JPH03291A - 光情報記録媒体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は光記録分野に使用することのできる改善された
光情報記録媒体に関する。

〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕これま
で、光情報記録媒体として基板上に低融点金属または低
融点金属と誘電体とからなる記録層を設けたものなどが
提案されているが、これらは保存性が悪い、分解能が低
い、記録密度が低い、製造条件が難しくコスト高になる
などの欠点を有する。そこで、最近になって記録層とし
て金属薄膜に代えて有機色素薄膜を使用することが提案
されている。この有機色素薄膜は融点、分解温度が低く
、熱伝導率も低いので高感度、高密度化の可能性がある
こと、また膜形成がコーティングにより可能なため量産
性が高く、低コスト化が期待できるなどの利点がある。

従来、前記有機色素薄膜として、シアニン色素やメロシ
アニン色素等のポリメチン化合物の被膜を用いることは
知られている。しかし、このような色素で構成された記
録層は、熱及び光安定性に劣り、保存性に難点がある上
、再生劣化しやすいという欠点がある。

このようなポリメチン色素の熱及び光安定性を改良する
ため、従来、金属錯体クエンチャ−が精力的に研究され
てきた（例えば特開昭６３−１５９４号、同６３−９５
７６号、同６３−３１７９２号、同６３−６７１８７号
、同６３−７８７９４号、同６３−８２７８９号、同６
３−１０２０４７号、同６３−１６５１８号、同６３−
１６５１８２号、同６３−１６８３９３号、同６３−２
０９８９０号、同６３−２０２４９２号、同６３−２９
９９１号、同６３−３０７８５４号公報等）、ところが
、この系統の化合物の最大の欠点は溶解性が低いこと及
びポリメチン色素との相溶性が悪いことである。これは
、生産性が高く、低コスト化が可能な射出成形基板に耐
溶剤性が悪く、極性の強い溶剤が使用できない状況で、
なお−層重要な問題となっている。そこで、この金属錯
体クエンチャ−では溶解性を向上させる試みが種々なさ
れているが、満足な結果が得られているものは、極くわ
ずかである。

一方、溶解性及び相溶性の高いクエンチャ−としては、
アミニウム化合物クエンチャ−があり。

種々の研究がなされている（例えば、特開昭６３−４０
３９０号、同６３−１０７５９０号、同６３−１６８３
９２号、同６３−１８９２９２号、同６３−２２５６４
２号、同６３−２９９９８９号、同６３−２９９９７９
号、同６３−３０９４９７号公報等）。このアミニウム
化合物クエンチャ−は、クエンチャ−本来の機能である
ポリメチン色素の光安定化能については、金属錯体クエ
ンチャ−と同等以上の特性を示す。

ところが、従来のアミニウム化合物クエンチャ−には次
のような問題があった。光ディスクの繰返し再生時にお
ける再生特性には、レーザー光による光劣化モードと、
レーザー光が吸収され熱変換された後の熱劣化モードの
両方の劣化モードが影響を及ぼす、しかし、従来のアミ
ニウム化合物クエンチャ−は熱安定性が悪く、熱劣化モ
ードに難点があり、このため繰返し再生特性が悪い結果
を示していた。すなわち、従来のアミニウム化合物クエ
ンチャ−は光安定性化能は優れているものの、熱安定性
が悪いため、実際の繰返し再生特性の良好なものは得ら
れていないのが実情であった。

本発明は、このような従来技術の問題点を解決するため
になされたもので、溶解性及び相溶性が高く、光及び熱
安定性の優れた化合物をクエンチャ−として記録層中に
含有させ、繰返し再生特性に優れた光情報記録媒体を提
供することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的は、光情報記録媒体における記録層中に下記一
般式（１）で表わされる化合物を含有させることにより
達成される。

一般式（Ｉ）： （上記式中、Ｒ１〜Ｒ，は水素、ハロゲン、水酸基、ニ
トロ基、シアノ基、置換もしくは未置換のアルキル基、
アルコキシ基、アシル基又はアミノ基、＾はハロゲン、
Ｃ几いＳｂＦ６、ＢＦ４、アルキル硫酸等の酸アニオン
を表わし、には１〜４の整数、Ｑ　ｙ”＋’ｔ’＋Ｐ＊
ｑはｏ−５の整数、ＸｒｙｔＺは０〜４の整数である。

） 本発明の光情報記録媒体は、基本的には基板上にポリメ
チン化合物を主成分とする有機色素からなり、かつ前記
一般式（１）で表わされる化合物を含有させた記録層を
設けることにより構成されるが、必要に応じて基板と記
録層との間に下引き層をあるいは記録層の上に保護層を
設けることができる。また、このようにして構成された
一対の記録媒体を記録層を内側にして他の基板と空間を
介して密封したエアーサンドインチ構造にしてもよくあ
るいは保護層を介して接着した密着サンドインチ（貼合
せ）構造にしてもよい。

次に、本発明の光情報記録媒体を構成する材料および各
層の必要特性について具体的に説明する。

（１）基板 基板の必要特性としては基板側より記録再生を行う場合
のみ使用レーザー光に対して透明でなければならず、記
録側から行う場合は透明である必要はない。基板材料と
しては例えばポリエステル。

アクリル樹脂、ポリアミド、ポリカーボネート樹脂、ポ
リオレフィン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポ
リイミドなどのプラスチック、ガラス、セラミックある
いは金属などを用いることができる。

なお、基板の表面にはアドレス信号などのプレフォーマ
ットや案内溝のプレグルーブが形成されていてもよい。

（２）記録層 記録層はレーザー光の照射により何らかの光学的変化を
生じさせその変化により情報を記録できるもので、その
主成分がポリメチン化合物を主成分とする有機色素から
なっており、かつ前記一般式（１）で表わされる化合物
が含有されている。ポリメチン化合物と該化合物は重量
比で３０ニア０〜９９；ｌ、好ましくは６０：４０〜９
５：５の割合で用いられる。該化合物は、記録特性及び
安定性向上のために、２種以上組合せて用いてもよい。

ポリメチン化合物には、ポリメチン色素、シアニン色素
、メロシアン色素、クロコニウム色素、ピリリウム色素
、スクアリリウム色素、アズレン色素等が包含され、そ
の具体例としては、例えば、特開昭５８−１９４５９５
号公報等に記載されているものがある。

本発明の記録媒体における記録層には、記録特性及び安
定性向上のために、必要に応じ、他の染料、例えば、フ
タロシアニン系、テトラヒドロコリン系、ジオキサジン
系、トリフエッチアジン系、フェナンスレン系、アント
ラキノン（インダンスレン）系、キサンチン系、トリフ
ェニルメタン系、トリフェニルアミン系、アズレン系染
料や、金属又は金属化合物、例えば、　Ｉｎ、Ｓｎ、Ｔ
ｅ、Ｂｉ、Ａｌ１．Ｓｅ。

ＴｅＯ□、ＳｎＯ，Ａｇ、Ｃｕ等を混合分散させてもよ
く、また積層してもよい。記録層には、その他、高分子
材料もしくは低分子材料、保存安定剤（金属錯体。

フェノール系化合物）、分散剤、難燃剤、滑剤。

可塑剤等を含有させることができる。記録層の膜厚は１
００人〜１０μｍ、好ましくは２００人〜２μＩである
。

記録層の形成方法としては、蒸着、　ＣＶＤ法、スパッ
ター法の他、溶剤塗工法、例えば、浸漬コーティング、
スプレーコーティング、スピナーコーティング、ブレー
ドコーティング、ローラコーティング、カーテンコーテ
ィング等を用いることができる。

（３）下引き層 下引き層は（ａ）接着性の向上、（ｂ）水又はガスなど
のバリヤー、（Ｃ）記録層の保存安定性の向上及び（ｄ
）反射率の向上、（ｅ）溶剤からの基板の保護、（ｆ）
プレグルーブの形成などを目的として使用される。（ａ
）の目的に対しては高分子材料、例えば、アイオノマー
樹脂、ポリアミド樹脂、ビニル系樹脂、天然樹脂、天然
高分子、シリコーン、液状ゴムなどの種々の高分子物質
及びシランカップリング剤などを用いることができ、（
ｂ）及び（ｃ）の目的に対しては上記高分子材料以外に
無機化合物、例えば、　ＳｉＯ，、ＭｇＦ２．ＳｉＯ，
ＴｉＯ２，ＺｎＯ，ＴｉＮ、ＳｉＮなど、金属または半
金属、例えば、　Ｚｎ、Ｃｕ、Ｓ、Ｎｉ、Ｃｒ、Ｇｅ、
Ｓｅ。

＾ｕ、Ａｇ、ＡＩ２などを用いることができる。また、
（ｄ）の目的に対しては金属、例えば、　ＡＱ、Ａｇ等
や、金属光沢を有する有機薄膜、例えば、メチン染料、
キサンチン系染料等を用いることができ、（ｅ）及び（
ｆ）の目的に対しては、紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂、
熱可塑性樹脂等を用いることができる。

（４）保護層 保護層は、（ａ）記録層をその傷、ホコリ、汚れ等から
保護する、（ｂ）記録層の保存安定性の向上、（ｅ）反
射率の向上等を目的として使用される。これらの目的に
対しては、前記下引き暦に示した材料を用いることがで
きる。

また、本発明においては、前記下引き層又は保護層中に
前記一般式（Ｉ）で表わされる化合物を含有させること
ができる。

本発明においてクエンチャ−として使用する前記一般式
（Ｉ）で表わされる化合物は、従来のトリフェニルアミ
ン化合物が融点１００−１３０℃、分解点１８０〜２３
０℃であるのに比べ、融点１８０〜２５０℃１分解点２
００〜２６０℃と大幅に熱安定性が向上している。

ここで前記一般式（１）で表わされる化合物の具体例を
表−１に示す。

一般式（Ｉ）： 表−１ 〔実施例〕 以下に実施例をあげて本発明をさらに説明するが、本発
明はこれら実施例のみに限定されるものではない。

（実施例１） 厚さ１．２閣のポリメチルメタクリレート（ＰＭＭＡ）
板（直径１３０ｍｍ）上にアクリル系フォトポリマーに
より深さ２０００人、半値幅０．４【、ピッチ１．６．
のらせん状案内溝を設けたものを基板とし、該基板上に
下記色素Ｈ）と前記化合物Ｎａｌとを１００：１５の重
量比で１，２−ジクロルエタン溶液としてスピナー塗布
して厚さ約８００人の記録層を形成し、記録媒体を得た
。

（実施例２） 実施例１において、前記化合物Ｎα１の代わりに前記化
合物＆４を用いた以外は同様にして記録媒体を得た。

（実施例３） 実施例１において、前記化合物Ｎα１の代わりに前記化
合物Ｎ（Ｌｌｌを用いた以外は同様にして記録媒体を得
た。

（実施例４） 実施例１において、上記色素（１）の代わりに前記色素
（ＩＩ）を用いた以外は同様にして記録媒体を得た。

（実施例５） 実施例１の基板と同様の案内溝形状を有するスタンパ−
を用い、射出成形によりポリカーボネート基板を得た。

その上に下記色素（■）及び前記化合物面２を１００：
１５の重量比でメタノール／イソプロピルアルコール／
１，２−ジクロルエタン（重量比７：１：２）に溶解さ
せた後、その溶液をスピナー塗布して厚さ約８００人の
記録層を形成し、記録媒体を得た。

（Ｅｔ、Ｎ＋−ｆ：Ｈ−ＣＨ鱒か（ト（ｐｔ）、）２Ｈ
ＣＱＯ４ｅ（Ｉｎ）（実施例６） 実施例５において、前記化合物Ｎα２の代わりに前記化
合物Ｎα５を用いた以外は同様にして記録媒体を得た。

（実施例７） 実施例５において、前記化合物Ｎα２の代わりに前記化
合物Ｎα１２を用いた以外は同様にして記録媒体を得た
。

（実施例８） 実施例６において、上記色素（１１［）の代わりに下記
色素（ＩＶ）を用いた以外は同様にして記録媒体を得た
。

しｈ３ （比較例１） 実施例１において色素のみの記録層とし、記録媒体を得
た。

（比較例２） 実施例１において、前記化合物Ｎαｌの代わりに下記化
合物（Ａ）を用いた以外は、同様にして記録媒体を得た
。

（比較例３） 実施例５において色素のみの記録層とし、記録媒体を得
た。

（比較例４） 実施例５において、前記化合物Ｎα２の代わりに下記化
合物（Ａ）を用いた以外は同様にして記録媒体を得た。

前記のようにして得た各記録媒体に、波長７９０ｎｕの
半導体レーザー光を基板側より記録周波数１　、２５Ｍ
Ｈｚ、線速２．１ｍ／ｓｅｃで情報を書込み、再生し。

その再生波形のスペクトル解析（スキャニングフィルタ
ー、バンド帽３０Ｋ）ｌｚ）を行い、反射率及びＣ／Ｎ
を測定した。また、この同じ記録媒体にＩＫすのタング
ステン光を２０時間、距＠３０ｃｘから連続照射して再
生劣化加速試験を行った後の反射率及びＣ／Ｎを測定し
た。この場合、反射率は基板側からの平行光により謂定
した。さらに、この同じ記録媒体に読出しレーザーパワ
ー０　、２５ｍＷ、線速２．１ｍ／ｓｅａの再生条件で
繰返し再生試験を行った。この繰返し再生試験では、同
じアドレス部を連続して再生するようにした。

以上の測定結果を次表に示す。

表−２ 〔発明の効果〕 本発明では、記録層中に含有させた前記化合物は溶解性
及びポリメチン色素との相溶性が高いため、射出成形基
板を用いた光情報記録媒体が製造でき、低コスト化が図
れる。また、光安定性及び熱安定性が優れているため、
繰返し再生特性及び保存安定性が向上する。

特許出願人　株式会社　リ　　コ　− 代理人弁理士　池浦敏明（ほか１名）

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）基板上に直接又は下引き層を介してポリメチン化
   合物を主成分とする有機色素を含む記録層を設け、さら
   にその上に必要に応じて保護層を設けてなる光情報記録
   媒体において、前記記録層中に、下記一般式（ I ）で
   表わされる化合物を含有させたことを特徴とする光情報
   記録媒体。 一般式（ I ）： ▲数式、化学式、表等があります▼ （上記式中、Ｒ＿１〜Ｒ＿９は水素、ハロゲン、水酸基
   、ニトロ基、シアノ基、置換もしくは未置換のアルキル
   基、アルコキシ基、アシル基又はアミノ基、Ａはハロゲ
   ン、ＣｌＯ＿４、ＳｂＦ＿６、ＢＦ＿４、アルキル硫酸
   等の酸アニオンを表わし、ｋは１〜４の整数、ｌ、ｍ、
   ｎ、ｏ、ｐ、ｑは０〜５の整数、ｘ、ｙ、ｚは０〜４の
   整数である。）