JPH03271261A - 抗プロモーター作用を有する新規化合物およびその製造方法、並びにこれを含有する抗腫瘍薬 - Google Patents

抗プロモーター作用を有する新規化合物およびその製造方法、並びにこれを含有する抗腫瘍薬

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JPH03271261A
JPH03271261A JP6985390A JP6985390A JPH03271261A JP H03271261 A JPH03271261 A JP H03271261A JP 6985390 A JP6985390 A JP 6985390A JP 6985390 A JP6985390 A JP 6985390A JP H03271261 A JPH03271261 A JP H03271261A
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acid
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Ichiro Honda
一郎 本多
Harukuni Tokuda
春邦 徳田
Houyoku Nishino
輔翼 西野
Shigeo Yoshida
茂男 吉田
Mutsuo Kozuka
小塚 睦夫
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、抗プロモーター作用に基づく抗腫瘍活性をも
った新規化合物およびその製造方法に関する。また、活
性成分としてこの化合物を含有する抗腫瘍剤に関する。
〔従来技術〕
癌の発生機構としては、未分化細胞の増殖、外来因子に
よる癌遺伝子の発現、ウィルス等による細胞の形質変換
(癌遺伝子の導入)等が知られている。
このうち、外来因子の影響により発癌する場合の一例と
して、例えば次のようなものが知られている。即ち、マ
ウスの背部皮膚に、少量の発癌剤(イニシエーター)を
−回塗布する。さらに、この部分に、クロトン油または
この有効性分である12−O−テトラデカノイルホルボ
ール−13−アセテ−) (TPA)を塗布し続けると
、腫瘍が発生する。
この場合、イニシエーターの塗布のみでは今だ発癌には
至らないが、これによって細胞は遺伝毒性効果を受ける
。この前癌細胞は潜在的腫瘍細胞と呼ばれる。クロトン
油、TPA等のような物質はこの潜在的腫瘍細胞を腫瘍
細胞へと促進し、腫瘍形成を促進する物質であり、発癌
プロモーターといわれている。
一方、抗腫傷薬としては、抗腫瘍化学療法薬と抗腫瘍性
免疫化学療法薬が従来から広く用いられている。抗腫瘍
化学療法薬にはアルキル化剤、代謝拮抗薬、抗腫瘍性抗
生物質が含まれ、また抗腫瘍性免疫化学療法薬としては
、免疫不活性療法剤がある。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、抗腫傷薬として広く用いられている上記
の抗腫瘍性化学療法剤は一般的に毒性が強く、突然変異
性その他の重篤な副作用を呈する欠点がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、より毒性が
弱く、突然変異原性を示さない抗腫傷薬を提供するもの
である。
そのために、本発明は抗プロモーター作用による抗腫瘍
活性を有する新規化合物およびその製造方法を提供し、
かつこの化合物を含有する抗腫瘍剤を提供することを課
題とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題を解決するために鋭意検討した結果、上記説明
した抗プロモーター作用を有し、腫瘍発生を防止する効
果を有する新規化合物を見出した。
この化合物は、下記一般式(I)で表される3−ニトロ
−2,4,6−)リヒドロキシ安息香酸エステルである
ルである。) 本発明の3−ニトロ−2.4,6−トリヒドロキシ安息
香酸エステルは、以下の方法によって製造することがで
きる。
(a)まず公知の化合物であるフロログルシンカルボン
酸(II)を、適当な濃度、例えば60%(v/v)の
硫酸中で、1〜3等量、好ましくはi〜1.5等量の濃
硝酸(比重l、35〜1.38)と反応させ、中間体(
III)を得る。この反応では、少量の水溶性の不純物
を生じるが(5〜15%)、通常80%以上の収率で(
m)を得ることができる。
+1102 (1) (式中、Rは炭素数が1ないし15個の直鎖アルキルま
たは炭素数1ないし3個のフェニルアルキNO□ (II)        (m) (b)次ぎに、工程(a)で得られた中間体(III)
を適当な非水溶媒、例えば、ジエチルエーテル、ジオキ
サン、テトラヒドロフラン中で適当な縮合剤、例えば、
ジシクロへキシルヵルボジイミド(DCC)を用い、1
〜2等量、好ましくは等量のアルコールR−Or(と0
〜lO℃で2〜4時間反応させることにより高収率で目
的とする3−ニトロ−2゜4,6−トリヒドロキシ安息
香酸エステル(I)を得ることができる。
NO2N02 (III)            (I )(式中、
Rは上記の通りである。) 後述の実施例で説明するように、上記3−ニトロ−2,
4,8−トリヒドロキシ安息香酸エステル(1)は、強
力な発癌プロモーターとして知られる12−0−テトラ
デカノイルホルボール−13−アセテート(T P A
)の作用を抑制する効果を有する。従って、この化合物
(1)はビタミンA酸およびその関連化合物の作用にみ
られると同様の抗腫瘍効果を奏することができる。即ち
、化合物(I)によれば、前癌状態にある組織の正常組
織への分化を促進し、また前癌細胞の悪性細胞への転換
を阻止することによって、更に発癌プロモーションを抑
制することによって抗腫瘍効果を得ることができる。
なお、TPAは発癌プロモーション作用が最も強いプロ
モーターの一つである。従って、TPAの作用を抑制で
きることから、他のプロモーターに対しても同様の効果
が得られるものと思われる。
そのような他のプロモーターとしては、例えば、HHP
A(12−o−ヘキサデカノイル−16−ヒドロキシ−
ホルボールー13−アセチイト)、メゼライン、テレオ
シジン等が知られている(医薬のあゆみ、134巻。
13号、P1162.1980)。
本発明による抗腫傷薬は、活性成分として有効量の上記
化合物(I)を含有するものである。その投与量は、患
者の年齢および症状等に応じて適宜窓められる。成人に
対する一日当りの投与量は、通常、体重1kg当り1■
〜100■である。
投与経路は、経口、皮下注射、静脈注射、局所注射等が
望ましいが、とくに限定されるものではない。
また、投与する剤形としては、製剤学的に許容可能な賦
形剤とともに、常法により、散剤、顆粒剤、錠剤、カプ
セル剤、注射剤、外用剤等に調剤することもできる。
〔実施例〕
以下、実施例に基づいて本発明の詳細な説明する。
く化合物の合成〉 まず、3−ニトロ−2,4,8−トリヒドロキシ安息香
酸エステル(1)の製造方法について説明すれば、次ぎ
の通りである。なお、以下の説明において、物性データ
におけるNMHの溶媒は特に断らない限りCDCl3.
7MS基準を使用した。
工程(a) 機械式かき混ぜ器を備えた500m1容の四つロフラス
コに、200 mlの60%(v/v)硫酸をいれ、氷
冷した。ここに、18.8g (0,1モル)のフロロ
グルシンカルボン酸(If)を徐々に加え、均一になる
まで(約15分程度)撹拌した。ここに、60%硝酸1
5.8mlを徐々に加え、水冷を保ちながら、約3時間
撹拌した。
これを、200gの氷の上にあけ、生じた沈殿を濾取し
た。これを、氷冷した塩酸性飽和食塩水で洗浄した後、
500m1の熱メタノールで溶解し、不溶物は濾別後減
圧下濃縮乾燥し、収量20gで化合物(m)の組成物を
得た。これは未精製のままで工程(b)に用いることが
できる。この実施例においても未精製のまま使用した。
より精製する場合には、以下の方法に従って行う。
この粗製物5gをアセトンを溶媒とする活性炭のカラム
により精製し、熱酢酸エチルより再結晶すると、はぼ純
粋な中間体(III) 3 gが得られた。
その物性データは以下の通りである。
融点170℃(分解)、 NMR(δ 値、 DMSO−d6  、ppgg) 
 5.8(IH9s)工程(b) この工程におけるエステル化は、各アルコールにおいて
同一のものであり、以下代表的なものについてその反応
条件を示す。
(A)メチルエステル化合物の合成 塩化カルシウム乾燥管をつけた良く乾燥した200m1
容のフラスコ中、工程(a)で得られた中間体(III
)の粗結晶8601g(4ミリモル)を無水メタノール
320■(10ミリモル)とともに無水THF100m
lに、室温にて溶解し、その後氷冷した。
ここに、830 mg (4ミリモル)のDCCのTH
F溶液を徐々に加えた。このまま約20分間撹拌を続け
、その後室温に戻し、3時間撹拌した。
反応液の不溶物をひだおり濾紙によって濾過し、減圧下
濃縮後、ヘキサン:酢酸エチル:ギ酸−500:100
:lを用いるシリカゲルカラムを用いて精製した。
これから、熱へキサンを用いて再結晶し、メチル側鎖を
有する化合物3−ニトロ−2.4.8−1−リヒドロキ
シ安息香酸メチルエステル(I、R−メチル)を得た。
物性データは以下の通りである。
融点152〜155℃、 NMR(δ値、CDCl3.pI)l)4.0(3)1
.s) 、8.2(1)1.5)、11.5(1)1.
br) 。
12.5(IH,br) 、13.0(LH,br)(
B)アルキルエステル化合物またはフェニルアルキルエ
ステル化合物の合成 上記(A)において使用したメタノールに代えて、エタ
ノール、ブタノール、ヘキサノール、オクタツール、ノ
ナノール、デカノール、ウンデカノール、ドデカノール
、トリデカノール、ペンタデカノール、フェノール、ベ
ンジルアルコールおよびフェニルプロピルアルコールを
それぞれ10ミリモルを使用した他は、(A)と同様に
して、それぞれ対応するアルキルエステル化合物または
フェニルアルキルエステル化合物を得た。これらの化合
物の物性データは以下のとおりである。
・化合物 B−1(R−エチル基) 融点93〜94℃、 NMI?(δ 値、  CDC11、I)p厘)1.5
(3H,t、J−711z)、4.5(2H,Q、J−
7Hz)。
6.1(LH,s)、11.5(LH,br)、12.
9(IH,br)・化合物 B−2(R−ブチル基) 融点70〜71”C1 NMR(δ値、 CDC11,pI)l)1.0(3)
1.t、J−7Hz)、1.6(2H,s)、1.9(
2H,g)。
4.5(21,t、J−7Hz)、11.8(LH,b
r)。
12.7(IH,br)、13.0(LH,br)・化
合物 B−3(R−ヘキシル基) 融点38〜40℃、 NMI? (δ値、 CDCl3.ppm)0.9(3
H,t、J−7Hz)、1.3−1.7(8H)。
1.9(28,1)、4.4(2H,t、J−7Hz 
)、6.2(IH,s)。
12.5(IH,br) ・化合物 B−4(R−オクチル基) 融点47〜49℃、 NNR(δ値、 CDCl3−ppm)0.9(3H,
t、J−711z)、1.3−1.7(IOH)。
1.9(2H,w)、4.4(2H,t、J−7馳)、
6.2<IH,S)。
11.5(IH,S)、 12.7(LH,br)、1
2.9(lH,s)・化合物 B−5(R−ノニル基) 融点51〜52℃、 NMR(δ値、 CDCh、I)pl)0.9(3H,
t、J−7Hz)、1.3−1.7(12H) 。
J、9(2H,m)、4.4(2H,t、J−7Hz)
、6.2(IH,s) 。
11.5(1)1.s>、 12.7(1)1.br)
、12.9(IH,s)・化合物 B−6(R−デシル
基) 融点54〜55℃、 NMR(δ値、 CDCl3 、I)I)m)0.9(
3)1.t、J−7Hz)、1.3−1.7(14H)
1.9(2H,+a) 、4.4(211,t、J−7
Hz)、6.2(III、s) 。
11.5(IH,s)、 12.7(LH,br)、1
2.9(LH,s)・化合物 B−7(R−ウンデシル
基)融点56〜60℃、 NMR(δ値、 CDCh、pl)l)0.9(3H,
t、J−7Hz)、IJ−1,7(18H)。
1.9(2H,m)、4.4(2H,t、J−7Hz)
、8.2(lH,s) 。
11.5(LH,s)、 12.7(LH,br)、1
2.9(IH,s)・化合物 B−8(R−ドデシル基
) 融点68〜65℃、 NMR(δ値、 CDCl3 、pl)@)0.9(3
H,t、J−711z)、1.3−1.7(18H)。
1.9(2H,m) 、4.4(2H,t、J−7Hz
)、6.2(lH,s)。
11.5(lH,s)、 12.7(IH,br)、1
2.9(lH,s)・化合物 B−9(R−トリデシル
基)融点70〜71℃、 NMR(δ値、 CDCl3 、ppl)0.9(3H
,t、J−7Hz ) 、1.3−1.7(20H) 
1.9(2H,−)、4.4(28,t、J−7Hz)
、8.2(LH,s)。
11.5(lH,s)、、 12.7(lH,br)、
12.9(lH,s)・化合物 B−10(R−ペンタ
デシル基)融点71〜72℃、 NMI? (δ値、 CDCl3 、I)I)l)0.
9(3H,t、J−7七)、1.3−1.7(24H)
1.9(2H,11)、4.4(2H,t、J−7Hz
)、8.2(lH,s)。
11.5(IH,s)、 12.7(IH,br)、1
2.9(1B、s)・化合物 B−11(R−フェニル
基)融点121−123℃、 NMR(δ値、 CDCl3 、pl)I)6.2(I
H,S)、7.2−7.6(5H)、11.5(IH,
S)。
12.6(LH,br)、13.2(lH,s)・化合
物 B−12(R−ベンジル基)融点91〜93℃、 NMR(δ値、 CDC11、ppm)5.5(21,
s)、6.2(LH,s)、7.2−7.6(5H)。
11.5(LH,s)、12.7(IH,br)、13
.0(LH,s)・化合物 B−13(R−フェニルプ
ロピル基)融点83〜84℃、 NMR(δ値、 CDCl3 、I)p■〉2.1(2
H,t、t、J−7Hz、7Hz)。
2.8(2H,t、J−7Hz )、4.4(2H,t
、J−7Hz )。
6.2(lH,s) 、7.2−7.5(5H) 、 
11.5(lH,s) 。
12.8(lH,br) 、 13.0(IH,br)
く生物学的検定〉 次ぎに、本発明の化合物が抗腫傷薬として有用であるこ
とを確認するために、上記化合物について、伊藤らの方
法(Cancer Letters、13(1981)
29−37)によって抗プロモーター作用の有無を調べ
た。すなわち、この検定では、次ぎのようなエプスタイ
ン・バー−ウィルス(Epstein BarrVlr
us; EBV  )初期抗原(EA)産生抑制試験を
用いた。
培地の調製 粉末RPMI−1840培地を表1に示す組成で混合し
、脱塩後二度蒸留した蒸留水に溶解した。この際、小指
の先程のドライアイスを加えpHを6,0程度まで下げ
溶解を容易にした。粉末が完全に溶解した後、緩衝剤と
して炭酸水素ナトリウム(0,56g / 10100
O)を、抗生物質としてペニシリンGカリウム (20
万単位)および硫酸ストレプトマイシン(250■)を
加えた。この溶液を滅菌濾過し、RPMI−1640培
地とした。この培地にウシ胎児血清(FBS)を、細胞
培養用には8%になるように、EBV−EA産生抑制試
験用には4%になるように加え、基礎培地として実験に
用いた。
表 フェノ−!レレット b、OH ラージ細胞(Raji cell )の培養エプスタイ
ン・バー・ウィルス(EBV)初期抗原(EA)産生指
示細胞であるラージ細胞を培養する。ポリスチレン製2
70m1容(75cj)細胞培養フラスコを使用し、8
%FBSを含むRPMI−1840培地を用いて、CO
2インキュベーター内で、37℃、5%CO2存在下で
培養した。細胞数が1 mlあたり1〜2X106個に
なった時点で、これを約5倍に稀釈して継代的に培養し
た。なおこの植え継ぎ操作は3〜4日に1度の頻度で行
った。EBV−EA産生抑制試験には細胞数が1 ml
あたり1〜2X10’個になったステージの細胞を用い
た。
ラージ細胞の保存および解凍 ラージ細胞は適宜以下に示すような方法で凍結保存した
。すなわち、細胞数が1 mlあたりl〜2X106個
になった時点で、細胞を含む培養液を150Xgで10
分間遠心した。上滑を除いた後、細胞にジメチルスルホ
キシド(DMSO)を10%含む8%PBS/RPMI
−1840培地を加え、1 mlあたり細胞数が1.5
X10’個になるように懸濁させ、−110’Cで冷凍
保存した。凍結した細胞の解凍は30℃の水浴上で行っ
た。解凍後細胞を8%PBS/l?PM+−1640培
地で三回洗浄した後、保存したときの5倍量の8%PB
S/RP旧−1640培地で培養した。
被験化合物溶液の調製 被験化合物溶液の調製は実験の直前に行った。
溶媒にはDMSOを用い、培養液中の最終的なりMSO
の濃度が、早期抗原産生に影響を与えない1,0%以下
になるように調製した。
TPA溶液ならびにn−酪酸溶液の調製発癌プロモータ
ーであるTPAを1■/ mlの濃度でDMSOに溶解
し、これを原液として一20℃で保存し、使用の際には
20ng/ mlの濃度になるようにRPMI−1fi
40培地で稀釈して使用した。TPAによるEA発現率
を上げ、検出感度を高めるために用いいるn−酪酸は0
.5Mの無菌溶液として4℃で保存した。
EBV−Eへ発現抑制試験 4%FBSを含むRPMI−1640培地(lチューブ
あたり1m1)にn−酪酸(4sM)およびTPA(2
0ng/ ml )を加え、さらに所定量の被験化合物
溶液をプラスチック試験管に加えてアッセイ用培地とし
た。あらかじめ8%FBS/RPMI−1640培地で
培養しておいた検索用の指示細胞のあるラージ細胞を遠
心分離操作で集め、これを1 ml当りの細胞数がIX
I(16個になるようにアッセイ培地に懸濁した。この
懸濁液を37℃、5%CO2存在したで48時間培養後
、遠心を行ない上清を除去し、リン酸緩衝生理食塩水(
PBS(−)(MCI200ff1g/]、 KH2P
O4200m1g/I、NaCl3 g/l、Na2 
 HPO41,15g/I)0.1 mlで懸濁した。
この細胞懸濁液をEBV−EA発現抑制試験および指示
細胞の生存率の試験に使用した。
EA発現細胞率の測定 EBA−EA発現細胞率の測定は以下に示すとおり間接
螢光抗体法で行なった。1.0mlのアッセイ用培地で
反応させた細胞を150Xgで10分間遠心分離し、上
清を除いた後PBS(−)を0.1ml加え細胞を懸濁
した。この懸濁液を無螢光スライドグラスに塗抹し、風
乾した後、このスライドグラスをアセトン中に10分間
浸漬して細胞をスライドグラス表面に完全固定し、これ
を検鏡用の試料として用いた。
一次抗体として、EBVのEA抗体価が高い上咽頭癌(
NPC;nasopharyngeal carcin
oia)患者の血清[EA (+) 、カップシト抗原
(vfral capsfd antigen;vC^
)(+)]をあらかじめ反応に最適な抗体価となるよう
にPBS (−)で稀釈調整しておいた。これをスライ
ドグラス上の各スポットに載せた後、水を含ませたペー
パータオルを入れたシャーレ内に置き、37℃で45分
間抗原抗体反応を行なわせた。反応終了後、スライドグ
ラスを約100m1のPBS(−)に浸漬し、容器ごと
に30秒秒間上ぅ洗浄を行なった。この洗浄操作を2回
行った後にスライドグラスを風乾、つづいて二次抗体と
して、PBS(−)で20倍に稀釈したPITC(フル
オレセインイソチオシアネート)標識ヒトIgG抗体(
ヤギ)を同スポットにのせ、−次抗体反応と同様に37
℃で45分間反応させた。
反応終了後、PBS (−)で2回洗浄し、無蛍光グリ
セリンを20%含むPBS(−)で封入を行ない、螢光
顕微鏡で細胞を観察した。E^産生細胞はPITCの螢
光を発するため容易に判断することができる。TPAの
みを加えたEA発現細胞(陽性細胞)を対照として各被
験化合物を加えた陽性細胞を観察しその割合を百分率で
表して抑制効果として記録した。各処理については、最
低250個の細胞を観察し、二連で行ない、結果はその
平均値で示した。
細胞生存率の測定 細胞生存率の測定はトリバンブルー染色法によって行な
った。すなわち、細胞懸濁液0.05m1に、トリバン
ブルーを0.25%含むPBS(−)溶液0.05m1
を加え軽く攪拌後、懸濁液の一部を血球計算板にとり、
生細胞数と、トリパンブルーによって染まっている死細
胞数をそれぞれ計測した。なお結果は二連での平均値で
示した。
以上の結果を表2にまとめて示した。被験化合物はその
活性に差があるもののいづれも発癌プロモーターである
TPAによるEBV−EA発現を抑制し抗腫瘍性を持つ
化合物であることが明らかとなった。
なお、表中で被験化合物は、TPA濃度(モル)に対し
て1000倍濃度1l00倍濃1、lO倍濃度の場合に
ついて試験を行った。
表 〔発明の効果〕 本発明の抗腫傷薬は、高い抗腫瘍効果を有し、その正常
細胞に対する毒性も弱く、突然変異原性も示さない。従
って、癌の発生が疑われる場合の癌の予防効果、癌の存
在が確認された場合の抗腫瘍効果、癌組織切除後の癌再
発防止効果を目的として長期にわたり安全に使用するこ
とができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)下記一般式( I )で表される3−ニトロ−2,
    4,6−トリヒドロキシ安息香酸エステル。 ▲数式、化学式、表等があります▼( I ) (式中、Rは炭素数が1ないし15個の直鎖アルキルま
    たは炭素数1ないし3個のフェニルアルキルである。)
  2. (2)請求項1記載の3−ニトロ−2,4,5−トリヒ
    ドロキシ安息香酸エステルを製造する方法であって、(
    a)下記反応式に従い、フロログルシンカルボン酸(I
    I)をニトロ化して中間体(III)を得る工程と、 ▲数式、化学式、表等があります▼(II)▲数式、化学
    式、表等があります▼(III) (b)下記反応式に従い、前記中間体(III)とアルコ
    ール(IV)とを、縮合剤の存在下で縮合させてエステル
    ( I )を得る工程 ▲数式、化学式、表等があります▼(III)▲数式、化
    学式、表等があります▼( I ) (式中、Rは炭素数が1ないし15個の直鎖アルキルま
    たは炭素数1ないし3個のフェニルアルキルである。) とを具備したことを特徴とする方法。
  3. (3)縮合剤としてジシクロヘキシカルボジイミドを用
    いることを特徴とする請求項2記載の製造方法。
  4. (4)活性成分として、請求項1記載の3−ニトロ−2
    ,4,5−トリヒドロキシ安息香酸エステルを含有する
    ことを特徴とする抗腫瘍剤。
JP6985390A 1990-03-22 1990-03-22 抗プロモーター作用を有する新規化合物およびその製造方法、並びにこれを含有する抗腫瘍薬 Pending JPH03271261A (ja)

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