JPH03293796A - 電波吸収材 - Google Patents

電波吸収材

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JPH03293796A
JPH03293796A JP9689290A JP9689290A JPH03293796A JP H03293796 A JPH03293796 A JP H03293796A JP 9689290 A JP9689290 A JP 9689290A JP 9689290 A JP9689290 A JP 9689290A JP H03293796 A JPH03293796 A JP H03293796A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野コ 本発明は、電波吸収材に関する。さらに詳しくは、半導
電性短繊維を用いた電波吸収材の改良に関するもので、
VHF、UHFXSHF、マイクロ波、レーダ波、準ミ
リ波およびミリ波等の電波を安定的に広帯域かつ高効率
に吸収や減衰させる電波吸収材に関する。
[従来の技術] 従来より、半導電性短繊維を用いた電波吸収材が研究さ
れ、特に最近では特開昭62−123799号公報や特
開昭62−213089号公報に導電性チタン酸カリウ
ムウィスカを用いた電波吸収材が提案されている。
しかしながら、これらに開示された電波吸収材は、単純
な針状の導電性チタン酸カリウムウィスカ等を、樹脂、
塗料、ゴム等のマトリックス中に分散した電波吸収材で
あった。
[発明が解決しようとする課題] しかるに、上記した従来の電波吸収材においては、マト
リックス中に分散するときに、単純な針状ウィスカが配
向して電波吸収特性に異方性が生じたり、沈殿して均一
な材質が得られず、電波吸収特性のバラツキとなって現
われる問題点があった。本発明は、これらの欠点を改良
し、電波吸収特性に異方性がなく、均一で安定した電波
吸収特性を有する電波吸収材を提供することを目的とす
るものである。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは上記課題に対して鋭意研究の結果、以下の
手段により課題を解決するに至った。
すなわち、本発明は、テトラポット状酸化亜鉛ウィスカ
に、アスペクト比(繊維長さ/繊維径)が10〜10,
000で、繊維径が0. 1〜100μmであり、比抵
抗が10′2〜105Ω−Cmの半導電性短繊維を混合
した電波吸収材である。
また、本発明は半導電性短繊維100重量部に対し、テ
トラポット状酸化亜鉛ウィスカの混合割合が1〜1.0
00重量部である上記電波吸収材である。
また、本発明は半導電性短繊維が導電性チタン酸カリウ
ムウィスカないしは炭素繊維である上記電波吸収材であ
る。
さらに、本発明はテトラポット状酸化亜鉛ウィスカのア
スペクト比が3〜100で、該ウィスカの基部の繊維径
が0.1〜14μmである上記電波吸収材である。
また、本発明は、テトラポット状酸化亜鉛ウィスカに、
アスペクト比が10〜10.000で、繊維径が0.1
〜100μm1比抵抗が10′!〜105Ω−cmの半
導電性短繊維を混合し、該混合物が保持材により保持、
または保持材中に混入ないし分散されてなる電波吸収材
である。
[作用] 本発明において、第1図に示される如く、3次元のテト
ラポット形状の酸化亜鉛ウィスカ1,1′と半導電性短
繊維2.2−との混合物と適宜の保持材3からなる電波
吸収材は、半導電性短繊維2.2′が無秩序な方向を向
き、沈殿も防止されるため、異方性が無く均一な電波吸
収材が得られる。
しかも、半導電性短繊維とテトラポット形状の酸化亜鉛
ウィスカの双方が高い電波吸収性の素材であるため、電
波吸収特性の面で極めて効果的な組み合わせとなる。
[実施例コ 本発明を実施例を用いて具体的に説明するが、本発明は
以下の実施例に限定されるものではない。
本発明では、電波吸収材においてテトラポット状酸化亜
鉛(以下、ZnOと略記する)ウィスカを用いる。この
ZnOウィスカは表面に酸化皮膜を有する粒径0.1〜
300μm1好ましくは1〜200μm1より好ましく
は10〜150μmの金属亜鉛粉末を酸素濃度数%以下
の酸素を含む雰囲気下で700〜1100’C1好まし
くは8゜0〜1050℃、より好ましくは900〜10
00℃で焼成時間10秒以上、好ましくは30秒〜1時
間、より好ましくは1分〜30分間加熱処理して生成す
ることができる。得られたテトラポット状ZnOウィス
カは、みかけの嵩比重0.02〜0.3を[,70wt
%以上の高収率で極めて量産的である。第2図及び第3
図はその電子顕微鏡写真で生成品の一例を示す。これに
よると、前記の形状的、寸法的特徴が明確に認められる
(テトラポット構造)゛。
テトラポット状のZnOウィスカは、第2図ないし第3
図を参照すればその形状は明白であるが、核部と該核部
から異なる4軸方向に伸びた針状結晶部とからなる形状
を有する。核部とは4軸方向に伸びた針状結晶の各軸が
集合した中心部分であり、基部とは各針状結晶部分の核
部に連結する部分を言う。
ところで、テトラポット状ZnOウィスカの針状結晶部
が3軸あるいは2軸、さらには1軸のものが混入する場
合があるが、これは元来4軸の結晶の一部が折損したも
のである。また、ゴム、樹脂、セラミック、ガラス等に
このテトラポットZnOウィスカを混入する場合には充
分配慮しないと混合時や成形時にテトラポット構造がく
ずれて、単純な針状ウィスカに変化する場合が多い。
このテトラポットZnOウィスカのX線回折図をとると
、通常、すべてZnOのピークを示し、また、電子線回
折の結果も、転移、格子欠陥の少ない単結晶性を示した
。また、不純物の含有量も少なく原子吸光分析の結果、
ZnOが99. 98%であったが、必ずしもこれのみ
に限定されるものではない。
次に、本発明で用いるテトラポット状ZnOウィスカは
、その針状結晶部の基部の繊維径(以下、基部の繊維径
と略す。)が0.1μm以上で、アスペクト比(針状結
晶部の長さ/基部の繊維径)が3以上であることが望ま
しい。それより小さいと、3次元テトラポット形状の持
つ効果が薄くなり、これを混合して電波吸収特性の異方
性等を解消する効果が少なくなるため好ましくない。
また、本発明で用いるテトラポット状ZnOウィスカは
、その基部の繊維径が14μm以下で、アスペクト比が
100以下であることが望ましい。
これより大きいと、他の半導電性短繊維との混合時にテ
トラポット形状が分解するものが増えるため好ましくな
く、あるいは、この種の大きなテトラポット状ZnOウ
ィスカの量産性が低いため、実用的でなく、好ましくな
い。
次に、テトラポット状ZnOウィスカの針状結晶部の基
部の径で先端部の径を除した値は、0゜8以下がZnO
ウィスカの電波吸収特性から望ましく、好ましくは0.
5以下、さらに好ましくは0.1以下が望ましい。
本発明で用いるZnOウィスカの抵抗値範囲は(0,2
mm厚の)圧粉状態(5kg/cd、50VDC)で1
0〜108Ω−cmの範囲が可能であり、用途により使
い分けるが、電波吸収特性からは102〜106Ω−c
mが好ましく、さらに生産コストを考慮に入れると、1
03〜105Ω−cmが特に有効である。
本発明に用いるZnOウィスカの抵抗値は、ウィスカ製
造時の焼成条件や、還元焼成処理、あるいは、他の元素
(例えば、AA’、Li、Cuなど)を適切な方法でド
ープすることにより変えることもできる。
また、本発明で用いる半導電性短繊維とは、圧粉(5k
g/ad)状態で10′!〜105Ω−cmの比抵抗を
持つ短繊維で、各種のウィスカや炭素繊維、さらにはセ
ラミック繊維あるいは金属繊維が用いられる。
また、このウィスカには、例えば、導電性チタン酸カリ
ウムウィスカ、炭化ケイ素ウィスカ、針状酸化亜鉛ウィ
スカ、酸化錫ウィスカ、硫化カドミウムウィスカ、炭素
ウィスカ等が用いられるが、特に導電性チタン酸カリウ
ムウィスカ(大板化学社製品名:デントールBK−20
0,BK−300、WK200.WK300等)が実用
的で好ましい。さらに、この半導電性短繊維として、ガ
ラス繊維やセラミック繊維ないしはウィスカの表面に、
カーボンや酸化錫(アンチモンドープ)をコード口た短
繊維を用いることもできる。
次に、半導電性短繊維の比抵抗は、10″2〜105Ω
−cmが好ましいが、10’−cm未満では電波の反射
性が大きくなるため好ましくなく、また、105Ω−c
mより大きいと電波吸収特性が低下し同じく好ましくな
い。電波吸収性の面からは特に、10−1〜103Ω−
amの範囲が好ましく、より好ましくは100〜102
Ω−cmである。
次に、半導電性短繊維の繊維径は0. 1〜1゜04m
が好ましい。0.1μm未満では均−混合時に、折れや
切断が発生するため好ましくなく、100μmを越える
と、これも混合時に、沈殿や偏析が生じ、均一な混合が
難しくなるため好ましくない。また、これら短繊維のア
スペクト比は、10〜10.000が好ましい。アスペ
クト比が10未満では電波吸収特性が低下するため好ま
しくなく、一方、10.000を越えるとウール状態が
強くなるためテトラポット状ZnOウィスカとの均一混
合がむずかしくなり、好ましくない。
次に混合比に関しては、半導電性短繊維100重量部に
対し、テトラポット状ZnOウィスカを1〜1000重
量部混合するのが好ましい。1重量部未満では、電波吸
収性の不均一性緩和には不十分となり、一方1000重
量部を越えると電波吸収特性が低下するため好ましくな
い。特に3〜100重量部において最も好ましい電波吸
収特性が得られる。
次に本発明の電波吸収材は、テトラポット状2noウイ
スカと前述の半導電性短繊維の混合物(混合系電波吸収
材)を用いて種々の形態で用いることができる。
すなわち、混合系電波吸収材の粉体状態、堆積物状態、
焼結状態はじめ、各種保持材により適当な方法、形態で
保持されたものなどである。
粉体状態の混合系電波吸収材は、織布、不織布、セラミ
ック、ガラス、樹脂、ゴム、コンクリート、モルタル、
ワックス、ゲル状半固体物質、発泡体等の容器あるいは
袋に入れたり、それらの材料で封じ込めて用いることが
できる。
また、混合系電波吸収材の堆積物状態とは、抄紙(紙す
き)法によるウィスカ紙や、湿式濾過法(真空濾過など
)による混合系電波吸収材の濾過堆積物などがある。こ
の場合適切な有機や無機系のバインダーを用いることが
できる。
さらに、混合系電波吸収材の集合体を適当な圧力でプレ
スしながら、あるいは、プレスした後で、適当な温度(
500〜1600℃)で焼結した焼結体を用いることが
できる。この場合、一般に用いられる焼結助剤を適当量
用いると効果的である。
プレス圧は特に限定するものではないが、1〜2000
kg/cnfの範囲でプレスし、特に10〜400kg
/alにおいて良好な結果をもたらす。
次に、保持材は電波吸収性であっても透過性であっても
よい。混合系電波吸収剤の保持材として各種樹脂が用い
ることができる。具体的には、熱硬化性樹脂と熱可塑性
樹脂のいずれをも用いることができる。
まず、熱硬化性樹脂では、特に限定するわけではないが
、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ウレタン樹
脂、シリコーン樹脂、メラミンーユリア樹脂、フェノー
ル樹脂等が適用できる。
また、熱可塑性樹脂としては、特に限定するわけではな
いが、ポリ塩化ビニール、ポリエチレン、塩素化ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート
、ポリブチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリスル
ホン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン、ポ
リフェニレンサルファイド、ポリエーテルケトン、ポリ
エーテルエーテルケトン、ABS樹脂、ポリスチレン、
ポリブタジェン、ポリメチルメタアクリレート、ポリア
クリルニトリル、ポリアセタール、ポリカーボネート、
ポリフェニレンオキサイド、エチレン−酢酸ビニル共重
合体、ポリ酢酸ビニル、エチレン−テトラフロロエチレ
ン共重合体、芳香族ポリエステル、ポリ弗化ビニル、ポ
リ弗化ビニリデン、ポリ塩化ビニリデン、“テフロン”
 (デュポン社製フッ素樹脂)等が適用される。
この場合、特に電波吸収特性の観点からテトラポット状
ZnOウィスカや半導電性短繊維ができる限り、折損し
ないまま保持材に保持されることが望ましいので、従来
その種の目的で考えられてきた各種の方法が適用可能で
ある。すなわち、混合系電波吸収材に対して応力やせん
断力を極力抑えた混合方法、混線方法、押し出し方法、
成形方法が適用できる。その点においてエポキシ樹脂や
不飽和ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹
脂等の熱硬化性樹脂の如く粘度の比較的低い液相状態で
混合系電波吸収材を混入し、その後、成形した後、硬化
する方法が好ましい。また、樹脂を適当な溶剤に溶かし
、低粘度の溶液にした状態で混合系電波吸収材を混入し
、その後、溶剤を揮発させる方法も適用できる。さらに
、数μm〜数十μm程度の樹脂の微粉と混合系電波吸収
材を混合し、その後、熱または溶剤を作用させることに
より樹脂分を溶かし、混合系電波吸収材を保持する方法
も好ましい。
次に保持剤として用い得るゴム材料としては、天然ゴム
や合成ゴムが用いられるがZnOウィスカや半導電性短
繊維に対して悪影響を及ぼさないゴム材料であり電波特
性の優れた材料が好ましく、その点でポリウレタンゴム
が最も好ましく、次に、アクリル系ゴム、シリコーンゴ
ム、ブタジェン系ゴム、イソブチレン系ゴム、EPDM
、ポリエーテルゴム、イソブチレン−イソプレン共重合
体、イソシアナート系ゴム等のゴムやエラストマーが好
ましく、用途によっては、ニトリルゴム、クロロプレン
ゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、ポリサルファイ
ドゴム、フッ素系ゴムも用いられ、また、天然ゴムを溶
媒に溶解したもの、ポリエチレン微粉末を水に分散させ
たもの、ポリマーのエマルジョン等も使用される。ゴム
材料を保持材とする場合も、電波吸収剤の折損を極力抑
える一般的な方法を適用するとより好ましいのはいうま
でもない。また、一般的に用いられる各種添加剤、充填
剤等を同時に用い得ることはいうまでもない。
また、各種塗料材料中に分散したり、塗料材料を保持材
とすることができる。すなわち、塗料材料としては、限
定するわけではないが、エポキシ系、アクリル系、ウレ
タン系その他各種塗料が適用され、特に耐熱性、耐候性
の高い塗料材料がより好ましい。
次に、各種無機質固体材料(粉状、繊維状、フレーク状
、粒状、固体状)を保持材として混合系電波吸収材を分
散させ電波吸収材を構成することができる。
具体的には、各種セラミックやガラス、はうろう等の中
に分散したり、保持材とした電波吸収材であったり、粘
土粉、ガラス繊維、アスベスト、マイカ、砂等に混合系
電波吸収材を分散させて、電波吸収粉体や電波吸収繊維
集合体(織布、不織布状)などを構成することができる
その他、コンクリートやモルタル等を保持材とすること
ができる。
また、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス、マ
イクロクリスタリンワックス等のワックス類を保持材と
することもできる。
また、寒天やセラチン等のゲル状半固体物質や、糊や、
ゴム糊、高粘度ポリブテン等の粘性や付着性の高い物質
等を保持材にすることができる。さらに、各種発泡体が
保持材として適しており、特にウレタン系が特性的に優
れ、次にエポキシ系であり、その次がスチレン系等であ
る。
以上のような、保持材を用いる保持材系電波吸収材にお
いては、混合系電波吸収材の種類や混合比、大きさやウ
ィスカの折損度合い、形状あるいは、マトリックス材料
や保持材の種類、保持形態により、さらには電波の強さ
により、電波吸収性能が変わるため、限定するわけでは
ないが、概略混合系電波吸収材を5 w t%以上分散
させることにより電波吸収特性が確認可能となり、10
wt%以上で顕著となり、極めて少量の使用で大きな吸
収効果が得られる。
一方、保持材系電波吸収材の強度の点から混合系電波吸
収材を95 w t%以下分散するのが好ましく、望ま
しくは、10〜90 w t%分散するのが好ましい。
また、必要により、粒子形状の半導電性粉末(カーボン
、炭化けい素、アンチモンドープ酸化錫、酸化インジウ
ム等)やフレーク形状の半導電性粉末(アンチモンドー
プ酸化錫をコートしたマイカやガラスフレーク等)、あ
るいはフェライト系の電波吸収性粉末を混合したり、併
用することを妨げるものではない。
本発明の電波吸収材は、その電波吸収効果が実用的に得
られる電波周波数と電波強度であれば、その周波数と強
度を限定するものではないが、特に、VHF、UHF、
マイクロ波、レーダ波および準ミリ波、ミリ波等で使用
でき、周波数的には100M〜3000H21より好ま
しくは、100M〜206H21さらに好ましくはIG
〜15GHz、さらに最も好ましくは、5〜15GHz
帯において適用されることができ、広帯域幅で、高吸収
性の電波吸収材となる。
実施例1 表面に酸化皮膜を有する金属亜鉛粉末を酸素を含む雰囲
気下で加熱処理してテトラポット状ZnOウィスカを生
成した。このZnOウィスカは、基部から先端までの長
さが平均100μmで、基部の径の平均が5μmであり
(アスペクト比:平均20)、大部分がテトラポット構
造をしていた(抵抗値は5kg/al、5 Q V D
 C1200μm厚で2.5X10’Ω−cmであった
)。
次に、導電性チタン酸カリウムウィスカ(デントールB
K−200:大塚化学製)を用意し、導電性を測定した
ところ、5kg/car、50VDC。
200μm厚で25Ω−Cmであった。
次に、上記のZnOウィスカ20重量部と導電性チタン
酸カリウムウィスカ100重量部をビーカ中でガラス棒
により手動で充分(10分間)撹拌し、これを混合系電
波吸収材とした。
次に、エビ・ビス系/酸無水物系硬化の二液性低粘度エ
ポキシ樹脂を用意し、上記混合系電波吸収材を静かに手
で混入しく20wt%)、120回転/ m i nで
2分間混合し、60℃/15分間予熱した後、15分間
減圧脱気した。その後、80℃で予熱した金型に、上記
エポキシ樹脂組成物を流し込み、さらに、15分間減圧
脱気した後、90℃15時間の条件で硬化させた。
得られた試料は板状(2m厚)で10an角であった。
次に、ネットワークアナライザ(HP−8757C)と
スイープジェネレータ(HP−8350B)を用いて電
波吸収特性(反射減衰特性)を評価した。その結果を第
1表に示した。次に比較のために導電性チタン酸カリウ
ムウィスカのみを上記エポキシ樹脂に配合した(20w
t%)試料板(2mm厚)を作成しく作成方法は上記と
全く同じ)、評価した結果を同じく第1表に示した。
第 表 第1表より明らかなように、導電性チタン酸カリウムウ
ィスカと、ZnOウィスカを組み合わせることにより、
充分な反射減衰特性を持つ電波吸収体が実現でき、電波
吸収特性の面内異方性と、表面と裏面(第1表ではa面
とb面と呼ぶ)の電波吸収特性の不均一さを解消できる
ことがわかる。
実施例2 基部の太さが平均6μm1アスペクト比(針状結晶部の
基部から先端までの長さを基部の径で除したもの)平均
20、径比(針状結晶部先端の径と基部の径との比)が
平均0.01のテトラポット状ZnOウィスカ(1x1
04Ω−cm : 5kg1a&、 200 μm厚、
50VDC)用意し、コノZnOウィスカ5重量部と導
電性チタン酸カリウムウィスカ100重量部をビーカ中
で撹拌(手動=10分間)し、混合系電波吸収材とした
次に、これを液状のシリコーンゴム(東芝シリコーン社
製、製品名YE5822)中に混入しく23wt%)、
金型中に流し込み、100℃/1時間加熱硬化し、厚さ
1.7mmのゴム板を得た。
次に、アルミニウムの反射板を用いて、上記ゴム板と積
層して、その電波反射減衰特性を測定したところ、広帯
域において大きな減衰量の電波吸収体であることがわか
った。第4図はこの電波反射減衰特性を示すグラフであ
り、それぞれAが本発明のゴム板とアルミニウム反射板
を積層した場合、Bがアルミニウム反射板のみの場合で
ある。
また、このゴム板を電波の電界方向に対して90°回転
して反射減衰特性を評価したが、全く変化がなく、ウィ
スカの配向による異方性はほとんど無いことがわかった
[発明の効果] 本発明は従来の半導電性短繊維状の電波吸収材とテトラ
ポット状ZnOウィスカを組合せ、混合して使用したの
で、短繊維状の電波吸収材が一方向に配向したり、偏在
することが防止され、その結果、電波吸収特性のバラツ
キや異方性がなく均一で安定した電波吸収特性を有する
電波吸収材を提供し得る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の電波吸収材の断面図。 第2図と第3図は本発明に用いるテトラポット状酸化亜
鉛ウィスカの結晶形態を示す電子顕微鏡写真。 第4図は、本発明の電波吸収材の特性を示すグラフ。 1.1゛・・・テトラポット状酸化亜鉛ウィスカ2゜ ′・・・半導電性短繊維 3・・・保持材 1.1゛  ・テトラポット状酸化亜鉛ウィスカ2.2
′・・・半導電性短繊維 第1図 0 +1  12  13 周波数(GHz) 第4図 4 5 6 100μm 第2図 100μm 第3図

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)テトラポット状酸化亜鉛ウィスカに、アスペクト
    比が10〜10,000で、繊維径が0.1〜100μ
    mで、比抵抗が10^−^2〜10^5Ω−cmの半導
    電性短繊維を混合したことを特徴とする電波吸収材。
  2. (2)半導電性短繊維100重量部に対し、テトラポッ
    ト状酸化亜鉛ウィスカの混合割合が1〜1000重量部
    である請求項1記載の電波吸収材。
  3. (3)半導電性短繊維が導電性チタン酸カリウムウィス
    カである請求項1または2記載の電波吸収材。
  4. (4)半導電性短繊維が炭素繊維である請求項1または
    2記載の電波吸収材。
  5. (5)テトラポット状酸化亜鉛ウィスカのアスペクト比
    が3〜100で、該ウィスカの基部の繊維径が0.1〜
    14μmである請求項1または2記載の電波吸収材。
  6. (6)テトラポット状酸化亜鉛ウィスカに、アスペクト
    比が10〜10,000で、繊維径が0.1〜100μ
    m比抵抗が10^−^2〜10^5Ω−cmの半導電性
    短繊維を混合し、該混合物を保持材により保持、または
    保持材中に混入ないし分散したことを特徴とする電波吸
    収材。
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Cited By (3)

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