JPH0329001B2 - - Google Patents
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- JPH0329001B2 JPH0329001B2 JP61002250A JP225086A JPH0329001B2 JP H0329001 B2 JPH0329001 B2 JP H0329001B2 JP 61002250 A JP61002250 A JP 61002250A JP 225086 A JP225086 A JP 225086A JP H0329001 B2 JPH0329001 B2 JP H0329001B2
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Landscapes
- Ceramic Products (AREA)
- Carbon And Carbon Compounds (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野
本発明は、原子炉用黒鉛材、放電加工用電極
材、機械用軸受材、治具材などに利用される等方
性高密度炭素材の製造方法に関するものである。
材、機械用軸受材、治具材などに利用される等方
性高密度炭素材の製造方法に関するものである。
本発明の製造法によつて得られる等方性高密度
炭素材は、電気抵抗が低く、切削加工が容易で、
不純物が少なく、微細組織であるなどの多くの利
点を備えている。
炭素材は、電気抵抗が低く、切削加工が容易で、
不純物が少なく、微細組織であるなどの多くの利
点を備えている。
従来の技術
等方性高密度炭素材の製造方法は、従来、石炭
系、石油系のアモルフアスコークスあるいは黒鉛
粉を粒径10μm程度に粉砕したものを骨材とし、
これにバインダーピツチなどのバインダーを添加
し、混練、再粉砕した後、成型、焼成し、さらに
必要に応じて含浸、再焼成を行ない、その後高温
で炭化もしくは黒鉛化する方法が一般的である
(特開昭51−50314号、特開昭52−108412号)。
系、石油系のアモルフアスコークスあるいは黒鉛
粉を粒径10μm程度に粉砕したものを骨材とし、
これにバインダーピツチなどのバインダーを添加
し、混練、再粉砕した後、成型、焼成し、さらに
必要に応じて含浸、再焼成を行ない、その後高温
で炭化もしくは黒鉛化する方法が一般的である
(特開昭51−50314号、特開昭52−108412号)。
この様に製造された炭素材を組織の大きさは、
原料となる骨材の粒度によつて決まる。したがつ
てこの方法を用いて微細組織の炭素材又は黒鉛材
を得るためには、骨材の粉砕粒度を小さくする必
要があり、骨材に微細組織のコークスを用いる方
法が考えられている。石炭系や石油系のピツチ
は、そのまま炭化しても微細組織のコークスとは
ならない為に、種々の方法により組織の微細化が
行なわれている。
原料となる骨材の粒度によつて決まる。したがつ
てこの方法を用いて微細組織の炭素材又は黒鉛材
を得るためには、骨材の粉砕粒度を小さくする必
要があり、骨材に微細組織のコークスを用いる方
法が考えられている。石炭系や石油系のピツチ
は、そのまま炭化しても微細組織のコークスとは
ならない為に、種々の方法により組織の微細化が
行なわれている。
例えば、ピツチにNi、Co、Moなどの金属ま
たはその酸化物を添加して加熱する方法(特開昭
54−92590号)、ピツチを空気酸化する方法(特
開昭49−193号)などがあるが、の方法では、
得られたコークス中に金属が残存し、焼成による
炭化もしくは黒鉛化時に飛散するので、環境上好
ましくない。の方法では、高温度で長時間空気
吹込みを行なうと、部分的な燃焼が起こり、これ
を原料として炭素材を製造した場合、組織にむら
が出来るなどの問題がある。
たはその酸化物を添加して加熱する方法(特開昭
54−92590号)、ピツチを空気酸化する方法(特
開昭49−193号)などがあるが、の方法では、
得られたコークス中に金属が残存し、焼成による
炭化もしくは黒鉛化時に飛散するので、環境上好
ましくない。の方法では、高温度で長時間空気
吹込みを行なうと、部分的な燃焼が起こり、これ
を原料として炭素材を製造した場合、組織にむら
が出来るなどの問題がある。
一方、バインダーを用いないで等方性炭素材を
製造する方法も知られている。その一例がピツチ
の熱処理時に析出してくるメソフエース球晶を抽
出して用いるメソカーボンマイクロビーズ法(特
公昭50−39633号、特公昭60−25364号)である
が、この方法ではピツチを加熱し過ぎると球晶が
合体成長し、使用不可能となる。したがつて球晶
の発生温度以上、合体成長する温度以下で熱処理
せねばならず、困難な温度制御を必要とするばか
りでなく、一度だけの抽出では球晶は約20%の収
率しかなく、抽出後の残ピツチを再加熱し球晶を
発生させ、抽出するという操作をくり返し行なう
事で収率を上げるために、工程数が多くなりコス
トがかかる。
製造する方法も知られている。その一例がピツチ
の熱処理時に析出してくるメソフエース球晶を抽
出して用いるメソカーボンマイクロビーズ法(特
公昭50−39633号、特公昭60−25364号)である
が、この方法ではピツチを加熱し過ぎると球晶が
合体成長し、使用不可能となる。したがつて球晶
の発生温度以上、合体成長する温度以下で熱処理
せねばならず、困難な温度制御を必要とするばか
りでなく、一度だけの抽出では球晶は約20%の収
率しかなく、抽出後の残ピツチを再加熱し球晶を
発生させ、抽出するという操作をくり返し行なう
事で収率を上げるために、工程数が多くなりコス
トがかかる。
発明が解決しようとする問題点
本発明は、簡易かつ安価な方法で、不純物の少
ない、均一な微細組織よりなる等方性高密度炭素
材の製造法を提供するものである。すなわち、本
発明の目的は、製品の製造段階で焼成して炭化も
しくは黒鉛化する際に、有毒な元素を外部に放散
することなけ、製品中の組織にむらのない、均質
な微細組織よりなる等方性高密度炭素材を簡易な
方法で安価に製造することにある。
ない、均一な微細組織よりなる等方性高密度炭素
材の製造法を提供するものである。すなわち、本
発明の目的は、製品の製造段階で焼成して炭化も
しくは黒鉛化する際に、有毒な元素を外部に放散
することなけ、製品中の組織にむらのない、均質
な微細組織よりなる等方性高密度炭素材を簡易な
方法で安価に製造することにある。
本発明の方法によつて製造された等方性高密度
炭素材は、黒鉛化性が高く、電気抵抗が低く、切
削性が良いことから各種用途に用いることができ
る。
炭素材は、黒鉛化性が高く、電気抵抗が低く、切
削性が良いことから各種用途に用いることができ
る。
問題点を解決するための手段
本発明は、石炭系、及び/又は石油系のピツチ
を原料として、等方性高密度炭素材を製造するに
あたり、キノリン不溶分を実質的に含まないピツ
チ100重量部に対して、平均粒径が5μm以下の易
黒鉛化性炭素微粉を10〜70重量部を添加した後、
炭化してコークスとに、該コークス粉を粉砕後バ
インダーを用いるか用いることなく成型し、常法
により焼成して、炭化もしくは黒鉛化することを
特徴とするものである。
を原料として、等方性高密度炭素材を製造するに
あたり、キノリン不溶分を実質的に含まないピツ
チ100重量部に対して、平均粒径が5μm以下の易
黒鉛化性炭素微粉を10〜70重量部を添加した後、
炭化してコークスとに、該コークス粉を粉砕後バ
インダーを用いるか用いることなく成型し、常法
により焼成して、炭化もしくは黒鉛化することを
特徴とするものである。
原料ピツチと易黒鉛化性炭素微粉の混合物をコ
ークス化する際の条件と、バインダーの使用の有
無により、最終の炭素材製品を得るためには以下
のいずれかの方法を採用することができる。
ークス化する際の条件と、バインダーの使用の有
無により、最終の炭素材製品を得るためには以下
のいずれかの方法を採用することができる。
ピツチと易黒鉛化性炭素微粉の混合物を、
760mmHg程度の常圧以下の圧力、550℃未満の
温度で熱処理を行ない、ピツチ成分を含むコー
クスを製造し、次いで該コークスを粉砕し、バ
インダーを用いることなく成型した後、常法に
より焼成して炭化もしくは黒鉛化する。
760mmHg程度の常圧以下の圧力、550℃未満の
温度で熱処理を行ない、ピツチ成分を含むコー
クスを製造し、次いで該コークスを粉砕し、バ
インダーを用いることなく成型した後、常法に
より焼成して炭化もしくは黒鉛化する。
ピツチと易黒鉛化性炭素微粉の混合物を、常
圧下に550℃以上で炭化してピツチ成分をほと
んど含まないコークスを製造し、次いで該コー
クスを粉砕し、バインダーを添加して混捏し、
この混捏物を再粉砕後成型し、常法により焼成
して炭化もしくは黒鉛化する。
圧下に550℃以上で炭化してピツチ成分をほと
んど含まないコークスを製造し、次いで該コー
クスを粉砕し、バインダーを添加して混捏し、
この混捏物を再粉砕後成型し、常法により焼成
して炭化もしくは黒鉛化する。
本発明は前述のような方法により、均質な微細
組織よりなる等方性高密度炭素材を製造すること
ができる。
組織よりなる等方性高密度炭素材を製造すること
ができる。
作 用
以下に本発明について詳細に説明する。
石油系あるいは石炭系のピツチは、普通数パー
セントのキノリン不溶分を含んでいる。このキノ
リン不溶分はピツチ中の遊離炭素や灰分よりなる
ため、ピツチからキノリン不溶分を除去したもの
は、灰分を殆んど含まないものとなる。
セントのキノリン不溶分を含んでいる。このキノ
リン不溶分はピツチ中の遊離炭素や灰分よりなる
ため、ピツチからキノリン不溶分を除去したもの
は、灰分を殆んど含まないものとなる。
そのため、本発明ではキノリン不溶分を実質的
に含まないピツチを原料とすることにより不純物
の少ない炭素材を得ることが出来る。
に含まないピツチを原料とすることにより不純物
の少ない炭素材を得ることが出来る。
しかしながら、キノリン不溶分を含まないピツ
チであつても、これをそのまま炭化すると、異方
性の強いコークスが得られ、等方性の炭素材用の
原料として不適当である。ところが、このキノリ
ン不溶分を含まない原料ピツチ100重量部に対し
て、平均粒径が5μm以下の易黒鉛化性炭素微粉
を10〜70重量部添加し、炭化することで、組織の
構造単位が数ミクロン以下の微細組織のコークス
を得ることが出来ることを見い出して本発明を完
成したものである。
チであつても、これをそのまま炭化すると、異方
性の強いコークスが得られ、等方性の炭素材用の
原料として不適当である。ところが、このキノリ
ン不溶分を含まない原料ピツチ100重量部に対し
て、平均粒径が5μm以下の易黒鉛化性炭素微粉
を10〜70重量部添加し、炭化することで、組織の
構造単位が数ミクロン以下の微細組織のコークス
を得ることが出来ることを見い出して本発明を完
成したものである。
本発明で用いる易黒鉛化性炭素粉とは、還元雰
囲気中で2600℃まで加熱した時に、黒鉛結晶構造
を有する炭素のことであり、天然黒鉛や人造黒鉛
の様にすでに黒鉛結晶構造を有しているものの他
に、ニードルコークスやニードルコークスのグリ
ーンコークスがあり、これらは熱処理によつて黒
鉛化が行なわれるものである。
囲気中で2600℃まで加熱した時に、黒鉛結晶構造
を有する炭素のことであり、天然黒鉛や人造黒鉛
の様にすでに黒鉛結晶構造を有しているものの他
に、ニードルコークスやニードルコークスのグリ
ーンコークスがあり、これらは熱処理によつて黒
鉛化が行なわれるものである。
微細組織を有する骨材となるコークスを得るた
めには、原料ピツチに、アモルフアス炭素やガラ
ス状炭素の微粉、さらに、カーボンブラツクとい
つた難黒鉛化性炭素微粉を添加した後、炭化する
ことによつても得ることができるが、これらを原
料として炭素材を製造した場合、硬質で電気抵抗
の高い炭素材が得られる為に、本発明で目的とす
る黒鉛化性が高く、電気抵抗が低く、切削性の良
い炭素材の製造には不適当である。
めには、原料ピツチに、アモルフアス炭素やガラ
ス状炭素の微粉、さらに、カーボンブラツクとい
つた難黒鉛化性炭素微粉を添加した後、炭化する
ことによつても得ることができるが、これらを原
料として炭素材を製造した場合、硬質で電気抵抗
の高い炭素材が得られる為に、本発明で目的とす
る黒鉛化性が高く、電気抵抗が低く、切削性の良
い炭素材の製造には不適当である。
原料ピツチ100重量部に対して易黒鉛化性炭素
微粉の添加量が10重量部未満では、微細組織が得
られないか、もしくは、微細組織と異方性組織と
が混在する組織とる。また70重量部をこえると、
混合物の粘度が高くなり混練が困難となる。
微粉の添加量が10重量部未満では、微細組織が得
られないか、もしくは、微細組織と異方性組織と
が混在する組織とる。また70重量部をこえると、
混合物の粘度が高くなり混練が困難となる。
易黒鉛化性炭素微粉の平均粒径が5μmをこえ
るものを用いると、70重量部加えても微細組織は
得られない。したがつて上述の様な粒子サイズの
易黒鉛化性炭素微粉を、上述の様な配合比で混合
する場合に、望ましい微細組織が得られる。
るものを用いると、70重量部加えても微細組織は
得られない。したがつて上述の様な粒子サイズの
易黒鉛化性炭素微粉を、上述の様な配合比で混合
する場合に、望ましい微細組織が得られる。
原料ピツチと易黒鉛化性炭素微粉とを混合する
際には、用いたピツチの軟化点以上の温度で、ニ
ーダーを用いて混練し、ピツチ中に微粉を均一に
分散させることがよい。しかしながら、この混練
物をそのまま粉砕し成型すると、揮発分が多すぎ
る為に、焼成段階で発泡変形して所定の形状が保
てない。そこで、以下のいずれかの方法により炭
素材製品を製造する。
際には、用いたピツチの軟化点以上の温度で、ニ
ーダーを用いて混練し、ピツチ中に微粉を均一に
分散させることがよい。しかしながら、この混練
物をそのまま粉砕し成型すると、揮発分が多すぎ
る為に、焼成段階で発泡変形して所定の形状が保
てない。そこで、以下のいずれかの方法により炭
素材製品を製造する。
混練物を常圧以下の圧力で、550℃未満の温
度で加熱し、揮発分を適当に調整した後、振動
ミル、振動ボールミルなどの摩砕が起こる粉砕
機で、100メツシユ以下の適当な粒度に粉砕し、
加圧成型後、コークス粉中に埋め込み、窒素雰
囲気中で1100℃まで昇温させ焼成した後、タン
マン炉に入れ2600℃まで加熱して黒鉛化させる
ことにより製品を得る。
度で加熱し、揮発分を適当に調整した後、振動
ミル、振動ボールミルなどの摩砕が起こる粉砕
機で、100メツシユ以下の適当な粒度に粉砕し、
加圧成型後、コークス粉中に埋め込み、窒素雰
囲気中で1100℃まで昇温させ焼成した後、タン
マン炉に入れ2600℃まで加熱して黒鉛化させる
ことにより製品を得る。
常圧で550℃以上の温度に加熱して炭化物を
得た後、10μm程度に粉砕し、粉砕物100重量
部に対し、60〜120重量部のバインダーピツチ
を加えて成型後、と同じ条件で焼成して、炭
化もしくは黒鉛化を行なうことにより製品を得
る。熱処理温度が550℃をこえた場合に、バイ
ンダーピツチを加えて成型、焼成を行なう理由
は、この温度をこえて加熱することにより得ら
れた炭化物の組成がキノリン不溶分98重量部パ
ーセント以上で、コークス化が進みすぎてお
り、バインダーとなるキノリン可溶分(ピツチ
成分)が殆んど残つていないため、粒子同志が
強固に結合し得ないからである。
得た後、10μm程度に粉砕し、粉砕物100重量
部に対し、60〜120重量部のバインダーピツチ
を加えて成型後、と同じ条件で焼成して、炭
化もしくは黒鉛化を行なうことにより製品を得
る。熱処理温度が550℃をこえた場合に、バイ
ンダーピツチを加えて成型、焼成を行なう理由
は、この温度をこえて加熱することにより得ら
れた炭化物の組成がキノリン不溶分98重量部パ
ーセント以上で、コークス化が進みすぎてお
り、バインダーとなるキノリン可溶分(ピツチ
成分)が殆んど残つていないため、粒子同志が
強固に結合し得ないからである。
上述の製造法により得られた炭素材は、均質な
微細構造より成るもので、高密度を有し、切削加
工性に優れた、等法性黒鉛材であるとともに、製
造段階における焼成、黒鉛化時に有害な元素を外
部に放散しないなどの環境上の利点も具えてい
る。
微細構造より成るもので、高密度を有し、切削加
工性に優れた、等法性黒鉛材であるとともに、製
造段階における焼成、黒鉛化時に有害な元素を外
部に放散しないなどの環境上の利点も具えてい
る。
実施例 1
軟化点が85℃のキノリン不溶分を含まないコー
ルタール系ピツチを粉砕したもの100重量部に対
して、平均粒径が1μmの天然黒鉛微粉を25重量
部加え、100℃で1時間、高トルク密閉型二軸混
練ニーダーにて混練した。この際のニーダーの回
転速度は300回転/分であつた。
ルタール系ピツチを粉砕したもの100重量部に対
して、平均粒径が1μmの天然黒鉛微粉を25重量
部加え、100℃で1時間、高トルク密閉型二軸混
練ニーダーにて混練した。この際のニーダーの回
転速度は300回転/分であつた。
得られた試料50gを30mmφ、300mmLのパイレ
ツクス製の管に入れ、常圧下0.5/minの割合
でN2ガスを流しつつ、150℃/hrの昇温速度で
490℃まで加熱した後、30分間保持し、保持後す
ぐに空気中で放冷した。得られた生成物を振動ミ
ルにて100メツシユ以下に粉砕したものを、30mm
φの円筒形の金型に入れ、50Kgf/cm2の圧力で仮
成型した後、ラバープレスにて2ton/cm2の圧力で
成型した。
ツクス製の管に入れ、常圧下0.5/minの割合
でN2ガスを流しつつ、150℃/hrの昇温速度で
490℃まで加熱した後、30分間保持し、保持後す
ぐに空気中で放冷した。得られた生成物を振動ミ
ルにて100メツシユ以下に粉砕したものを、30mm
φの円筒形の金型に入れ、50Kgf/cm2の圧力で仮
成型した後、ラバープレスにて2ton/cm2の圧力で
成型した。
これをコークス粉中に入れ窒素雰囲気中で0.05
℃/minで800℃まで、その後1100℃まで0.15
℃/minで昇温し、焼成した。その後タンマン炉
にて10℃/minで2600℃まで昇温させ1時間保持
して黒鉛化を行なつた。黒鉛化品の嵩密度は1.86
g/cm3で、曲げ強度は820Kgf/cm2、シヨアー硬
度85、電気比抵抗2400μΩcmであつた。
℃/minで800℃まで、その後1100℃まで0.15
℃/minで昇温し、焼成した。その後タンマン炉
にて10℃/minで2600℃まで昇温させ1時間保持
して黒鉛化を行なつた。黒鉛化品の嵩密度は1.86
g/cm3で、曲げ強度は820Kgf/cm2、シヨアー硬
度85、電気比抵抗2400μΩcmであつた。
実施例 2
硬化点が85℃のキノリン不溶分を含まないコー
ルタール系ピツチを粉砕したもの100重量部に対
して、平均粒径が1μmの天然黒鉛微粉を25重量
部加え、100℃で1時間、高トルク密閉型二軸混
練ニーダーにて混練した。
ルタール系ピツチを粉砕したもの100重量部に対
して、平均粒径が1μmの天然黒鉛微粉を25重量
部加え、100℃で1時間、高トルク密閉型二軸混
練ニーダーにて混練した。
得られた試料50gを300mmφ、300mmLのパイレ
ツクス製の管に入れ、常圧下0.5/minの割合
でN2ガスを流しつつ、150℃/hrの昇温速度で
560℃まで加熱した後1時間保持し、保持後すぐ
に空気中で放冷した。
ツクス製の管に入れ、常圧下0.5/minの割合
でN2ガスを流しつつ、150℃/hrの昇温速度で
560℃まで加熱した後1時間保持し、保持後すぐ
に空気中で放冷した。
得られた生成物をボールミルにて平均粒径11μ
mに粉砕し、粉砕物100重量部に対してバインダ
ーピツチを60重量部加え、240℃でニーダーを用
いて混捏し、混捏物をボールミルにて再粉砕し、
平均粒径が10μmの粉砕物を得た。その後実施例
1と同じ条件で成型、焼成、黒鉛化を行つた。黒
鉛化品の密度は1.83g/cm3、曲げ強度810Kgf/
cm2、シヨアー硬度80、電気比抵抗2200μΩcmであ
つた。
mに粉砕し、粉砕物100重量部に対してバインダ
ーピツチを60重量部加え、240℃でニーダーを用
いて混捏し、混捏物をボールミルにて再粉砕し、
平均粒径が10μmの粉砕物を得た。その後実施例
1と同じ条件で成型、焼成、黒鉛化を行つた。黒
鉛化品の密度は1.83g/cm3、曲げ強度810Kgf/
cm2、シヨアー硬度80、電気比抵抗2200μΩcmであ
つた。
比較例 1
軟化点が85℃のキノリン不溶分を含まないコー
ルタール系ピツチを粉砕したもの100重量部に対
して、カーボンブラツク(FEF)を25重量部加
え、100℃で1時間、高トルク密閉型二軸混練ニ
ーダーにて混練した。ニーダーの回転速度は30回
転/分であつた。
ルタール系ピツチを粉砕したもの100重量部に対
して、カーボンブラツク(FEF)を25重量部加
え、100℃で1時間、高トルク密閉型二軸混練ニ
ーダーにて混練した。ニーダーの回転速度は30回
転/分であつた。
得られた試料50gを、300mmφ、300mmLのパイ
レツクス製の管に入れ、2mmHgの減圧下で、150
℃/hrの昇温速度で、室温から480℃まで加熱し
た後、すぐに空気中で放冷した。
レツクス製の管に入れ、2mmHgの減圧下で、150
℃/hrの昇温速度で、室温から480℃まで加熱し
た後、すぐに空気中で放冷した。
実施例1と同じ条件で粉砕、成型、焼成、黒鉛
化を行つた。黒鉛化品の密度は1.82g/cm3で、曲
げ強度900Kgf/cm2、シヨアー硬度98、電気比抵
抗は4600μΩcmであつた。実施例と比較例を比べ
ればわかる様に、原料ピツチに天然黒鉛の様な黒
鉛質の微粉を入れて製造した黒鉛材はカーボンブ
ラツクの様な難黒鉛化質の物質を入れて製造した
黒鉛材よりも、電気比抵抗が約半分も低い。
化を行つた。黒鉛化品の密度は1.82g/cm3で、曲
げ強度900Kgf/cm2、シヨアー硬度98、電気比抵
抗は4600μΩcmであつた。実施例と比較例を比べ
ればわかる様に、原料ピツチに天然黒鉛の様な黒
鉛質の微粉を入れて製造した黒鉛材はカーボンブ
ラツクの様な難黒鉛化質の物質を入れて製造した
黒鉛材よりも、電気比抵抗が約半分も低い。
製品の硬度が低い程、切削加工性が良いが、シ
ヨアー硬度の値からわかる様に、天然黒鉛を加え
て製造した製品の硬度は、カーボンブラツクを加
えて製造した製品の硬度より低く、切削加工性に
優れていることがわかる。
ヨアー硬度の値からわかる様に、天然黒鉛を加え
て製造した製品の硬度は、カーボンブラツクを加
えて製造した製品の硬度より低く、切削加工性に
優れていることがわかる。
発明の効果
本発明によると、原料ピツチに易黒鉛化性炭素
微粉を加えるといつた簡単な操作で黒鉛材製造工
程における焼成、黒鉛化時に、有害な元素を外部
に放散することなく製品を得ることが出来る。更
に得られた製品は均一な微細組織より成る、電気
抵抗が低く、切削加工しやすく、不純物が少ない
等の多くの優れた点を具えた等方性高密度黒鉛材
である為に、各種用途の黒鉛材に適用できる。
微粉を加えるといつた簡単な操作で黒鉛材製造工
程における焼成、黒鉛化時に、有害な元素を外部
に放散することなく製品を得ることが出来る。更
に得られた製品は均一な微細組織より成る、電気
抵抗が低く、切削加工しやすく、不純物が少ない
等の多くの優れた点を具えた等方性高密度黒鉛材
である為に、各種用途の黒鉛材に適用できる。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 キノリン不溶分を実質的に含まないピツチ
100重量部に対して、平均粒径が5μm以下の易黒
鉛化性炭素微粉を10〜70重量部添加した後、炭化
してコークスとし、該コークスを粉砕後バインダ
ーを用いるか用いることなく成型し、常法により
焼成して炭化もしくは黒鉛化することを特徴とす
る等方性高密度炭素材の製造方法。 2 ピツチと易黒鉛化性炭素微粉の混合物を、常
圧以下の圧力、550℃未満の温度で炭化してコー
クスとし、該コークスを粉砕後バインダーを用い
ることなく成型し、焼成して炭化もしくは黒鉛化
する特許請求の範囲第1項記載の製造方法。 3 ピツチと易黒鉛化性炭素微粉の混合物を、常
圧、550℃以上の温度で炭化してコークスとし、
該コークスを粉砕後バインダーを用いて成型し、
焼成して炭化もしくは黒鉛化する特許請求の範囲
第1項記載の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61002250A JPS62162613A (ja) | 1986-01-10 | 1986-01-10 | 等方性高密度炭素材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61002250A JPS62162613A (ja) | 1986-01-10 | 1986-01-10 | 等方性高密度炭素材の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62162613A JPS62162613A (ja) | 1987-07-18 |
JPH0329001B2 true JPH0329001B2 (ja) | 1991-04-22 |
Family
ID=11524111
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61002250A Granted JPS62162613A (ja) | 1986-01-10 | 1986-01-10 | 等方性高密度炭素材の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS62162613A (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0269308A (ja) * | 1988-09-02 | 1990-03-08 | Nippon Steel Corp | 生ピッチコークス及び等方性高密度炭素材料の製造方法 |
JPH07118066A (ja) * | 1993-10-22 | 1995-05-09 | Tokai Carbon Co Ltd | 高強度等方性黒鉛材の製造方法 |
-
1986
- 1986-01-10 JP JP61002250A patent/JPS62162613A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62162613A (ja) | 1987-07-18 |
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