JPH0330832A - リポソーム - Google Patents

リポソーム

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JPH0330832A
JPH0330832A JP1164371A JP16437189A JPH0330832A JP H0330832 A JPH0330832 A JP H0330832A JP 1164371 A JP1164371 A JP 1164371A JP 16437189 A JP16437189 A JP 16437189A JP H0330832 A JPH0330832 A JP H0330832A
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liposomes
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地蔵本 博章
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    • A61K9/10Dispersions; Emulsions
    • A61K9/127Synthetic bilayered vehicles, e.g. liposomes or liposomes with cholesterol as the only non-phosphatidyl surfactant
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    • A61K9/1272Non-conventional liposomes, e.g. PEGylated liposomes or liposomes coated or grafted with polymers comprising non-phosphatidyl surfactants as bilayer-forming substances, e.g. cationic lipids or non-phosphatidyl liposomes coated or grafted with polymers

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、製剤、医薬、化粧品、食品分野等で用途を
有する、新規なpH感受性リポソームに関するものであ
る。
[従来の技術] りん脂質を50%以上の水、塩類溶液にさらすと、スメ
クチック(sa+ect ic)液晶と呼ばれる2分子
膜の閉鎖小胞を生ずる。この小胞は通常多重の同心球状
構造をもつが、これを超音波処理すると1枚の脂質2重
層で構成された小胞となる。これらは何れも、リポソー
ムと呼ばれている。リポソームは、その中心部の空洞ま
たは層間に有効成分を含ませることができるので、薬物
送達システムとして利用される。
[発明が解決しようとするR題〕 既に、多111の脂質がリポソームを作り得ることが報
告されているが、そのうち、l)H感受性をもつものと
しては、1個またはそれ以上の弱酸性官能基を有する両
親媒性分子を少なくとも20モル%含むリポソームがあ
る(特表昭61−501897号)。この公報では、両
親媒性分子の代表としニオレイン酸が挙げられ、この物
質とホスファチジルエタノールアミンから構成されるリ
ポソームは酸性pHで融合し、内包物を放出するとされ
る。しかし、このリポソームは血液中で不安定であり[
コナーら、ビオシミ力・工・ビオフイジカ・アクタ(B
 1ochiiica  et  B 1ophysi
ca  Acta)第884巻、第474頁(1986
年)]、安定性を増すために例えばコレステロールを加
えるとpH感受性を失なうという欠点があった。
そのほか、pH感受性については言及されていないが、
上記のリポソームに類似するものとして、α−トコフェ
ロールの有機酸誘導体の塩(例えばα−トコフェロール
のこはく酸ヘミエステルのトロメタミン塩)を膜成分と
するものが知られている(特表昭63−501569号
)。しかし、上記の塩を製造するには、塩基性で加水分
解および酸化を受は易いα−トコフェロールの有機酸エ
ステルを塩基と処理しなければならない(実施例1.2
.9.10)という欠点があった。それに塩を形成する
ための工程は、それだけリポソームの製造工程を繁雑に
し、製造コストも高いものとなる。
[課題を解決するための手段] この発明者は、上記の欠点を改善すべく種々検討の結果
、カルボキシ基を少なくとも2個有する脂肪族カルボン
酸とトコフェロールとの酸性エステル(すなわち、カル
ボキシ基を塩ではなく遊離酸の形で含むもの)が、単独
でも第2成分(例えぼりん脂質、コレステロール)の存
在下でもリポソームを形成する能力を有し、′シかも得
られたりボソームがpH感受性(すなわち、特定のp)
(で含有成分、例えば薬物を放出する性質)を有するこ
とを見出し、この発明を完成したのである。
すなわち、この発明は、 (1)  カルボキシ基を少なくとも2個有する低級脂
肪族カルボン酸とトコフェロールとの酸性エステルを膜
成分とする、リポソーム、および(2)上記(1)記載
の酸性エステルおよび脂質を膜成分とする、リポソーム を提供するものである。
この発明において、「トコフェロール」としては、α、
β1、γ、δ、ε、ξ1、ξ、およびη−トコフェロー
ルのような、一般にトコフェロールに含められているも
のはすべて包含されるが、α−トコフェロールが好まし
い。これらのトコフェロールはd体と4体が存在し得る
が、この発明ではd体または4体単独、およびそれらの
任意の比率の混合物(dd体を含む)を使用することが
できる。
「カルボキシ基を少なくとも2個有する低級脂肪族カル
ボン酸」としては、例えばジカルボン酸またはトリカル
ボン酸のように、2個または3個以上のカルボキシ基が
脂肪族骨格(不飽和の場合を含む)に結合している炭素
原子数8個以下の化合物が含まれる。代表的な化合物は
、式HOOCCnHtn  COOH(r+は1−4の
整数)で示される化合物であり、例えばマロン酸、こは
く酸、ゲルタール酸、アジピン酸、2−メチルゲルター
ル酸、フマール酸、マレイン酸、りんご酸、くえん酸、
ピメリン酸、スペリン酸等が含まれる。
「酸性エステル」とは、エステル化されていないカルボ
キシ基が遊離酸(−COOt()の形で存在する化合物
を意味し、塩を含まないものとする。
この発明のリポソームは、脂質膜内に純水を含むことが
でき、また水溶液または水性けんだく液を含むことがで
きる。水溶液または水性けんだく液は、水以外の成分と
して、水溶性または半水溶性または水不溶性物質を含み
得る。このような物質としては、薬物(医療効果を目的
とする物質であって、天然には体内に存在しない物質の
ほか、異なった量で天然(こ体内に存在する生理活性物
質を含む)および標識体(診断等の目的で投与され、検
出可能な信号を発生し得る物質)が含まれる。
内包しうる化合物としては、リポソーム成分と相互作用
を起こして変質等しない限り、全ての化合物が適用可能
である。尚、本リポソーム製剤は医薬分野に限らず、化
粧品分野や食品分野にも応用しうる。
適用可能な化合物の一例を挙げれば、チトクロームP4
50、チトクロームP450還元酵素、SOD等の各種
酵素類;DNA、RNA等の遺伝子関連物質;インター
リューキン類、インターフェロン、−α、−β、−γ、
TPA、  リンホトキシン類、セルレタイド等の生理
活性物質;プロスタグランジン類;等の他、鎮痛・解熱
・抗炎症薬(例えば麦角アルカロイド、モルヒネ類、ペ
ンタゾシン、アスピリン、イブプロフェン、インドメタ
シン、アセトアミノフェン等)、精神・神経疾患用薬(
例えばジアゼパム、エトスクシミド、フェニトイン、カ
ルバマゼピン、フエノバルビタール、パルプロ酸ナトリ
ウム、レボドパ、塩酸トリヘキシフエニジル、塩酸アマ
ンタジン、塩酸イミプラミン、塩酸アミトリブチリン、
クロルジアゼポキサイド、塩酸クロルプロマジン、ハロ
ペリドール等)、心・血管疾患用薬(例えばジゴキシン
、ドブタミン、イソプロテレノール、エピネフリン、プ
ロプラノロール、ニフェジピン、キニジン、ヒドララジ
ン、ヒドロクロロチアジド、レセルピン、プラゾシン、
グアネチジン、フロセミド、クロルタリドン、スピロノ
ラクトン等)、抗アレルギー・抗ぜん息薬(例えばジフ
ェンヒドラミン、マレイン酸クロルフェニラミン、クロ
モグリク酸ナトリウム、硫酸サルブタモール、臭化イブ
ラトロピウム等)、抗リウマチ・痛風薬(例えばフェニ
ルブタシン、D−ペニシラミン、免疫抑制剤、アロプリ
ノール、スルフィンピラゾン、ナプロキセン等)、抗菌
剤(例えばペニシリン系抗菌剤、セファロスポリン系抗
菌剤、ゲンタマイシン、ミノサイクリン、エリスロマイ
シン、リファンピシン、イソニアシト、カナマイシン、
グリセオフルビン、ナイスクチン)、ジフテリア抗毒素
、抗蛇毒血清やワクチン等、抗寄生虫・抗原虫薬(例え
ばメトロニダゾール、デヒドロエメヂン、スラミンナト
リウム、ニクロサミド等)、抗腫瘍・抗白血病薬(例え
ばプスルファン、シクロホスファミド、プレオマイシン
、フルオロウラシル、メトトレキサート等)、抗脂血・
抗糖尿病薬(例えばクロフィブラート、トルブタミド、
クロルプロパミド等)、血液疾患用薬(例えばフィブリ
ノーゲン、第■因子、ヘパリン、ジアノコバラミン等)
、消化器管用薬(例えばアクリノール、ジアスターゼ、
パンクレアチン等)、ホルモン関連薬(例えばヒドロコ
ルチゾン、ブレにニソロン、デキサメサゾン、メチルテ
ストステロン、ニストロジエン、インシュリン、レボチ
ロキシン等)、ビタミン(例えばビタミンA、活性形ビ
タミンB1% ビタミンC1ビタミンE1パントテン酸
等)、滋養変質薬(例えばアスパラギン酸カルシウム、
イソロイシン、オロチン酸第−鉄等)、外皮用薬等が例
示される。標識体としては、X線造影剤(例えばメトリ
ザミド、メトリゾ酸)、放射性または非放射性(安定)
同位元素製剤、そのほかのCT用調製剤が含まれる。
この発明には、トコフェロールとカルボキシ基を少なく
とも2個有する低級脂肪族カルボン酸との酸性エステル
(以下、トコフェロール酸性エステルと略称)単独で膜
を構成したリポソームと、トコフェロール酸性エステル
に他の成分を加えて膜を構成したリポソームが含まれる
トコフェロール酸性エステル単独で膜を構成したリポソ
ームは、所望の成分、例えば薬物、標識体等を含む水溶
液とトコフェロール酸性エステルを合わせて撹拌するだ
けという簡単な操作で製造することができる。
トコフェロール酸性エステルに他の成分を加えて膜を構
成する場合の池の成分としては、天然または合成りん脂
質(例えばホスファチジルエタノールアミン、ホスファ
チジルセリン、ホスファチジルイノシトール、卵黄レシ
チン、水添レシチン、合成レシチン(例、ジパルミトイ
ルホスファチジルコリン)、ホスファチジルグリセロー
ル、ホスファチジン酸等のグリセロりん脂質、スフィン
ゴミエリン、スフィンゴホスホリピド等のスフインゴリ
ん脂質)、糖脂質(例えばグリセロ糖脂質、スフィンゴ
糖脂質(例、ガングリオシド))、胆汁酸およびステロ
イド類(例えばコレステロール)等の種々の脂質が含ま
れる。トコフェロール酸性エステルとこれらの脂質との
比は、選択する個々の化合物によって異なり1000:
1〜1:1000であり得るが、はぼl:30以下であ
り、通常l:20以下、好ましくは1:10以下である
。例えばレシチンの場合1 :2.5以下が好ましく、
ホスファデジルエタノールアミンの場合1:9以下が好
ましb)、。ホスファチジルエタノールアミンが好まし
い脂質であり、この場合中性に近い弱酸性下で内包物質
を放出させるためにはホスファチジルエタノールアミン
を上記比率内でできるだけ多くすることが望ましい。ま
た、コレステロールは膜を安定化する作用があり、トコ
フェロール酸性エステルとコレステロールと1−バルミ
トイル−2−オレオイルホスファチジルエタノールアミ
ンを例えば2:8:8で含むものはコレステロールを欠
くものに較べて血清に対する安定性が大きい。なお、脂
質としてコレステロールのみを加えることも可能である
トコフェロール酸性エステルに脂質を加えて膜を構成し
たリポソームは、例えば有機溶媒にトコフェロール酸性
エステルと脂質を溶解し、溶媒を留去して器壁上に薄膜
を形成し、水または水溶液を加える方法、上記有機溶媒
溶液に直接水または水溶液を加え、超音波処理によりW
10形エマルジョンを形成し、有機溶媒を留去後緩衝液
を加えて転相(0/W形エマルジヨン化)させる方法等
により製造することができる。多重層リポソームが得ら
れた場合には、超音波処理により単層化することが可能
である。保持されなかった物質の除去は、透析、ゲル濾
過、遠心分離等により行なうことができる。
上記の方法で使用し得る有機溶媒としては、クロロホル
ム、アルコール類(例、エタノール)、エーテル類、芳
香族炭化水素(例、ベンゼン)、エチレンクロリド、ジ
メチルスルホキシド、グリセリン、フロン系溶媒(例、
1,1.2−トリクロルトリフルオルエタン)、脂肪族
炭化水素(例、ヘキサン、シクロヘキサン)、アセトン
、ジメチルホルムアミド、エチレングリコール等および
これらの混合物が含まれる。
上記のようにして製造されるリポソームに薬物等を内包
させるには、リポソームの製造に用いる水相または有機
溶媒相に薬物等を含ませておく方法のほか、製造したリ
ポソームのけんたく液に薬物等を加えることによる方法
も可能である。
なお、リポソームをリガンド、抗体等により修飾して機
能性を付与することも可能である。
[効果] この発明のリポソームは、p)(感受性を有する。
すなわち、この発明のリポソームは、中性付近およびア
ルカリ性のpi(では安定であり、酸性pHで内包薬物
を放出する。それ故、血液中では安定なまま薬物を保持
し、例えば炎症部位のような弱酸性を示す部位で薬物を
放出させる等、特殊な薬物動態を達成できる。また、こ
のリポソームが、pH感受性であることと、細胞内エン
ドソームの内部のp)(が約5であることにより、標的
組織に送達させた薬物内包リポソームの内包物を細胞質
に有効に放出させることができる。また、この発明のリ
ポソームは製造が容易であり、特にトコフェロール酸性
エステルのみで膜を構成したリポソームは製造が極めて
簡単であるという利点を有する。
[実施例] 以下、実施例によりこの発明をさらに詳細に説明すると
ともにこの発明の効果を明らかにする。
実施例! こはく酸水素α−トコフェロール(TAS)1019に
56aM5(6)−カルボキシフルオレスセイン(CF
)0.4JII72およびlN−NaOH20μffを
加えて乳濁化させた。平均粒径500−800nmのリ
ポソームを形成した。これを0.2μ晴のヌクレボア・
メンプランを備えた高圧濾過器(リペックス・バイオメ
ンブランズ・インコーホレイテッド)に通して平均粒径
が約0.2μ量の粒度分布がそろったリポソームを得た
。これをセファデックスGl 00を用いてゲル濾過す
ることにより精製し、この発明のリポソームを得た。C
Fの内包率3.6%。
リポソームのI)I−1感受性の測定は、上記分散溶’
aO,’h*Qを、0.2N<えん酸中量でpH調整し
た各種pHのトリス緩衝液((25mM、 0.374
%NaC12)2RI2に加え、37℃で10分間イン
キュベーションした後1)Hを中性に戻して蛍光強度を
測定することによって行なった。インキュベーションす
る前のpH7、5での蛍光強度を基準にして、トライト
ンで処理した場合の蛍光強度の増加分を100、%とし
、各種pHでインキュベーションした場合の蛍光強度増
加量によりその安定性を下式に基づいて評価した。
結果は第1図に示す通りである。
実施例2 TAS 10x9+;−0,42CW/V’)%5タモ
キセフのトリス緩衝液(30mM)を0 、3 xQを
加え、ついでlNNaOHを25μQ添加したところ、
乳濁化が起った。次にこれに5011Mトリス緩衡液を
緩衝液希釈し、遠心分離(100,,0O09X60分
間)してリポソーム分画を得た。これを3回くり返して
得たリポソーム分画のラタモキセフの取り込み率は8.
0%であった。
実施例3 TASのクロロホルム溶液(1,38m?/xυ0゜5
i(!と卵黄ホスファチジルエタノールアミン(EYP
E)のクロロホルム溶液(10m9/xQ) 0 、9
112を1011I2容のナスフラスコに取り、ロータ
リーエバポレーターで有機溶媒を除去した後、減圧下に
デシケータ−で残留する有機溶媒を更に充分に除去した
。この時点では、ナスフラスコの内壁に脂質性の薄膜が
はりついた状態になっているが、これに25mMカルセ
イン水溶液0 、6 x(lを加えて手で振とうしたと
ころ、乳濁化が起るとともに、フラスコ内壁の薄膜が消
失した。次にこの分散溶液を孔径0.2μmのヌクレボ
ア・メンプランを装着した高圧濾過器にかけ、平均粒径
が約0.2μmのリポソーム分散液を得た。続いてこれ
をゲル濾過(セファデックスc−t o o)にかけて
TAS/F:YPEのモル比が1/9のリポソームを遊
離のカルセインから分離した。
1)H感受性の評価は次のように行なった。ゲル濾過に
より得たリポソームを含む分画0.1zQを、0.2N
<えん酸を少量加えてI)H調整した各11jpト■の
トリス緩衝液(25mM、  0.375%N a C
Q)2zQ+ζ加えて37℃で10分間インキュベーシ
ョンした。次に、p)(を中性に戻した後、その蛍光強
度を測定し実施例1と同様にその安定性を評価した。
結果は第2図に示す通りである。
実施例4 実施例3において、TASのクロロホルム溶液(1,3
8貢9/ II(D O、5x(lの代わりに1m12
を用い、EYPEのクロロホルム溶液(10x9/x(
1)0.9xQの代わりに0 、8 x(lを用いて、
同じ方法でTAS/E Y P Eのモル比が2/8の
リポソームを得た。
このリポソームのpH感受性を同様に評価した。
結果を第2図に示す。
実施例5 実施例3において、TASのクロロホルム溶液0.5村
の代わりに1.5m12を用い、EYPEのクロロホル
ム溶液0 、911Qの代わりに0 、7 xQを用い
て、同じ方法でTAS/EYPEのモル比が3/7のリ
ポソームを得た。そのpH感受性を同様に評価した。結
果を第2図に示す。
実施例6 1−バルミトイル−2−オレオイルホスファチジルエタ
ノールアミン(P OP E)のクロロホルム溶M(1
0m9/xQ) 0 、8 xQとTAS(7)クロロ
ホルム溶液(2,98x9/*Q”)0.5m(lの混
合液から、実施例3と同様の方法で有機溶媒を除去し、
その後ラタモキセフ(0,42W/v%) 0 、3 
xQを加え、ついで0.lN−NaOHを25μN加え
て手で振とうし、リポソームの分散液を得た。次にリポ
ソームの分散液に50mM)リス緩衝液(pH7,5)
を加えて希釈し、遠心分離(100,0009,60分
)によりリポソームを分離する操作を3回(り返して、
ラタモキセフを内包したリポソームを得た。その内包率
は8.8%であった。
実施例7 実施例6のPOPEの代わりにジオレオイルホスファチ
ジルエタノールアミン(DOPE、1oR9/IIQ)
の0 、8 xQを用いた。得られたリポソームのラタ
モキセフ内包率は8.9%であった。
試験例1 血清中でのp)l感受性リポソームの安定性とpH感受
性をこの発明のリポソームと公知のl)H感受性リポソ
ームについて比較する実験を行った。この実拳に用いた
リポソームは第1表に示す配合によって作成した。その
調製の手順は実施例3に従い、カルセインの代わりに5
6mMの5(6)−カルボキシフルオレスセイン(CF
)のトリスtl衝液(10mM50.006N−NaO
Hを含む)溶液0゜4翼Qを用いた。
第1表 TAS:こはく酸水素トコフェロール Chol:コレステロール POPE:1−バルミトイル−2−オレオイルホスファ
チジルエタノールアミン OA=オレイン酸ナトリウム 孔径0.2μIのヌクレボア・メンプランを装着した高
圧濾過器を通した後ゲル濾過(セファデックスG−10
0)で分離して得た上記組成のリポソームはいずれもそ
の平均粒径が0.3μm前後であった。
20%ラット(Jc(7SD雄性)血清中での安定性と
pl(感受性の測定結果を第3.4図に示す。
その結果から、OA/POPEリポソームは測定のpH
全領域にわたって不安定であること、TAS/POPE
リポソームは、中性付近でやや不安定であるがpH感受
性を示すことがわかった。
方コレステロールを加えたO A/ Chol/ P 
OPEリポソームは安定であるがpH感受性を消失しテ
ィ4゜これに対して、TAS/Chol/POPEリポ
ソームでは血清に対する安定性が増強されているととも
にpH感受性についてはコレステロールを加えない場合
と大差ないことを示している。
試験例2 試験例1と同様の方法により下記第2表に示すリポソー
ムを作り、その取り込み率を測定した。
結果は第2表に示す通りであり、この発明のりボソーム
の方が取り込み率が大きなことがわかった。
て1日後および8日後の過酸化係数を測定した。
第2表 第3表 試験例3 下記第3表に示す分散系を、混合物を実施例3と同様に
脱溶媒し、20mMりん酸緩衝液(pH7。
4 ) 0 、511Qを加え、さらに■にはO,lN
−NaOHを0.15112.■には同じく25μi加
えて分散させることにより製造し、これらを4℃で保存
し測定は、下記条件下の液体クロマトグラフィーによっ
た。カラム二μmボンダバックN Ht 、展開溶媒:
n−ヘキサン/イソプロパツール/メタノール/水(6
/9/l、、’1.5)、流速+ 1 、21(/分、
クラインの方法〔ビオシミ力・工・ビオフイジカ・アク
タ(B iochimica  et  B 1oph
ysica  Acta)第210巻ζ486頁(19
70年)]を改良してホスファチジルエタノールアミン
(PE)の2061−吸収検出による吸光面積と233
nmでの吸光面積の比を過酸化係数として表わした。
結果は第4表に示す通りである。
第4表 EYPE           1        7
,83TAS/EYPE(2/8)     1   
    5 、13OA/EYPE(2/8)    
 1       5 、66EYPE       
     8       10.65TAS/EYP
E(2/8)     8       7 、90O
A/EYPE(2/l)     8      10
 、71EYPE:卵黄ホスファチジルエタノールアミ
ンTAS :こはく酸水素トコフェロールOAニオレイ
ン酸 上記の結果から、この発明のリポソームは公知方法によ
るものに比較して大きな過酸化抑制作用を有することが
わかった。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例1で得られたこの発明のリポソームの
p)(感受性を示すグラフである。 第2図は、実施例3.4および5で得られたこの発明の
リポソームのp)(感受性を示すグラフである。 第3図および第4図は、それぞれ、試験例1で測定した
公知のリポソームおよびこの発明のリポソームのpH安
定性を示すグラフである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)カルボキシ基を少なくとも2個有する低級脂肪族
    カルボン酸とトコフェロールとの酸性エステルを膜成分
    とする、リポソーム。
  2. (2)請求項(1)記載の酸性エステルおよび脂質を膜
    成分とする、リポソーム。
JP01164371A 1989-06-27 1989-06-27 リポソーム Expired - Fee Related JP3128223B2 (ja)

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JP2001064158A (ja) * 1999-06-25 2001-03-13 Terumo Corp リポソーム
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