JPH03288671A - 昇華型プリンタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、階調性を有するカラー画像の再現を可能とす
るカラープリンタに係わるものであり、特にサーマルヘ
ッドの通電によって昇華性染料を加熱昇華させることに
よって階調性を有するカラ画像の再現を行う昇華型記録
方式に基ずくカラーブリンク（以下、昇華型プリンタと
称する）に関するものである。

（従来例） 昇華型プリンタは、小型でかつ簡単な構造でありながら
高品質なカラー画像の再現を可能とする技術として広く
注目を集めているが、サーマルヘッドに対する通電量つ
まりヘッドの発熱量をコントロールすることによって出
力する画像の階調性を再現するものであるため、昇華型
ブリンクによって再現される画像の品質は、周囲の熱的
な環境の変化によって大きく変動し、特にサーマルヘッ
ドの温度状態（以下、ヘッド温度と称する）は再現され
る画像の品質に対して大きな影響を与える。

第５図は、ヘッド温度の変化による印字特性の変化の一
例を示すものであって、縦軸には再現濃度、横軸には印
字階調をとり、ヘッド温度をパラメータとしたものであ
るが、本図より明らかなように、ヘッド温度が６０°Ｃ
の様な高温状態であると再現される濃度は高（なり、ヘ
ッド温度が２０℃の様な低温状態であると再現される濃
度は低くなる。

また昇華型プリンタはヘッドの通電によって画像の印字
を行なうが、この通電によって生じる熱エネルギーの全
てがインクシートに伝わって昇華反応を生じさせるので
はなく、ヘッド本体側へも伝熱しヘッド温度を上昇させ
る（これをヘッドの蓄熱と呼ぶ）。

そのため、昇華型プリンタにおいて常に安定した画像品
質を得るためには、サーマルヘッドに対する熱制御は欠
かすことの出来ない重要な課題であり、現在迄に数多く
の具体的な熱制御方法あるいは熱制御回路の提案がなさ
れている。

第４図は、従来の昇華型プリンタの基本的な構成を示す
概略図であって、ライン状に発熱抵抗体を配設してなる
サーマルヘッドｌと、プラテンローラ２との間に、表面
上に昇華性染料による色材を塗工してなるインクシート
Ａがシート供給ロール３とシート巻き取りロール４とに
よって張設されてあり、昇華性染料を定着させて画像を
再現させる受像剤が塗工されてなる受像紙Ｂは、搬送ロ
ラ５によって搬送され、前記サーマルヘッド１とプラテ
ンローラ２との間を通過したのち、排紙ローラ６によっ
て昇華型プリンタ外へ排紙される。

また、サーマルヘッド１には、サーミスタ７が埋設され
てあり、ヘッド温度を検出し、検出された信号は、Ａ／
Ｄ変換回路８を通過し温度信号として熱制御回路９へ送
られる。熱制御回路９は、前記ヘッド温度に応じてＬＵ
Ｔ　（ルックアップテブル）１０のテーブルの切り換え
を行ってサマルヘッド駆動回路１１へ印字データを送り
サーマルヘッドの通電を行う。ここで、ＬＵＴＩＯには
、ヘッド温度１°Ｃあるいは２℃毎に第２図に示すよう
な階調−通電パルス幅のテーブル（以下、γテーブルと
称す）が記録されてあり、サーマルヘッド１に対する通
電は、ヘッド温度に応じてこのＬＵＴＩＯのテーブルを
切り換えることで行われる構成となっている。

ここで、前記の昇華型プリンタが画像データを受信する
と、まず印字に先立ってインクシートＡと受像紙Ｂの頭
出し及び位置ぎめが行われ、前記サーマルヘッド１をプ
ラテンローラ２に対して押圧することでインクシートＡ
と受像紙Ｂとを密着状態として搬送すると共に、前記サ
ーマルヘッド１を受信した画像データに従って通電を行
い、さらにヘッド温度に応じて、適正な通電パルスを選
択して通電することによってインクシートＡ上に塗工さ
れている昇華性染料を加熱して昇華反応を生じさせて受
像紙Ｂ上に画像データ通りの画像を再現させることが可
能となる。

以上の通り、従来の昇華型プリンタの構成で有れば、小
型でかつ簡単な構成で有りながら高品質な画像を周囲の
熱的な環境の影響を受けずに再現することを可能とする
。

〔発明が解決しようとする課題１ 以上の様な構成によれば、ヘッド温度が印字を行なうこ
とにより蓄熱を生じて上昇したとじても、常にヘッド温
度に応じた最適な通電が行われるため、印字の開始側と
終了側とでは、再現される濃度に大きく差が生じるとい
う問題が生じることはなくなる。

しかしながら前述した熱制御方式では、印字の開始側と
終了側の再現濃度に大きな差が生じることはないが、ヘ
ッド温度１°Ｃあるいは２℃毎で切り換えるγテーブル
の範囲内では、常にヘッドの蓄熱による濃度の上昇が生
しているため、１画面の印字でｉｏ’ｃのヘッド温度の
上昇があるとするとγテーブルは５回あるいは１０回切
り換えられて各テーブルの切り換えられる部分の画面で
は蓄熱による濃度差を生じ、この濃度差は充分人間の視
覚で認識され、特に１画面中のテーブルの切り換え部分
が多ければ多いほど主観的に不快な印象を与える。

ここで第６図は、印字階調をパラメータとして、ヘッド
温度に対する再現濃度の特性を示したものであり、本特
性図より明らかであるように、印字階調によって多少異
なりを示すが、ヘッド温度の上昇によって再現される濃
度が上昇し、平均してヘッド温度１°Ｃの上昇によって
０．０１〜０．０２０Ｄ、ヘッド温度２℃の上昇である
と０．０２〜０．０３０Ｄ程度の濃度の上昇が生じる。

従って前述の熱制御方式によれば、テーブルの補正範囲
であるヘッド温度１°Ｃあるいは２°Ｃの濃度差が確実
に生じることは明らかである。

また第７図は、１画面の印字を行なった場合のヘッド温
度の上昇を示したものであるが、ここで示すように１画
面を全て６０階調の印字を行なった場合と、１画面を全
て１０階調の印字を行なった場合とではヘッド温度の上
昇する割合が異なり（通電により生じるエネルギーが異
なるため）、１画面を全て６０階調の印字を行なった場
合では、ヘッド温度は１２℃の上昇を生じ、１画面を全
て１０階調の印字を行った場合ではヘッド温度は２〜４
°Ｃの上昇しか示さない、つまりヘッド温度の蓄熱は、
サーマルヘッドに対する印字階調によって異なり、前述
の熱制御によれば１画面を全て６０階調の印字を行なっ
た場合では、ヘッド温度は１０〜１２°Ｃの上昇を生じ
てγテーブルは５回あるいは１０回切り換えられ、１画
面を全て１０階調の印字を行なった場合ではヘッド温度
は２〜４°Ｃの上昇しか示さずにγテーブルは２回ある
いは４回切り換えられるだけとなる。

つまり、前述した熱制御方式では、印字の開始側と終了
側の再現濃度に大きな差が生じることはないが、ヘッド
温度１°Ｃあるいは２°Ｃ毎で切り換えるγテーブルの
範囲内では、常にヘッドの蓄熱による濃度の上昇が生じ
、またヘッド温度の蓄熱がサーマルヘッドに対する印字
階調によって異なるため、１画面中のγテーブルの切り
換えの回数もサーマルヘッドに対する印字階調によって
異なってくる。従って、前述した熱制御方式においても
蓄熱による濃度上昇を生じると共に、再現される画像の
品質は、サーマルヘッドの印字による蓄熱の状態に大き
く影響を受けて変動するという問題を生じていた。

（課題を解決するための手段〕 本発明は前述の課題を解決し、常に安定した画像の品質
を得るために行われたものであって、昇華型プリンタに
おいて、サーマルヘッドに対して送風もしくは排気を行
うファンを具備し、前記サマルヘッドに温度検知手段を
設け、前１ｉｌｌ！温度検知手段からの信号を人力し、
前記ファンの回転数を制御する手段を有することを特徴
とする構成とした。

［作用］ 以上の構成によれば、印字の開始側と終了側の再現濃度
に大きな差が生じることはないと共に、ヘッド温度毎で
切り換えるγテーブルの範囲内では、常にヘッドの蓄熱
による濃度の上昇が生じているとしても、前記冷却ファ
ンによってヘッド温度の上昇は制御され、さらに前記フ
ァンの風量がサーマルヘッドに対する蓄熱状態によって
変化するため、１画面中のγテーブルの切り換えの回数
はサーマルヘッドに対する印字階調が異なっているとし
ても、再現される画像の品質は常に安定したものを得る
ことが出来る。

［実施例１ 次に、本発明の昇華型プリンタの実施例について図面に
基づいて説明する。

第１図は、本発明の昇華型プリンタの一実施例を示す概
略図であって、まず始めに本発明の昇華型プリンタ本体
の構成について説明する。

本図において、図中符号１は、ライン状に発熱抵抗体を
アルミ基体上に配設してなるサーマルヘッドであってプ
ラテンローラ２に対向して配設されている、図中符号Ａ
は、インクシートであって、表面上に昇華性染料による
Ｙ（イエロー）、Ｍ（マゼンタ）、Ｃ（シアン）の３色
の色材、あるいはＢｋ（ブラック）を加えた４色の色材
が面で順次に塗工されてあり、シート供給ロール３とシ
ート巻取りロール４とによって張設されている、図中符
号Ｂは、受像紙であって、昇華性染料を定着させて画像
を再現させる受像剤が塗工されてなり、搬送ローラ５に
よって搬送され、前記サマルヘッド１と、前記プラテン
ローラ２との間を通過したのち、排紙ローラ６によって
昇華型プリンク外へ排紙される、図中符号７は、温度検
知用サーミスタであって、前記サーマルヘッドのアルミ
基体内に埋設されて、ヘッド温度の検出を行い、図中符
号８は、冷却用のファンであって、前記サーマルヘッド
１の上方に前記サーマルヘッド１に対向して配設されて
、前記のサーマルヘッドに対して送風あるいは排気を行
なうことで前記サーマルヘッドに対する冷却を行う構成
となっている。

つぎに、本発明の昇華型プリンタの熱制御装置の構成に
ついて説明する。

図中符号９は、Ａ／Ｄ変換回路であって、前記の温度検
知用サーミスタの端子電圧を温度信号へ変換する。図中
符号１０は、熱制御回路であって、本発明の昇華型プリ
ンタの熱制御装置の制御を行う。図中符号１１は、ＬＵ
Ｔ　（ルックアップテーブル（Ｇ）であって、ヘッド温
度２℃毎に第２図に示す様な階調−通電パルス幅のテー
ブル（以下、γテーブルと称す）が記録されてあり、サ
ーマルヘッド１に対する通電は、前記ヘッド温度に応じ
て前記ＬＵＴ　（Ｇ）ｌ　１のテーブルを切り換えるこ
とでサーマルヘッドに対する通電時間が決定される。図
中符号１２は、サーマルヘッド駆動回路であって、前記
ＬＵＴ　（Ｇ）で選択されたテーブルの通電時間に応じ
てタイマーをセットし、前記サーマルヘッドに対して通
電を行う。

図中符号１３は、ＬＵＴ　（Ｖ）であって、第３図に示
す様にヘッド温度−駆動電圧のテーブル（以下、駆動電
圧テーブルと称す）が記録されてあり、前記冷却用ファ
ン８の駆動は、前記のヘッド温度に応して、前記駆動電
圧テーブルによって決定される。図中符号１４は、Ｄ／
Ａ変換回路であって、前記駆動電圧テーブルによって決
定される駆動電圧信号をアナログ電圧に変換する。

図中符号１５は、電圧増幅回路であって、前記Ｄ／Ａ変
換回路１４によってアナログ電圧に変換された冷却用フ
ァン５の駆動電圧の増幅を行なう。図中符号１６は、ラ
インバッファであって、本発明の昇華型プリンタに送信
される画像データのバッファとなる。

次に本発明の昇華型プリンタによる画像データ１ の印字動作について説明する。

まず、前記の昇華型プリンタが画像データを受信すると
、まず印字に先立ってインクシートＡと受像紙Ｂの任意
の色材の頭出し及び位置ぎめが行われ、前言己す−マル
ヘッド１をプラテンローラ２に対して押圧することでイ
ンクシートＡと受像紙Ｂとを密着状態として搬送すると
共に、前記サーマルヘッド１を受信した画像データに従
って通電することによってインクシートＡ上に塗工され
ている昇華性染料を加熱して昇華反応を生じさせて受像
紙Ｂ上に画像データ通りの画像を再現させる。

この時、前記サーマルヘッドに対する通電は、印字の前
後及び印字中において、前記制御回路１０によって常に
ヘッド温度のモニタを行われ、前記ヘッド温度に応じて
、前記のγテーブルによりヘッド温度２℃毎に最適な通
電量が選択されて印字が行なわれると共に、前記ヘッド
温度に応じて、駆動電圧テーブルにより最適な冷却用フ
ァンに対する駆動電圧が選択されることで風量が制御　
２ されて、常に一定の温度上昇で印字が行なわれる。

〔発明の効果］ 本発明によれば、印字の開始側と終了側の再現濃度の差
が生じることはない上に、ヘッド温度毎で切り換えるγ
テーブルの範囲内では、常にヘッドの蓄熱による濃度の
上昇が生じているとしても、前記冷却ファンの風量がサ
ーマルヘッドに対する蓄熱状態によって変化するため、
印字による温度上昇は緩やかとなると共に、一画面中の
γテーブルの切り換えの回数はサーマルヘッドに対する
印字階調が異なっているとしても常に等しく切り替わり
、再現される画像の品質を常に安定して再現することが
可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の昇華型プリンタの一実施例を示す概
略図、 第２図は、ＬＵＴ　（Ｇ）にメモリされるγテーブルを
示す説明図、 第３図は、ＬＵＴ　（Ｖ）にメモリされる駆動電圧テー
ブルを示す説明図、 第４図は、従来のプリンタの構成を示す概略図、 第５図は、ヘッド温度の変化による印字特性の変化の一
例を示す説明図、 第６図は、ヘッド温度に対する再現濃度の特性図 第７図は、ヘッド温度の特性図。 サーマルヘッド プラテンローラ インクシート 受像シート サーミスタ 冷却用ファン 以 上

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. ライン状に発熱抵抗体を配設してなるサーマルヘッドに
   対する通電量を制御することにより昇華染料の昇華量を
   変化させて階調を有する画像を再現する昇華型プリンタ
   において、サーマルヘッドに対して送風もしくは排気を
   行うファンを具備し、前記サーマルヘッドに温度検知手
   段を設け、前記温度検知手段からの信号を入力し、前記
   ファンの回転数を制御する手段を有することを特徴とす
   る昇華型プリンタ。