JPH03287711A - 鋼中に微細な酸化物の均一分散方法 - Google Patents
鋼中に微細な酸化物の均一分散方法Info
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Landscapes
- Treatment Of Steel In Its Molten State (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本発明は、炭素鋼の製造に際し、鋼の材質を向上させる
ために、鋳造段階で微細な酸化物を鋼中に均一に分散さ
せる方法に関するものである。
ために、鋳造段階で微細な酸化物を鋼中に均一に分散さ
せる方法に関するものである。
(従来の技術)
鋼材の材質特性に対する要求は年々厳しくなっており、
特に靭性の抜本的改善が望まれている。
特に靭性の抜本的改善が望まれている。
通常は鋼のオーステナイトフェライト変態においてオー
ステナイト粒界から粗大なフェライトが析出し、組織は
粗大化する。組織の粗大化と靭性の低下は周知の事実で
あり、従来は靭性向上の対策として組織を微細化する方
法がとられている。
ステナイト粒界から粗大なフェライトが析出し、組織は
粗大化する。組織の粗大化と靭性の低下は周知の事実で
あり、従来は靭性向上の対策として組織を微細化する方
法がとられている。
組織を微細化する有効な手段として、例えば特開昭81
−238940号公報にみられるように鋼中に均一に分
散させた微細な酸化物を変態核として、オーステナイト
粒内に微細なフェライト(Intragranular
Ferrite Plate 、以下IFPと称する
。)を生成させて組織を微細化する方法がある。フェラ
イト変態核として他にMnSが知られており、多数のM
nSを鋼中に均一に分散させることがIFP生成につな
がる。本発明者らは、特開平1−228643号公報に
おいて鋼中に分散した微細な酸化物を析出核として利用
することにより、MnSを均一に析出させる方法を提示
した。
−238940号公報にみられるように鋼中に均一に分
散させた微細な酸化物を変態核として、オーステナイト
粒内に微細なフェライト(Intragranular
Ferrite Plate 、以下IFPと称する
。)を生成させて組織を微細化する方法がある。フェラ
イト変態核として他にMnSが知られており、多数のM
nSを鋼中に均一に分散させることがIFP生成につな
がる。本発明者らは、特開平1−228643号公報に
おいて鋼中に分散した微細な酸化物を析出核として利用
することにより、MnSを均一に析出させる方法を提示
した。
す沓わち上記公報に開示された発明は、所定の溶存酸素
濃度を持つ溶鋼にZr、TI 、Ce、YおよびHrな
どの元素を投入固溶させ、所定の冷速で冷却することに
よって高温安定性に優れた脱酸生成物を核としてIFP
変態核としての機能を有するMnSが均一かつ微細に析
出することを見出したものであり、鋼組織の微細化につ
いては相当な効果が見られる。
濃度を持つ溶鋼にZr、TI 、Ce、YおよびHrな
どの元素を投入固溶させ、所定の冷速で冷却することに
よって高温安定性に優れた脱酸生成物を核としてIFP
変態核としての機能を有するMnSが均一かつ微細に析
出することを見出したものであり、鋼組織の微細化につ
いては相当な効果が見られる。
(発明が解決しようとする課題)
前述したように、鋼中に生成した脱酸生成物が、鋼組織
の微細化に役立っているが、本発明は、更に高い材質特
性を得るために、前記従来法を改良するものであって粒
内フェライトの発生核となる酸化物を鋼中に一段と多量
に分散させる方法を提供することを目的とするものであ
る。
の微細化に役立っているが、本発明は、更に高い材質特
性を得るために、前記従来法を改良するものであって粒
内フェライトの発生核となる酸化物を鋼中に一段と多量
に分散させる方法を提供することを目的とするものであ
る。
(課題を解決するための手段)
本発明は前記目的を達成するために0.01重量%以下
のAlを含有する炭素鋼成分の溶鋼に、溶存酸素量を2
0〜60ppmの範囲としてから、Ti。
のAlを含有する炭素鋼成分の溶鋼に、溶存酸素量を2
0〜60ppmの範囲としてから、Ti。
Zr、CeおよびLaのうちの少なくとも1種を0.0
02〜0.05重量%添加し、その後酸素源物質を酸素
濃度換算で50〜200ppm添加し、冷却することに
よって2次脱酸生成物を晶出させることを特徴とする鋼
中に微細な酸化物の均一分散方法を要旨とするものであ
る。
02〜0.05重量%添加し、その後酸素源物質を酸素
濃度換算で50〜200ppm添加し、冷却することに
よって2次脱酸生成物を晶出させることを特徴とする鋼
中に微細な酸化物の均一分散方法を要旨とするものであ
る。
以下本発明の詳細な説明する。
本発明は、微細組織を有し、特性、特に靭性のより優れ
た炭素鋼を得るものであり、その鋼組成は、一般に使用
されている軟鋼、高張力鋼等を構成している成分を含ん
でいる。すなわち0.2重量%以下(以下%は重量%)
のC,2,0%以下のMn、0.5%以下のS11その
他必要に応じてN1.Cr、Mo、Cu、P、Nb、V
、TiBやCa、REM等の1種又は2種以上を含有す
る。Mn、Siは本発明において、脱酸生成物(MnO
と5in2の混合酸化物)を形成し、またMnは、Mn
Sを生成する元素であって、そのためにはM n :
0 、8%以上、S i:0.05%以上含有させるこ
とが好ましい。
た炭素鋼を得るものであり、その鋼組成は、一般に使用
されている軟鋼、高張力鋼等を構成している成分を含ん
でいる。すなわち0.2重量%以下(以下%は重量%)
のC,2,0%以下のMn、0.5%以下のS11その
他必要に応じてN1.Cr、Mo、Cu、P、Nb、V
、TiBやCa、REM等の1種又は2種以上を含有す
る。Mn、Siは本発明において、脱酸生成物(MnO
と5in2の混合酸化物)を形成し、またMnは、Mn
Sを生成する元素であって、そのためにはM n :
0 、8%以上、S i:0.05%以上含有させるこ
とが好ましい。
また、本発明において、A、Qの含有量は0.01%以
下とする。すなわち、Aρは、強脱酸元素であるため、
少量のA、QでもMnOや5in2を還元し、Af)2
0sを形成する。すなわち、他の酸化物個数を十分な量
とすることの妨げとなり、またAlI20sが多量にな
るとクラスターを形成し、大型介在物となって、微細効
果を減殺する。従ってAf量は少ない程よく、許容限界
として0.01%とした。
下とする。すなわち、Aρは、強脱酸元素であるため、
少量のA、QでもMnOや5in2を還元し、Af)2
0sを形成する。すなわち、他の酸化物個数を十分な量
とすることの妨げとなり、またAlI20sが多量にな
るとクラスターを形成し、大型介在物となって、微細効
果を減殺する。従ってAf量は少ない程よく、許容限界
として0.01%とした。
本発明は、通常の方法で精錬した溶鋼を連続鋳造法等に
よって鋳片とするのであるが、鋳造前の溶鋼中に溶存酸
素濃度が20〜60ppmとなるように調整する。すな
わち、20ppm未満では、Ti 。
よって鋳片とするのであるが、鋳造前の溶鋼中に溶存酸
素濃度が20〜60ppmとなるように調整する。すな
わち、20ppm未満では、Ti 。
Zr、Ce、Laなどの元素(以下脱酸元素という)と
の反応により、生成する脱酸生成物の量が実効上受なく
なり、また、60ppmを超えると、脱酸元素投入直後
に過剰の脱酸生成物が生じ、これが凝集・合体すること
によって、浮上してその殆どが系外に放出されてしまう
ためである。
の反応により、生成する脱酸生成物の量が実効上受なく
なり、また、60ppmを超えると、脱酸元素投入直後
に過剰の脱酸生成物が生じ、これが凝集・合体すること
によって、浮上してその殆どが系外に放出されてしまう
ためである。
上記範囲の溶存酸素濃度に調整するには、脱酸元素での
予備脱酸や、必要あれば真空脱ガス処理など取鍋処理を
併用できる。また、溶存酸素濃度が少ない場合には、酸
素を添加すればよいが、酸素歩留りを考慮して、添加量
を調整する必要がある。このように溶鋼中の溶存酸素量
を調整してから、脱酸元素を添加するのであるが、本発
明においてはTi、Zr、La、Ceなどの脱酸元素を
添加する前にMn、Siを先行添加することが好ましい
。すなわち、Mn、Slを添加するとMn0−8in2
複合酸化物(以下Mn −シリケートという)を分散生
成し、これが析出核となって、その上部にMnSを微細
に析出させる。
予備脱酸や、必要あれば真空脱ガス処理など取鍋処理を
併用できる。また、溶存酸素濃度が少ない場合には、酸
素を添加すればよいが、酸素歩留りを考慮して、添加量
を調整する必要がある。このように溶鋼中の溶存酸素量
を調整してから、脱酸元素を添加するのであるが、本発
明においてはTi、Zr、La、Ceなどの脱酸元素を
添加する前にMn、Siを先行添加することが好ましい
。すなわち、Mn、Slを添加するとMn0−8in2
複合酸化物(以下Mn −シリケートという)を分散生
成し、これが析出核となって、その上部にMnSを微細
に析出させる。
つまり、Mn −シリケートはMnSを析出しやすく、
そのためには有効なMn −シリケートを事前に分散生
成させておく必要かある。次いで脱酸元素の1種又は2
種以上を溶鋼中に投入し、一部は溶存酸素と反応し、酸
化物を生成するか一部は前記Ml−シリケートを還元し
、これらとの複合酸化物を微細化すると共にMn −シ
リケートに析出しているMnSも微細にする。また、M
n −シリケートと複合してMn −シリケートの浮上
分離を防止する。
そのためには有効なMn −シリケートを事前に分散生
成させておく必要かある。次いで脱酸元素の1種又は2
種以上を溶鋼中に投入し、一部は溶存酸素と反応し、酸
化物を生成するか一部は前記Ml−シリケートを還元し
、これらとの複合酸化物を微細化すると共にMn −シ
リケートに析出しているMnSも微細にする。また、M
n −シリケートと複合してMn −シリケートの浮上
分離を防止する。
本発明は前記脱酸元素の添加後、更に溶鋼中に溶存酸素
を富化するために酸素濃度換算で50〜200ppmの
酸素発生物質を添加する。これは、Fe2O3のような
固形物か、02ガスを用いればよく、その添加は、連続
鋳造におけるタンプッシュが最も効果的である。
を富化するために酸素濃度換算で50〜200ppmの
酸素発生物質を添加する。これは、Fe2O3のような
固形物か、02ガスを用いればよく、その添加は、連続
鋳造におけるタンプッシュが最も効果的である。
前記添加した脱酸元素は、溶鋼中にその一部が固溶して
おり、これと添加された酸素の偏析により、凝固中に2
次脱酸生成物を生成する。この酸化物は、脱酸直後に生
成する1次脱酸生成物に比較して、溶鋼中に存在する時
間が短く、凝集成長および浮上分離する量は極めて少な
いため、鋼中に微細なまま多数均一に分散する。
おり、これと添加された酸素の偏析により、凝固中に2
次脱酸生成物を生成する。この酸化物は、脱酸直後に生
成する1次脱酸生成物に比較して、溶鋼中に存在する時
間が短く、凝集成長および浮上分離する量は極めて少な
いため、鋼中に微細なまま多数均一に分散する。
本発明は、このような凝固時に晶出する2次脱酸生成物
を多数生成させ、均一に分散させて、これを核にMnS
を微細析出させる。
を多数生成させ、均一に分散させて、これを核にMnS
を微細析出させる。
上記効果を発揮するために脱酸元素の少なくとも1種の
添加量は、0.002%以上必要である。また、余り量
が多くなると、Mn −シリケートの還元を促進し過ぎ
、効力を失わせると共に、脱酸元素自体による凝集を形
成してしまう。従って0.05%を上限とした。この好
ましい添加量は0.005〜0.03%である。
添加量は、0.002%以上必要である。また、余り量
が多くなると、Mn −シリケートの還元を促進し過ぎ
、効力を失わせると共に、脱酸元素自体による凝集を形
成してしまう。従って0.05%を上限とした。この好
ましい添加量は0.005〜0.03%である。
(実 施 例)
高周波誘導加熱により1kgの溶鋼を溶解し、Ti、Z
r、Ce、Laのうちいずれか1種を添加し、凝固前に
酸素を付加する実験を行った。すなわち、まず純鉄を溶
解し、1570℃で成分調整後、Mn、St予備脱酸し
、その後にTi、Zr。
r、Ce、Laのうちいずれか1種を添加し、凝固前に
酸素を付加する実験を行った。すなわち、まず純鉄を溶
解し、1570℃で成分調整後、Mn、St予備脱酸し
、その後にTi、Zr。
Ce、Laのうちいずれか1種を添加した。次に酸素濃
度換算で50〜200ppm相当のFe2O3を添加し
、30秒間保定した後、坩堝内で放冷凝固させた。溶存
酸素濃度は酸素センサーを用いて測定した。測定時期は
Mn、St添加の後と、酸素付加直後である。
度換算で50〜200ppm相当のFe2O3を添加し
、30秒間保定した後、坩堝内で放冷凝固させた。溶存
酸素濃度は酸素センサーを用いて測定した。測定時期は
Mn、St添加の後と、酸素付加直後である。
得られた鋼塊の化学成分分析値は第1表に示す通りであ
る。この鋼塊より試料を採取し、酸化物およびMnSの
個数をX線マイクロアナライザーにより調査した。
る。この鋼塊より試料を採取し、酸化物およびMnSの
個数をX線マイクロアナライザーにより調査した。
第1表に本発明処理をした試料(A−F)の化学分析値
および酸化物、MnS個数を示す。本発明処理によらな
い比較材(G−K)を併記した。
および酸化物、MnS個数を示す。本発明処理によらな
い比較材(G−K)を併記した。
この結果から本発明の条件で製造したA−Fは、酸化物
およびMnS個数は比較材G−Hに比べて顕著に増加し
ていることが明らかである。すなわち、酸素付加量が少
なくても(Gl−K)、また多過ぎても(H)良くなく
、本発明の特定した範囲内で効果があることがわかる。
およびMnS個数は比較材G−Hに比べて顕著に増加し
ていることが明らかである。すなわち、酸素付加量が少
なくても(Gl−K)、また多過ぎても(H)良くなく
、本発明の特定した範囲内で効果があることがわかる。
(発明の効果)
実施例からも分かるように、本発明により微細な2次脱
酸生成物を鋼中に均一に分散させることがあり、その結
果粒内フェライトの生成量を増加させ、溶接HAZの靭
性を向上させるばかりではなく、酸化物を核にMnS析
出させ、微細なMnSが必要な鋼種、例えば電磁鋼にお
いても特性の向上が期待できる。
酸生成物を鋼中に均一に分散させることがあり、その結
果粒内フェライトの生成量を増加させ、溶接HAZの靭
性を向上させるばかりではなく、酸化物を核にMnS析
出させ、微細なMnSが必要な鋼種、例えば電磁鋼にお
いても特性の向上が期待できる。
Claims (1)
- 0.01重量%以下のAlを含有する炭素鋼成分の溶鋼
に、溶存酸素量を20〜60ppmの範囲としてから、
Ti、Zr、CeおよびLaのうちの少なくとも1種を
0.002〜0.05重量%添加し、その後酸素源物質
を酸素濃度換算で50〜200ppm添加し、冷却する
ことによって2次脱酸生成物を晶出させることを特徴と
する鋼中に微細な酸化物の均一分散方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8999590A JPH03287711A (ja) | 1990-04-04 | 1990-04-04 | 鋼中に微細な酸化物の均一分散方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8999590A JPH03287711A (ja) | 1990-04-04 | 1990-04-04 | 鋼中に微細な酸化物の均一分散方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03287711A true JPH03287711A (ja) | 1991-12-18 |
Family
ID=13986191
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8999590A Pending JPH03287711A (ja) | 1990-04-04 | 1990-04-04 | 鋼中に微細な酸化物の均一分散方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH03287711A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002088412A (ja) * | 2000-09-18 | 2002-03-27 | Nippon Steel Corp | 薄板用鋼板の溶製方法とそれを用いて鋳造した鋳片 |
JP2002332516A (ja) * | 2001-05-09 | 2002-11-22 | Nippon Steel Corp | 溶鋼中微細酸化物の多量分散方法 |
WO2003002771A1 (fr) * | 2001-06-28 | 2003-01-09 | Nippon Steel Corporation | Tole d'acier a faible teneur en carbone, piece en acier coule a faible teneur en carbone et son procede de production |
JP2003049218A (ja) * | 2001-08-07 | 2003-02-21 | Nippon Steel Corp | 薄板用鋼板の溶製方法とそれを用いて鋳造した鋳片 |
JP2004195522A (ja) * | 2002-12-19 | 2004-07-15 | Nippon Steel Corp | 双ドラム式連続鋳造法で得た低炭素鋼薄肉鋳片、低炭素薄鋼板およびその製造方法 |
-
1990
- 1990-04-04 JP JP8999590A patent/JPH03287711A/ja active Pending
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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