JPH0328372B2 - - Google Patents

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JPH0328372B2
JPH0328372B2 JP7973783A JP7973783A JPH0328372B2 JP H0328372 B2 JPH0328372 B2 JP H0328372B2 JP 7973783 A JP7973783 A JP 7973783A JP 7973783 A JP7973783 A JP 7973783A JP H0328372 B2 JPH0328372 B2 JP H0328372B2
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JP
Japan
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tellurium
melt
nozzle
amorphous compound
raw material
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JP7973783A
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JPS605015A (ja
Inventor
Takeshi Masumoto
Kenji Suzuki
Shuji Masuda
Yukihiro Oota
Mika Ookubo
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Otsuka Chemical Co Ltd
Original Assignee
Otsuka Chemical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、新規なテルル−ケイ素系非晶質化合
物材料及びその製造法に関する。 近年エレクトロニクス及びその関連技術の発展
に伴つて、二酸化テルル(TeO2)を主とする酸
化物系セラミクス及びその単結晶の研究が活発に
行なわれており、特に光−電気、音−電気、雰囲
気ガス−電気、光音偏光、X線分光等の分野にお
ける変換素子材料として、又触媒材料、磁性材料
等として研究が行なわれている。TeO2とSiO2
の安定な化合物としては、数種の結晶体について
2〜3の文献に記載されているのみで、これ等の
単結晶の研究はさかんに行なわれているものの、
非晶質化合物についての研究は行なわれていな
い。 本発明は、従来全く知られていないテルル−ケ
イ素系非晶質酸化物を提供するものである。即ち
本発明は、(TeO21-X・(SiO2)x(但し1.00>x
>0)なる組成を有する新規なテルル−ケイ素系
非晶質化合物材料、及び(TeO21-X・(SiO2)x
(但しxは上記に同じ)に相当する二酸化テルル
と二酸化ケイ素との混合物を加熱融解した後、超
急冷することを特徴とするテルル−ケイ素系非晶
質化合物材料の製造方法に関するものである。 本発明のテルル−ケイ素系非晶質酸化物は、磁
性材料、光応答性磁性素子、温度応答性磁性素
子、磁気メモリ材料、イオン伝導材料、磁気テー
プ、触媒、光透過性導電材料、誘電体材料、光−
電気スイツチング素子、熱−電気スイツチング素
子等として有用である。 尚、本発明においては、“テルル−ケイ素系非
晶質”とは、非晶質単独の場合のみならず、非晶
質中に多結晶を含む場合をも包含するものとす
る。 本発明のテルル−ケイ素系非晶質酸化物は、以
下の様にして製造される。 本発明において使用する原料は、二酸化テルル
と二酸化ケイ素との混合物であり、この組成割合
は、(TeO21-X・(SiO2)x(但し1.00>x>0)
となる量比である。上記組成比の原料混合物を加
熱溶融し、これを超急冷する。加熱溶融は、これ
等原料混合物が充分に溶融する温度以上で行なえ
ば良く、好ましくは溶融温度よりも50〜200℃程
度高い温度範囲特に好ましくは80〜150℃程度高
い温度範囲で加熱する。加熱時の雰囲気に対する
制限は特に無く、通常空気中で行う。次いで原料
混合物の融液を超急冷する。超急冷は、本発明方
法の必須の要件であつて、これによりはじめて非
晶質新規化合物を収得することが出来る。超急冷
は通常104〜106℃/秒程度の冷却速度で行う。こ
の超急冷は、上記冷却速度で冷却出来る手段であ
れば広い範囲で各種の手段が採用出来、高速回転
中のロール表面上に原料混合物の融液を噴出して
液体状態の原子配置にて固化せしめる方法を代表
例として挙げることが出来る。 以下図面を参照しつつ本発明方法の実施に際し
使用される融解原料混合物の急冷装置の一例を説
明する。 第1図は、架台1上に配置された急冷装置本体
3の正面図を示す。急冷装置は、誘電加熱用コイ
ル5,5……、原料加熱用チユーブ7、該チユー
ブ7の支持体9、融解原料噴出用のノズル11、
急冷用ロール13、ノズルの冷却用ノズル15、
渦流防止エアノズル17、ノズル11の微調整機
構19、エアシリンダー21、冷却された材料の
受け箱23、冷却材料取出口25等を主要構成部
としている。冷却用ロール13の内部に該ロール
冷却用のフアンを設置し且つロール表面側端部に
空気吹込み口を設けることにより、融解原料の急
冷を安定して行なうことが出来る。第2図は、支
持体9の詳細を示す。第2図において、支持体9
は、バルブ27を備えた冷却水導入路29、冷却
水排出路31、ニードルバルブ33を備えたブロ
ーエア導入路35、ロール13の表面とノズル1
1との間隔微調整機構37及び原料融液を均一に
押出す為の整流用目皿39を備えている。 第1図及び第2図に示す急冷装置3を使用して
本発明方法を実施する場合、まず所定組成の原料
混合物を融液吹出し用ノズル11を有するチユー
ブ7内に収納する。このチユーブ7は、高温酸化
雰囲気状態で充分耐久性のある材質で作られ、た
とえば白金、白金−ロジウム、イリジウム、窒化
ケイ素、窒化ボロン等で作られたものが好まし
い。尚、原料融液と直接接触しない部分の材質
は、高融点のセラミツクス、ガラス、金属でも良
い。ノズル口の形状は、目的製品に応じて適宜に
決定され、たとえば細い線状材料の場合は円い形
状で、巾の広い製品の場合はスリツト状の形状の
ものを使用する。ノズル口の形状は、楕円形その
他の形状であつてもよい。チユーブ7内に収納さ
れた原料混合物は、次いでその融点以上の温度に
加熱され、融液とされた後、ノズル11の口部か
ら高速回転しているロール13の面上に一定ガス
圧にて吹出され、ロール表面上で急冷せしめられ
る。ノズル口とロール面における原料融液の吹出
し角度は、目的化合物の巾が約3mm以下の場合は
ロール面に対して垂直で良く、またその巾が約3
mm以上の場合はロール面垂線に対して0°〜45°で
ある。これ等の吹出し角度調整機構は、装置自体
の所定の角度を設定可能な機構として組み込むこ
とも出来るが、好ましくはノズル自体を加工して
おくのが良い。 原料混合物の加熱方法は、特に制限されない
が、通常発熱体を有する炉、誘電加熱炉または集
光加熱炉で行う。原料融液の温度は、その融点よ
り50〜200℃好ましくは80〜150℃程度高い温度と
するのが良い。この際融点にあまり近過ぎると、
融液をロール面上に吹き出している間にノズル附
近で冷却固化する恐れがあり、逆にあまりにも高
くなりすぎると、ロール面上での急冷が困難とな
る傾向がある。 ロール面上に融液を吹き出すために使用する加
圧用ガスとしては、不活性ガスが好ましく、たと
えばアルゴン、窒素、ヘリウム等でも良いが、融
液原料を酸化状態に維持する為には、乾燥圧縮空
気が好ましい。ガス圧は、ノズル口の大きさにも
よるが、通常0.1〜2.0Kg/cm2好ましくは0.5〜1.0
Kg/cm2程度である。また原料融液を吹き出す際の
ノズル口とロール面間の距離は、0.01〜1.0mm程
度が良く、より好ましくは0.05〜0.5mm程度であ
る。0.01mmよりも小さな場合、パドル量が非常に
少なくなり、均一な材料が得られず、一方1.0mm
よりも大きい場合、パドル量が過剰になつたり、
又組成融液の界面張力により形成されるパドル厚
さ以上の場合には、パドルが形成され難くなる傾
向が生ずる場合がある。 ロールの材質は、熱伝導性の良い銅及びその合
金、硬質クロムメツキ層を有する上記材料、さら
には鋼、ステンレススチール等である。ロールの
周速度を5m/秒〜35m/秒、好ましくは10m/
秒〜20m/秒とし、原料融液を急冷することによ
り目的とする良質の非晶質化合物材料が得られ
る。この際ロール周速度が5m/秒以下の場合に
は、非晶質化し難い傾向が生じるので、あまり好
ましくない。ロール周速度が35m/秒よりも大き
くなると、得られる目的物材料の形状が非常に薄
膜化し、すべて鱗片状もしくは細粉状となるが、
材料構造的にはやはり本発明の非晶質化合物材料
である。 融液原料を回転ロール面上へ吹き出す雰囲気と
して減圧下乃至高真空下、又は不活性ガス雰囲気
中で本発明化合物の製造を行なう場合には、高温
状態での原料融液の還元が発生し、組成原子中の
酸素原子の減少が起り、得られる材料に紫色もし
くは黒色等の着色が発生する。しかし乍ら、この
着色生成物も物性的には本発明化合物であり、着
色された状態で使用可能である。 原料混合物をチユーブ内で加熱溶融せしめるに
際しては、該混合物をすべて完全に融液化するこ
とが必要である。しかし乍ら、該混合物が完全に
融液化する前に、一部融酸化したものが、ノズル
先端から流出してしまう恐れがあるため、ノズル
先端を局部的に冷却して融液の流出を防止するこ
とが好ましい。ノズルを局部的に冷却する代表的
手段は、ノズル先端に冷却用ガスを吹きつける手
段であり、ガスとしてはアルゴン、ヘリウム、窒
化等の不活性ガスでも良いが、乾燥冷圧縮空気が
より好ましい。 本発明に係る新規なる非晶質化合物材料は、通
常50〜10μm程度の厚さであり、非常にもろい材
料である。このためロール面で急冷され、固体化
された後、できる限り材料に応力が加えられない
状態にすることが好ましい。応力付加となる原因
の一つに大気中でのロール回転により発生する風
切り現象からくるロール表面空気層の大きな乱流
がある。この乱流を防止するとともに急冷却すべ
き溶融原料混合物とロール面との密着性をより良
好とするために、風切り防止用向流吹出しノズル
即ち第1図に示す渦流防止エアノズル17を設置
するか、ロール内部にフアンを固定設置する。後
者の場合は、ロールの自転によりロール表面側端
部に設けられた口径可変式の空気導入口よりロー
ル内部へ発生する乱流をすい込み、ロール軸正面
より排出し、ロール表面上空気をロール内部へ移
動せしめ、これにより溶融物をロール面へより押
しつけ密着させ、さらに空気の吹込み移動により
ロール自体をも空冷すことが出来る。また得られ
る材料の寸法均一性を保持させるために、ロール
表面に回転方向とは直角に材料切断用の溝を設け
ておけば、一定寸法で切断された材料が得られ
る。 本発明のテルル−ケイ素系化合物は、その原料
混合比により化合物の原子配列構造が大きく変化
し、具体的には以下の如くに大別される。先ず、
0.50≧x>0の場合には非晶質化合物100%のも
のが得られ、1.00>x>0.50の場合にはTeO2のガ
ス化によりTeO2結晶相の混在する材料が得られ
る。又、原料の混合割合によつて液化温度も大巾
に変るので、1500℃までの温度で液化し得る0.50
≧x>0の範囲では吹出しノズルは、白金製又は
白金−ロジウム製で良いのに対し、1.00>x>
0.50の範囲ではイリジウム製ノズルを使用する必
要がある。第3図に本発明材料の生成範囲を示
す。 使用する急冷装置の急冷用ロールの周速度が、
5m/秒〜35m/秒の範囲内では、各組成域にお
いて得られる材料の構造自体には大きな変化は認
められない。 尚、本発明材料の構造の固定に際しては、X線
回析起び偏光顕微鏡により結晶性の有無の確認及
び構造解析を行ない、走査型電子顕微鏡により極
少部分の観察を行なつた。 以下実施例により本発明の特徴とするところを
より一層明らかにする。 実施例 1 TeO2(純度99.9%)及びSiO2(純度99.9%)を
所定の組成で配合し、均一に混合した後、850℃
で30分間仮焼して組成物原料とした。得られた組
成物原料を白金チユーブ(直径10mm×長さ150mm)
に充填し、誘電加熱コイル内に設置して発振管繊
条電圧13V、陽極電圧10KV、格子電流120〜150
〓、陽極電流1.2〜1.8Aの条件下に誘電加熱した。
完全に融液化した原料を急冷用回転ロール表面上
に乾燥圧縮空気により吹き出し、急冷させた。 第1表及び第2表に組成及び製造時の諸条件を
示す。第1表及び第2表中試料No.1〜20、25及び
29は、リボン状の本発明の非晶質酸化物材料を示
す。又、No.24は、ロールの回転速度が大きい為、
薄片となつているが、形状に制約がない触媒等の
分野では使用可能である。 尚、ノズル形状Aとあるのは、0.2mm×4mmの
スリツト状ノズルを示し、ノズル形状Bとあるの
は径0.2mmの円形ノズルを示す。
【表】
【表】
【表】
【表】 参考例 1 (TeO21-X・(SiO2)xにおいてx=0.50に相
当する上記実施例1の試料No.8、10、12、13及び
15についてのX線回析結果を第4表に示す。急冷
用ロール周速度が5.18m/秒(No.8)から34.54
m/秒(No.15)の範囲内で得られた材料の原子配
列構造には、大きな変化がないことが明らかであ
る。 参考例 2 (TeO21-X・(SiO2)xにおいてx=0.20に相
当する上記実施例1の試料No.7の示差熱分析の結
果を第5図に示す。 第5図において、Tcは結晶化温度、Tgはガラ
ス転位点を夫々示す。 参考例 3 (TeO21-X・(SiO2)xにおいてx=0.20に相
当する上記実施例1の試料No.7の外観を示す写真
を参考図面として示す。 参考例 4 上記実施例の試料No.7の走査型電子顕微鏡写真
(20000倍及び990倍)を夫々参考図面及びと
して示す。 参考例 5 (TeO21-X・(SiO2)xにおいてx=0.20に相
当する上記実施例1の試料No.3の赤外線吸収スペ
クトルを第6図として示す。 参考例 6 (TeO21-X・(SiO2)xにおいてx=0.10に相
当する上記実施例1の試料No.17の12.4℃における
直流電気伝導度を第7図に示し、又同温度におけ
る周波数に対する誘電率A及び誘電損失Bを第8
図に示す。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明方法において使用される融解
原料の急冷装置の一例の正面図、第2図は、第1
図の急冷装置の一部拡大詳細図面、第3図は、本
発明材料の組成範囲を示す図面、第4図は、本発
明材料の若干のX線回折図面、第5図は、本発明
による一材料の示差熱分析図、第6図は、本発明
による他の一材料の赤外線吸収スペクトル、第7
図は、本発明による他の一材料の周波数に対する
誘電率及び誘電損失を示すゲラフ、第8図は、第
7図に示すと同様の材料の直流電気伝導度を示す
グラフを夫々示す。 1……架台、3……急冷装置本体、5,5……
誘電加熱用コイル、7……原料加熱用チユーブ、
9……原料加熱用チユーブの支持体、11……融
解原料噴出用ノズル、13……急冷用ロール、1
5……ノズル11の冷却用ノズル、17……渦流
防止エアノズル、19……ノズル11の微調整機
構、21……エアシリンダー、23……冷却され
た材料の受け箱、25……冷却材料取り出口、2
7……バルブ、29……冷却水導入路、31……
冷却水排出路、33……ニードルバルブ、35…
…ブローエア導入路、37……ロール13とノズ
ル11との間隔微調整機構、39……整流用目
皿。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (TeO21-X・(SiO2)x(但し1.00>X>0)
    なる組成を有するテルル−ケイ素系非晶質化合物
    材料。 2 0.50≧x>0である特許請求の範囲第1項記
    載のテルル−ケイ素系非晶質化合物材料。 3 1.00>x>0.50である特許請求の範囲第1項
    記載のテルル−ケイ素系非晶質化合物材料。 4 二酸化テルルと二酸化ケイ素との混合物を加
    熱溶解した、融解物を超急冷することを特徴とす
    る(TeO21-X・(SiO2)x(但し1.00>x>0)
    なる組成を有するテルル−ケイ素系非晶質化合物
    材料の製造法。 5 104〜106℃/秒の冷却速度で超急冷する特許
    請求の範囲第4項記載のテルル−ケイ素系非晶質
    化合物材料の製造法。 6 原料融解物を固体に接触させることにより超
    急冷する特許請求の範囲第4項又は第5項記載の
    テルル−ケイ素系非晶質化合物材料の製造法。 7 スリツト状、円形又は楕円形の吹出し口を設
    けたノズルを備えた加熱用チユーブに原料混合物
    を投入し、該混合物の融点よりも50〜200℃高い
    温度で加熱溶融させた後、5〜35m/秒の周速度
    で回転するロール表面上に上記ノズルを経て該融
    解物を吹出して超急冷させる特許請求の範囲第4
    項乃至第6項のいずれかに記載のテルル−ケイ素
    系非晶質化合物材料の製造法。
JP7973783A 1983-05-06 1983-05-06 テルル−ケイ素系非晶質化合物材料及びその製造法 Granted JPS605015A (ja)

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