JPH0330954B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （利用分野） 本発明は、カセツトドアのロツク装置に関する
ものであり、特に、カセツトテープより小さいテ
ープレコーダやテーププレヤの、カセツトドアの
ロツク装置に関するものである。

（従来例） 一般に、テープレコーダやテーププレーヤのカ
セツトドアのロツク装置としては、例えば、カセ
ツトテープを装填した場合、カセツトテープの外
側で、ロツク部材によりカセツトドアをロツクす
るものや、スプリングの引張力等により、カセツ
トドアを閉めるもの等がある。

ところが、テープレコーダやテーププレーヤの
本体のサイズが、カセツトテープより小さい場合
には、カセツトテープの外側の部分がほとんど無
い為、ロツク装置を設けるのが困難である。

又、スプリングの引張力等により、カセツトド
アを閉めるような構造のものの場合、カセツトテ
ープ装填時においては、カセツトテープが、テー
プレコーダやテーププレーヤの本体からはみ出し
ているので、そのはみ出した部分に外力が加わつ
た場合に、スプリングの引張力等では、このカセ
ツトテープに加わつた外力に対抗しきれず、カセ
ツトドアが開いていまい、結果的にカセツトテー
プや、テープレコーダおよびテーププレーヤのヘ
ツドを破損する恐れが有るという欠点があつた。

（目的） 本発明の目的は、前記した従来技術の欠点をな
くし、本体サイズがカセツトテープより小さなテ
ープレコーダやテーププレーヤにおいても、確実
にカセツトドアのロツクを行なうことが可能な、
カセツトドアのロツク装置を得ることにある。

（概要） 前記目的を達成する為に、本発明は、テープレ
コーダやテーププレーヤの本体に取付けられ、巻
取り用および繰出し用ターンテーブルの少なくと
も一方が遊嵌されたロツクシヤフトの先端に形成
された鉤部を、カセツトテープのリールの孔およ
びカセツトドアに形成された孔を貫通させて、前
記カセツトドアに設けられたロツクスライダに係
合させるようにして、カセツトドアをロツクする
ようにした点に特徴がある。

（実施例） 以下、図面を参照して、本発明の実施例につい
て説明する。

第１図は、カセツトプレーヤにカセツトテープ
が装填された状態を説明するための概略斜視図、
第２図は、前記第１図と同一状態の一部破断平面
図、第３図は、前記第２図の一部を拡大して示し
た本発明の一実施例の断面図である。

また、第４図は、本発明の一実施例を説明する
ための一部破断平面図、第５図は、本発明の一実
施例を説明するための一部破断正面図、第６図
は、本発明の一実施例の動作を説明するための正
面図である。

前記第１〜第６図において付された同一の符号
は、同一または同等部分をあらわしている。

第１図において、箱形カセツトドア１は、カセ
ツトプレーヤ本体２との間にカセツトテープ５を
挾んで、ロツク手段によりロツクされている。オ
ープンボタン３が図示矢印方向へ押されると、ロ
ツクが解除される。回動支点４を支点として、カ
セツトドア１を開けると、カセツトテープ５を取
りはずすことができる。

停止ボタン６ａおよび正常送りボタン６ｂは、
カセツトドア１の側面に取付けられている。

第２，３，４図において、シヤシ７上には、そ
の先端に截頭円錐台状テーパ部９ａが形成された
ロツクシヤフト９が取付けられている。前記ロツ
クシヤフト９には、テープ繰出しターンテーブル
８およびリワインドギヤ（以下逆転ギヤという）
１４が遊嵌されている。

前記逆転ギヤ１４は、テープを巻戻しする場
合、図示しない適当な手段により、回転駆動させ
られる。ターンテーブル８は前記逆転ギヤ１４と
一体に回転させられる。

第２図に明らかに示されているように、前記テ
ープ繰出しターンテーブル８、ロツクシヤフト９
およびテーパ部９ａは、前述したカセツトテープ
５がカセツトプレーヤに装填された時、前記カセ
ツトテープ５のリール１５の孔を貫通している。

前述したテープ繰出しターンテーブル８に対向
するカセツトドア１の面には貫通孔が形成されて
いる。また、前記カセツトドア１の面の内側に
は、前記貫通孔に適合する貫通孔が形成されたス
ライダガイド１１が取付けられている。

スライドガイド部１ａは、カセツトドア１の一
部が内側へ向つてＬ字型に折り曲げられて成形さ
れたものである。前記カセツトドア１およびスラ
イダガイド１１の貫通孔に適合するような貫通孔
が形成されたロツクスライダ１０は、前記カセツ
トドア１のスライドガイド部１ａと、スライダガ
イド１１との間を摺動させられる。

前記ロツクスライダ１０とオープンボタン３と
は、曲げ部１０ｂによつて連結されている。

第２図に明らかに示されているように、テーパ
部９ｂおよび前記テーパ部９ａの底面９ｂは、前
述したカセツトテープ５がカセツトプレーヤに装
填された時、カセツトドア１、スライダガイド１
１およびロツクスライダ１０の孔を貫通して突出
している。

さらに、第２，３図においては、前記テーパ部
９ａの底面９ｂが、ロツクスライダ１０の孔の周
囲の一部端部１０ａの上面に当接している状態が
示されている。

第５，６図において、ロツクスプリング１２
は、カセツトドア１の内側に設けられた突起部１
ｂと、前述したロツクスライダ１０のフツク１０
ｃとの間に張架されている。前記ロツクスライダ
１０は、前述したスライドガイド１１の曲げ部１
１ａに沿つて摺動する。

前記スライドガイド１１は、止め具１３によつ
てカセツトドア１へ固定されている。

以上のような構成のカセツトドアのロツク装置
で、まず、ロツクを行なう場合の動作を、第４，
５図を参照し、以下において説明する。

第４図において、回動支点４を支点として、カ
セツトドア１がカセツトプレーヤ本体２に近づく
ように回動される。

まず、ロツクシヤフト９のテーパ部または截頭
円錐台部９ａの斜面が、ロツクスライダ１０の前
述した一部端部１０ａの下面角部に当接する。さ
らに、カセツトドア１がカセツトプレーヤ本体２
に近づくように回動されると、前記テーパ部９ａ
の斜面がロツクスライダ１０の前記一部端部１０
ａの下面角部を押し、その結果、前記ロツクスラ
イダ１０がロツクスプリング１２の引張力に抗し
て、第５図に図示する矢印方向へ摺動させられ
る。

前記ロツクシヤフト９のテーパ部９ａが、ロツ
クスライダ１０の前記一部端部１０ａの下面角部
を押し終わると、ロツクスプリング１２の引張力
により、ロツクスライダ１０は、第５図に図示す
る矢の向きと逆の方向に摺動させられる。

その結果、ロツクシヤフト９とそのテーパ部９
ａとの段差部に、ロツクスライダ１０が嵌めら
れ、ロツクが完了する（第５図参照）。

次にロツクを解除する場合の動作を、第６図を
参照して説明する。

前述したオープンボタン３を矢印方向へ移動さ
せると、前記オープンボタン３と曲げ部１０ｂに
よつて連動されたロツクスライダ１０もロツクス
プリング１２の引張力に抗して、矢印方向へ移動
させられる。

第６図において、明らかに示されているよう
に、オープンボタン３を押して一点鎖線で示す位
置から、実線で示す位置まで、ロツクスライダ１
０の前述した端部１０ａを移動させた時、ロツク
シヤフト９のテーパ部９ａとロツクスライダ１０
との係合がはずれる。

以上のようにして、カセツトドア１のロツクが
解除される。この状態において、カセツトドア１
のオープン用板バネ（図示しない）により、カセ
ツトドア１は、回動支点４を支点として、ロツク
不可能な位置まで回動させられる為、オープンボ
タン３を復旧させても、ロツクは解除されたまま
の状態で保持される。

なお、前記の場合においては、カセツトテープ
の繰出側でカセツトドアをロツクするようにした
が、本発明はこれに限定されるものではなく、巻
取側において行なうようにしてもよいことは当然
である。

（効果） 本発明は前記のように、カセツトプレーヤ本体
に取付けられ、巻取り用および繰出し用ターンテ
ーブルの少なくとも一方が遊嵌されたロツクシヤ
フトの先端に形成された鉤部を、カセツトテープ
のリールの孔およびカセツトドアに形成された孔
を貫通させて、前記カセツトドアに設けられたロ
ツクスライダに係合させるようにしたので、複雑
な機能を用いることなく、カセツトサイズより小
さなカセツトプレーヤや、カセツトレコーダーに
おいては非常に困難であるカセツトドアのロツク
にできるという利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はカセツトプレーヤにカセツトテープが
装填された状態を説明するための概略斜視図、第
２図は前記第１図と同一状態の一部破断平面図、
第３図は本発明の一実施例の断面図、第４図は本
発明の一実施例を説明するための一部破断平面
図、第５図は本発明の一実施例を説明するための
一部破断正面図、第６図は本発明の一実施例の動
作を説明するための正面図である。 １……カセツトドア、２……カセツトプレーヤ
本体、５……カセツトテープ、８……繰出しター
ンテーブル、９……ロツクシヤフト、９ａ……テ
ーパー部、９ｂ……ロツク凹、１０……ロツクス
ライダ、１１……スライダガイド、１２……ロツ
クスプリング。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 回転軸によつて支持された巻取り用および繰
   出し用ターンテーブルを、その一つの面に設けら
   れたカセツトプレーヤ本体と、前記各ターンテー
   ブルに装填されるカセツトテープを、前記カセツ
   トプレーヤ本体との間に挾持するカセツトドアと
   よりなるカセツトプレーヤのカセツトドアロツク
   装置であつて、前記ターンテーブルの少なくとも
   一方の回転軸の先端に形成された鉤部と、前記カ
   セツトドアの前記鉤部に対向する位置に、前記鉤
   部が突入できるように形成された孔と、前記孔の
   カセツトプレーヤ本体側に設けられ、前記孔の軸
   方向と直角方向に摺動可能に形成されたスライド
   型ロツク手段とを具備し、前記カセツトドアが閉
   じられた状態では、前記スライド型ロツク手段が
   前記鉤部に係合するように構成されたことを特徴
   とするカセツトドアのロツク装置。 ２ 前記鉤部が截頭円錐台状であることを特徴と
   する前記特許請求の範囲第１項記載のカセツトド
   アのロツク装置。