水２
８は熱交換パイプ２７の一端２７ａからポンプ２
６により熱交換器２５に送られて加熱され、高温
の水となり、その後、他端２７ｂからタンク本体
２１内に戻される。

この際、タンク本体２１内は仕切り板３０によ
り水平方向に区画され、各々の区画では、鉛直方
向の長さに比べて水平方向の長さが小さくなるた
め、水２８が対流しにくくなる。

従つて、このタンク本体２１内における対流抑
制及び前述の給水された水の均等化により、タン
ク本体２１内の水２８の温度分布は水平方向にほ
ぼ均一で、且つ上方から下方に向かつて高い温度
から徐々に低い温度となる層状をなす如くなる。
この作用により、タンク本体２１の上部の水２８
は常に一定の高温水となり、適温の水が前記給湯
パイプ２３より室内の図示しない蛇口に給送され
ることになる。

（考案の効果）以上説明したように、本考案によれば、給水配
管系により給水される水がタンク本体の底部に均
等に供給され、また、仕切り板によりタンク本体
内の水の対流が抑制されるから、水の温度分布が
水平方向にほぼ均一で、且つ上方から下方に向か
つて高い温度から徐々に低い温度となる層状をな
す如くなる。従つて、タンク本体の上部の水は常
に一定の高温水となり、給湯温度に達した水を安
定して給湯することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の貯湯タンクを示す縦断面図、
第２図は第１図に示す貯湯タンクの横断面図、第
３図は従来の貯湯タンクを示す縦断面図である。図中、２１……タンク本体、２１ｆ……底部、
２４ａ……枝管、２４ｂ……出水口、２４ｃ……
給水出口、２８……水、３０…仕切り板、Ａ……
給湯配管系、Ｂ……給水配管系、Ｃ……加熱配管
系。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】 (1) タンク本体内に水を給送する給水配管系と、
該タンク本体内の水を吸入して加熱し再度該タ
ンク内に流出する加熱配管系と、該タンク本体
内の上部の水を給湯する給湯配管系とを有する
貯湯タンクにおいて、前記タンク本体内に仕切り板を鉛直方向に配
設するとともに、前記給水配管系の給水出口を前記タンク本体
内の底部の略中央に配置し、該給水出口には該
タンク本体の底部に沿つて放射方向に延び且つ
複数の出水口を有する複数の枝管を連結したことを特徴とする貯湯タンク。 (2) 下部に複数の透孔を有し且つ設定水位よりや
や高さの低い板材を多数、互いに略直交する如
く組合せて仕切り板を構成したことを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１
項記載の貯湯タンク。