JPH0326987Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （考案の利用分野） この考案は自動車等の給油時における取外した
給油口キヤツプを磁石により吸着保持し処理の簡
便化、給油の迅速化及び給油口付近の汚れ防止を
図るようにした給油部構造の改良に関し、更に吸
着力を増すようにしたものである。

（従来技術） 従来、自動車等のボデイ側面に設けた給油部に
おける給油口の閉塞栓又はキヤツプは給油口縁に
鎖条等によつて係着され、或は取外して適宜の場
所に置いて給油作業を行つており、これに関連し
て生ずる不都合な点を改善するため、実願昭57−
119709号に係る給油部構造が提案された。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながら前記の給油部構造においては永久
磁石を貼着テープ、或はボルト、ビス等の適宜の
手段により固着したものであつて、永久磁石がフ
エライト磁石等の場合は車の振動や軽い衝撃によ
つても割れ易く、又接着が剥れ、或はねじが弛ん
で脱落することがあつた。又、永久磁石を取付け
て単にキヤツプを吸着するようにしたものである
ため吸着力が弱く、キヤツプが脱落し易い等の問
題点があつた。

（問題点を解決するための手段） この考案は上記の問題点を解決するために提供
されたものであつて、給油作業時の給油口の蓋栓
の処理を容易化したものにおいて取外した蓋栓を
確実に吸着保持することを目的とし、自動車等の
ボデイ１の側面に凹窪部２が設けられ、該凹窪部
２内に燃料タンクに連通し着脱自在の蓋皰３を有
する給油口４が開口する給油部において、該凹窪
部２内の壁面に開設された穴５に永久磁石６を使
用した吸着具７が嵌着され、該吸着具７はその両
磁極面に一対のヨーク８，８を添設した永久磁石
６が各ヨーク８，８の一方の端面を露出させてケ
ース９により被覆されると共に、該ケース９の外
面に突出する係止爪１０により、前記穴５の周縁
に係止されているようにしたものである。

（作用） 而して、吸着具７はそのケース９の外面に突出
する係止爪１０によつて穴５の周縁に係止されて
いるため確実に係止される。

又、吸着具７は永久磁石６の両磁極面に添装さ
れた一対のヨーク８，８に磁力が集中されるので
強力な吸着力を有し、給油口４の蓋栓３を確実に
吸着保持する。

（効果） この考案にかかる給油部構造は前記のように構
成されたので、次のような効果を生ずる。

１ 自動車等の燃料補給時に給油口の蓋栓を、給
油口が設けられた凹窪部内の吸着具に吸着させ
ることができるので、取外した蓋栓の処置に気
を使うことがなく、従来のようにボデイ外装面
上に蓋栓を置く必要がないため、外装面を汚損
することが防止され、又蓋栓自体に対する塵芥
付着及びこのための燃料への異物混入の危惧は
なくなる。

２ 吸着具に内蔵された永久磁石は両磁極面に添
装された一対のヨークに磁力が集中されるので
強い吸着力を有し蓋栓の脱落がない。

３又、吸着具自体もケースが給油部の凹窪部内の
穴縁に係止爪で確実に係止されるので吸着具の
嵌着が容易であつて而も吸着された蓋栓を引離
す際に吸着具が脱落する恐れがない。

４ 更に永久磁石はフエライト磁石等が一般的で
あり、これは脆く割れ易いが、ケースにより被
覆され、特に粘弾性のある合成樹脂ケースが一
般的に使用されることから充分に保護され、ボ
デイの振動等により割れることがない。

（実施例） 第１図はこの考案の給油部の実施例であつて、
１は自動車等のボデイであり、このボデイ１に凹
窪部２が設けられ、該凹窪部２はボデイ１の外面
と同様に覆蔽する蓋板１１を有し、内底部には燃
料タンクに連通する給油口４が開設され、給油口
４は蓋栓３の着脱により開閉するように構成され
たものである。尚１２は蓋板１１の開閉係止用の
係合具を、又１３は蓋板１１のガタツキを防止す
る弾発係合片を示したものである。

該吸着具７はフエライト等の永久磁石６の両磁
極面にヨーク８，８が添装され、合成樹脂製のケ
ース９により被覆され、ヨーク８，８の端面をケ
ース９の一方の面から露出させ、該面に鍔縁９ａ
を張出させると共に該縁９ａと凹窪部２の壁面の
厚味分の間隔をあけたケース９の側壁面上の位置
に複数個の係止爪１０が突設されたもので、第４
図に示すように凹窪部２の壁面に開設した穴５内
に圧入嵌着し、係止爪１０により穴の周縁に係止
するようになつており、第２図に示すように凹窪
部２の壁面自体の穴５に直接嵌着され、或は第３
図、第４図のように壁面に隆起部１４を設けて該
隆起部１４に穴５を設けて嵌着する等の方法で装
着されている。

又、給油口４の蓋栓３がプラスチツク或は非磁
性金属製のものである場合には、第７図乃至第９
図のように蓋栓３の上面に強磁性板１５が接着又
はビス止め等により添着され、或は内側上面に同
様に強磁性板１５を添着されており、前記吸着具
７の露出したヨーク８，８端に吸着、保持される
ようにしたものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を示す給油部の斜
視図、第２図はそのxx視側面図、第３図は該部
の他の実施例の同側面図、第４図は同実施例にお
ける吸着具の嵌着部を示す斜視図、第５図、第６
図は吸着具の各種実施例の斜視図、第７図は蓋栓
の実施例の斜視図、第８図は同断面図、第９図は
他の実施例の断面図である。 １……ボデイ、２……凹窪部、３……蓋栓、４
……給油口、５……穴、６……永久磁石、７……
吸着具、８……ヨーク、９……ケース、１０……
係止爪。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 自動車等のボデイ側面に凹窪部が設けられ、該
   凹窪部内に燃料タンクに連通し、着脱自在の蓋栓
   を有する給油口が開口する給油部において、該凹
   窪部内壁面に開設された穴に永久磁石を使用した
   吸着具が嵌着され、該吸着具は両磁極面に一対の
   ヨークを添設した永久磁石がヨークの一端面を露
   出させてケースにより被覆されると共に、該ケー
   ス外面に突出する係止爪により前記穴縁に係止さ
   れていることを特徴とする給油部構造。