JPH03289625A - 空間光変調素子 - Google Patents

空間光変調素子

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JPH03289625A
JPH03289625A JP26261990A JP26261990A JPH03289625A JP H03289625 A JPH03289625 A JP H03289625A JP 26261990 A JP26261990 A JP 26261990A JP 26261990 A JP26261990 A JP 26261990A JP H03289625 A JPH03289625 A JP H03289625A
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electrode
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Masanobu Shigeta
正信 茂田
Nozomi Okochi
大河内 望
Shigeo Shimizu
滋雄 清水
Hiromitsu Takenaka
博満 竹中
Toshio Konno
昆野 俊男
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野コ 本発明は、光演算素子やビデオプロジェクタ等に用いら
れる空間光変調素子にかかるものであり、特にそのコン
トラストの改良に関するものである。
[従来の技術] 空間光変調素子は、インコヒーレント・コヒーレント光
変換、または、その逆の変換が可能で、データの並列処
理や画像の直接演算処理などに対する応用が考えられて
いる。また、光の強度増幅を行なうようにすれば、ビデ
オプロジェクタなどの表示システムに応用することがで
きる。
このような空間光変調素子としては、例えば、Appl
、 Phys、 Lett、、Vol 22. No、
3.I February1973、P90〜92、第
50回応用物理学会学術講演会予稿集(1989) 、
28P−ZD−5〜7、特M平2−93519号公報に
開示されたものなど種々のものが知られている。
第12図には、かかる空間光変調素子の一例が示されて
いる。同図において、光変調体10の書き込み光入射側
には、誘電体ミラー12.不導体の遮光膜14が各々順
に積層して形成されている。
そして、この遮光膜14の更に書き込み光入射側には、
光導電体16が積層されており、更にその外側には、透
明電極18.ガラス基板20が各々積層されている。
他方、光変調体10の読み出し光入射側には、透明電極
22.ガラス基板24が各々積層されている。そして、
透明電極18.22間には、適宜の駆動用電源26が接
続されている。
これらのうち、光変調体10としては、液晶。
あるいは高分子中に液晶分子が散乱保持された高分子液
晶複合膜が用いられる。誘電体ミラー12としては、T
iO2とS i 02との積層膜や、SiとSiO2と
の積層膜が用いられる。また、遮光膜上4としては、S
i、Ge、Bなどが使用されている。
更に、光導電体16としては、例えば、 a −3i:
H(水素化アモルファスシリコン)ta−8iC:H(
水素化アモルファスシリコンカーバイド)、a−8iG
e :H(水素化アモルファスシリコンゲルマニウム)
、BSO(Bi12SiO20)結晶材、CdSが用い
られる。これらのうち、a−8i :H,a−8iC:
H,a−8iGe :Hは、例えばプラズマCVD法に
よって製膜され、CdSは蒸着法などで製膜される。ま
た、透明電極18.22としては、IT○やSn○2が
用いられている。
以上のような空間光変調素子の概略の作用を説明すると
、所望される情報を含んだ書き込み光は、矢印F1で示
すように素子の光導電体16に入射する。光導電体16
では、書き込み光の強度に応じて電子・ホール対が生成
され、更にそれらが分離されて書き込み光の強度分布に
対応する電荷像が形成される。
他方、光変調体10には、矢印F2で示すように読み出
し光が入射する。ところが、この光変調体10には、光
導電体16に形成された電荷像による電界が影響してお
り、この電界の程度、別言すれば書き込み光の強度に対
応した光変調が行なわれることとなる。光変調体10に
よって変調を受けた読み出し光は、誘電体ミラー12に
よって反射され、矢印F3で示すように出力される。
なお、遮光膜14は、誘電体ミラー12を突き抜けた読
み出し光が光導電体16に達して電荷像を乱し、読み出
し画像のコントラストの低下が起こらないようにするた
めのものである。
[発明が解決しようとする課題] ところで、空間光変調素子の性能としては、解像度やレ
スポンスの他に、光の利用効率やコントラスト比が重要
である。特に、コントラスト比は。
素子の性能を左右する要素であり、光変調体10の特性
によるところが大きい。コントラスト比を単純に画像の
「明」の部分と「暗」の部分の明るさの比であるとする
と、明の部分をできるかぎり明るく暗の部分をできるか
ぎり暗くすれば、コントラスト比は改善されることとな
る。光変調体lOの特性が良好な場合には、特に暗の部
分における光強度がコントラスト比に大きな影響を与え
る。
前記光変調体10としてTN型の液晶変調材を用いた光
変調素子においては、読み出し光は偏光光であり、同じ
偏光角度を持つ表面反射光は偏光子によってカットされ
る。従って、光の利用効率は若干落ちるものの、コント
ラスト比にはほとんど影響しない。
しかし、光変調体10として高分子液晶複合体のような
散乱タイプの変調材を用いた場合には、読み出し光の表
面反射の影響が大きくなり、高いコントラスト比が得ら
れなくなる。
詳述すると、光変調素子の表面側反射としては、第工3
図に示すように、ガラス基板24の表面での反射(矢印
F4)、ガラス基板24と透明電極22との界面におけ
る屈折率差による反射(矢印F5)、及び透明電極22
と光変調体10との界面における屈折率差による反射(
矢印F6)が主なものである。これらのうち、ガラス基
板24の表面による矢印F4の反射は、一般に4%程度
であり、反射防止膜を施すことによって0.5%以下に
抑えることが可能である。
しかし、透明電極22の両界面における反射については
、透明電極22の屈折率が「2」程度と大きいため、反
射率はかなり大きくなる可能性がある。例えば、入射光
に対し、誘電体ミラー12で反射される光を最大で10
0%、最小で工%とすることができる散乱型の液晶変調
材を用いて空間光変調素子を構成したとする。矢印F4
.F5゜F6で示す表面側反射が全くないと仮定すると
、コントラスト比は最大で100:1となる。しかし、
もし5%の表面側反射が存在したとすると、画像の暗の
部分における光強度が最低でも工%+5%で6%に上昇
する。このため、コントラスト比は、 100:6=16.7:1 となる。
ここで、ガラス基板24表面の反射防止を行なうと、表
面反射を3.5−%程度減少させることが可能となる。
この場合のコントラスト比は、画像の暗の部分における
光強度が1%+(5−3,5)%=2.5%となるので
、 100:2.5=40:1 に改善される。しかしながら、光変調素子の画像表示へ
の応用を考えた場合、この2倍以上のコントラスト比が
必要であり、表面側反射を更に減少させる必要がある。
このような光の反射による影響は、空間光変調素子の書
込み側においても生ずる。すなわち、書込み側の透明電
極18の膜厚によっては、書込み光に対する光反射率が
大きくなり、画像のコントラスト比が低下したり、フレ
アが発生して解像度が低下するなどの不都合がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたもので、光変調素
子における読出し光や書き込み光に対する不要な反射を
低減して画像のコントラスト比や解像度の改善を図るこ
とができる空間光変調素子を提供することを、その目的
とするものである。
[課題を解決するための手段] 本発明の一つは、光導電手段、光変調手段、駆動用の電
極手段を各々有し、書込み光を前記光導電手段に入射し
て情報の書込みを行なうとともに、読出し光を光変調手
段に入射して情報の読出しを行なう空間光変調素子にお
いて、前記電極手段の少なくとも一つを、その電極手段
に入射する光の波長を考慮した膜厚としたことを特徴と
するものである。
他の発明は、光導電手段、光変調手段2g@動用の電極
手段を各々有し、書込み光を前記光導電手段に入射して
情報の書込みを行なうとともに、読出し光を光変調手段
に入射して情報の読出しを行なう空間光変調素子におい
て、前記電極手段の少なくとも一つと隣接層との界面に
、それらの層の屈折率を考慮した値の屈折率を有すると
ともに、その電極手段に入射する光の波長を考慮した膜
厚の少なくとも一層の中間層を設けたことを特徴とする
ものである。
[作用コ 本発明によれば、空間光変調素子の書込み光入射側ある
いは読出し光入射側の少なくとも一方の電極手段あるい
は中間層の厚さが、入射光の波長を考慮して設定される
。このため、その電極手段を光が通過するときに光の干
渉効果が生じ、電極手段界面における光反射が低減され
るようになる。
他の発明によれば、隣接層の屈折率を考慮した値の屈折
率を有する中間層が電極手段に形成されるので、電極手
段と他の部材との屈折率変化が和らげられ、屈折率はよ
り緩やかに変化するようになる。このため、電極手段界
面における光反射が低減されるようになる。
[実施例] 以下、本発明にかかる空間光変調素子の実施例について
、添付図面を参照しながら説明する。なお、上述した従
来技術と同様又は相当する構成部分には、同一の符号を
用いることとする。
〈第1実施例〉 aの 最初に、第1図乃至第3図を参照しながら、本発明のj
ll実施例について説明する。まず、本実施例の概要に
ついて説明する。透明電極としては、一般に5n02膜
やITO膜が用いられている。
しかし、それらの屈折率は「2」前後と高い。これに対
し、ガラス基板の屈折率は、通常使用されるもので1.
46〜1.55程度と低い。また、光変調体の屈折率は
、例えばポリマーに液晶を分散させたものを用いた場合
、ガラス基板と同程度の値となる。そこで本実施例では
、界面における反射を軽減するため、透明電極の光学的
膜厚が読出し光の波長λに対してλ/2に設定される。
更に、透明電極とガラス基板、光変調体との界面には、
それらの中間の屈折率を有する材料による中間層が形成
される。
本実施例では、ガラス基板表面における反射(第13図
矢印F4参照)が反射防止膜によってまず低減される。
そして次に、透明電極界面における反射(同図矢印F5
.F6参照)が中間層の形成によって低減され、全体と
して満足し得るコントラストが得られる。
の 次に、第1図を参照しながら、本実施例にかかるサンプ
ル(以下「サンプルl」という)の構成について説明す
る。このサンプルの基本的な構成は上述した従来例とほ
ぼ同様であるが、読出し側の透明電極30は、電極層3
0Aとその両界面に形成された中間層30B、30Cと
によって構成されており、ガラス基板32表面には、反
射防止膜34が形成されている。そして、駆動用電源2
6は、透明電極上8と電極層30Aとに各々接続されて
いる。
次に、このような構成のサンプルエの製造方法について
説明する。情報の書き込み側から説明すると、ガラス基
板20として、IT○膜が透明電極18として形成され
ているものが用いられる。
このガラス基板20の透明電極18上に、光導電体16
として、CVD法によりa−8i(アモルファスシリコ
ン)膜が15μmaljGされる。更にその表面上に、
遮光膜14として、真空蒸着法でSi膜が3μm形成さ
れる。
次に、かかる遮光膜14上には、次のようにして誘電体
ミラー12が形成される。まず、5i02膜とTiO2
膜とがλ/4の膜厚で交互に6#づつ遮光膜14上に積
層される。そして、更にその上に、5i02膜がλ/2
の膜厚で積層して形成される。
他方、情報の読出し側については、ガラス基板32とし
て表面に反射防止膜の形成されたものが使用される。こ
のガラス基板32の他方の表面上には、まず、中間層3
0Cとして、Al2O3膜がλ/4の膜厚にイオンビー
ムアシストによる真空蒸着によって形成される。このと
きの条件としては、膜成長速度が5オングストローム/
 s e c 。
基板温度が250℃、真空度(酸素ガス圧)が7X 1
0−5To r rで、酸素ガスを用いたイオンビーム
アシストのパワーは350V、22mAである。
次に、中間層30C上には、電極層30Aとして、IT
Ogがλ/2の膜厚にイオンビームアシストによる真空
蒸着によ2て形成される。このときの条件としては、膜
成長速度がlオングストローム/ s e c 、基板
温度が250℃、真空度(酸素ガス圧)が4X10−4
Torr、酸素ガスを用いたイオンビームアシストのパ
ワーは350V。
22mAである。
次に、この電極層30A上には、他の中間層30Bとし
て、Al2O3膜がλ/4の膜厚にイオンビームアシス
トによる真空蒸着によって形成される。このときの条件
は、上述した中間層30Cの場合と同様である。なお、
これらの中間N30B。
30Cとして用いられるAl2O3膜の屈折率は、その
形成方法にもよるが、−船釣には1.63程度である。
以上のようにして所要の膜形成が行なわれたガラス基板
20.32に、光変調体10としてネマチンク液晶をポ
リマーに分散したものを10μmの厚さに形成して挟み
込み、第1図に示す散乱型の空間光変調素子が構成され
る。
次に、特性比較のために、第2図に示すような構成のサ
ンプル2を作製した。このサンプル2は、情報読出し側
の透明電極40が電極層のみで構成されている。この電
極層は、上述したサンプル1の電極層30Aと同様の条
件でλ/2の膜厚に工T○膜を形成したものである。
更に、サンプル3として、書き込み側に使用したものと
同様のITO膜付きガラス基板を、読出し側にも用いた
ものを作製した。このサンプル3は、上述した従来例に
相当するものである。また、サンプル4として、表面に
反射防止膜が形成されたガラス基板を作製した。このサ
ンプル4は、反射防止膜の効果をみるためのものである
C0の 次に、第3図及び第1表を参照しながら、本実施例の作
用について説明する。第3図には、以上のようにして作
製された各サンプルの入射光反射率の分光特性が示され
ている。なお、サンプル1.2.3については、駆動用
電源26が印加されていない暗状態における反射率の分
光特性が示されている。
まず、サンプル4の反射防止膜の効果についてみると、
グラフLDに示すように、波長域450〜700nmの
範囲で反射率が4%程度となっている。また、グラフL
Cで示す反射防止膜や中間層が設けられていないサンプ
ル3の場合も、はぼ同様の特性となっている。
次に、サンプル3に反射防止膜が形成されたサンプル2
は、グラフLBに示すように、グラフLCのサンプル3
よりも中心波長(λ=540nm)付近では優れた特性
を示しているが(最小値0゜9%)、この中心波長を外
れると急激に特性が悪化して反射率は増大する。
これらのサンプルに対し本実施例にかかるサンプルlは
、グラフLAに示すように、波長域490〜610nm
において0.9%程度の反射率となっており、反射防止
膜34とともに中間層30B、30Cを設けた効果が表
われている。なお、それ前後の波長域では、反射防止膜
34の特性による影響で急激に反射率は高くなっている
次に、第1表を参照しながら、各サンプルのコントラス
トについて考察する。第1表には、各サンプルにおける
明、暗各状態における反射光強度比、及びコントラスト
比が各々示されている。なお、各サンプルに対する駆動
電圧を印加しない状態を暗の状態とし、書き込み光を強
く当てて明るさが飽和した状態を明の状態としている。
また、各サンプルに入射する読出し光を100%として
計算を行ない、この読出し光としては、λ=550nm
、半値幅1100nのフィルタを通したキセノンランプ
光を用いた。
第1表 まず、サンプル3とサンプル2を比較すると、反射防止
膜34を形成することによって特性は相当改善される。
そして、サンプル3とサンプルエを比較すれば明らかな
ように、反射防止膜34とともに中間層30B、30C
を設けるようにすれば、特性は更に大幅に改善され、コ
ントラスト比は94.7%(明:暗=94.7: 1)
にもなる。
これは、中間層30B、30Cによって、透明電極30
と光変調体10.ガラス基板32との間で光の干渉効果
が生ずるためと考えられる。
く第2実施例〉 a2の 次に、第4図及び第5図を参照しながら、本発明の第2
実施例について説明する。この実施例の基本的な構成は
、上述した第1実施例と同様である。なお、本実施例に
おいては、反射防止膜34として前記第1実施例とは異
なるものを使用している。
また、反射率の特性測定においては、他の部分。
特に書込み側からの反射光が影響しないように、第4図
に示すようなセル構造とした。すなわち、誘電体ミラー
12.遮光膜14.光導電体16゜透明型[L18が省
略された構成となっている。そして、透明電極30を含
まないセルを参照試料として、反射率特性の測定を行な
った。このような条件下で、前記第1実施例のサンプル
l、サンプル2につき再度特性の測定を行なった。結果
は、第5図に示す通りである。
次に、サンプルlに加えて、サンプル5,6を各々作製
した。まず、サンプル5は、サンプル1のうちの中間層
30C及び30Bを、Al2O3及びZrO2を別々の
蒸発源より蒸発させることによって形成したものである
。まず、反射防止膜34が形成された基板32に、Al
2O3の蒸発速度を10オングストローム/SeCから
0.2オングストローム/ s e cまで連続的に変
化させるとともに、ITO2の蒸発速度をOオングスト
ローム/ s e cから5オングストローム/ s 
e cまで連続的に変化させて、中間層30Gが形成さ
れる。
その膜厚は、2500オングストロームである。
次に、サンプルlと回p条件でITOによる電極層30
Aが形成される。更に、Al2O3及びZrO2を、上
述した方法で同時に蒸発させて、中間層30Bが形成さ
れる。ただし、このときの蒸発速度の変化は逆の関係と
なる。すなわち、Al2O3は0.2オングストローム
/ s e cから10オングストローム/SeCへ、
ZrO2は5オングストローム/ s e cからOオ
ングストローム/ s e cへと蒸発速度が変化する
。これら中間層30B、30C(7)成膜時の基板温度
は250℃。
真空度は2〜5×工0−5Torrである。
次に、サンプル6は、サンプル1における中間層30C
及び30Bを、MgOとZrO2とを積層して形成した
ものである。まず、反射防止膜34が形成された基板3
2上にMgO膜を真空蒸着法によってλ/4の膜厚に形
成する。このときの真空度は、2〜3X10−5Tor
rである。次に、ZrO2膜を酸素イオンビームアシス
ト蒸着法によりλ/2の膜厚に形成する。アシストパワ
ーは450V、35Aで、真空度は5X10−5Tor
rである。
次に、このようにして形成された中間層30C上に、I
TOによる電極層30Aがサンプルエと同様の条件で形
成される。そして、この上に、ZrO2膜が上述した条
件で形成され、更にその上に、MgO膜が上述した条件
で形成される。これによって、中間層30Bが中間層3
0Cと同様に得られる。なお、中間層形成時の基板温度
は、250℃である。
更に、反射防止膜24の効果をみるため、サンプル7を
作製した。このサンプル7は、サンプル1における読出
し側のガラス基板32の反射防止膜34を省略したもの
である。
次に、第5図及び第2表、第3表を参照しながら、第2
実施例の作用について説明する。
第5図には、透明電極界面における光反射率の測定結果
が示されている。このグラフに示すように、中間層30
B、30Cが形成されていないサンプル2では、480
〜590nmで反射率が1%以下になっているものの、
それ以外では非常に大きな反射率となっている。しかし
、中間層30B、30Cを設けたサンプル1,5.6で
は、可視光全域でほぼ1%以下の反射率となっており、
広い範囲で光に対する反射防止効果のあることがわかる
次に、第2表を参照しながら、各サンプルのコントラス
ト比について考察する。第2表には、各サンプルの明、
暗各状態における反射光強度及びコントラスト比が各々
示されている。なお、各サンプルに対する騒動電圧を印
加しない状態を暗の状態とし、書込み光を強く当てて明
るさが飽和した状態を明の状態としている。また、各サ
ンプルに入射する読出し光を100%として計算を行な
っている。この読出し光としては、キセノンランプ光に
対して波長λ=550nm、半値幅1100nのフィル
タをかけた光を用いた。
第2表 反射防止を行なってもあまり有効でないことがわかる。
サンプル1,2,5.6では、波長400〜650 n
mにおいて反射率が0.2〜0.5%の反射防止膜を用
いているが、透明電極界面での反射率がサンプル1,6
では同範囲において0゜4%以下であることから、この
ような反射防止膜が有効に働いていると考えられる。
次に、電極層30A及び中間層30B、30Cとして用
いた各材料の屈折率を調べたところ、以下の第3表のよ
うな結果が得られた。
まず、サンプル2とサンプル1,5.6を比較すると、
コントラスト比はいずれも高く、中間層形成による反射
防止が効果的に作用していることがわかる。次に、サン
プルlとサンプル7を比較すると、両者の間にはコント
ラスト比に大きな差がある。これは、表面反射防止膜3
4の有無によるものである。ガラス基板32表面での反
射は、一般に4%前後あるが、サンプル7のように表面
反射防止を施さない場合は、透明電極側における第3表 この表の結果から、中間層30B、30Cを、■、電極
層30Aなどの隣接する部材の中間の屈折率を有する材
料を用いるととともに、適切な膜厚とする(第1実施例
のサンプル1)。
■、それらの屈折率が隣接層間で連続して変化するよう
に形成する(サンプル5)。
■、電極層30Aよりも屈折率の高い材料と低い材料と
を組み合わせて形成する(サンプル6)。
ようにすると、光の干渉効果によって界面の反射率が減
少し、高コントラスト化が実現できる。
く第3実施例〉 a3の 次に、第6図乃至第8図を参照しながら、本発明の第3
実施例について説明する。上述した実施例は、いずれも
空間光変調素子の読出し側における反射の低減に関する
ものであるが、この第3実施例と後述する第4実施例と
は、書込み側における光反射を低減したものである。
第6図には、第3実施例の全体構成が示されている。こ
の実施例では、書込み光入射側のガラス基板50にも反
射防止膜52が設けられている。
また、書込み側の透明電極54は、第7図に示すような
構成となっている。
まず、同図(A)に示すサンプル10では、透明電極5
4としてはITOが用いられており、その光学膜厚は(
3/4)λ(λは書込み光の中心波長)である。また、
光導電体としては、上述したa−8i:H,a−5iC
:H,a−8iGe:Hが用いられる。
次に、同図(B)に示すサンプル11では、透明電極5
4が、光学膜厚λ/2のAl2O3による中間層54A
と、同様の光学膜厚のITOによる電極層54Bとによ
って形成されている。また、同図(C)に示すサンプル
12では、透明電8!54の電極層54Bの光学膜厚が
λ/4となっている。
更に、同図(D)に示すサンプル13では、透明電極5
4が、光学膜厚λ/2のAl2O3による中間層54A
、54Cと、同様の光学膜厚のITOによる電極層54
Bとによる3層の構造となっている。なお、特性比較の
ため、透明電極の膜厚が最適化されていない従来の場合
について、サンプル14を作製した。
次に、以上の各サンプルにおける光反射特性について、
第8図を参照しながら説明する。まず、サンプル10に
ついては、同図に示すように、書込み光の波長650n
m付近で反射率が1%以下となる。従って、書込み光は
効率よく光導電体56に送り込まれるようになり、書込
み画像のコントラスト比、ひいては読出し画像のコント
ラスト比が向上するようになる。また、ガラス基板50
と透明電極54との間における光の多重反射が低減され
るので、書込み光によるフレアがなくなり、画像の解像
度が向上するようになる。
次に、サンプル11では、書込み光の波長が450nm
以上の領域で反射率が5%以下となっている。また、サ
ンプル12でも、はぼ同様の特性となっている。更に、
サンプル13では、波長650nm付近で低い反射率と
なっている。
これに対し、従来例のサンプル14では、いずれの波長
においても反射率が10%を越えている。
このように、本実施例によれば、全体として書き込み光
の反射が良好に低減されている。特に、サンプル10,
11.12では顕著である。
く第4実施例〉 4の 次に、1!!9図ないし第11図を参照しながら、本発
明の第4実施例について説明する。1層9図には、第4
実施例の全体構成が示されている。この実施例では、書
込み先側にガラス基板や反射防止膜は設けられておらず
、光導電体60に透明電極62が形成された構造となっ
ている。これらのうち、光導電体60は、BSO,Cd
Sによって形成されている。また、透明電極62は、第
10図に示すような構成となっている。
まず、同図(A)に示すサンプル15では、BSOによ
って光導電体60が構成されており、ITOを光学膜厚
がλ/4となるように形成して透明電!62が構成され
ている。また、同図(B)に示すサンプル16では、透
明電極62が、光学膜厚λ/2のITOによる電極層6
2Aと、光学膜厚λ/4のAl2O3による中間層62
Bとによって形成されている。その他に、サンプル15
と同様の構成で、光導電体60としてBSOの代わりに
CdSを用いたサンプル17を作製した。
b4の 次に、第11図を参照しながら、各サンプルの特性につ
いて説明する。まず、サンプルエ5では、書込み光の波
長488 nmにおいて5%程度の反射率となっている
。しかし、サンプルエ6では、その波長においてほぼ0
%の反射率となっている。
また、サンプル17では、反射率が全体として低くなっ
ており、特に500nm前後でほぼ0%となっている。
このサンプルによれば、書込み光が白色光であっても良
好な結果が得られる。
ところで、BSOは、青色光に感度を持ち、a−5i:
Hと比較して感度が低い。従って、本実施例のような書
込み光に対する反射防止を行なうようにすれば、画像の
コントラスト比や解像度の向上に効果的である。また、
BSOやCdSは、反射防止を何ら行なわないときに1
0〜20%の反射率を持つ。しかし、本実施例によれば
それが効果的に抑制されている。
〈他の実施例〉 なお、本発明は、何ら上記実施例に限定されるものでは
ない。例えば、上記実施例では、電極層としてITOを
用い、中間層としてAl2O3を主として用いた場合を
示したが、他の材料を用いてもよい。例えば、電極層と
してITOを用いる場合には、屈折率が1.62程度で
あればAl2O3以外のものを中間層として用いてよい
。他方、中間層としてAl2O3を用いる場合には、屈
折率が2.0程度であればIT○以外のもの9例えばS
n○2を用いてよい。中間層を更に多数の層によって構
成するようにしてもよい。
また、反射防止膜としては種々のものが知られているが
、例えば、単層であればMgF2.2層であればMgF
2とZnS、3層であればMgF2゜A1203を及び
SiO2などによって形成することができる。遮光膜の
有無や光変調素子の構造。
材料などについても、前記実施例に限定されるものでは
なく、同様の作用を奏するように種々設計変更でき、こ
れらについても本発明は適用されるものである。
更に、上述した実施例を組み合わせ、例えば書き込み側
と読出し側の双方において反射防止を行なうようにして
もよい。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明によれば、空間光変調素子
の書込み先入M側あるいは読出し光入射側の少なくとも
一方の電極手段あるいは中ill!層の厚さを、入射光
の波長を考慮して設定することとし、あるいは隣接層の
屈折率を考慮した値の屈折率を有する中間層を電極手段
に形成することとしたので、光の干渉効果や屈折率変化
の緩和によって電極手段南面における光反射やフレアが
効果的に低減され、画像のコントラスト比や解像度の向
上を図ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は本発明にかかる空間光変調素子の第
1実施例を示す構成図、第3図は前記実施例の作用を示
すグラフ、第4図は第2実施例における測定用サンプル
を示す構成図、第5図は第2実施例の作用を示すグラフ
、第6図及び第7図は第3実施例を示す構成図、第8図
は第3実施例の作用を示すグラフ、第9図及び第10図
は第4実施例を示す構成図、I!11図は第4実施例の
作用を示すグラフ、第12図は従来例を示す構成図、第
13図は前記従来例における読出し光の反射の様子を示
す説明図である。 10・・・光変調体、12・・・誘電体ミラー、14・
・・遮光膜、16,56,60・・・光導電体、18,
22.30,54,62・・・透明電極、30A、54
B、62A・・・電極層、30B、30C,54A。 54C62B・・・中間層、20,24,32,50・
・・ガラス基板、34.52・・・表面反射防止膜。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)光導電手段、光変調手段、駆動用の電極手段を各
    々有し、書込み光を前記光導電手段に入射して情報の書
    込みを行なうとともに、読出し光を光変調手段に入射し
    て情報の読出しを行なう空間光変調素子において、 前記電極手段の少なくとも一つを、その電極手段に入射
    する光の波長を考慮した膜厚としたことを特徴とする空
    間光変調素子。
  2. (2)光導電手段、光変調手段、駆動用の電極手段を各
    々有し、書込み光を前記光導電手段に入射して情報の書
    込みを行なうとともに、読出し光を光変調手段に入射し
    て情報の読出しを行なう空間光変調素子において、 前記電極手段の少なくとも一つと隣接層との界面に、そ
    れらの層の屈折率を考慮した値の屈折率を有するととも
    に、その電極手段に入射する光の波長を考慮した膜厚の
    少なくとも一層の中間層を設けたことを特徴とする空間
    光変調素子。
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