JPH03274379A - 常圧・低温マイクロ波乾燥法 - Google Patents

常圧・低温マイクロ波乾燥法

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JPH03274379A
JPH03274379A JP7354990A JP7354990A JPH03274379A JP H03274379 A JPH03274379 A JP H03274379A JP 7354990 A JP7354990 A JP 7354990A JP 7354990 A JP7354990 A JP 7354990A JP H03274379 A JPH03274379 A JP H03274379A
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dried
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microwave
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Tomio Minobe
美濃部 富男
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、野菜・穀類・茶・紅茶等の農産品、魚貝類、
肉類等の食品全般、木材、薬品原料、化学原料等(以下
被乾燥物という)の含有する水分・揮発成分の乾燥法で
あって、特にマイクロ波エネルギーと低温除湿空気を併
用し常圧下で被乾燥物を低温(常温)で効率良く乾燥さ
せる方法に関する。
〈従来の技術〉 常圧下で水分・揮発分が蒸発・乾燥するメカニズムは、
ある温度における飽和蒸気圧力と実際の空気中の水蒸気
分圧との差が十分にあることを前提として、水蒸気分圧
を飽和蒸気圧へ近づけようとする自然現象と考えられる
。従ってその差が大きい程、また接触空気量が多い程水
分の蒸発量は多くなる。この原理を利用して、従来、野
菜・穀類・茶・紅茶等の農産品、魚貝類、肉類等の食品
全般、木材、薬品原料、化学原料等の乾燥法として、以
下のような方法が採られていた。
(a)熱風乾燥法 電熱ヒーター等のエネルギーで空気を加熱することによ
り空気の温度を上昇させて飽和蒸気圧力を上げた乾燥空
気を作り、これを被乾燥物に与える方法であり、現在−
船釣に用いられている方法である。被乾燥物は空気に接
する表面(蒸発面)にて、加熱により水分が気化・蒸発
する。内部の保有水は毛細管現象により蒸発面に向かっ
て移動し、順次乾燥が進行して行く情事乾燥期からさら
に乾燥が進んだ減率乾燥期に入ると表面温度は熱風温度
に近づ−く。
(b)マイクロ波乾燥法 誘電体となる食品・木材等の被乾燥物にマイクロ波を照
射する方法である。マイクロ波の使用は調理の目的で電
子レンジとして広く家庭に普及していることは周知の通
りである。この方法は、被乾燥物にマイクロ波を照射す
ることにより、被乾燥物に含まれる水分が激しい分子振
動を起こし、被乾燥物自身が内部より発熱するメカニズ
ムを取る。マイクロ波の吸収により、被乾燥体の内部圧
力は上昇し、内部保有水は外の蒸発面に向かって押出さ
れ、表面に水被膜を形成する。従って、この時、熱風又
は温風を与えると、被乾燥物表面からの水分蒸発は急激
に進行し、非常に効率の高い乾燥が得られる。これは、
マイクロ波加熱が内部加熱となる一方、熱風加熱が外部
加熱となり、被乾燥物が同時に均一に加熱されることに
起因している。よって、前者の方法に比べ飛躍的な乾燥
時間の短縮を実現することが出来る。
(c)低温除湿乾燥法 空気中の水分を除湿し絶対湿度を下げた後に加熱(常温
)して水蒸気分圧を上げた低温く常温)乾燥空気を作り
、これを被乾燥物に与える方法である。この場合の空気
中の水分を除湿する方式には冷凍式と吸着式とがあり、
それにアフターヒーター(電熱ヒーター、ヒーターポン
プ等)を組合せるのが一般的である。
低温(常温)乾燥空気は、水蒸気を充分に保有すること
が出来るため、被乾燥物に送風すると被乾燥物の表面(
蒸発面)より容易に水分を蒸発させて脱水することが可
能となり、内部保有水は熱風乾燥法同様、蒸発面に向っ
て毛細管現象によって移動し、内部まで乾燥することが
できる。
この時の被乾燥物の温度は送風される空気より低い温度
となる。その理由は、乾燥空気が蒸発面の水分を吸着し
て関係湿度(相対湿度)が増大すると同時に水分の蒸発
潜熱により温度降下するためであり、よって常温(低温
)の乾燥が可能となる。
(d)減圧(真空)乾燥法 さらに被乾燥物を低温で乾燥する手段には、前述した方
法以外に減圧(真空)乾燥法がある。この方法は、よく
知られているように水の飽和蒸気圧は100℃で1気圧
(760Torr )であるが、減圧していくと水の沸
騰点が低くなることを利用し、被乾燥物の品温を上げず
に低い温度で乾燥する方法である。
〈発明が解決しようとする課題〉 上記の各乾燥方法には以下のような欠点があった。
(a゛)熱風乾燥法 この乾燥法によれば、乾燥は表面から進行し表面の乾燥
組織を通して熱が内部へ伝えられる。しかし、一般に乾
燥した物体は熱伝導が悪いため、内部の乾燥は遅れるこ
ととなり、被乾燥物を均一に乾燥するためには長時間を
要することになる。
そこで、乾燥時間を短縮するために、熱風温度を高め過
ぎたり風速を上げ過ぎると、表面温度は急激に上昇し、
一部表面組織が変質・変形することにより、毛細管網が
破壊され内部水分が蒸発面に到達しにくくなる。この結
果、変形・歪が大きくなってクラックが発生したり、ま
た品質面では熱の影響で劣化・変質することがある。従
って、乾燥時間を短縮し、かつ被乾燥物の品質を損なわ
ない乾燥を行うことは困難を伴う場合がある。
(b゛)マイクロ波乾燥法 本方法も乾燥の原理は熱エネルギーを主力とするもので
あるため、高速の乾燥が可能である反面上記の熱風乾燥
法と同様の問題点がある。例えば、食品・医薬品等の乾
燥を行うと、被乾燥物の温度は高温(70〜100℃前
後)になるため、熱に対して不安定な香り・色素・ビタ
ミン等の栄養成分は破壊されやすく、味の面でも良好な
製品を得ることが難しい。
〈C゛)低温除湿乾燥法 この低温除湿乾燥法の乾燥速度は、除湿空気の除湿量の
度合、すなわち飽和蒸気圧と水蒸気分圧の差によって決
定されるため、一般に乾燥速度に限界があり、非常に長
い乾燥時間を要する。
また、この方法による乾燥は、乾燥空気の持っている等
エンタルピーが被乾燥物に接触し、水分を吸収すること
によって行われる。従って、除湿空気と被乾燥物とのエ
ネルギー授受の効率は、被乾燥物の表面積によって左右
される。このため、同一乾燥空気では被乾燥物が同一体
積であっても空気と接触する表面積が大きい程乾燥速度
は上がるが、表面積の少ない厚みのある被乾燥物は内部
まで均一に乾燥するためには非常に長い時間がかかるこ
とになる。このように、被乾燥物の形状により乾燥時間
が大幅に左右されるため、生産性を要求する工業乾燥設
備としては問題が多い。
(do)減圧(真空)乾燥法 この方法では減圧(真空)に耐える容器構造及び排気設
備が必要となるため、設備全体のコスト及びランニング
コストが割高となり、医薬品、食品等、一部の高級品質
を有する物質の乾燥に利用されるだけで汎用性がなく、
一般の乾燥法としては利用性が低いという問題がある。
本発明の常圧・低温マイクロ波乾燥法は、上記のような
従来の方法の欠点を除去した乾燥法を提供することを目
的としている。すなわち、本発明の乾燥方法は、常圧下
で経済的(イニシャル・ランニングコスト両面で)に行
われ、かつ、熱に対して弱い色素・香り・栄養成分等を
出来る限り破壊させずに、また食品などでは自然に近い
風味のある乾燥製品の提供を可能にする乾燥方法である
〈課題を解決するための手段〉 上記の課題を解決し上記の目的を達成するための第1の
発明は、被乾燥物に乾燥空気を与えるとともにマイクロ
波を照射することにより、被乾燥物が含有している水分
等を脱水する乾燥法において、与える乾燥空気の温度が
00〜50℃、湿度が絶対湿度0.1〜20g/kgで
あり、さらに被乾燥物へ投入するマイクロ波エネルギー
の量が脱水の蒸発潜熱骨にほぼ見合う量であることを特
徴としている。
第2の発明は、上記第1の発明において、投入するマイ
クロ波エネルギーが、予め被乾燥物の乾燥時の品温を検
出して定めた温度設定値の範囲内であることを特徴とし
ている。
〈作 用〉 冷凍機における冷凍サイクルに対応する空気が、除湿乾
燥空気としてどのような作用で被乾燥物と接触して乾燥
するかを第1図を用いて説明する。
乾燥室内で被乾燥物より水分を吸湿した空気又は水分を
含んだ外気は送風機で吸込まれて冷凍機の蒸発器で冷却
される。この時空気の温度はtCからtC゛ を経てt
Aに降下する。またこの間の関係湿度(相対湿度)はψ
C−ψc’  =ψA−約100χに変化する。一方絶
対湿度はHC=HC’→HAに降下し、空中の水蒸気は
HC−HA分だけ凝縮してドレンとして装置外へ排出さ
れる。この水分量が脱水能力となる。
A点で蒸発器との熱交換を終えた空気は冷凍機の凝縮器
で加熱されB点に至る。この間に関係湿度はψAからψ
Bまで減少し乾燥空気となるが、その絶対湿度HはHA
=HBで一定である。
乾燥室内で被乾燥物と接触し水分を吸収するB点から0
点に至る等エンタルピー変化は、関係湿度がψBからψ
Cに増加すると同時に蒸発潜熱により温度はtBからt
Cに降下する。この時、絶対湿度がHCに増加する分量
(HC−HA (T−(B)’)だけ乾燥できることに
なる。
以上の説明は空気が乾燥室と冷凍機の間を循環して脱水
しながら乾燥する様子を示したものであるが、外気を吸
込んで機外へ排出する場合も、外気をB点まで除湿した
乾燥空気にして被乾燥物に接触させて0点まで吸着した
後に排出するものである。
また、同一絶対湿度の除湿空気であっても、プレヒータ
ー(電熱ヒーター・ヒートポンプ等)で温度をtBより
高くすることにより、相対湿度を下げ、その分吸着能力
を大きくする(乾燥速度を上げる)ことができる。しか
し、その温度は被乾燥物の品質によって決定される上に
、さらに乾燥空気と接触し得る表面積によって乾燥速度
が左右される。従って、被乾燥物の種類や形状により、
乾燥時間は限定されてしまうことになる。
そこで、マイクロ波エネルギーと低温除湿空気を併用す
れば、マイクロ波エネルギーの作用により被乾燥物は内
部より発熱して、内部保有水が蒸発面へ次々と移行する
ため、飛躍的に乾燥速度を上げることが可能となる。こ
こで、投入するマイクロ波エネルギー量がtB−tCに
温度降下する分、すなわち蒸発潜熱にほぼ見合う量であ
れば、はぼtBの温度で乾燥でき、マイクロ波と除湿乾
燥空気との相乗効果は非常に大きくなる。
また、乾燥が進行し残留水分が減少する減率乾燥期にお
いては、蒸発水分量が極端に少なくなるため、蒸発潜熱
による温度降下も少なくなる。当然投入するマイクロ波
エネルギー量も減少するように制御されなければ品温は
上昇してしまい本発明が目的とする乾燥が難しくなる。
そこで、品温を検出し、予め定めた温度設定値になるよ
うにマイクロ波エネルギー量を制御する。
〈実施例〉 次に本発明による乾燥法が実際上どのように具体化され
るかを詳細に説明する。
第2図は本発明方法の一実施例を示すプロ・ツク図であ
り、装置外より吸込んだ外気は冷凍機1で冷却され、空
気中の含有する水分をドレン1aとして取出されて低温
除湿空気となる。水分を除湿した分だけ絶対湿度は減少
するが、このままでは低温度になった分だけ関係湿度が
高いため乾燥を目的とする空気としては使用できない。
そこで、次にアフターヒーター2で昇温し関係湿度を低
下させる。アフターヒーター2には電熱ヒーターと送風
機4が内蔵されている。アフターヒーター2で昇温され
た除湿空気は、結露防止用のため断熱構造とした接続ダ
クト5を通してマイクロ波乾燥室6に送られる。マイク
ロ波乾燥室6は断熱構造で結露しないよう考慮されてお
り、被乾燥物9はマイクロ波乾燥室外に設けられたモー
ター8により回転するテーブル7上に乗せられ、除湿空
気がまんべんなく均一に当てられる構造となってい・る
このようにマイクロ波乾燥室6に送風された空気は、飽
和蒸気圧力と水分蒸気分圧が十分にあるため、被乾燥物
に接触して乾燥を促進させる。水分を吸着した空気は乾
燥室6外へ排気ダクト10を通して排出されるが、排出
される空気の湿度が冷凍@lに吸込む外気より低い場合
には、断熱構造の循環ダクト11を経由して再度冷凍機
1に戻す循環サイクルを取ると乾燥効率が向上し、経済
的である。被乾燥物が紅茶・緑茶等の農産加工食品であ
り、その物日体が酸化臭・変質臭等の悪臭があり品質上
に問題がある場合は、排気ダクト10より外気に排気さ
せ循環サイクルは取られない。
また、被乾燥物が低含水率の医療品・化学薬品・プラス
チックベレット等の場合は、前述の乾燥空気よりもさら
に低湿度の乾燥除湿空気が必要となるため、冷凍機1後
に除湿機3を設け、除湿度をさらに高めて次のアフター
ヒーター2で昇温すれば非常に低湿度の乾燥空気を得る
ことができる。
マイクロ波はマイクロ波発振機より発振され、導波管1
5を経てマイクロ波乾燥室6内へ照射される。マイクロ
波エネルギー量は蒸発潜熱骨にほぼ見合う量に制御して
投入されることが重要であり、マイクロ波エネルギーが
適正量をオーバーすると、被乾燥物の温度は目標とする
乾燥温度を越えることとなり、良好な乾燥が難しくなる
。−船釣に乾燥工程は、水分が一定に蒸発している慎重
乾燥期とそれが極端に減少する減率乾燥期に分かれるた
め、マイクロ波エネルギー量も当然乾燥工程の蒸発量に
見合って調整されなければならない。
そこで、上記の乾燥工程においてマイクロ波の出力量を
自動制御する機構を設ける。すなわち、マイクロ波乾燥
室に具備される電波漏洩対策の施されたフィルター12
より外部に設けられた温度検出センサー13(例えば赤
外線放射温度計)で被乾燥物の温度を測量し、その電気
信号を予め決定した乾燥最適温度と比較演算部16で比
較演算処理して、マイクロ波出力制御回路を有するマイ
クロ波発振器14へ指令してマイクロ波出力を自動制御
する、これにより、設定温度を越えることなく容易に良
好な乾燥状態を得ることができる。
この時のマイクロ波エネルギーの投入量が蒸発潜熱にほ
ぼ見合う量であれば、与える除湿空気温度に近い温度で
乾燥出来ることになる。温度センサー13が被乾燥物に
直接接触する場合は、マイクロ波対策(マイクロ波によ
り発熱しない・影響を受けない)を講じたセンサーであ
ることが必要となるが、赤外線放射温度計を利用すると
非接触で計測できる上に、その温度値に対応した電気信
号を高速で得ることができるので、マイクロ波出力制御
の温度センサーとして非常に有効である。
次に本発明の方法を用いて実際に乾燥を行うことによっ
て得られた具体的なデータを示す。
使用した機器の詳細は以下の通りである。
(i)プレクーラー(冷凍機) *空冷式 日立製作新製 3041! −AL型2.2
kw*冷凍能力 5,830/6.700Kcal/)
150/60Hz蒸発温度0℃ (ii)アフターヒーター *電熱ヒーター 5tlS 30411字シーズヒータ
ー3.5kwj本給気ファン  昭和電機■製 At(
−400HT、 0.125Kw*風量     5r
rr/m1n (iii )本除湿方式の測定データ *外気空気条件 温度(DB)29℃ 関係湿度(RH
) 78χ絶対湿度(x) 19.8g/kg *処理空気量  310 g/時 *測 定 器 ・湿度計:Wa千野製作所製IN−K・
含水率計:@ケソト科学研究所製 デジタル赤外線水分計FD−220 (余 白) (iv)マイクロ波乾燥炉 オーブン内寸 : 800W X 830L X 85
0)1 mm回転テーブル 二650 φmm スタラファン :電波撹拌機付 マイクロ汲出カニ 0〜15ooh 周波数: 2450±50MHz 赤外温度計  :米国パーンズ社製 モデルKT−14
P測温範囲:0〜100℃ 出力電圧二〇〜1v 〔実施例−1〕 被乾燥物:天然繊維 寸法 750W X 310L X IOHmmOH型
量:55g  初期品温=25°C初期重量: 132
g 条  件:除湿空気40℃ 関係湿度RH10,5〜1
2χ絶対湿度x  6g/Kg 以上の条件で乾燥を行った結果を第3図に示す。
但し、図中■〜■は以下の場合である。
■11HF  なしの場合 ■ti)IP出カニ  100W一定出力の場合■UH
F出カニ  200i?一定出力の場合■U肝自動出力
制御(設定温度45”C)の場合〔実施例−2〕 被乾燥物:ニトリール系ゴム発泡体 寸法 65HX50W X530L am初基重量二3
80〜395g/本 絶乾重量: 230g/本 品  温:60℃以上になると変質する初期温度:28
℃ 条  件:除湿空気:40℃ 関係湿度RH: 12χ
絶対湿度x  : 6g1Kg 以上の条件で乾燥を行った結果を第4図に示す。
但し、図中■〜■は以下の場合である。
■tIHFなし 除湿空気のみ ■UHF出カニ30− 〔実施例−3〕 被乾燥物:緑茶(荒茶) 初期含水率:15χ 最終乾燥含水率ニア% 品温:55℃以下で乾燥する 初期温度:25℃ 条  件:除湿空気:30℃ 関係湿度RH:15%絶
対湿度 x:4.3g/Kg 以上の条件で乾燥を行った結果を第5図に示す。
但し、図中■〜■は以下の場合である。
■UFIFなし 除湿空気のみ ■LIHF出カニ 1.000111 上記のように常圧・低温(常温)下で水分等を含有する
被乾燥物を脱水する乾燥工程において、与える空気を低
温度(00〜50℃)、低湿度(絶対温度x=0.1〜
20g/kg)の低温除湿空気にして、さらに併用する
マイクロ波エネルギー量を、その低温除湿空気によって
水分が蒸発する時に温度が低下する量にほぼ見合う量に
制御して投入すれば、上記の実施例−1〜3から明らか
なように、品質に影響を与えずに大幅に乾燥時間を短縮
することが出来る。
実施例−1における天然繊維を絶乾重量まで乾燥させる
場合、除湿空気(温度DB = 40℃、関係湿度RF
1.10.5〜12%絶対湿度x = 6g/kg )
のみで乾燥した時の所用時間は400分で、その品温は
平均25℃である。
これに対してマイクロ波出力100靭を併用すると平均
品温40℃で所用時間は70分、またマイクロ波出力2
00−では最高品温55℃〜最低品温48℃の範囲であ
るが、乾燥時間50分であり、5.7〜8倍あまりの乾
燥時間の短縮をみることが出来た。
次に実施例−2においては、被乾燥物はニトリニル系ゴ
ム材質の発泡体であり、品温が60℃〜65℃以上にな
ると変質するため、従来の乾燥は50℃の温風乾燥法で
行われており、その乾燥時間は70〜75時間を要して
いた。これは、被乾燥物が発泡体であり、熱伝導が悪い
断熱構造のため、表面部のみ乾燥し、内部までなかなか
乾燥が進行しないためである。
第4図に示すように、除湿空気による乾燥法でも17時
間36分の時間を要しているが、マイクロ波エネルギー
出力30−を投入することで7時間に短縮することが出
来た。従来の温風乾燥方式に比べてると10倍以上の乾
燥速度である。
品質的にも品温は60°C以下で非常に良好であった。
最終期(6〜7時間あたり)で品温か最大55℃まで昇
温しでいるのは減率乾燥期にみられる蒸発水分量の低下
によるものと、被乾燥物がニドリール系ゴム材質でマイ
クロ波の吸収により発熱する性質のためで、実施例−1
の天然繊維、実施例3の荒茶のようにマイクロ波を吸収
しにくい材質であると減率乾燥期においても温度上昇は
みられない。
むしろ、初期乾燥期の品温が上がる工程(水分蒸発はま
だそれ程起きていない時期)にマイクロ波エネルギーの
投入が多いと、目的とする乾燥温度より品温が昇温する
場合(第1実施例■の場合)がある。この場合、本発明
の請求範囲第2項で述べているように被乾燥物の乾燥時
の品温を常時検出し、予め定めた温度設定値と比較演算
し、所定範囲に入るようにマイクロ波エネルギーの投入
量を制御すれば、実施例−1の第3図■に示すように、
品温45°Cのほぼ一定温度で乾燥することもできる。
実施例−3で用いた荒茶は緑茶の元となるものであり、
荒茶を製造する生産農家、生産協同組合工場で、最終工
程の揉み上げた(精揉工程)荒茶の含水率12〜15%
を6〜8%程度にする荒茶乾燥の応用を示したものであ
る。この時の荒茶温度は品質面より60〜65℃の範囲
が限界とされており、生産性・経済性から一般にこの程
度で乾燥されている。しかし、出来る限り低温で均一に
乾燥することが出来れば理想的な品質のものが得られる
そこで、低温かつ高能率の乾燥法の開発が望まれている
荒茶の乾燥で一番重要なことは、荒茶の中心部の芯木を
完全に取ることとされている。この芯木が残っていると
保存中に空気中の酸素によって酸化が進み、色と香味が
悪くなる劣化現象が起こり、品質が大幅に低下するため
である。第5図に示した除湿乾燥の(温度DB・30℃
、関係湿度RH・15χ、絶対湿度x=4.3g/kg
)では、品温21℃の低温度で所用時間35分間で処理
することが出来たが、従来の熱風乾燥法(60〜65℃
)同様、表面からの乾燥となるため、内部への熱伝導は
乾燥した表面組織を通してからとなり、増々内部の水分
は抜けにくくなる。
乾燥速度を上げようとして熱風の温度を上げると表面組
織は硬化し、芯木(茶菓の内部に残留する水分をいう)
は増々抜けにくくなって残留することとなり、品質面で
満足のいく製品を得ることが難しくなる。
ところが本発明の、蒸発潜熱にほぼ見合う量のマイクロ
波エネルギーを併用すれば、第5図の■に示すように品
温40℃前後で、しかも10分間の短い所用時間で乾燥
することができた。これは、マイクロ波エネルギーが茶
葉の内部発熱を引き起こし、芯木を表面に移行させる作
用を行い乾燥速度を上げるためである。さらに、本発明
のマイクロ波エネルギーの併用により、従来乾燥のよう
に表面のみが過乾燥となって中心部の芯木が残留するこ
とがなく、均一な乾燥を行うことができた。よって、変
質臭が全くなく香味・色とも非常に良好で、特に原茶の
持つ緑色の変色がみられないことからクロロフィル(葉
緑素)の破壊も起きていないと考えられる。
〈発明の効果〉 上記のように構成される本発明の常圧・低温マイクロ波
乾燥法によれば、被乾燥物の品温を必要以上に上昇させ
ずに乾燥することができる。従って、被乾燥物の有する
品質を損なうことなく乾燥できるという利点がある。特
に、食品等では、熱に対して弱い色素、香り、栄養成分
等が乾燥時に熱によって破壊されることがなく、自然に
近い風味のある乾燥製品を提供することができる。
また、熱伝導の良悪等の被乾燥物の特性や、被乾燥物の
形状に左右されずに、従来の乾燥方法に比べて乾燥時間
を大幅に短縮することが可能になる。さらに、被乾燥物
の表面、中心部を問わず、均一な乾燥ができるという効
果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は温度と絶対湿度、相対湿度の関係を示す空気線
図、第2図は本発明の一実施例を示すブロック図、第3
図、第4図、第5図は各々〔実施例−1〕 〔実施例−
2〕 〔実施例−3〕の結果を示すグラフである。 13:温度検出センサ 14:マイクロ波発振機

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)被乾燥物に乾燥空気を与えるとともにマイクロ波
    を照射することにより、被乾燥物が含有している水分等
    を脱水する乾燥法において、与える乾燥空気の温度が0
    ℃〜50℃、湿度が絶対湿度0.1〜20g/Kgであ
    り、さらに被乾燥物へ投入するマイクロ波エネルギーの
    量が脱水の蒸発潜熱分にほぼ見合う量であることを特徴
    とする常圧・低温マイクロ波乾燥法
  2. (2)前記特許請求の範囲第1項に記載の常圧・低温マ
    イクロ波乾燥法において、投入するマイクロ波エネルギ
    ーが、予め被乾燥物の乾燥時の品温を検出して定めた温
    度設定値の範囲内であることを特徴とする常圧・低温マ
    イクロ波乾燥法
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