JPH03284904A - 軽量気泡コンクリート成形品及びその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、鏡面状の軽量気泡コンクリート（以下ＡＬＣ
という。）表面を有するＡＬＣ成形品とその製造方法に
関するものである。

［従来の技術及び発明が解決しようとする課題］従来、
気泡コンクリート成形品の表面を美麗に処理する方法と
して、例えば特開昭５３−６９２１９号公報に示された
方法がある。

この表面処理方法は、型枠へ注入した直後の気泡コンク
リートの表面にフィルムやシートを密着させ、該気泡コ
ンクリートが凝固してから該フィルム等を剥ぎ取る際、
該気泡コンクリート表面の粗い被膜をフィルム等に付着
させることにより除去するというものである。しかし、
この方法で表面処理された気泡コンクリート成形品は表
面に気泡が露出しているため、該気泡を塞ぐための下塗
り塗装を必要とし、しかも−品毎の製造及び処理方法で
あるため効率が悪く、また、前記被膜の除去に使用する
フィルム等は使い捨てとなるなめ製造コストが高くなる
可能性があった。

また、複数枚のＡＬＣパネルを効率的に製造する方法と
して、型枠内で塊状に成形したグリーンケーキをワイヤ
等で切断して複数枚のパネルとし、該パネルをオートク
レーブ養生する方法が広く行われている。

しかし、この方法で製造されなＡＬＣパネルの表面には
前記切断時のワイヤのぶれ等により凹凸が生じ、気泡も
露出しているため、表面塗装前には該凹凸を軽減すると
ともに気泡を埋めるために該ＡＬＣパネルの表面に一部
フィラーを吹付ける等の下地調整をして該表面を滑らか
にする必要があった。また、表面塗布に当たっては前記
凹凸をさらに軽減する厚い塗膜を形成するために前記下
地に下塗りをして乾燥させ、次に中塗りをして乾燥させ
、さらに上塗りを施こすという具合に複数の塗装工程が
必要であってその作業が面倒であった。

特に着色塗装をした場合、塗装後の表面に残った凹凸か
ら生じる影により、その着色塗装面が見る角度により異
なった色に見え、例えば一つの壁面を複数枚の着色塗装
されたＡＬＣパネルで構成すると、各々のＡＬＣパネル
がその表面の凹凸状態により異なった色に見え、色彩的
に統一された壁面にならないという問題があった。上記
問題を回避するためには、塗膜の研磨を繰返して完全に
平滑な表面に仕上げる必要があり、そうすると製造効率
が非常に悪化した。

本発明の目的は、上記問題を解決し、成形品への塗装工
程においてフィラー等の下地調整や下塗り塗装や塗膜の
研磨を省略しても平滑な塗装面が得られ、特に着色塗装
した場合にいかなる角度から見ても同一の色に見えるよ
うにすることができる鏡面状のＡＬＣ表面を有するＡＬ
Ｃ成形品と、上記効果を奏するＡＬＣ成形品を複数個同
時に効率的に製造することかでき、しかも製造装置か繰
返し使用に耐えるため製造コストを抑えることができる
新規な製造方法を提供することにある。

本発明のさらに別の目的は、前記ＡＬＣ成形品の表面に
凹凸状の図形や模様を簡単に付加形成することかできる
方法を提供することにある。

「課題を解決するための手段］ 上記目的を達成するために、請求項１記載のＡＬＣ成形
品は、気泡の露出しない鏡面状のＡＬＣ表面を有するＡ
ＬＣ成形品とした。

・請求項２記載のＡＬＣ成形品の製造方法は、型枠内に
複数個の補強筋を配置するとともに、表面粗さが３５Ｓ
（ＪＩＳ　　ＢＯ６０１）未満の滑面を有する複数枚の
仕切板をその滑面を補強筋側に向けた状態で各補強筋毎
に隣接して配置する工程と、前記型枠内にＡＬＣ原料ス
ラリーを注入して発泡及び凝固させることにより前記補
強筋を埋設するとともに仕切板を一体的に含んな゛複合
成形体を形成する工程と、該複合成形体から前記型枠を
外す工程と、該複合成形体をオートクレーブに入れ蒸気
養生する工程と、該複合成形体から前記仕切板を分離さ
せる工程とから構成した。

また、請求項３記載のＡＬＣ成形品の製造方法て′は、
前記仕切板の滑面に凹凸状の図形又は模様を付加した。

ここで「付加Ｊとは、例えば平らな滑面の一部又は全体
に凹凸状の図形又は模様を追加すること、滑面の一部又
は全体にうねり等の凹凸模様を重畳させること等をいう
。

［作用］ 請求項１のＡＬＣ成形品は、ＡＬＣの表面か気泡か露出
していない鏡面状となっているので、表面を平滑にする
処理を施さないでも、その表面は滑らかな状態となって
いる。

請求項２のＡＬＣ成形品の製造方法によると、仕切板の
滑面に接したＡＬＣ部分が表面粗さが小さくかつ気泡が
露出しない接触面として成形され、養生後、仕切板を分
離することによりその接触面は鏡面状のＡＬＣ表面とし
て現れる。

また、請求項３のＡＬＣ成形品の製造方法によると、前
記作用に加えて、仕切板の滑面に付加された凹凸状の図
形又は模様により、仕切板の滑面に接したＡＬＣ部分に
は前記凹凸状の図形又は模様が容易に転写賦形される。

［第一実施例］ 以下、本発明を代表的なＡＬＣ成形品であるＡＬＣパネ
ルに具体化した実施例について、第１図〜第５図を参照
して説明する。

本実施例のＡＬＣパネルは第５図に示すように、建築物
の外壁や間仕切りを構成するものであって、ＡＬＣパネ
ル１の片面には鏡面状のＡＬＣ表面１ａが形成されてい
る。また、このＡＬＣパネル１に埋設された補強筋２は
公知のものであって、主筋と副筋とを縦横に溶接してな
る二枚の枠体２ａを所定間隔をおいて並べ、両枠体２ａ
にスペーサ２ｂを架は渡して溶接することにより、かご
状に形成されている。

さて、このＡＬＣパネル１の製造方法について、工程順
に説明する。

（１）まず、第１図に示すように、型枠３内に複数個の
補強筋２を配置するとともに、表面粗さが３５３未満の
滑面を有する複数枚の仕切板４をその滑面４ａを補強筋
２側に向けた状態で各補強筋２毎に隣接して配置する。

この仕切板４としては、少なくとも片面に表面粗さ３５
３未満の滑面４ａを有するガラス板、鋼板等を例示する
ことができる。本実施例では両面に表面粗さ４，５Ｓの
滑面を有するガラス板を使用した。

また、型枠３は図において紙面と直交方法に延びかつ上
面が開放した四角箱状に形成され、その側壁部は外方へ
開き得るようになっている。

前記型枠３の上面にはフレーム状の支持バー５が横架さ
れ、該支持バー５には複数本の支持ロッド６が貫通して
型枠３内に垂下するとともに、該支持ロッド６はその上
端部において該支持バー５に着脱可能に係止されている
。各支持ロッド６の中央部及び下部には、前記補強筋２
が上下のスペーサ２ｂにおいて着脱可能に係止されてい
る。

また、前記型枠３内の上部には該型枠３の上縁に両端部
において係止される支持部材７が横架され、該支持部材
７の下面には複数個の保持溝８が凹設されている。該保
持溝８には前記仕切板４が上端部において支持され、該
仕切板４の下端部は前記型枠３内の底部に凹設された支
持溝９に支持されている。

この保持溝８及び支持溝９は前記複数本の支持ロッド６
の間となる位置にそれぞれ配置され、前記仕切板４が各
補強筋２に隣接して配置されるようになっている。

（２）型枠３内にＡＬＣ原料スラリーを注入して発泡及
び凝固させることにより前記補強筋２を埋設するととも
に仕切板４を一体的に含んだ複合成形体１０を形成する
。

注入されたＡＬＣ原料スラリーは無数の気泡を発生しな
がら膨張し、液面を上昇させて前記仕切板４及び補強筋
２が一部或いは全部没した状態で前記型枠３内に略充満
し、凝固してやがて気泡を含んだ半硬化状態の複合成形
体１０となる。

このとき、前記仕切板４の滑面４ａに接したＡＬＣの接
触面１４ａは表面粗さが小さくかつ気泡が露出しない面
として成形される。

（３）続いて、前記支持バー５、支持ロッド６及び支持
部材７を型枠３から取外し、該型枠３の側壁部を開くこ
とにより、前記半硬化状態の複合成形体１０から該型枠
３を取外す。

次に、第２図に示すように、複合成形体１０をくし歯状
のロッド１１からなる搬送テーブル１２に載置して、ワ
イヤ１３により仕切板４の一方の表面（滑面ではない側
）近傍で分割することにより片面にＡＬＣの切断面１４
ｂが露出した複合成形体１０となる。

（４）続いて、該複合成形体１０をオートクレーブに入
れ蒸気養生する。

このオートクレーブは周知のものであり、高温蒸気内で
ＡＬＣ部分１４を養生し、完全に硬化させる。複合成形
体１０は片面にはＡＬＣの切断面１４ｂが露出している
ので、養生の際の蒸気がよく浸透して均一に硬化する。

なお、複合成形体１０の外形寸法が小さいときにはＡＬ
Ｃ部分１４全体に蒸気がよく浸透するので（３）の工程
を省略してもよい。

〔５）複合成形体１０から前記仕切板４を分離させる。

このとき仕切板４とＡＬＣ部分１４とは滑面４ａにおい
て接しているので簡単に分離でき、該滑面４ａと接して
いた接触面１４ａが鏡面状のＡＬＣ表面１ａとして現れ
る。本実施例では前述の通り仕切板４として表面粗さ４
．５８のガラス板を使用したところ、ＡＬＣパネル１表
面には表面粗さ６１Ｓの鏡面状の表面１ａが得られた。

この鏡面状の表面１ａには気泡が全く露出しておらず、
表面の凹凸もないので、フィラーを吹付ける等の下地調
整や下塗り塗装が省略できる。また、着色塗装を施した
場合でも、塗装後の表面は大変滑らかなので、その塗装
表面はいかなる角度から見ても同一の色に見える。従っ
て、一つの壁面を複数枚の着色塗装されたＡＬＣパネル
１で構成しても、色彩的に統一された壁面とすることが
できる。

また、従来のように塗膜の研磨を繰返す作業をしなくて
も平滑な表面を有する塗装パネルを簡単に得ることがで
きる。

一方、上記のように複数個のＡＬＣパネル１を一つの型
枠３で同時に製造するので大変効率的である。また、鏡
面状のＡＬＣ表面を作るのに使用される仕切板２４は繰
返し使用できて無駄にならないので、該ＡＬＣパネル１
を低いコストで製造することができる。

［第二実施例］ 第６図に示すように、仕切板２４の滑面２４ａに凹凸の
図形２５又は模様を付加したことにおいてのみ第一実施
例と相違する。

本実施例のＡＬＣ成形品の製造方法によれば、ＡＬＣパ
ネルの鏡面状の表面に凹凸状の図形や模様を簡単に付加
形成することができる。その他の作用効果は第一実施例
と同様である。

なお、本発明は前記実施例の構成に限定されるものでは
なく、例えば以下のように発明の趣旨から逸脱しない範
囲で任意に変更して具体化することもできる。

（１）間仕切りパネル等に使用する場合には第７図に示
すように、補強筋２の両側に仕切板４を二枚ずつ背中合
わせに配置することによりＡＬＣパネル１の両面に鏡面
状のＡＬＣ表面を形成してもよい。

（２）間仕切りパネルの場合には鏡面状の表面や凹凸の
図形又は模様に塗装を施さないＡＬＣの素地のままでも
よい。

（３）仕切板の滑面に剥離剤を塗布してもよい。

（４）仕切板の支持手段は適宜変更することができる。

［発明の効果］ 本発明は、上記の通り構成されているので、次のような
優れた効果を奏する。

請求項１のＡＬＣ成形品は、成形品への塗装工程におい
てフィラー等の下地調整や下塗り塗装や塗膜の研磨を省
略しても平滑な塗装面が得られ、特に着色塗装した場合
にいかなる角度から見ても同一の色に見えるようにする
ことができる。

また、請求項２のＡＬＣ成形品の製造方法にょると、上
記効果を奏するＡＬＣ成形品を複数個同時に効率的に製
造することができ、しかも製造装置が繰返し使用に耐え
るため製造コストを抑えることができる。

また、請求項３のＡＬＣ成形品の製造方法によると、前
記効果に加えてＡＬＣ成形品の鏡面状の表面に凹凸状の
図形や模様を簡単に付加形成することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明を具体化した第−実施例及び第二実施例
の型枠内の成形工程を示す断面図、第２図は同じく切断
工程を示す断面図、第３図は同じ＜ＡＬＣ成形体の斜視
図、第４図は同しく分離工程を示す斜視図、第５図は第
一実施例の製造方法により製造されたＡＬＣパネルの斜
視図、第６図は第二実施例の仕切板の斜視図、第７図は
別例の成形工程を示す斜視図である。 １・・・ＡＬＣパネル、ｌａ・・・鏡面状のＡＬＣ表面
、２・・・補強筋、　　　３・・・型枠、４．２４・・
・仕切板、４ａ、２４ａ・・・滑面。 第 １ 図 仕切′＠４ 第 図 第 図 第 図 １　ＡＬＣバネル

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、気泡の露出しない鏡面状の軽量気泡コンクリート表
   面（１ａ）を有する軽量気泡コンクリート成形品。 ２、型枠（３）内に複数個の補強筋（２）を配置すると
   ともに、表面粗さが３５Ｓ未満の滑面（４ａ）を有する
   複数枚の仕切板（４）をその滑面（４ａ）を補強筋（２
   ）側に向けた状態で各補強筋（２）毎に隣接して配置す
   る工程と、前記型枠（３）内に軽量気泡コンクリート原
   料スラリーを注入して発泡及び凝固させることにより前
   記補強筋（２）を埋設するとともに仕切板（４）を一体
   的に含んだ複合成形体（１０）を形成する工程と、該複
   合成形体（１０）から前記型枠（３）を外す工程と、該
   複合成形体（１０）をオートクレーブに入れ蒸気養生す
   る工程と、該複合成形体（１０）から前記仕切板（４）
   を分離させる工程とからなる軽量気泡コンクリート成形
   品の製造方法。 ３、前記仕切板（２４）の滑面に凹凸状の図形又は模様
   を付加した請求項２記載の軽量気泡コンクリート成形品
   の製造方法。