JPH0331615B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 (a) 産業上の利用分野 本発明は、貨物自動車の荷台上への荷積み作業
あるいは荷台上からの荷卸し作業をするために貨
物自動車に装着された荷役装置の分野で利用され
るものである。

(b) 従来の技術 従来の荷役装置は、荷台を備えた車体に対し、
昇降装置により水平状態を保ちつつ昇降しうるよ
うに支持された支持枠と、この支持枠に着脱着自
在に搭載された荷受台と、昇降装置と支持枠との
間に介装され、途中に関節部を有する支持間と、
前記荷受台の荷台に対する開閉操作を容易になら
しめるために、支持枠が水平時に上方に付勢する
トーシヨンバー装置とにより構成されていたの
で、昇降装置を下降させて荷受台を支持枠より離
脱させると、支持枠はトーシヨンバー装置の付勢
力により上方にはね上り、作業者に当り、危険で
あるという問題があつた。

(c) 発明が解決しようとする問題点 本発明は前記問題点を解決するためになされも
ので、支持杆に、支持杆が一直線状に張設された
とき、支持杆が関節部で折曲げられるのを防止す
るロツク手段を設け、昇降装置を下降させて荷受
台を支持枠より離脱させたとき、支持枠が跳ね上
がらないようにしたものである。

(d) 問題点を解決するための手段 本発明の特徴とするところは、荷台を備えた車
体に対し、昇降装置により水平状態を保ちつつ昇
降しうるように支持された支持枠と、この支持枠
に着脱自在に搭載された荷受台と、前記昇降装置
と支持枠との間に介装され途中に関節部を有する
支持杆とよりなる荷役装置において、前記昇降装
置と支持枠の基部との間に、支持枠が水平時には
上方に付勢するトーシヨンバー装置を設け、前記
支持杆には、支持杆が一直線状に張設されたと
き、支持杆が関節部で折曲げれるのを防止するロ
ツク手段設けたことである。

(e) 実施例 以下、図面により本発明の一実施例を説明する
と、車体１は側扉２を備えた荷台３を有し、その
荷台３の下方において車体１に対して固定された
支持軸４には左右一対のブラケツト５が固定され
ている。

ブラケツト５には取付板６を介してパワーユニ
ツト７が取付けられているとともに、ブラケツト
５上の上下一対の枢支部８，９にはそれぞれ一対
のリンク１０，１１の各基端部が枢支されてい
る。

各リンク１０，１１の先端部はそれぞれ荷台３
の後端縁に平行な鉛直枠１２の側部に形成された
上下一対の枢支部１３，１４に枢支されており、
ブラケツト５、一対のリンク１０，１１および鉛
直枠１２は互いに協働して左右一対の平行リンク
機構Ａを形成している。前記鉛直枠１２の下端部
には左右一対の支持枠１５，１５の前端部が枢支
軸１６により枢支されている。

１７は鉛直枠１２と支持枠１５との間に介装さ
れた支持杆で、この支持杆１７は鉛直枠１２の上
端部に軸支１８された支持杆１９と、支持杆１５
の後端部に軸支２０された下支持杆２１とを、上
支持杆１９の他端と下支持杆２１の他端より少し
入つたところを連着して関節部２２を形成してい
る。更に下支持杆２１の他端には貫通孔２３ａを
設けてあり、支持杆１７が一直線上に張設された
とき、前記貫通孔２３ａに対応する上支持杆１９
にも貫通孔２３ｂを設けてある。２４はブラケツ
ト５上に枢支２５された油圧シリンダで、前記平
行リンク機構Ａを作動させるものであり、この油
圧シリンダ２４と平行リンク機構Ａとで、昇降装
置Ｂを構成している。

２６は支持枠１５に搭載される荷受台で、この
荷受台２６は台枠２７と、この台枠２６の前後各
一対に着脱自在に嵌挿された車輪２８と、台枠２
７の左右一対の立設した取手２８とを備え、それ
自体、単独で荷物を積載して運搬できるようにし
てある。

支持枠１５の略中間部には凸部材２９を設けて
あり、この凸部材２９に対応する台枠２７側には
凹部材３０を設けてある。

凸部材２９と凹部材３０とは支持枠１５に荷受
台２７が搭載したときに係合し、荷受台２７が移
動しないようになつている。

３１は荷受台２６を枢支軸１６を中心として上
方へ回動させるときに支持枠１５のボス３２と荷
受台２６のボス３３間に差し込み、荷受台２６が
支持枠１５より離れるのを防止するとともに前記
支持枠１７を一直線上に張設したとき貫通孔２３
ａ，２３ａに差し込むストツパピンである。

３４はトーシヨンバー装置であり、このトーシ
ヨンバー装置３４は鉛直枠１２の下端に第１リン
ク３５の一端を回動自在に軸支し、支持枠１５の
基部に前記第１リンク３５の他端に一端を連着し
た第２リンク３６の他端を回動自在に軸支し、他
方の支持枠１５の基部にはロツク部材４０を固着
し、第２リンク３６の軸支部と前記ロツク部材４
０との間にはトーシヨンバー３７を連着し、支持
枠１５を直立状より水平状に90度回動したとき
に、第２リンク３６の軸支部の位置のトーシヨン
バー３７は第５図に示すようにほぼ水平に移動し
て約10度回動し、ロツク部材４０の位置のトーシ
ヨンバー３７は第６図に示すように約90度回動す
るので、トーシヨンバー３７は約80度ねじれるよ
うにしてある。

また３８は側扉２の後端部の上面に立設され支
持枠１５の側面に設けられたヒンジピン３９を包
持する固縛金具である。

本発明は以上のような構成で、次に作用につい
て説明すると、まず荷台３上へ荷積み作業を行う
場合には、第２図において車輪２８を挿入してス
トツパピン３１を外すとともにヒンジピン３９を
固縛金具３８より解放し、手動により荷受台３６
と支持枠１５とを軸支部１６を中心にして支持杆
１７が一直線状に張設されるまで下方に回動し、
水平状態とする。このとき、支持枠１５にはトー
シヨンバー装置３４により上へ跳ね上げる力が働
いているが、荷受台２６の荷重により押えられて
いる。そして前記ストツパピン３１を上下支持杆
１９，２１の貫通孔２３ａ，２３ｂに差し入れ
る。

その後パワーユニツト７により昇降装置Ｂを作
動させて、支持枠１５を最下降位置まで降下させ
ると、支持枠１５の凸部材２９と荷受台２６の凹
部材３０との係合がはずれる。

このとき、支持枠１５がトーシヨンバー装置３
４により跳ね上がろうとするが、上下支持杆１
９，２１の貫通孔２３ａ，２３ｂにストツパピン
３１が差し込まれているので跳ね上がることはな
い。

次に荷受台２６を荷物置場まで運び、荷物を荷
受台２６上に積載してもどつてきて、支持枠１５
上に合わせる。そして、昇降装置Ｂを作動させて
支持枠１５を少し上昇させると支持枠１５の凸部
材２９と荷受台２６の凹部材３０とは係合するの
で、荷受台２６が支持枠１５よりずり落ちること
はない。更に上昇させて最上昇位置に達すると、
荷受台２６の台枠２７の上面と荷台３とが同一面
上となり、荷物を荷台３上に積み込むことができ
る。

その後、ストツパピン３１を支持杆１７よりは
ずし、支持枠１５と荷受台２１のボス３２，３３
間に差し込んだ後、手動にて支持枠１５と荷受台
２６とを軸支部１６を中心にして上方に回動する
と支持杆１７は関節部２２にて折曲げられて支持
枠１５と荷受台２６とは直立する。

ヒンジピン３９を固縛金具３８により包持する
とともに車輪２８をはずすことにより荷受台２６
を荷台３の後扉として利用することができる。

荷台３上から荷卸しをするときには、前記手順
とは逆の手順に従つて作業を遂行することができ
る。

(f) 発明の効果 以上の如く本発明は、支持杆に、支持杆が一直
線状に張設されたとき、支持杆が関節部で折曲げ
られるのを防止するロツク手段を設けたので昇降
装置を下降させて荷受台を支持枠より離脱させて
も支持枠が跳ね上がることはなく、作業者に当た
ることはない。

【図面の簡単な説明】

第１図は貨物自動車の荷役装置における要部側
面図、第２図は荷受台を後扉として利用している
状態の側面図、第３図はトーシヨンバー装置の側
面図、第４図はトーシヨンバー装置の正面図、第
５図は第４図の左側面図、第６図は第４図の石側
面図である。 １は車体、３は荷台、１５は支持枠、１７は支
持杆、２２は関節部、２６は荷受台、３４はトー
シヨンバー装置、Ｂは昇降装置である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 荷台を備えた車体に対し、昇降装置により水
   平状態を保ちつつ昇降しうるように、前記荷台の
   後端縁に平行な昇降装置の鉛直枠の下部に回動自
   在に支持された支持枠と、この支持枠に着脱自在
   に搭載された荷受台と、前記鉛直枠上部と支持枠
   後部との間に介装され途中に関節部を有する支持
   枠とよりなる荷役装置において、前記鉛直枠の下
   部と支持枠の基部との間に、支持枠が水平時には
   上方に付勢するトーシヨンバー装置を設け、前記
   支持枠には、支持枠が一直線状に張設されたと
   き、支持枠が関節部で折曲げられるのを防止する
   ロツク手段を設けてなる貨物自動車における荷役
   装置。