JPH03292851A - 予備油ちょうフライ食品類とその製造方法 - Google Patents

予備油ちょうフライ食品類とその製造方法

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JPH03292851A
JPH03292851A JP2093337A JP9333790A JPH03292851A JP H03292851 A JPH03292851 A JP H03292851A JP 2093337 A JP2093337 A JP 2093337A JP 9333790 A JP9333790 A JP 9333790A JP H03292851 A JPH03292851 A JP H03292851A
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JP
Japan
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fried
oil
frying
foods
batter
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Pending
Application number
JP2093337A
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English (en)
Inventor
Masato Nakamura
正人 中村
Takeshi Okago
尾籠 健
Hiroshi Hirahara
弘志 平原
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Maruha Nichiro Corp
Original Assignee
Nichiro Corp
Nichiro Gyogyo Kaisha Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、各種フライ類、かつれつ類、コロッケ類など
のフライ食品類を予備油ちょうした状態の新しい半加工
調理品とし1、この状態で流通、保存した後、これを喫
食時に簡単に再加熱調理するだけで美味しく食すること
のできる新しいスタイルの予備油ちょうフライ食品の提
供と、その製造方法に関する。
「従来の技術」 近年、食品市場においては揚げ種に衣を付着させて、あ
とは油ちょうするだけにした多種多様の未油ちょうフラ
イ食品類が、冷凍食品或はチルド食品として盛んに流通
している。これらの食品はフライ食品に調理加工する際
の油ちょう前までの処理をメーカー側に任せ、喫食時に
そのまま油で揚げるだけで食卓に供することができる半
加工調理品である。このような半加工調理品の急速な普
及は、低温流通による食品保存技術の向上と、お5ン理
の簡便さを求める食生活の変化によるものである。すな
わち、共働き夫婦が多くなり、主婦がお料理に充分な時
間をかけることがなくなった昨今の一般家庭はもとより
、セントラルキッチン方式を採用することが多くなった
給食関係や外食産業に至るまで、調理が簡単で処理時間
の短い半加工調理品は、幅広く受は入れられているから
である。このような、調理の簡便さを特徴とする半加工
調理品や、調理を必要とせずそのまま食べられるデリカ
テッセン(調理食品)の需要と要請は、今後ますます強
いものになると予測されている。
本発明者は、このような、食生活の変化に伴う要請に看
目し、これに応える、より簡便な半加工調理食品を開発
すべく鋭意努力した結果、未油ちょうフライ食品類のも
っている欠点を解消すると共に、更にもう一歩便利さを
進めた予備油ちょうフライ食品類を商品化することに成
功した。この予備油ちょうフライ食品類は、被覆用衣だ
けを油ちょうした状態にして低温流通にのせ、消費者が
喫食時に必ずしも油ちょうでなく簡単に暖め直す処理だ
けで、おいしく食べられるフライ食品を提供せんとする
ものである。
「発明が解決しようとする問題点」 従来より冷凍食品やチルド食品として盛んに商品化され
、販売されている未油ちょうフライ食品類は、喫食時に
油ちょうしてそのフライ食品を完成させ、これを食する
ことが前提になっている食品である。揚げ種を用意した
り、バッター液やパン粉を用意したり、付着したりする
手間は省けるが、仕上げの油ちょうだけは、消費者が一
般家庭で行わなければならないことになっている。一般
にこれらのフライ食品類を常圧下で良好に揚げるには、
160〜180℃の油温中に素材を投入し、その投入に
よって油温が低下しないように維持するとともに、常に
新しい揚げ油を用いて数十秒〜数分間で揚げるのが望ま
しいとされている。
しかし、この揚げ調理技術はなかなか難しく、熟練を要
するものである。しかも、最近の主婦は、ライフスタイ
ルの変化から油ちょう技術に熟練しノ ている人が少なくなってきており、油に火が入ることの
怖さとか、使用後の油の始末に手間がかかる、などの理
由から一般家庭で油を使用した揚げ調理が次第に敬遠さ
れる傾向にある。このため、最近は、オーブンやフライ
パンやオーブンレンジなどで加熱しただけで、油ちょう
したような商品状態になる技術の開発が盛んに行われて
いる。例えば、被覆用衣の中にカプセルに入った油滴を
混入させたり、水中油型エマルジョンを混入させたりし
たものである。しかし、これらは比較的高価になること
と、いずれも衣全体に適切な量の油滴を均一に混入する
ことが難しく、実際には、油ちょうしたような良好な揚
げ物の状態にはなりえなかった。このため、被覆用衣を
保存性が良(、冷凍変性しにくいものに品質改良しなが
ら、半調理した食品素材を予め常圧下で実際に油ちょう
した後、冷凍或は冷蔵状態で流通する所謂油ちょう済フ
ライ(揚げ種が未加熱のもの及び加熱済のもの)が開発
され市場に出口るようになった。このような油ちょう済
フライ食品類は、両性ちょうずるか、揚げ油を用いない
オーブンやフライパンやオーブントースタ−やオーブン
レンジ等で適宜加熱調理するだけで食卓に供することが
できるフライ食品類である。つまり喫食時に必ずしも油
ちょうしなくても、再加熱しただけで食べられるという
簡便性の高い新しいスタイルのフライ食品類である。
しかし、この種の油ちょう済フライ食品類は、次に示す
ような技術的問題点を有している。つまり常圧下で油ち
ょうを済ませたフライ食品類は、その油ちょう条件によ
って、異なった技術課題が生ずる。先ず、油をほぼ18
0℃という高温にして、充分時間をかけて揚げた場合に
は、水分蒸発が20%以上と進み、給油量も20%前後
となって、衣はカラリと良好に揚がり、中身にも充分火
の通った状態になる。したがって、そのまま食する場合
には美味しいが、これを長時間冷凍状態や冷蔵状態で保
存し、流通させた後オーブンやフライパンやオーブント
ースタ−等で再加熱すると、揚げ種は最初の油ちょうに
よって充分加熱変性噸−粉質のα化と蛋白質の変性)し
てしまっているので、再加熱によって過剰熱変性をおこ
すことが多く、衣は焦げすぎて食味をすっかり低下させ
てしまうし、中身の揚げ種が植物性の素材である場合に
は軟らかくなり過ぎ、揚げ種が動物性の素材である場合
には硬(なり過ぎ、食品素材の本来の風味や食感を低下
させてしまうことが多い。
次に、揚げ油の温度を低くすると、水分の蒸発と揚げ油
の吸収量が足りないため、−魔性ちょうしても衣部分の
水分量が多(時間が経つと、衣から油が分離流出して、
特に底部に集中する。このため再加熱した際、上面と下
面との油の含有量がアンバランスになったり、衣の一部
分がベタつきを生じたり、油の香味が不足になったりし
て、食味や風味や食感の不良なフライ食品となることが
多い。しかも、この傾向は保存期間が長くなるほど激し
くなる。つまり、油ちょう済フライ食品類は、これを再
加熱して食しようとすると中身の揚げ種が過剰熱変性し
たり、周囲の被覆用衣が焦げすぎたり、軟らかくベタつ
きを生じたり、均一な揚げ状態にならなかったりすると
いった問題があった。
一般的にフライ食品類の本来のうま味(好ましさ)は、
外の衣がサクサクとしたクリスビー感と適度な焦げ臭と
油の香味があり、中身の揚げ種は充分保水した状態で適
度な火通しができており、衣を通した間接的な加熱によ
って揚げ種の持つ、香味やエキス分、旨味が抜けずにじ
っ(り蒸し焼き状態になっている美味しさである。
従来の油ちょう済フライ食品は、簡便に再加熱し食する
時に、丁度上記のようなフライ食品類特有の美味しさを
保持した状態にすることができていない欠点が、もう一
つ人気のある食品にはなれない理由となっている。
本発明は、鋭意研究の結果、低温でも水分が蒸発し、揚
げ油を適当に吸収させることができる減圧油ちょう法を
応用することにより、オーブンやフライパンやオーブン
トースタ−等で簡便な再加熱処理をするだけでも、前記
のようなフライ食品類本来の美味しさを維持させている
という予備油ちょうフライ食品類を具現化せんとするも
のである。つまり本願発明は、再加熱しただけで喫食可
能となる便利さと美味しさの両方を同時に満足させた新
しいスタイルの予備油ちょうフライ食品類を提供すると
共に、その製造方法を提供することが目的である。
「問題を解決するための手段」 本発明は、上記の如き従来の油ちょう済食品の製造法が
有する問題点を減圧油ちょう法を採用して予備油ちょう
し、揚げ種は出来るだけ火の通らない状態にして、被覆
されている衣は水分が充分蒸発し、かわりに揚げ油を適
当に吸収させた状態であり、更に被覆された衣は充分火
が通って焦げはじめる直前のような状態に保持された半
調理加工食品としたもので、オーブンやフライパンやオ
ーブントースタ−、オーブンレンジ等で、簡単に再加熱
するだけで、中身も被覆用衣もフライ食品類本来の美味
しさを再現できるようにしたものである。
特許を受けようとする第1発明は、野菜類、きのこ類、
魚介類、畜肉類、調理された素材、コロッケ種、などの
揚げ種に結着材を介してパン粉、クラッカー粉、ブレッ
ター、澱粉、小麦粉などのいずれかを被覆用衣として付
着したフライ類、かつれつ類、コロッケ類などの未油ち
ょうフライ食品類を、減圧雰囲気下で予備油ちょうする
ことにより、内部の揚げ種の品質と含水率を保持しなが
ら、被覆用衣は揚げ油を必要な所定量だけ吸収させた状
態にするとともに、その衣の水分を10〜30%まで減
少させ、必要に応じて冷凍にするようにしたことを特徴
とする予備油ちょうフライ食品類の製造方法である。
特許を受けようとする第2発明は、第1発明における予
備油ちょうフライ食品類の製造方法において、前記予備
油ちょうを200mmHg以上の減圧雰囲気下、100
〜160℃の温度範囲で行うようにしたことを特徴とす
る予備油ちょうフライ食品類の製造方法である。
特許を受けようとする第3発明は、野菜類、きの二類、
魚介類、畜肉類、コロッケ種、などの揚げ種にバッター
ミックスを付け、さらに表面にパン粉、クラッカー粉、
ブレッター、澱粉、小麦粉などのいずれかを被覆用衣と
して付着したフライ類、かつれつ類、コロッケ類などの
未油ちょうフライ食品類を、200mmHg以上の減圧
雰囲気下、100〜160”Cの温度範囲で短時間予備
油ちょうすることにより、内部の揚げ種は加熱による熱
変化を適度に抑制するとともに、その含水率をできるだ
け衣被覆時の状態に近く保持し、被覆用衣は適度な油ち
ょうによる熱変化を起こし、揚げ油を必要な所定量だけ
吸収した状態にするとともに、その水分を10〜30%
まで減少させた状態にしたことを特徴とする予備油ちょ
うフライ食品類である。
本願発明でいうフライ食品類とは、サケ、イカ、エビ、
貝等の魚介類、牛、豚、鶏等の畜肉類、芋、葱等の野菜
類及びこれらの素材を混合せしめた調理品類等を前処理
し適宜成形したものに小麦粉、澱粉、増粘剤、調味料、
水等からなるバッターミックスとパン粉、クラッカー粉
、ブレッター、澱粉、小麦粉、米粉などのいずれかを主
体とした被覆用衣を付着させたものである。つまり、本
発明の対象物は、衣揚げのうち、表面の被覆用衣が比較
的水分の少ない物は、すべて含むものである。したがっ
て、パン粉を付着させたフライ、かつれつ、豚カッ、コ
ロッケなどは勿論、澱粉や小麦粉をまぶして揚げたから
揚げ、天ぷらのうち変わり揚げと称されている物のうち
の一部、フランス料理の衣揚げである、フリッターベー
ニエ、フリール、転作、歌作、高麗などがすべて含まれ
る。しかし、油ちょう後に衣に40%以上の含水率を要
求する衣揚げである天ぷらの場合は、本願発明の製法を
用いた場合、衣が乾燥しすぎてそのの食感を損なうこと
があるので、除かれる。しかし、掻き上げのように天ぷ
らの衣材料を用いながら、カリカリというクリスビー間
を要求するような製品の場合には、本願発明の対象にな
る物である。
また、本発明でいう良好な予備油ちょう状態というのは
、揚げ種の種類によって異なって(るが、大別すると次
の2種類がある。すなわち、油ちょう処理が終了時点で
、揚げ種の種類によって中心部まである程度火が通った
状態にするほうがよいものと、揚げ種までは出来るだけ
火が通らないようにしたほうが良いものとがある。いず
れにしても、予備油ちょう段階ではもう一工程仕上げの
簡単な加熱処理をしただけで、丁度食べるのに適した状
態になるような状態に維持されている。
つまり、衣の方は乾燥が進み、揚げ油の吸収量が適当で
、しかもその衣は少し薄めに焦げ色が付きはじめた状態
になっていること、しかも揚げ種の方は簡単な再加熱に
よって食べ頃に火が通った状態になるような状態になっ
ていることである。揚げ種が種類によって熱の通りが緩
慢な場合には、完全ではないが中心部まである程度火が
通った状態にしておけば良いし、揚げ種が短時間の加熱
で食するに適した状態にある場合には、当該揚げ種にま
で熱が届かない状態で衣だけが水分を蒸発させ、油を吸
収した状態に維持されるように適度に調整された半袖ち
ょう調理状態とする。いずれにしてもフライ類食品をこ
のような微妙な調理状態でストップし、その状態を維持
するようなことは、常圧下における油ちょう処理では側
底無理であった。減圧雰囲気下においては、温度がそれ
ほど高くならずとも、急速に水分の蒸発作用と適当な油
吸収作用を起こすことからはじめて出来ることで、中身
の揚げ種の加熱変性状態をみながら衣部分の良好な油ち
ょう変性状態をコントロールし、好ましい半加工調理状
態に調整したものである。
いずれの場合も、短時間加熱でフライ食品として好まし
い状態にまで熱が揚げ種の中に通るようにしてやる必要
がある。このため、必要な場合には素材の成形に注意し
、形や大きさや厚み等について工夫することが望ましい
このような、特殊で微妙な油ちょう条件を満足するには
、大気圧の雰囲気下における従来通りの油ちょう処理で
は側底不可能であった。本発明者は、減圧雰囲気下にお
いて、油ちょうした場合、温度が高(なくても効率的に
短時間で被覆用衣から水分が乾燥することと、そのかわ
りに揚げ油が適当に吸収される状態になることに気が付
いた。
このような状態は、丁度、高温の揚げ油で衣を揚げた時
の状態と同じクリスビー感をもたらす。ところが、実質
的には温度が高くなっていないので、中身の揚げ種はほ
とんど熱変性していない状態に保つことができる。そこ
で、これを簡便な再加熱処理によって、単に中身にまで
火が通った状態にさえすれば、必ずしも高温で油ちょう
することなく、周囲の被覆用衣はサクサクとしたクリス
ビー感を持ち、しかも油の香味や適度な焦げ風味をもっ
たフライ食品類にすることができると考え、現実にこの
ような商品の開発に成功したものである。
発明者は、更に、このように加熱処理が簡便で、しかも
美味しいフライ食品類の製品を製造する具体的な減圧油
ちょう法は、次のような条件を満足させれば良いことに
気付いた。すなわち、200mmHg以上の減圧雰囲気
下で、油温100〜160℃で油ちょうし、衣かほど良
い色調になるとともに、衣の含有する水分量を10〜3
0%望ましくは20%まで急速に取り除くのである。減
圧の下限値である200mmHg以下では衣の水分蒸発
が緩慢なために、油ちょうに長時間を要し7、目的の水
分量まで除去しても食感はあまり良くないものとなる。
また、上限値については制限されることなく機械的性能
によるものである。つまり大気圧に近付けば、高温にな
らなければ水分の蒸発と油の吸収との入れ替わりが充分
でなくなり、衣の水分含量を10〜30%に減少させる
ことが出来な(なる。また、油ちょう温度を下限値であ
る100℃以下の場合には長時間油ちょうしてもサクサ
クしたクリスビー感に欠け、また上限値である160℃
以上では焦げ等の悪影響が現れる。以上の理由から前記
条件範囲を設定し、目的とする衣の水分含量を10〜3
0%に減少させることが必要なのである。さらにまた、
この下限値である10%以下では衣がかたすぎてサクサ
ク感や風味が悪く、上限値である30%以上では常圧油
ちょう品(対照)と品質的に大差がないものとなる。
実験によって、具体的に望ましい予備油ちょうの実際例
を追及したところ、揚げ種中心部まで完全に加熱する場
合は、減圧雰囲気下200〜700mmHg、i度10
0〜160℃、時間3〜5分間の条件範囲内で油ちょう
するとよい。
また、熱の通りが緩慢な半調理品を揚げ種中心部まで加
熱する必要のある場合、油ちょう初期から高減圧、高温
下の条件では衣表面の水分蒸発のみが進行し揚げ種が加
熱できないまま衣が焦げ、食感や外観を損なうばかりで
な(、風味が著しく低下する。このような素材に対して
は例えば、温度を150℃程度に一定に保ち、初期減圧
200mmHg程度で3〜4分間加熱処理して、揚げ種
に必要な熱を加えた後に減圧700mmHg程度で1〜
2分間程度急速に衣の水分を除去するという2段油ちょ
う法が有効である。
一方、揚げ種が未加熱状態を望む予備油ちょう済食品の
場合には、上記の条件とは逆に、初期減圧、温度を高目
に設定する。例えば減圧500〜700mmHg、温度
140〜160℃、時間3〜4分間の条件で油ちょうす
れば目的とするところの衣の水分含有量が10〜30%
にすることができる。
このように減圧雰囲気での予備油ちょう条件は素材(半
調理品)の種類や大きさ等、その特定に即した条件(減
圧度、温度、時間)を設定することが重要である。
また、予備油ちょう終了後、直ちに減圧状態を破り、常
圧に戻すと衣に吸着した油が多くなるばかりでなく、揚
げ種内部にまで油が浸透するので油ちょう終了後、減圧
下で油層から引上げ数分間、余分な油を切ってから緩や
かに常圧に戻すのが望ましいことも解った。
すなわち、本発明は半調理品を減圧雰囲気下で油ちょう
処理することによって、揚げ種のもつ特性を生かし、衣
の含有する水分を十分取り除いた製品であって、消費者
が簡単に再加熱しただけで、サクサクしたクリスビー感
を有し、それでいて揚げ種の水分は充分保持されていて
旨味、風味、外観、いずれも好ましく且つ、この好まし
い状態が長時間保持しつる予備油ちょう済食品とその製
造法である。
「実施例」 以下、本発明を実施例にて詳細に説明する。
〈実施例1〉 イカ原料を厚さ5mm、巾20mm、長さ30mm、重
量12gのフィレーにバッターミックスとパン粉を付着
させ、全体重量として20g程度のいかフライ半調理品
を作る。この半調理品を減圧雰囲気下100〜700m
mHgの範囲で、その油の温度を140℃、時間5分間
の条件で減圧油ちょう処理し、この予備油ちょう後、同
じ減圧雰囲気下で1分間油切りし、それから常圧下で冷
却し、凍結した。対照区として回生調理品を常圧下で1
75℃とした揚げ油に投入し、3分間の条件で油ちょう
処理し、冷却した後、これを凍結した。
尚、衣の水分について、油ちょう前と、油ちょう後と、
再加熱後の3回にわたって、その変化を調べた。
本実施例の製品について、油ちょう直後と、−25℃冷
蔵庫にて30日間保存後、官能検査を実施した。再加熱
方法はオーブントースタ−(800W)を用い、試験区
、対照区、各々凍結状態のまま7分間加熱した。
官能検査は、油ちょう後と、再加熱直後と、3時間経過
後に、各試験区と対照区とを比較しながら10名のパネ
ラ−によって判定した。
結果は、次表の如くであり、各試験ともNO2〜NO5
のものが対照区に比較して食感、風味、外観いずれも良
好であることがわかった。
〈実施例2〉 鶏骨付手羽肉を30g程度にカットして醤油、みりん、
調味料、水からなる調味液に30分浸漬し、小麦粉、澱
粉を主体としたカラ揚げ粉を付着させ、全体重量40g
程度の鶏カラ揚げの半調理品を作る。この半調理品を減
圧雰囲気下500mmHg、揚げ油温度80〜180℃
で、油ちょう処理時間6分間の条件で減圧油ちょう処理
し、この予備油ちょう処理をした後、同じ減圧下で1分
間油切りし、その後、常圧下で冷却し、凍結した。対照
区として回生調理品を常圧雰囲気下の揚げ油温度175
℃で、3分間という処理条件で油ちょう処理し、冷却し
た後、凍結した。
衣の水分について、油ちょう前と、油ちょう後と、再加
熱後の3回にわたって、その変化を調べている。
本実施例の製品は、油ちょう直後と、−25℃冷蔵庫に
て30日間保存後に再加熱した際と、その3時間経過後
に官能検査を実施した。再加熱方法はオーブントースタ
−(800W)を用い、試験区、対照区、各々凍結状態
のまま7分間加熱した。
官能検査は、油ちょう後、再加熱直後、3時間経過後と
もに、各試験区と対照区とを比較しながら10名のパネ
ラ−によって判定した。
結果は、次表の如くであり、各試験ともNO2〜NO5
のものが対照区に比較して食感、風味、外観いずれも良
好であることがわかった。
〈実施例3〉 サケ原料を厚さ4mm、巾20mm、長さ30mm、重
量10gのフィシーにバッターミックスとパン粉を付着
させ、全体重量として23g程度のサケフライ半調理品
を作る。この半調理品を減圧雰囲気下500mmHg、
油温度140’Cで処理時間1〜6分間の範囲で減圧油
ちょう処理し、この予備油ちょう処理後、同じ減圧下で
1分間油切りした大気圧雰囲気下で冷却後、凍結した。
対照区として、同半調理を常圧下175℃で2分間の条
件で油ちょう処理し、冷却後、凍結した。
尚、衣の水分について、油ちょう前と、油ちょう後と、
再加熱後の3回にわたって、その変化を調べた。
本実施例の製品について、油ちょう直後と、−25℃冷
蔵庫にて30日間保存後、官能検査を実施した。再加熱
方法はオーブントースタ−(800W)を用い、試験区
、対照区、各々凍結状態のまま7分間加熱した。
官能検査は、油ちょう後と、再加熱直後と。
3時間経過後に、各試験区と対照区とを比較しながら1
0名のパネラ−によって判定した。
結果は、次表の如(であり、各試験ともNO2〜NO5
のものが対照区に比較して食感、風味、外観いずれも良
好であることがわかった。
〈官能検査の結果〉 実施例のいずれの製品も、油ちょう直後と、−25℃冷
蔵庫にて30日間保存後、官能検査を実施した。再加熱
方法はオーブントースタ−(800W)を用い、試験区
、対照区、各々凍結状態のまま7分間加熱した。
官能検査は、油ちょう直後と、再加熱直後及び3時間経
過後に各試験区と対照区とを比較しながら10名のパネ
ラ−によって判定した。
結果は、次表の如くであり、各試験ともNO2〜NO5
のものが対照区に比較して良好であることがわかった。
すなわち、減圧度は200mmHg以上、油温度は10
0〜160℃、時間は3〜5分間の条件範囲で処理する
ことによって、衣の水分含有量が10〜30%望ましく
は20%前後の食感、風味、外観いずれも優れた製品を
得たことになる。
「発明の効果」 本願発明は、各種の揚げ種に被覆用衣を付着させた米油
ちょうフライ食品類を減圧雰囲気下で予備油ちょう処理
することにより、簡単な再加熱処理をしただけでも、常
圧雰囲気下で衣揚げした直後のようなサクサクしたクリ
スビー感と、中身の揚げ種の適度な保水性や旨味、食感
、風味、外観をもつ優れた予備油ちょう済食品を簡単に
調整しながら製造できるようにしたものである。
つまり、第1の発明は、各種の揚げ種にバッターミック
スなどの結着材を付け、これを介して被覆用衣を付着し
た各種の米油ちょうフライ食品類を、減圧雰囲気下で予
備油ちょうすることにより、その内部の揚げ種の品質と
含水率を保持しながら、被覆用衣だけは揚げ油を必要な
所定量だけ吸収させた状態にし、更にその衣の水分を1
0〜30%まで減少させることが出来る。つまり減圧雰
囲気下で油ちょう処理することにより、常圧雰囲気下で
は不可能な特殊で微妙な半調理状態すなわち、オーブン
やフライパンやオーブントースタ−等で簡便な再加熱処
理をするだけで、フライ食品類本来の美味しさを造るこ
とができる状態の新しい中間加工処理フライ食品類を簡
単に具現化することができるようになった。
次に、第2の発明は、第1発明における予備油ちょうフ
ライ食品類のより具体的な代表的な製造方法であって、
前記予備油ちょうを200mmHg以上の減圧雰囲気下
、100〜160℃の温度範囲で行うことを特徴とする
予備油ちょうフライ食品類の製造方法である。この発明
は、実験の結果によって確認した、望ましい製造条件を
明確にしたものである。この結果、この新しいスタイル
の予備油ちょうフライ食品類をだれでも簡単に再現でき
るようにしたものである。
更に、第3の発明は、前記第1発明、第2発明により製
造された予備油ちょうフライ食品類そのものである。こ
のように、内部の揚げ種と被覆用衣とを、オーブンやフ
ライパンやオーブントースタ−等の簡便な再加熱処理に
よって、フライ食品類本来の美味しさをもった好ましい
食品に仕上げることのできる新しいスタイルの半加工食
品の商品化を実現したものである。
この新しいスタイルの半加工食品の出現によって、従来
の米油ちょうフライ食品類より加熱処理が簡便で、従来
の油ちょう済フライ食品類のような品質や食味の低下し
たものよりずっと美味しいフライ食品類を具現化するこ
とができた。その結果、従来の「油ちょうするのが面倒
で、油ちょうしなければ美味しくないフライ食品」とは
イメージの異なる、r処理が簡便でしかも美味しいフラ
イ食品」となり、再び需要者の間で大いに喜ばれ普及す
ることが可能なものとなった。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)野菜類、きのこ類、魚介類、畜肉類、調理された
    素材、コロッケ種、などの揚げ種に結着材を介してパン
    粉、クラッカー粉、ブレッター、澱粉、小麦粉などのい
    ずれかを主体とした被覆用衣を付着したフライ類、かつ
    れつ類、コロッケ類などの未油ちょうフライ食品類を、
    減圧雰囲気下で予備油ちようすることにより、内部の揚
    げ種の品質と含水率を保持しながら、被覆用衣は揚げ油
    を必要な所定量だけ吸収させた状態にするとともに、そ
    の衣の水分を10〜30%まで減少させ、必要に応じて
    冷凍にするようにしたことを特徴とする予備油ちようフ
    ライ食品類の製造方法。
  2. (2)第1請求項における予備油ちようフライ食品類の
    製造方法において、前記予備油ちようを200mmHg
    以上の減圧雰囲気下、100〜160℃の温度範囲で行
    うことを特徴とする予備油ちようフライ食品類の製造方
    法。
  3. (3)野菜類、きのこ類、魚介類、畜肉類、コロッケ種
    、などの揚げ種に結着材を介してパン粉、クラッカー粉
    、ブレッター、澱粉、小麦粉などのいずれかを被覆用衣
    として付着したフライ類、かつれつ類、コロッケ類など
    の未油ちょうフライ食品類を、200mmHg以上の減
    圧雰囲気下、100〜160℃の温度範囲で短時間予備
    油ちょうすることにより、内部の揚げ種は加熱による熱
    変化を適度に抑制するとともに、その含水率をできるだ
    け衣被覆時の状態に近く保持し、被覆用衣は適度な油ち
    ようによる熱変化を起こし、揚げ油を必要な所定量だけ
    吸収した状態にするとともに、その水分を10〜30%
    まで減少させた状態にしたことを特徴とする予備油ちよ
    うフライ食品類。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6136358A (en) * 1998-11-24 2000-10-24 Lamb-Weston, Inc. Process for preparing parfried, frozen potato strips

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6136358A (en) * 1998-11-24 2000-10-24 Lamb-Weston, Inc. Process for preparing parfried, frozen potato strips
US6514554B1 (en) 1998-11-24 2003-02-04 Lamb-Weston, Inc. Process for preparing frozen potato or root vegetable strips

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