JPH0512383U - 自転車用安全カバー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 クランクギアと一体回転自在に装着して、ク
ランクギアの横側を覆う自転車用安全カバーでありなが
ら、クランク基端部の横側をもカバーできると共に、ペ
ダルから内側に極力離すことができるように改造する。 【構成】 中央カバー部３ａがクランク２の基端部２ａ
を覆い、周囲カバー部３ｂがクランクギア１を覆うよう
に、中央カバー部３ａおよび周囲カバー部３ｂを備えて
ある。カバー全体がクランクギア１と共に回動するよう
に、かつ、カバー全体がクランク２の先端側より極力車
体内側に位置する状態で装着できるように、クランク２
の先端側が突出するクランク貫通孔部１３を周囲カバー
部３ｂに備えてある。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、クランクギアの横外側方を覆い、かつ、クランクギアと一体回転自 在な状態で自転車に装着される自転車用安全カバーに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、上記安全カバーは、図１３および図１４に示すように、カバー３の中央 部にクランク軸貫通孔を備え、カバー全体がクランク２よりクランクギア１の方 に位置するようにして組付けるようになっていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来、クランクの全体がカバーの外側に露出し、ペダル操作する足が内側にず れ動いた際、クランク基端側部に当たる場合があった。 本考案の目的は、クランクギアをカバーするのみならず、クランクに対するカ バー機能をも備える安全カバーを提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案による自転車用安全カバーにあっては、目的達成のために、冒頭に記し たものにおいて、 クランクのクランク軸連結用基端部の横外側方を覆う中央カバー部と、この中 央カバー部に連接して前記クランクギアの横外側方を覆う周囲カバー部とを備え 、 前記クランクが挿通するクランク貫通孔部を、自転車に装着状態の前記クラン クの先端側が前記クランク貫通孔部から車体横外側方に突出する状態に形状して 前記周囲カバー部に備えてある。その作用および効果はつぎのとおりである。

【０００５】

【作用】 ペダルが安全カバーより横外側に位置して操作可能となり、かつ、安全カバー のクランクギアとの一体回転が可能となるように、クランク先端側がクランク貫 通孔部からカバー外側に突出するようにしながらも、クランクギアを周囲カバー 部の内側に位置させてカバーでき、かつ、クランク基端部を中央カバー部の内側 に位置させてカバー外に露出しないようにカバーできる。しかも、クランクが周 囲カバー部から突出することにより、カバー全体がクランクの先端側に対して極 力内側に位置し、足が内側に動いてもカバーに当たりにくくなるスペースをカバ ーとペダルの間に比較的広く確保できる。 クランク基端部のカバーを可能にすると、クランクのクランク軸への取付けを した後に安全カバーの取付けをする組付け手順を採る必要が生じるが、クランク 貫通孔部をクランク通路として利用して、カバーを所定の取付け位置や取付け姿 勢に組付けセットし、安全カバーを前記組付け手順での組付けをすることが可能 となる。クランク貫通孔部は、安全カバーの組付け状態では、貫通するクランク により閉塞されてクランクギアのカバーに支障がないようにできる。

【０００６】

【考案の効果】

クランクギアのみならずクランク基端部をも覆って安全にペダル操作できる状 態に、かつ、足を極力内側に寄せてペダル操作し易い状態にカバーできるように なった。

【０００７】

【実施例】

図２に示すクランクギア１、クランク２および安全カバー３は、図１および図 ６に示すように自転車用駆動装置の一部を構成するものであり、クランクギア１ は、図１に示す如く車体フレームのボトムブラケット４が支持するクランク軸５ に外嵌するように構成したボス部１ａによってクランク軸５に取付けるように構 成してある。 クランク２の基端部２ａには、クランク軸５の端部に外嵌すると共に、クラン ク軸端部の非円形形状のために一体回転可能に係合するように形成し、かつ、抜 止めねじ６によって外止めをするように構成した連結ボス２ｄを備えてあり、先 端部２ｂには、ペダル支軸８を螺着するように構成したペダル取付け孔９を備え てある。すなわち、クランク２は、基端部２ａによってクランク軸５に一体回動 自在に連結するように、かつ、先端部２ｂにペダル１０の取付けをして駆動を可 能にするように構成してある。クランク２のクランク軸５への取付け状態では、 基端部２ａの内面側に備えてある伝動突起１１がクランクギア１の図２の如き突 起貫通孔１２に入り込んでクランクギア１に伝動可能に係合することにより、ク ランク２によるクランクギア１の回動駆動が可能になるようにしてある。 安全カバー３は、クランクギア１の外径より大きい外径を備える円板状体で形 成することにより、クランク２の基端部２ａに作用する中央カバー部３ａと、こ の中央カバー部３ａに連接すると共にクランクギア１に作用する周囲カバー部３ ｂとを備えるように構成してある。安全カバー３をクランクギア１およびクラン ク２と一体回転可能に組付けるための図２〜図４の如きクランク貫通孔部１３、 一つの取付けねじ孔１４、二つの取付け突起１９，１９を周囲カバー部３ｂに備 えてあり、安全カバー３を装着することにより、クランクギア１およびクランク ２の基端部２ａの横外側方を覆い、足や衣服がクランクギア１やクランク基端部 ２ａに接触することを回避できるように構成してある。 すなわち、安全カバー３は、クランク１をクランク軸５に組付けると共にペダ ル１０の取付けが未だである状態にし、図１に仮想線で示す如くクランク貫通孔 部１３を組付け用クランク通路として使用し、クランク１に沿わせてその先端側 から基端側に嵌め込む組付け方法を採用することにより、図１に実線で示す如く クランク２の先端側がクランク貫通孔部１３からカバー外側方に突出し、かつ、 球面状側面３ｃが外側になるところの所定の組付け姿勢に装着するように構成し てある。取付け突起１９の先端側をクランクギア１のダルマ孔式突起貫通孔１ｂ に入込ませ、突起貫通孔１ｂの小径部にて、取付け突起１９を図５に示す如くク ランクギア１に係合させると共に、取付けねじ孔１４を挿通した取付けねじ１５ をクランクギア１に螺着することにより、安全カバー３がクランクギア１に一体 回動可能に固定した組付け状態になるように構成してある。この組付け状態にす ると、中央カバー部３ａがクランク基端部２ａの横外側方を覆い、周囲カバー部 ３ｂがクランクギア１の横外側方を覆うように構成してある。そして、クランク ２が周囲カバー部３ｂから突出することにより、安全カバー３がペダル１０から 内側に極力離れて位置するようにしてある。

【０００８】 〔別実施例〕 次に、別実施例の安全カバー３を図７〜図９に基いて説明する。 周囲カバー部３ｂのクランク貫通孔部１３より周囲カバー部半径方向での外側 に位置する箇所に、クランク通路部１６をクランク貫通孔部１３に連通するよう に形成して、かつ、周囲カバー部３ｂの半径方向外側に向かって開口するように 形成して備えてある。クランク２がこれの外側面２ｃ方向が安全カバー３の半径 方向に沿うところの横向き姿勢のみでクランク通路部１６を通り得るように、ク ランク通路部１６の横巾Ｄをクランク２の肉厚Ｔよりやや大で、クランク２の横 巾Ｗより小に設定してある。つまり、安全カバー３の組付けをするに当たり、ク ランク２がペダル１０の取付けを未だしていない時であれば、図２の実施構造の 安全カバー３の装着と同様に、クランク貫通孔部１３を組付け用クランク通路と して装着できるのであるが、クランク１０が既に付いている時には、図７に示す 如くクランク貫通孔部１３およびクランク通路部１６を組付け用クランク通路と して使用し、安全カバー３をクランク２のその横側からクランク通路部１６をし てはめ込み、この後、クランク２がクランク貫通孔部１３に入り込むように操作 して安全カバー３を所定の組付け姿勢にできるのである。 ３本の取付けねじ１５・・のクランクギア１への螺着によってのみ、安全カバ ー３の固定をするように構成してある。

【０００９】 安全カバー３にクランク通路部１６を備えるに、上記実施構造の如く、クラン ク通路部１６をクランク貫通孔部１３とカバー半径方向に一直線状に並ぶように 配置すると、カバー組付け状態でクランク通路部１６がクランク２の内側に隠れ て有利であるが、図１２に示すように、クランク貫通孔部１３に対してカバー周 方向に位置ずれするように配置してもよい。 本考案による安全カバーは、上記実施例の如くチェーンケースを備えない自転 車に装着する場合の他、図１０または図１１に示す如く半チェーンケース１７ま たは総チェーンケース１８を備える自転車に装着する場合にも適用できる。

【００１０】 尚、実用新案登録請求の範囲の項に図面との対照を便利にするために符号を記 すが、該記入により本考案は添付図面の構成に限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

【図１】自転車用駆動装置の断面図

【図２】安全カバー、クランク、クランクギアの斜視図

【図３】安全カバーの断面図

【図４】安全カバーの背面図

【図５】取付け突起作用状態の断面図

【図６】自転車用駆動装置の側面図

【図７】別実施安全カバーの正面図

【図８】別実施安全カバーの正面図

【図９】別実施安全カバーの組付け状態の断面図

【図１０】別実施自転車用駆動装置の側面図

【図１１】別実施自転車用駆動装置の側面図

【図１２】別実施安全カバーの一部の正面図

【図１３】従来の安全カバーの断面図

【図１４】従来の安全カバーの正面図

【符号の説明】

１ クランクギア ２ クランク ２ａ 基端部 ３ａ 中央カバー部 ３ｂ 周囲カバー部 １３ クランク貫通孔部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 クランクギア（１）の横外側方を覆い、
   かつ、前記クランクギア（１）と一体回転自在な状態で
   自転車に装着される自転車用安全カバーであって、 クランク（２）のクランク軸連結用基端部（２ａ）の横
   外側方を覆う中央カバー部（３ａ）と、この中央カバー
   部（３ａ）に連接して前記クランクギア（１）の横外側
   方を覆う周囲カバー部（３ｂ）とを備え、 前記クランク（２）が挿通するクランク貫通孔部（１
   ３）を、自転車に装着状態の前記クランク（２）の先端
   側が前記クランク貫通孔部（１３）から車体横外側方に
   突出する状態に形状して前記周囲カバー部（３ｂ）に備
   えてある自転車用安全カバー。