JPH0328221B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は出口開口部が密封されうる熱可塑性材
料で構成された単位投与量注射容器に関する。こ
の種類の単位投与量容器は製造が容易であり且つ
例えば殺菌消毒および識別等について多くの利点
をもたらすことができる。

例えば、外科手術中の局部麻酔剤または動物医
薬を得るための注射溶液は通常殺菌消毒カバーと
しての厚いラテツクス膜で恒久的に密封されたガ
ラスびん（バイヤル）の中に貯えられる。このガ
ラスびんは一般的には数回の投与量の注射液を収
納している。注射液はシリンジの入口開口部に取
りつけられた厚い抜取り針により該シリンジに移
される。このシリンジはおすのルア円錐体
（Luer cone）に屡々設計されている。その後、
ラテツクス膜はエタノールまたはそれと同様な薬
品により殺菌消毒され、それから膜に抜取り針を
突き刺して加圧された空気を注射シリンジにより
ガラスびんの中に導入する。最後に、所望された
容積の注射液がシリンジの中に吸引され、抜取に
針を取り外し且つ薄い注射針と取り替え、そして
注射液が患者の中に注入される。

注射液のための単位投与量容器は知られてい
る。しかしながら、既知の単位投与量容器、アン
プルは特殊の種類の注射シリンジの中に直接に挿
入されるようになつている。単位投与量容器はガ
ラス製であり、そして突き通すことができる膜と
プランジヤの両方を備えている。この容器は製造
費が高く且つ小容積の注射液体に対してのみ好適
である。

再びシールできないキヤツプにより密封された
熱可塑性材料製の単位投与量容器もまた知られて
いる。しかしながら、これらの単位投与量容器は
注射シリンジの中に移した後も殺菌状態を維持し
なければならない注射液にはより適していない。

本発明の目的は現在使用されている熱可塑性材
料で構成された単位投与量用容器またはラテツク
スでシールされた多数回投与量容器よりも取扱い
が容易でありまたより安全に使用される充填され
た熱可塑性材料で構成された単位投与量注射溶液
容器を提供することである。本発明の単位投与量
容器は注射液をシリンジの中に移すために特殊の
抜取り針を必要とせず、またそれに加えて、殺菌
消毒に関する大きい要求も満たされる。これらの
目的およびその他の目的は、本発明によれば、特
許請求の範囲に記載の特徴を有する単位投与量容
器により驚異的に簡単に達成される。本発明の単
位投与量用容器は標準化されためす円錐形体のた
めの規格を満足させるように設計された出口開口
部を備えている。このめすの円錐体はシリンジの
対応して標準化されたおすの円錐体に漏洩を生じ
ないように連結されそれにより注射溶液を容器か
らシリンジの中に直接に移すことができるように
なつている。

以下に本発明を添付図面に示したいくつかの実
施態様についてさらに詳しく説明する。

第１図に示した本発明の実施態様においては、
単位投与量用容器１は外方に広がる截頭円錐体の
形態の出口開口部２を備えている。出口開口部２
は再シール不能なキヤツプ３によりシールされ
る。キヤツプ３を再シール不能とした目的はとり
わけ完全な使い棄ておよび殺菌状態の取扱いを保
証することである。キヤツプ３は容器の出口開口
部２を露出するためにキヤツプを破断する位置を
示す破断線４を有している（第２図参照）。こ場
合に、この破断を回転運動により容易にするため
に、キヤツプ３は破断線において拡大したねじり
運動を与える平坦な横方向のタブまたはウイング
５を備えている。このタブ５はまた識別マークを
示すために使用することができる。破断線４はキ
ヤツプ３の周囲に沿つて配置されたスロツトとし
て設計されている。勿論、例えばキヤツプ３の破
断線４をねじり運動のかわりに破断運動により破
断する任意の知られた方法により破断線をその他
の態様で配置することができる。

出口開口部２は標準化されためす円錐体、好ま
しくは６：100の円錐度を有する標準ルア
（Luer）めす円錐体または１：10の円錐度を有す
るレコード（Record）めす円錐体のための規格
を満足させるように設計されている。めす円錐体
は第３図に示したように注射シリンジの標準おす
円錐体８に連結されるようになつている。この円
錐形取付部分の連結によりなんら中間の工程また
は手段を必要としないで注射液をシリンジの中に
直接に移すことができる。めす円錐体は1.0cmよ
りも小さく好ましくは0.2cmないし0.8cmの最大開
口部の直径を有することが好ましい。

第４図に示した実施態様においては、単位投与
量用容器の上側部分は破断線４の破断によりキヤ
ツプを取り外す際のサポートとして使用されるべ
き余分の突起部６を備えている。このような突起
部またはサポート６は別の態様として単位投与量
用容器の壁部が充分な剛性を有していれば単位投
与量用容器の下部に配置することができる。

第５図に示した本発明の態様は開口した容器を
側部に配置したりまたは転倒させたときにその内
容物の流出を防止するために出口開口部２の下部
に毛管作用くびれ部分７を備えている。

第６図には、出口開口部２の別の好ましい実施
態様を示してある。この実施態様では、出口開口
部２はその周囲に出口の方向に向かつて形成され
た内側みぞを備えている。この種類のみぞは、特
にもしも出口開口部が非常に薄い可撓性材料で構
成されていれば、改良されたシリンジ先端部８を
シールすることは明らかである。

もしも容器の底部が出口開口部を上方に向けて
内容物を充填した容器を真直ぐに直立して配置す
ることができるように設計されていれば有利であ
る。これは容器の壁部がシリンジで注射液を抜き
取るときに容器がへこむ程度に薄く且つ可撓性で
ある場合、例えば、容器全体が截頭円錐形、四面
体またはそれと同様な形状に形成されている場合
ですらも達成することができる。このような薄い
可撓性の壁部は注射液のシリンジの中へ吸込みが
容易になるので有利である。

この場合には、単位投与量用容器を押しつぶす
ことによりシリンジ中に注射液を充填することが
できる。

本発明の単位投与量用容器は好ましくは１mlな
いし100mlの総内容積を有している。ある場合に
は、すべての内容物をシリンジの中に吸引するこ
とが困難でああるかもしないので容器は１ml〜50
mlの標準化された余積の注射液、例えば５ml、10
ml，20mlまたは50mlの溶液または好ましくは標準
化された容積よりも若干多い容積の溶液で便利よ
く満たされる。もしも容器が比較的に剛性の壁部
を有するように構成されていれば、容器はさらに
注射液で部分的にのみ満たすべきである。この型
式の容器においては、容器の中の圧力が減少し、
その結果シリンジの中への内容物の吸引がさらに
困難になるが、この圧力の減少は空気を前もつて
注入してそれに伴なう容器中の自由な空気の圧力
の上昇により補償されるべきである。

本発明による単位投与量充填用容器は水分不透
過性のバグの中に囲繞することができる。このよ
うにすることにより、単位投与量用容器の熱可塑
性の壁部を通しての水蒸気の拡散により一般的に
は水溶液である注射溶液の望ましくない濃度の増
大を阻止することができる。このバグの付加的な
目的は容器の殺菌消毒を維持することである。こ
の水分不透過性のバグは金属およびプラスチツク
の積層体、例えば、アルミニウムおよびプラスチ
ツクの積層体で構成することが好ましい。このバ
グはまたその開放を容易にするために好ましくは
一つまたはそれよりも多数の長手方向の破断線、
すなわち引裂用切欠部を有することができる。こ
のババグは通常気密であり、軽く且つ不透過性で
あり、従つて注射液を酸化および紫外線による放
射から保護するために使用することができる。こ
の場合には、単位投与量用容器のまわりのバグを
シールする前にバグの中に不活性ガスまたは還元
ガスを導入すれば充分であろう。

本発明の単位投与量用容器は非常に効果的ない
わゆるびんパツク方式により良好に製造できるよ
うに設計されている。この方式は特に西独特許第
1411469号明細書に記載されている。この場合に
は、単位投与量用容器は真空成形および吹込みに
より形成され、次いで液体を満たされ、そして同
時に形成されたキヤツプによりシールされる。な
お容器は成形装置の中に依然として残される。そ
のとき、注射液である液体は成形された容器を迅
速に冷却し、その結果容器を高速で製造すること
ができる。最後に、容器は成形装置から切り離さ
れ、そして自由選択により水分不透過性バグの中
に囲繞される。これらの製造工程は完全に殺菌消
毒された状態で実施することができる。容器の外
側部も同様に殺菌消毒された状態に保つことを保
証するために、最終の容器を好ましくはオートク
レーブにより殺菌消毒することが適切である。

この単位投与量容器はポリプロピレンまたはポ
リエチレン、好ましくはポリプロピレンのような
熱可塑性材料で製造される。

本発明の単位投与量容器は注射に好適な任意の
薬品の溶液で満たすことができるが、しかし、リ
ドカイン、プリロカイン、メピバカイン、ブピバ
カイン、エチドカインまたは容易な取扱いおよび
殺菌消毒についての要求が特に高い状態の下で使
用されるその他の薬品のようなオートクレーブで
処理しうる局部麻酔剤の水溶液を使用するために
特に有利である。

【図面の簡単な説明】

第１図は再シール不能なキヤツプによりシール
された本発明の単位投与量容器を部分的に断面で
示した正面図、第２図は出口開口部からキヤツプ
を取り外した第１図の単位投与量容器を示した
図、第３図は出口開口部にシリンジを連結した第
２図の単位投与量用容器を示した図、第４図は突
起部を備えた第１図の単位投与量用容器の特殊の
実施態様の斜視図、第５図は毛管作用くびれ部分
を備えた単位投与量用容器の別の実施態様を断面
で示した部分図、且つ第６図は出口開口部が円形
のみぞを備え、円形のみぞにシリンジが連結され
る単位投与量用容器のさらに別の実施態様を断面
で示した部分図である。 １……容器、２……出口開口部、３……キヤツ
プ、４……破断線、５……タブ、６……突起部、
７……毛管作用くびれ部分、８……おす円錐体。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 出口開口部がシールされうる熱可塑性材料で
   構成された単位投与量注射液容器において、前記
   出口開口部がシリンジの相応した標準化されたお
   す円錐体に漏洩を生じないように連結されるよう
   になつた標準化されためす円錐体のための規格を
   満足するように設計されておりそれにより注射液
   を容器からシリンジの中に直接に移すことができ
   るようにしたことを特徴とする単位投与量注射液
   容器。 ２ 前記容器の出口開口部が標準化されたルアめ
   す円錐体のための規格を満足していることを特徴
   とする特許請求の範囲第１項に記載の単位投与量
   容器。 ３ 前記出口開口部が1.0cmよりも小さい開口部
   最大直径を有していることを特徴とする特許請求
   の範囲第１項または第２項のいずれか１項に記載
   の単位投与量容器。 ４ 前記出口開口部が自由選択により破断線を有
   する再びシールできないキヤツプによりシールさ
   れることを特徴とする特許請求の範囲第１項から
   第３項までのいずれか１項に記載の単位投与量容
   器。 ５ キヤツプがシールを破断する場合に増大した
   ねじり運動を与える横方向突起部を備えているこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第１項から第４項
   までのいずれか１項に記載の単位投与量容器。 ６ 容器がシールを破断する場合のサポートとし
   て使用される突起部を備えていることを特徴とす
   る特許請求の範囲第１項から第５項までのいずれ
   か１項に記載の単位投与量容器。 ７ 容器が金属およびプラスチツクの積層体から
   製造された水分透過性バグの中に囲繞されること
   を特徴とする特許請求の範囲第１項から第６項ま
   でのいずれか１項に記載の単位投与量容器。 ８ 充填された容器をその出口開口部を上方に向
   けて真直ぐに配置し且つ直立状態に維持できるよ
   うに容器の底部を設計したことを特徴とする特許
   請求の範囲第１項から第７項までのいずれか１項
   に記載の単位投与量容器。 ９ 容器の壁部が注射液をシリンジに吸い出すと
   きに容器がへこむ程度に薄く且つ可撓性を有して
   いることを特徴とする特許請求の範囲第１項から
   第８項までのいずれか１項に記載の単位投与量容
   器。