JPH0326394B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は静電記録装置の現像装置に関し、更に
詳しくは現像装置において現像剤を均一に調合
し、調合した現像剤を現像装置内の現像ロール又
は撹拌ロール等に供給する手段に関する。

静電記録装置においては、一般に現像剤補充槽
および現像ロールは独立に離れて設けられ、その
間を連繋する現像剤搬送装置が配置され、各々の
機能を果たすために各々に対して稼動機構が設け
られている。前記した装置、機器は静電記録装置
がその機能を果す上で必要であることは確かであ
るが、静電記録装置のコンパクト化を妨げている
ことも確かであり、コストアツプに繋がり、静電
記録装置の設計の自由度を束縛している。

また現像剤補充槽には、一般に500ｇ程度の補
給単位でトナーが補給されるが、文字の複写に用
いられるトナー量は記録紙サイズB4に当り30〜
50mg程度であり、絵画の複写においても200〜300
mg程度に止る。従つて大量に現像剤補充槽に備蓄
状態にあるトナー或は現像剤は変質あるいは粒塊
化の危険に曝されている。

また２色以上の多重現像を行う静電記録装置に
おいては、各色現像毎に設けられる現像に係る装
置、機器は甚だ嵩張り、遂には効率よく、また精
度よくドラム状像担持体表面に対向設置する余地
を失う恐れもある。

更に多重現像を行う場合、特に絵画複写におけ
る色再現において、印刷分野で行われるインクの
色合せに倣つて現像剤中の色トナーを変更したい
場合、あるいは色補完のため補完現像を追加した
い場合などには、簡単に色トナーの取換あるいは
特定色トナーの現像に係る一系統の装置、機器の
追加または入換を行いうることが要求される。し
かしながら従来の固定的で且つ装置，機器の占め
る容積の大きい現像形態ではこれらの要求は全く
封じられていると言つてよい。

このような要求を満足させる方法として、静電
記録装置の現像に係る装置、機器即ち現像剤補充
槽、現像剤搬送装置および現像ロール等の機能を
コンパクトにまとめ、筐壁によつて包みユニツト
化した現像装置が必要となる。

このようなユニツト化された現像装置において
は、現像ロールに現像剤を供給するまでの過程に
おいて、現像によつて消費される現像剤中のトナ
ーを補給することが必要であり、且つユニツト化
された現像装置においては、単位複写作業時間に
消費するトナーを保持し、放出消費するトナー補
給装置を内蔵することが甚が便利である。また現
像によつてトナーを消費した残滓現像剤に必要量
のトナーを均一に補給し、組成を復元するととも
に、現像に適したトナー濃度を有する均一な現像
剤に調合し、これを現像ロール上に磁気的に担持
せしめうる領域まで反送することが必要である。

本発明の目的は静電記録装置の現像において、
現像装置内において、新規トナーと残滓現像剤を
混合撹拌し、常に現像に適した均一なトナー濃度
を有する現像剤を調合し、該現像剤を現像ロール
に供給するユニツト化現像装置を提供することで
ある。

前記した本発明の目的は、現像剤を調合し、調
合した現像剤を静電像担持体に供給する現像装置
において、現像剤をその表面に担持して搬送し、
現像領域に現像剤を供給する現像ロールと、その
下方に周面に突起を有する少くとも１個の柱筒状
回転体を有し、且つ前記柱筒状回転体内に、トナ
ーを保持し、トナーの放出補給を制御する少くと
も１個のトナー補給装置を内蔵し、前記柱筒状回
転体表面に、少くとも１条の螺旋に沿つて該柱筒
面に開口を設けたことを特徴とする現像装置によ
つて達成される。

本発明の態様においては、前記柱筒状回転体の
柱筒表面に、該柱筒状回転体の回転軸を取巻いた
少くとも１条の螺旋に沿つて、開口部を設け、該
柱筒状回転体の回転軸方向に亘つてトナーと現像
剤の均一に混合されたものを放出することによつ
て撹拌，混合の効率を上げることができる。

前記トナー補給装置には、トナー放出口を常時
下に向けて柱筒状回転体内に装着固定し、トナー
供給必要時に、トナー放出口シヤツタを開閉して
トナー供給を制御するトナー補給装置のみを現像
装置から着脱する形態、或は更に、前記トナー補
給装置が、該トナー補給を内蔵する柱筒状回転体
の回転軸に平行な回動軸を有する柱筒状回動体で
あつて、且つ該回動体の柱筒に少くとも１つの開
口部を設けることによつて、トナーの補給の必要
が起つた時に該開口部を下に向けることによつて
トナーを一定時間に一定量だけ放出、補給する回
動形態とすることができる。

前記着脱形態の場合、トナー補給装置の天蓋部
に堆積した残滓現像剤はトナー補給装置引出し時
に飛散し周囲を汚すので、装着固定時には天蓋部
を含む上半部にカバーを設けることが好ましい。

また回動形態である場合残滓現像剤あるいは調
合された現像剤が、該於口部からトナー補給装置
内に進入し、補給用トナーに混入することを防止
するためには、前記柱筒状回転体の内部に、前記
トナー補給装置がその開口部からトナーを放出し
ない回動角度範囲の上半部を被覆し、且つ前記回
動体の回動および回転体の回転に支障を起さぬ形
態のカバーを前記トナー補給装置に対し設けるこ
とが便利である。

更に前記柱筒状回転体の内部は、トナー補給装
置を内蔵していても、していなくても混合撹拌室
として現像剤の均一混合に活用することが好まし
い。

次に本発明を図を用いて説明する。

第１図は本発明の一実施例を示している。Ｂは
静電記録装置において本発明のユニツト化された
現像装置の一例である。１０は内部にマグネツト
を有する円筒状の現像ロール、１０１は現像スリ
ーブ、１０２は磁気ブラシ穂であつて静電潜像を
有する静電像担持体表面（図示せず）に接し、ト
ナーを付与する。

１１は本発明に係る現像剤調合装置である（以
後調合装置と略称する）。１２はユニツト化され
た現像装置Ｂの筐壁であつて、現像ロール１０お
よび調合装置の回転と現像剤の流動に合せて内部
を整形してある。１４は磁気ブラシ穂（現像剤
層）の高さを規制する穂立規制部材である。一方
向に一定角度回動することができ、１頂点は現像
ロール１０の表面に近接して磁気ブラシ穂の高さ
を削り、これによつて現像終了後磁気ブラシ穂が
静電像担持体表面に接触することを防止すること
ができる。他の頂点は調合装置に近接し、現像剤
が磁気ブラシ穂の形成領域に入ることを妨げる。

１１０は現像剤である。１１１は柱筒状回転体
（以後調合筒と略称する）であつて、第１図に示
す実施例においてはその断面が正方形をなしてい
る。調合面の形状は、現像剤の調合に好都合な如
何なる形態をも採りうる。即ちその断面は、楕円
あるいは三角、四角等の多角形、更に星状多面体
でつてもよい。また調合筒の柱筒表面には、現像
剤の撹拌あるいは搬送を援けるため羽根、襞、溝
あるいは凹凸等の補助部材を設けることができ
る。とりわけ調合筒の断面が円の場合には特に便
利さを得ることができる。１１１１は残滓現像剤
および／または調合現像剤を調合筒１１１に出し
入れして、調合の均一性、現像剤の放出，供給を
行うための開口部である。

１３はトナーを保持し必要時に放出供給するト
ナー補給装置であつて、調合筒１１１内に自在に
着脱できるカートリツジ形式を採用している（以
後トナーカートリツジを称する）。１３２はトナ
ー放出を行う開口部であつて、別に設けられてい
る制御装置（図示せず）からの補給信号によつて
開かれ、一定量のトナーを放出した後閉される。

調合筒１１１は現像装置内に１個以上設けられ
てもよい。この場合トナーカートリツジ１３をす
べて調合筒１１１が内蔵する必要はないが、当然
のことながら少くとも１つの調合筒１１１はトナ
ーカートリツジ１３を内蔵する必要がある。

第１図において、調合筒１１１内の空〓１３４
に、開口部１１１１を通つて落下あるいは押込ま
れる残滓現像剤および／または調合現像剤は、ト
ナーカートリツジ１３から放出補給されるトナー
と、空〓１３４内で筒内面に沿う滑りあるいは転
りの混合撹拌をうける。

また筐壁１２内側と調合筒１１１の外側に挾ま
れた現像剤は調合筒の角によつて筐壁１２に沿つ
て撹拌、搬送される。

調合筒１１１の柱筒に設けた開口部１１１１に
ついてその配列、形態を工夫することによつて現
像剤の混合均一度を向上し、また調合筒の回転方
向に関する現像剤の放出供給量の時間的平均量を
均一にすることができる。

第２図においては断面が円である調合筒を用
い、その柱筒に１条の螺旋に沿い一定のピツチで
一定大きさの開口部を配列した現像剤の混合均一
度を向上せしめた実施例を示した。（ただし調合
筒表面の撹拌のための補助部材は図示せず）。第
２図ａにおいて、２１１は調合筒、２１１１が前
記開口部である。第２図ｂは第２図ａ場合の開口
部２１１１の配列ピツチを放射線で側面図上に示
した。

螺旋の数は必要数だけ増すことができる。また
開口部は、第２図に図示したように孔を配列して
もよいし、条溝の形態にしてもよい。また調合筒
の断面が円以外の時には、開口部が現像剤を放出
する位置に来た時の調合筒内面の開口部への傾
斜、即ち現像剤の集合具合を考慮して開口部の孔
の大きさあるいは上溝の幅を調節することが好ま
しい。

前記のように柱筒面に開口を配することによつ
て、調合筒からの現像剤の放出供給量は、まづ開
口の大きさによつて、次いで回転数によつて、供
給量の調節が行われ、かつ螺旋状に開口を並べる
ことによつて供給量は時間的に均一量であり、場
所的には全域順次撤布的であり、しかも少量宛供
給であるので速かな均一化が可能である。

次にトナーカートリツジについては、第１図に
示した固定したホツパー形態の外に第３図に示す
ような調合筒の回転軸と平行な回動軸を柱筒状回
動体とし、その柱筒にトナーを放出補給するため
の少くとも１つの開口部を設けた形態のトナーカ
ートリツジとすることができる。トナーカートリ
ツジを、別に設けた制御装置からトナー補給信号
によつて回動し、開口部からトナーを落下放出せ
させ、一定量のトナーを放出後、再び回動し、ト
ナーを落下放出しない位置に復元させる。

更にトナーを放出しない回動角度範囲に、一般
にはトナーカートリツジの上方部にトナーカート
リツジの開口部から現像剤の侵入を防ぎトナー純
度を保つためにカバーを設けることができる。

第３図に、三角柱筒からなり該三角柱筒の１つ
の稜に開口部を設けたトナーカートリツジを内蔵
し、且つ該トナーカートリツジから回動によつて
トナー放出が行われない回動角度範囲に半円筒の
カバーを有する凹面六角柱筒から成る調合筒を有
する現像剤調合装置を具備した現像装置を示し
た。第３図において３１０は現像剤、３１１は調
合筒、３１１１は調合筒３１１上に設けられた開
口部の１つ、３２は、内部は調合筒３１１および
現像ロール（図示せず）の回転と現像剤の流動に
合せて内側が整形されている筐壁である。３３は
トナーカートリツジ、３３０はトナー、３３１は
トナーカートリツジ３３の回動軸、３３２はカー
トリツジ３３の開口部、３３３カバー、３３４は
調合筒３１１の内部の空〓である。現像剤の調合
は空〓３３４底部と更に補助的に調合筒３１１の
外壁と筐壁３２の内壁との間で行われる。

また調合筒３１１（前記した撹拌筒である場合
も含む）は、その筒面に開口部が設けられている
ので、現像剤は開口部からの落下、逆に筐壁３２
内に入ることができる。調合筒３１１内部の現像
剤は調合筒３１１の回転によつて内壁に沿つての
滑り、落下あるいは揺動を繰返すことによつて効
率のよい混合撹拌をうけ、所謂回転胴式混合装置
を形成し、空〓３３４は混合撹拌室となる。混合
撹拌室３３４内での撹拌効率を上げるために内壁
に羽根、襞、条溝あるいは凹凸等の補助部材を設
けたり、あるいは軽い材質で作つた開口部から出
ない程度の大きさの撹拌補助用の充填物を混合撹
拌室に封入しておいてもよい。

また調合筒の外側には第１図に示したような撹
拌補助部材を設けて、混合撹拌室外部での撹拌効
率を上げることができる。第３図中央印は現像剤
の流動状態を示す。

第４図に現像剤調合装置として、柱筒状回転体
および回動体をすべて円筒で構成し、回転円筒の
外側に羽根補助部材を設けた本発明の一実施例を
示した。現像装置の外壁、現像ロール等他の部材
は図示していない。

第４図において、４１０は現像剤、４１１は調
合筒、４１１１は調合筒上に１条の螺線に沿い設
けた開孔の１つであり、４１１２は調合筒４１１
の外側に設けた現像剤の撹拌、搬送のための羽根
補助部材、４３はトナーカートリツジ、４３０は
トナー、４３２はトナーを放出補給するためのト
ナーカートリツジの開口部、４３３は現像剤がト
ナーカートリツジ４３の内部に混入することを防
ぐためのカバー、４３４は混合撹拌室である。

以上、静電記録装置のユニツト化され、小型化
された現像装置内での現像剤の調合、すなわち適
正なトナーの供給及び現像剤の撹拌を均一に行い
均質な現像のできるユニツト化現像装置を提供す
ることができた。勿論本発明の内容は前記実施例
のみ限定されることはない。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の調合筒の一実施例を着装し
たユニツト化された現像装置の一例の断面側面図
である。第２図は調合筒に設ける開口部の一実施
例における配列図である。第３図及び第４図は本
発明の一実施例の断面側面図である。 １１１，２１１，３１１，４１１……調合筒、
１１１１，２１１１，４１１１……開口部、１
２，３２…側壁、１３，３３，４３……トナーカ
ートリツジ、１３２，３３２，４３２……トナー
カートリツジの開口部、３３３，４３３……カバ
ー、１３４，３３４，４３４……空〓（混合撹拌
室）。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 現像剤を調合し、調合した現像剤を静電像担
   持体に供給する現像装置において、現像剤をその
   表面に担持して搬送し、現像領域に現像剤を供給
   する現像ロールと、その下方に周面に突起を有す
   る少くとも１個の柱筒状回転体を有し、且つ前記
   柱筒状回転体内に、トナーを保持し、トナーの放
   出補給を制御する少くとも１個のトナー補給装置
   を内蔵し、前記柱筒状回転体表面に、少くとも１
   条の螺旋に沿つて該柱筒面に開口を設けたことを
   特徴とする現像装置。 ２ 前記柱筒状回転体の内部に、前記トナー補給
   装置の上半部を被覆し、且つ前記回転体の回転に
   支障を起さぬ形態のカバーを前記トナー補給装置
   に対し設けることを特徴とした特許請求の範囲第
   １項記載の現像装置。 ３ 前記柱筒状回転体の内部を混合撹拌室とした
   ことを特徴とする許請求の範囲第１項もしくは第
   ２項に記載の現像装置。