JPH0328112Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔技術分野〕 この考案は、建築現場の階段を保護する階段養
生材に関するものである。

〔背景技術〕

一般に、２階建の建物を構築する場合、建築初
期において階段を設置して１階と２階の連絡に利
用している。この場合、階段の昇り降りにより階
段が傷つくのを防止するために、従来は、第１図
および第２図に示すような軟質塩化ビニル樹脂シ
ート１を踏板部２の上面から前端面にかけて被覆
配置している。

ところが、第１図に示すように、踏板部２の前
端２ａがその下側のけ込み板部前面３よりも前方
へ突出した階段においては、シート１をけ込み板
部前面３にうまく被覆配置できないため、け込み
板部前面３の保護ができないという問題を有して
いた。

〔考案の目的〕

この考案の目的は、踏板部はもちろんのこと、
け込み板部の保護も行なえる階段養生材を提供す
ることである。

〔考案の開示〕

この考案は、踏板部の前端がその下側のけ込み
板部前面よりも前方へ突出した階段の養生材であ
つて、踏板部の上面前部領域から踏板部前端面を
経て踏板部前端下面領域にかけて被覆配置した硬
質シートと、この硬質シートの周縁に連設され前
記踏板部の上面後部領域および前端面両側部領域
と前記け込み板部前面とを被覆した軟質シートと
を備えたものである。

この考案の一実施例を第３図ないし第７図を用
いて説明する。すなわち、この階段養生材Ａは、
第３〜５図に示すように、硬質塩化ビニル樹脂等
で構成した硬質シート４と、この硬質シート４を
取囲む軟質塩化ビニル樹脂等で構成した軟質シー
ト５とからなる。

硬質シート４は、踏板部６（第６図）の上面６
ａ前部中央を被覆する領域４ａと、踏板部６の前
端面６ｂ中央を被覆する領域４ｂと、踏板部６の
前端下面６ｃ中央を被覆する領域４ｃとからな
り、垂直断面が略コ字状に形成される。

軟質シート５は、踏板部６の上面６ａ両側部か
ら後部を被覆する領域５ａと、踏板部６の前端面
６ｂ両側部を被覆する領域５ｂと、踏板部６の前
端下面６ｃ両側部を被覆する領域５ｃと、け込み
板部７の前面７ａを被覆する領域５ｄからなる。

この階段養生材Ａは、第６，７図に示すよう
に、硬質シート４を踏板部６の前端突出部に嵌め
込むように取付けて、両シート４，５で踏板部６
の上面６ａ、前端面６ｂ、前端下面６ｃとけ込み
板部前面７ａを被覆する。

このように、領域４ａ，５ａで踏板部６の上面
６ａを被覆でき、領域４ｂ，５ｂで踏板部６の前
端面６ｂを被覆でき、領域４ｃ，５ｃで踏板部６
の前端下面６ｃを被覆でき、領域５ｄでけ込み板
部前面７ａを被覆できるため、踏板部６のみなら
ずけ込み板部７の保護も図れ、階段全体を養生で
きる。また、階段養生材Ａの周縁部を軟質シート
５で構成したため、階段の隅々まで納まり良く被
覆配置して養生できる。しかも、踏板部６の幅寸
法が異なる場合には、軟質シート５の両側部５ｂ
を切断することにより、種々の幅寸法の階段に設
置することができる。

〔考案の効果〕

この考案の階段養生材によれば、踏板部はもち
ろんのことけ込み板部の保護も図れ、かつ踏板部
の幅が異なる階段にも使用することができるとい
う効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の階段養生材を階段に敷設した断
面図、第２図はその平面図、第３図はこの考案の
一実施例の断面図、第４図は同じく平面図、第５
図は同じく斜視図、第６図は階段に敷設した状態
を示す断面図、第７図はその平面図である。 Ａ……階段養生材、４……硬質シート、５……
軟質シート。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 踏板部の前端がその下側のけ込み板部前面より
   も前方へ突出した階段の養生材であつて、踏板部
   の上面前部領域から踏板部前端面を経て踏板部前
   端下面領域にかけて被覆配置した硬質シートと、
   この硬質シートの周縁に連設され前記踏板部の上
   面後部領域および前端面両側部領域と前記け込み
   板部前面とを被覆した軟質シートとを備えた階段
   養生材。