JPH0332470Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は自転車、オートバイ等に用いられるブ
レーキレバー装置の改良に関する。

（従来の技術） 従来のこの種ブレーキレバー装置は、第１図に
示すようにレバーによつて作動されるボーデンケ
ーブルが、ハンドルバーに固定されたハウジング
内を通り、ハンドルバー内を通りブレーキ装置と
連係される形式のものや、第５図に示すようにレ
バーによつて作動されるボーデンケーブルが前記
ハウジングの上部前端を通りブレーキ装置と連係
される形式のもの等、要するにハンドルバーに固
定されるハウジング（ブラケツト）に支軸が取付
けられ、該支軸に回動自在に枢支されたブレーキ
レバーがボーデンケーブルによりブレーキ装置と
連係されるものが周知である。

（考案が解決しようとする問題点） 上記の周知のブレーキレバー装置において、支
軸を支点としてレバーを回動してレバーのローラ
部材を介してインナワイヤを牽引するのである
が、長期の反復使用によりレバーは支軸上でガタ
が生ずる。即ち前記レバーは第２図に示す如く支
軸上で枢支されるに際し、その両端にフランジ付
きの合成樹脂製ブツシユ１５，１５が用いられ、
該ブツシユ１５のフランジ部分を枢支部５の外側
面とハウジングの内壁との間に介在させて座金の
機能を持たせているが、前記のようにガタが生ず
るという欠点がある。

（問題点を解決するための手段） 本考案は上記従来の問題点を解決し、長期の使
用によつてもブレーキレバーにガタが生ぜず、且
つ円滑確実に作動するブレーキレバー装置を提供
することを目的とし、この目的を達成するための
手段として、ハンドルバー３に固定されたハウジ
ング１に支軸６が取付けられ、該支軸６に回転自
在に枢支されたブレーキレバー４がボーデンケー
ブル９によりブレーキ装置と連係されるブレーキ
レバー装置において、前記支軸６より離れた位置
にあつてブレーキレバー４の枢支部５の左右外側
面５ｂに凹部５ｃを設けると共にその底部に孔５
ｄを設けたブレーキレバー４と、頭部１４ｂと軸
部１４ｃを有する一対の合成樹脂製の抵抗体１４
からなり、該抵抗体１４の頭部１４ｂを前記５ｃ
内に嵌着されて頭部１４ｂの一部を外側面５ｂか
ら突出させると共に軸部１４ｃを孔５ｄに挿嵌さ
せて固定することにより抵抗体１４の外面１４ａ
をハウジング１の左右側壁１ａの内面１ｂに摺接
させた構成を採用した。

（作 用） 支軸６を支点としてレバー４を第１図２点鎖線
に示す方向に回動すると、レバー４に設けたロー
ラ部材１２を介してインナワイヤ１１を牽引し、
図示省略のブレーキ装置を作動する。このさいブ
レーキレバー４の枢支部５の左右外側面５ｂ，５
ｂに突設した抵抗体１４，１４はその外面１４
ａ，１４ａをハウジング１の左右側壁１ａ，１ａ
の内面１ｂ，１ｂと摺接した状態でレバー４と共
に移動する。前記抵抗体１４，１４は支軸６から
離れた位置にあり、支軸６に設けたブツシユ１５
のフランジと共に２点においてレバー４をハウジ
ング１の左右側壁１ａ，１ａの内面１ｂ，１ｂで
挟持状に好適に支承する。

（実施例） 第１図〜第４図は本考案の１実施例を示し、第
１図は装置全体の側断面図、第２図はその分解斜
視図を、第３図は第１図のＡ−Ａ線断面図、第４
図は第３図の部分拡大図であり、先に従来例で述
べたようにボーデンケーブルがハウジング内を通
りハンドルバー内を通りブレーキ装置（図示省
略）と連係される形式のものであり、第５図は本
考案の実施例を示す装置の側面図であり、ボーデ
ンケーブルがハウジングの上部前端を通りブレー
キ装置と連係される形式のものである。

第１図〜第４図において、１はハウジング（ブ
ラケツト）で締結バンド２を介してハンドルバー
３に固着されている。４はブレーキレバーで断面
略倒Ｕ字形に形成され、その枢支片５ａ，５ａか
らなる枢支部５をハウジング１に内装すると共
に、該ハウジング１に横架状に貫通された支軸６
を前記枢支片５ａ，５ａに挿通され、これにより
レバー４がハウジング１に対して支軸６を支点と
して回動自在とされている。７はアウタ受具で、
前記ハウジング１の内部仕切壁８に挿支され、ボ
ーデンケーブル９のアウタワイヤ１０端部をアウ
タ受具７に支承させると共に、インナワイヤ１１
を該アウタ受具７よりハウジング１内に挿入して
おり、このインナワイヤ１１の挿入端のニツプル
１３をレバー４のローラ部材１２に連結され、従
つてレバー４を回動したときインナワイヤ１１の
みが牽引され、ボーデンケーブル９の他端に連結
した図示省略のブレーキ装置を作動するように構
成されている。

以上の構成は周知の構造であるが、本考案は前
記構成のブレーキレバー装置において、支軸６よ
り離れた位置にあつてブレーキレバー４の枢支部
５である左右枢支片５ａ，５ａの各外側面５ｂ，
５ｂに合成樹脂製、例えば耐摩耗性のナイロン等
の抵抗体１４，１４を突設し、該抵抗体１４，１
４の外面１４ａ，１４ａをハウジング１の左右側
壁１ａ，１ａの内面１ｂ，１ｂに摺接させたもの
である。前記抵抗体１４は頭部１４ｂと軸部１４
ｃを有し、該頭部１４ｂはレバー４の枢支片５ａ
の外側面５ｂに設けた凹部５ｃ内に嵌着されて頭
部１４ｂの一部を外側面５ｂから突設させると共
に該凹部５ｃの底部に設けた孔５ｄへ軸部１４ｃ
を挿嵌させて固定し、軸部１４ｃの尾端１４ｄを
溶融して嵌着させてあり、この際、前記抵抗体１
４の頭部１４ｂの形状と凹部５ｃの形状は非円
形、図示では長楕円形状とされ、両者は同一径で
あつて密嵌状に嵌合されている。従つてこのよう
に抵抗体１４を凹部５ｃ内に嵌合しておくことに
より、その外面１４ａとハウジング１の側壁内面
１ｂと摺接しても抵抗体１４自体は回動すること
なく、抵抗体１４に作用する外力は頭部１４ｂを
介して凹部５ｃの側壁で受担し、強固に固着され
る。

第５図は本考案の他の実施例で、先の実施例と
同一符号は同一部分を示すものであり、レバー４
は第１図のものの如く、断面倒Ｕ字形のもので形
成されたものを示しており、アウター受具７はハ
ウジング１の上方前端のボス８′部に設けられて
いる。但し本考案では前記レバー４は断面倒Ｕ字
形のものに限定されず、従来周知の鍛造等により
形成した中実のものであつても良いことは勿論で
あり、この際抵抗体１４の枢支部５への取付け
は、枢支部５の外側面５ｂ，５ｂに設けた凹部５
ｃ，５ｃ内に嵌着することにより行ない、抵抗体
１４が頭部のみからなるもの、或いは頭部と軸部
とからなるもの、頭部に拡縮自在の脚を付設した
もの等を適宜選択して使用すれば良く、又必要に
応じて接着剤を使用することは自由である。

（考案の効果） 本考案は支軸６より離れた位置にあつてブレー
キレバー４の枢支部５の左右外側面５ｂ，５ｂに
合成樹脂製の抵抗体１４，１４を突設し、該抵抗
体１４，１４の外面１４ａ，１４ａをハウジング
１の左右側壁内面１ｂ，１ｂに摺接させてなるの
で、ブレーキレバー４がハウジング１に対し離れ
た位置の２ヶ所に於て挟持状に安定よく支承され
且つ円滑に作動し、ブレることなく長期の使用に
よつてもガタつきが生じない。また、本考案では
抵抗体１４を凹部５ｃ内に嵌合してあるので、そ
の外面１４ａとハウジング１の側壁内面１ｂと摺
接しても抵抗体１４自体は回動することなく、抵
抗体１４に作用する外力は頭部１４ｂを介して凹
部５ｃの側壁で受担し、強固に固着される。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第４図は本考案の１実施例を示し、第
１図は装置全体の側断面図、第２図はその分解斜
視図を、第３図は第１図のＡ−Ａ線断面図、第４
図は第３図の部分拡大図、第５図は他の実施例側
面図である。 １……ハウジング、１ａ，１ａ……ハウジング
の左右側壁、３……ハンドルバー、４……ブレー
キレバー、５……枢支部、５ａ，５ａ……枢支
片、５ｂ，５ｂ……枢支部の外側面、５ｃ……凹
部、５ｄ……孔、６……支軸、１４……抵抗体、
１４ａ……抵抗体の外面、１４ｂ……抵抗体の頭
部、１４ｃ……抵抗体の軸部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ハンドルバー３に固定されたハウジング１に支
   軸６が取付けられ、該支軸６に回転自在に枢支さ
   れたブレーキレバー４がボーデンケーブル９によ
   りブレーキ装置と連係されるブレーキレバー装置
   において、前記支軸６より離れた位置にあつてブ
   レーキレバー４の枢支部５の左右外側面５ｂに凹
   部５ｃを設けると共にその底部に孔５ｄを設けた
   ブレーキレバー４と、頭部１４ｂと軸部１４ｃを
   有する一対の合成樹脂製の抵抗体１４からなり、
   該抵抗体１４の頭部１４ｂを前記５ｃ内に嵌着さ
   れて頭部１４ｂの一部を外側面５ｂから突出させ
   ると共に軸部１４ｃを孔５ｄに挿嵌させて固定す
   ることにより抵抗体１４の外面１４ａをハウジン
   グ１の左右側壁１ａの内面１ｂに摺接させたこと
   を特徴とするブレーキレバー装置。