JPH03259258A - 粘着性ペリクル膜およびペリクル - Google Patents

粘着性ペリクル膜およびペリクル

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JPH03259258A
JPH03259258A JP2059299A JP5929990A JPH03259258A JP H03259258 A JPH03259258 A JP H03259258A JP 2059299 A JP2059299 A JP 2059299A JP 5929990 A JP5929990 A JP 5929990A JP H03259258 A JPH03259258 A JP H03259258A
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JP
Japan
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pellicle
film
adhesive
monomer
fluorine
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JP2059299A
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English (en)
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Hideto Matsuoka
英登 松岡
Minoru Fujita
稔 藤田
Masahide Tanaka
正秀 田中
Muneyuki Matsumoto
宗之 松本
Masatoshi Nidawara
二田原 正利
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、IC,LSI等の半導体素子の製造工程にお
けるフォトリソグラフィ工程で使用するフォトマスクや
レチクル等(以下、単にマスク等という)に、塵埃等の
異物が付着することを防止するための粘着性ペリクル膜
およびペリクルに関する。
〔従来の技術〕
フォトリソグラフィ工程では、ガラス板表面にクロム等
の蒸着膜で回路パターンを形成したマスク等を使用し、
その回路パターンをレジストを塗布したシリコンウェハ
ー上に転写する作業が行われている。この工程ではマス
ク等上の回路パターンに塵埃等の異物が付着した状態で
露光が行われると、ウェハー上にも上記異物が転写され
、不良製品となる。ことに前記露光をステッパーで行う
場合には、ウェハー上に形成される全てのチップが不良
となる可能性が高くなり、マスク等の回路パターンへの
異物の付着は大きな問題である。この問題を解消するた
め、近年、マスク基板の片面または両面に透明な光線透
過性膜を適当な間隔を置いて配置する防塵体用のペリク
ルが使用されている。
このペリクルは、一般にアルミニウム類の保持枠として
のペリクル枠の一側面に透明な光線透過性のペリクル膜
を張設したもので、ペリクル枠の片側端面に両面粘着テ
ープを貼着してマスク基板上に取付けられるようになっ
ている。このペリクルを使用することにより、外部から
の異物の侵入を防ぐことができ、また仮にペリクル膜上
に異物が付着してもウェハー上には転写されず、半導体
素子製造時の歩留りが向上する。
しかし、既にペリクル膜やペリクル枠の内側に付着して
いる異物は、マスク等にペリクルを取付けた後には最早
除去することができない。このため、このようなペリク
ルを使用する際、ペリクルの内側に付着した異物がマス
ク等上に落下して露光を妨げるのを防ぐため、ペリクル
枠の内側面に粘着膜を設けたペリクルが提案されている
(特開昭60−57841号)。
しかし、前述(特開昭60−57841号)のようなペ
リクルでは、ペリクル枠とマスク等の接着面に両面粘着
テープを使用しているため、両面粘着テープの基材であ
る発泡テープからゴミ等の異物が発生し、これが汚染源
となる。
そのため、特開平1−48062号では、接着面に両面
粘着テープを使用しないペリクルが提案されている。し
かし、これらの方法を用いてもペリクル膜内面に付着し
た異物が使用時衝撃等によりマスク等上に落下して、不
良LSI製造の原因となることがある。
一方、ペリクル膜は露光時の防塵膜として使用され、高
い光線透過率が要求されるため、異物の付着が極度に嫌
われ、異物付着性の少ない材質のものが使用されている
。従来このようなペリクル膜の材質としては、ポリビニ
ルブチラール系重合体(特開昭59−164356号、
特開昭59−206406号、特開昭63−68840
号、特開昭63−138352号、特開昭63−163
461号、特開昭63−163462号、特開昭63−
163463号)、 セルロース・アセテート・ブチレ
ート系重合体(特開昭61−106243号)、シアノ
エチルセルロース系重合体(特開昭61−130346
号)、アルキルセルロース系重合体(特開昭62−59
955号)、ニトロセルロース等が使用されている。ま
たペリクル膜としては、これらの材質からなる透明薄膜
上に反射防止層を積層したペリクル膜も提案されている
(例えば特開昭60−237450号など)。
ペリクル膜には、上記材質の単層からなるもの、または
反射防止層を積層したもののいずれの場合にも、異物の
付着を防止するため、表面のベタツキのない材質を使用
することが必要とされている。
ところがこのような表面のベタツキのない材質のペリク
ル膜には異物が付着しにくいが、誤って付着した場合は
付着した異物は落下しやすく、これが露光を妨げるとい
う問題点がある。
〔発明が解決しようする課題〕
本発明の目的は、上記問題点を解決するため、粘着性お
よび光線透過率に優れた粘着性ペリクル膜(以下、単に
ペリクル膜という場合がある)を提供することである。
さらに本発明の他の目的は、上記ペリクル膜を有し、異
物が誤ってこのペリクル膜に付着した場合でも、粘着性
物質層に異物を付着させてマスク等上への異物の落下を
防止できるペリクルを提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、次のペリクル膜およびこのペリクル膜とペリ
クル枠とからなるペリクルである。
(1〉−数式 %式%(1) 〔式中、R1はHJji子またはメチル基 R2はエー
テル酸素を含まない直鎖状のフルオロアルキル基である
。〕 からなる群から選ばれる少なくとも1種のモノマー〔^
〕と、一般式 %式%[) 〔式中、R3はH原子またはメチル基、R4はエーテル
酸素を含む直鎖状のフルオロアルキル基またはエーテル
酸素を含んでいてもよい分岐状のフルオロアルキル基で
ある。〕 からなる群から選ばれる少なくとも1種のモノマー(B
)との共重合体であって、モノマー(A)の含有割合が
45〜75モル%、モノマー(B)の含有割合が55〜
25モル%であり、かつ60℃のメタキシレンヘキサフ
ルオライド中で測定した極限粘度〔η〕が0.07〜0
.2dQ/gである含フツ素ポリ(メタ)アクリレート
からなる粘着性物質層が、透明薄膜の一方の面に形成さ
れていることを特徴とする粘着性ペリクル膜。
(2)上記(1)記載の粘着性ペリクル膜とペリクル枠
とからなるペリクル。
本発明においてペリクル膜の本体となる透明薄膜として
は、露光に採用される180〜600n−の波長におけ
る平均光線透過率の高いものであればよし)が、ニトロ
セルロース、エチルセルロース、プロピオン酸セルロー
ス等のセルロース誘導体薄膜が好ましい、これらのうち
でも平均光線透過率および膜強度の面から、ニトロセル
ロースが好ましい。
ニトロセルロースは11〜12.5%、特に11.5〜
12.2%の硝化度(N%)、および50000〜35
0000、特に70000〜320000の平均分子量
(重量平均、My)を有するものが好ましい。ここで平
均光線透過率とは、照射した波長の間で起こる光線透過
率の干渉波の山部と谷部を同数とり平均した値である。
透明薄膜の膜厚は、使用する波長に対する透過率が高く
なるように選択されるが、現在使用されている露光波長
の436nm + 405nm + 365nm付近に
対する透過率を高くするには通常2.85μ瓢、また4
36n+mの透過率を高くするには0.865μ−が選
択される。
このようなペリクル膜の本体となる透明薄膜の一方の面
に粘着性物質層を形成するための粘着性物質としては、
光線透過率が高く、かつ粘着性を有するものであればよ
いが、粘着性は異物が付着した状態で保持され、落下し
ないものが好ましい。
また粘着性物質としては屈折率が透明薄膜の屈折率以下
のもの、使用する光線により分解しないものが好ましい
、また使用する粘着性物質に反射防止効果を持たせても
よい。
このような粘着性物質として、本発明においては、前記
一般式(1)からなる群から選ばれる少なくとも1種の
七ツマ−(A)と、前記一般式(II)からなる群から
選ばれる少なくとも1種のモノマー(B)との共重合体
である含フツ素ポリ(メタ)アクリレートを使用する。
前記一般式(1)におけるR2としては、炭素数2〜1
4のエーテル酸素を含まない直鎖状のフルオロアルキル
基が好ましく、具体的には−CH,CF、。
−C)12C,F、、 −CH,C,F、、 −CH,
C4F、、 −CH,C,F□、。
−CH* Cv F□、、−CH□C,Fl、、 −C
H2C,Fl、、 −CH,C1゜F2□。
−CH,CIl□CF、、−C)l、CIl□CzFs
、−CH□CH,C,F7゜−011□C1I□C4F
、、 −C1(2C1I□C,Fll、 −CH2CH
2C,Fl、 。
−CI、CII□C,F17.−C112CII□C,
Fi、、 −CH2CH2C,。F2□。
−CIl2(CF、)2+1.−CI□(CF、)4I
+、 −CIl2(CF、)GH。
−C112(CF2)a o 、 −CH,(CF2)
□。It、 −C112CF2CIIFCF、。
−C11□CF2CIIF (CF2)s IIなどが
例示できる。
また前記一般式(II)におけるR4としては、炭素数
3〜14の、エーテル酸素を含む直鎖状のフルオロアル
キル基またはエーテル酸素を含んでいてもよい分岐状の
フルオロアルキル基が好ましく、具体的には−CIl(
CF3)2.−(CH,)、0CF(CF3)2゜−(
C112)□、0CF(CF3)、、 −C1(、CF
(CF、)CHFCF(CF、)2゜CH2CF(C,
F、)CIl(CF3)2.−CF(CF、)CHFC
F(CF3)2゜−CF (C,F、 )CI((CF
、 )2゜−C112CF (C,F7)CIl (C
F、 )CF (CF、 )2 。
−CII□C(CF3)(C4Fs)CH(CFa)z
−C112CF (C,F□、)Cll (CFa )
a 。
−CH2CF (CF、 )CH(CF、 )C(CF
3 ) (C,Fi )2゜r2+’、  1 −CH,(CF2)、 0CF3.−CH2(CF、 
)2oc2F、 。
−CH2(CF2 )2 QC,Fl。
CF3 などが例示できる。これらの中で特しこ好ましL)R’
としては−CI+2−CF (CF−)CHFCF (
CFa )2 。
−CH2CF (C,F5)CH(CF3)2 。
などが例示できる。このようなR4は、ヘキサフルオロ
プロピレンの二または三量体から誘導される分岐状のフ
ルオロアルキル基である。
本発明で使用する含フツ素ポリ(メタ)アクリレート中
に含めるモノマー(A)の含有割合は45〜75モル%
、好ましくは55〜70モル%、モノマー〔口〕の含有
割合は55〜25モル%、好ましくは45〜30モル%
が望ましい。また本発明の目的を損わない範囲で他のモ
ノマーが含有されていてもよい。
また含フツ素ポリ(メタ)アクリレートの、60℃のメ
タキシレンヘキサフルオライド中で測定した極限粘度〔
η〕は0.07〜O’、2dQ/g、好ましくは0.0
9〜0.19dQ/gが望ましい。
含フツ素ポリ(メタ)アクリレ−1−のモノマーの含有
割合および極限粘度を上記範囲にすることにより、含フ
ツ素ポリ(メタ)アクリレートは粘着性および光線透過
率に優れたものとなる。
また含フツ素ポリ(メタ)アクリレ−1〜のフッ素含有
率は50重量%以上が好ましい。フッ素含有率がこの範
囲にある場合には、透明で平均光線透過率が高く、かつ
層間の乱れによる色ムラや白化が生じない。
本発明で使用する含フツ素ポリ(メタ)アクリレートを
製造する製造方法としては特に制限はなく。
前記組成および物性を有するポリマーが得られる方法で
あればいずれの方法を採用することもできるが、ラジカ
ル開始剤の存在下にモノマー成分を共重合させる方法が
好ましく採用できる。
このようなラジカル開始剤としては、公知の種々のもの
が使用できる。具体的にはアゾビス(イソブチロニトリ
ル)、 ジメチルアゾイソブチレート等のアゾ化合物;
ベンゾイルペルオキシド、ジクロロベンゾイルペルオキ
シド、ジクミルペルオキシド、ジーtert−ブチルペ
ルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ペルオキ
シベンゾエート)ヘキシン−3,1,4−ビス(ter
t−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、 ラウ
ロイルペルオキシド、ジラウロイルペルオキシド、te
rt−ブチルペルアセテート、2,5−ジメチル−2,
5−ジ(tart−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3,
2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペル
オキシ)ヘキサン、tert−ブチルペルベンゾエート
、tart−ブチルペルフェニルアセテート、tert
−ブチルペルイソブチレート、tert−ブチルペルー
5ee−オクトエート、tart−プチルペルピノベレ
ート、クミルペルピバレート、tert−ブチルペルジ
エチルアセテート等の有機ペルオキシドまたは有機ペル
エステルなどをあげることができる。
これらの中ではアゾビス(イソブチロニトリル)が好ま
しい・ 共重合反応は溶媒を使用してもよいし、無溶媒で行って
もよい。溶媒としては、例えばヘキサフルオロベンゼン
、ペンシトリフルオライド、トリフルオロメチルアニソ
ール、キシレンへキサフルオライドなどをあげることが
できる。
共重合反応は、ラジカル開始剤を(モノマーの合計モル
数)=(ラジカル開始剤)のモル比で1 : 1/3〜
1 : 1/200、好ましくは1 : 1/4〜1 
: 1/80の範囲で添加して行うのが望ましい。反応
温度は20〜150℃、好ましくは40〜100℃、反
応時間は10〜40時間、好ましくは20〜30時間が
望ましい。また共重合反応は、通常窒素雰囲気で行うの
が望ましい。
上記反応条件、特にラジカル開始剤を上記範囲で添加し
て行うことにより、前記極限粘度〔η〕のポリマーが容
易に得られる。
本発明で使用する含フツ素ポリ(メタ)アクリレートは
反射防止作用も有するため、別の反射防止層を形成しな
くてもよいが1反射防止効果を上げるために、高屈折率
物質層を形成した上に、さらに粘着性物質層を形成して
もよい。粘着性物質層は前記粘着性物質により本体とな
る透明薄膜の一方の面に形成されるが、その際の膜厚は
使用する光の波長の1/4n(nは屈折率)とするのが
好ましい。
ペリクル膜の本体となる透明薄膜の他方の面には、従来
のものと同様に反射防止層等の層を形成することができ
る。この場合、他方の面に形成する反射防止層等の層と
しては、従来より反射防止層に使用されている非粘着性
のフッ素系ポリマーまたはシリコン系ポリマーなどが使
用可能である。
上記の非粘着性フッ素系ポリマーとしてはテトラフルオ
ロエチレンとビニリデンクロライドとの共重合体、テト
ラフルオロエチレンとビニリデンクロライドとへキサフ
ルオロプロピレンとの三元共重合体等があげられる。
また反射防止効果を上げるために、高屈折率物質層を形
成した上にさらにこの非粘着性物質層を形成してもよい
次に粘着性物質層を有するペリクル膜を製造する方法に
ついて、本体となるセルロース誘導体透明薄膜に、含フ
ツ素ポリ(メタ)アクリレートからなる粘着性物質層を
形成する場合について説明する。
まずガラス等の平滑な基板上にセルロース誘導体溶液を
供給し、回転製膜法によってセルロース誘導体の透明薄
膜を形成する。セルロース誘導体は良溶媒に溶解し、必
要に応じて濾過等の精製を行った溶液を使用する。溶媒
としてはメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン
、アセトン等のケトン類;酢酸ブチル、酢酸イソブチル
等の低級脂肪酸エステル類;これらのケトン類またはエ
ステル類とイソプロピルアルコール等のアルコール類と
の混合物などが使用される。形成される透明薄膜の厚み
は、溶液粘度や基板の回転速度等を変化させることによ
り適宜変化させることができる。
基板上に形成されたセルロース誘導体透明薄膜は、熱風
や赤外線ランプ照射等の手段によって乾燥させ、残存溶
媒を除去する。
次いで、乾燥されたセルロース誘導体薄膜上に前記含フ
ツ素ポリ(メタ)アクリレート溶液を供給し、セルロー
ス誘導体薄膜と同様に回転製膜法により含フツ素ポリ(
メタ)アクリレートからなる粘着性物質層を形成する。
この際、含フツ素ポリ(メタ)アクリレートを溶解させ
る溶媒は、芳香族ハロゲン化合物類、フルオロアルキル
化アルコール類、ヘキサフルオロプロピレンオリゴマー
類、フッ化環状エーテル化合物類などが用いられる。
具体的には H(CF、)、CH,OH,CF3(CF2)2CH2
0H1F(CF、−CF2)2CH2CH20H,CF
3CF2CH20H。
等が例示でき、これらの中でも特にメタキシレンヘキサ
フルオライド、五フッ化プロパツール、ペンシトリフル
オライド等が好ましい。
これらの特定の溶媒を使用することにより、回転製膜性
の良好な含フツ素ポリ(メタ)アクリレート溶液が得ら
れるうえ、含フツ素ポリ(メタ)アクリレートからなる
粘着性物質層の形成時に、基層となるセルロース誘導体
薄膜を溶解させたり膨潤させたりする悪影響を防止でき
る。
粘着性物質層の膜厚は、セルロース誘導体薄膜と同様に
溶液粘度、基板の回転速度等を適宜変化させることによ
り制御できる。
一方1片面に粘着性物質層および他の面に非粘着性物質
層を有するペリクル膜を製造する場合には、上記により
得られた片面に粘着性物質層を有する透明薄膜を基板か
ら剥離して仮枠に貼付け、粘着性物質層の形成されてい
ない面に、例えばテトラフルオロエチレン/ビニリデン
クロライド/ヘキサフルオロプロピレン三元共重合体(
例えば50/29/21重量比)をパーフルオロ−2−
メチル−1−オキシ−3−チアシクロヘキサン−3,3
−ジオキシド等の溶媒に溶解した溶液を塗布して、回転
製膜法により非粘着性物質層からなる反射防止層を形成
することができる。
粘着性物質層/高屈折率物質層/透明薄膜/高屈折率物
質層/非粘着性物質層からなる五層構造のペリクル膜を
製造するには、前記と同様にして透明薄膜を形成し、こ
の上に高屈折率物質層を形成するための高屈折率物質溶
液を供給して回転製膜法により製膜した後、この上に前
記と同様にして粘着性物質層を形成する。次にこのよう
にして得られた膜を基板から剥離して仮枠に貼付け、透
明薄膜の他方の面に、高屈折率物質層を形成するための
高屈折率物質溶液を供給して回転製膜法により製膜した
後、この上に前記と同様にして非粘着性物質層を形成す
ることにより、行うことができる。
また粘着性物質層および非粘着性物質層を有するペリク
ル膜を連続的に製造する方法としては、ガラス等の平滑
基板上に含フツ素ポリ(メタ)アクリレート溶液(ただ
し、溶媒は特に前述の溶媒に限定されず、含フツ素ポリ
(メタ)アクリレートを溶解できるものであればよい)
を供給し、回転製膜法によって含フツ素ポリ(メタ)ア
クリレート薄膜を形成し、熱風や赤外線ランプ照射等の
手段によって乾燥させ、残存溶媒を除去する。その後、
この薄膜上に前記と同様の操作を行ってセルロース誘導
体の透明薄膜を形成した後、さらにテトラフルオロエチ
レン/ビニリデンクロライド/ヘキサフルオロプロピレ
ン三元共重合体等の溶液を供給して、回転製膜法により
非粘着性物質層を形成し、三層構造のペリクル膜が製造
できる。
粘着性物質層/高屈折率物質層/透明薄膜/高屈折率物
質層/非粘着性物質層からなる五層構造のペリクル膜を
連続的に製造するには、ガラス等の平滑基板上に前記と
同様の操作を行って粘着性物質層を形成し、さらにこの
上に高屈折率物質層を形成するための高屈折率物質溶液
を供給して回転製膜法により製膜し、さらにこの上に前
記と同様の操作を行ってセルロース誘導体の透明薄膜を
形成し、さらにこの上に高屈折率物質層を形成するため
の高屈折率物質溶液を供給して回転製膜法により製膜し
、さらにこの上に前記と同様の操作を行って非粘着性物
質層を形成することにより、行うことができる。
次に、基板上に形成された粘着性物質層を有するペリク
ル膜はペリクルとして使用するために基板から剥離する
。この場合、例えば基板上に形成される積層膜の最外層
、すなわち外気と接している膜上にセロハンテープや接
着剤を塗布した枠状治具をあてがって接着し、セロハン
テープや枠状治具を手や機械的手段により、一端から持
ち上げることにより、基板上から直接引き剥すことがで
きる。この際、セルロース誘導体層と含フッ素ポリ(メ
タ)アクリレート層との層間接着力が大きいので、膜が
分離することなく引き剥され、こうして得られたペリク
ル膜をペリクル枠に張付けてペリクルが形成される。
ペリクル枠にペリクル膜を張付ける場合、ペリクル膜の
粘着性物質層がペリクル枠側にくるようにペリクル膜を
張付ける。すなわちペリクルとして使用する場合、マス
ク等の面と粘着性物質層の面とが向い合うようにペリク
ル膜をペリクル枠に張付ける。
ペリクル枠としては特に制限はなく、従来より用いられ
ているアルマイト処理したアルミニウム枠などが使用可
能であり、他の材質のものでもよい。ペリクル枠の形状
としては円形、角形など、任意のものでよい、またこの
ペリクル枠にも粘着剤などを塗布して粘着性を付与し、
マスク等上への異物の落下を防止するのが好ましい。
こうして製造されたペリクルは、従来のものと同様にマ
スク等に重ねて露光時の防塵カバーとして使用される。
ペリクルの製造に際しては、ゴミ等の異物が付着しない
ようにして製造されるが、誤って持込まれた異物は粘着
性物質層に付着し、マスク等上に落下しない、ペリクル
の非粘着性物質層に付着した異物はエアブロ−等により
除去されるが、粘着性物質層に付着した異物は、粘着性
物質層に付着したままマスク等上へ落下しなければ、約
50μ−以下のものは転写面に像を結ばないため転写さ
れず、不良LSI製造の原因とならない。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面により説明する。
第1図は実施例のペリクルを示す一部の断面図である。
図において、1はペリクルで、ペリクル枠2の一側面に
ペリクル膜3が張設されている。ここでペリクル膜3は
透明薄膜4の一方の面に粘着性物質層5が、他方の面に
非粘着性物質層6が積層されており、粘着性物質層5が
ペリクル枠2側にくるように張設されている。ペリクル
膜3のペリクル枠2側に形成された粘着性物質層5およ
び反対側に形成された非粘着性物質層6は1反射防止層
としても利用されている。ペリクル枠2の内側面にも粘
着剤7が塗布されており、ペリクル枠2は接着剤により
マスク等の被着体8に接着されている。
上記構成のペリクル1は露光時の防塵カバーとして使用
される。このとき非粘着性物質層6に付着した異物はエ
アブロ−等により除去されるが。
粘着性物質層5に付着した異物はそのまま付着した状態
で落下せず、露光を妨害しない。
実施例1 反応器にパーフルオロオクチルエチルアクリレート(C
H,=CHC00C,)I4C,F、、、以下FOEA
と略す)0.7モル部、ヘキサフルオロプロピレンの二
量体がら合成した分枝状のフルオロアルキル基をもつC
H,:CHCOOC)l、CF(CF3)CHFCF(
CF、)2 (以下、IIFP−DAと略す)0.3モ
ル部およびラジカル開始剤としてアゾビス(イソブチロ
ニトリル)(以下、AIBNと略す)1150モル部を
仕込み、60℃で24時間反応させた。
このようにして得られた含フツ素ポリマーの極限粘度〔
η〕を60℃のメタキシレンヘキサフルオライド中で測
定した結果、0.186dQ/gであった。
上記含フツ素ポリマーをメタキシレンヘキサフルオライ
ドに溶解させ1.0重量%溶液とした。−方、ニトロセ
ルロースをメチルイソブチルケトンに溶解させ、6重量
%溶液とした。
回転製膜法により、基板上に上記含フツ素ポリマー溶液
を滴下し、500rpmで60秒間回転させて乾燥し、
粘着性物質層を形成したのち、ニトロセルロースの透明
薄膜を形成し乾燥させた。さらにテトラフルオロエチレ
ン/ビニリデンクロライド/ヘキサフルオロプロピレン
三元共重合体(50/29/21重量比)をパーフルオ
ロ−2−メチル−1−オキシ−3−チアシクロヘキサン
−3,3−ジオキシドに0.6重量%の濃度で溶解した
溶液を滴下して非粘着性物質層を形成した。
このようにして得られた粘着性ペリクル膜を用いて、下
記(a)異物保持試験および(b)粘着力試験を行った
。結果を表1に示す。またこのペリクル膜の照射した波
長に対する光線透過率を第2図に示す。
(a)異物保持試験 上記粘着性ペリクル膜を基板より剥離し、粘着性物質層
がペリクル枠側にくるようにペリクル膜をペリクル枠に
張設してペリクルを得た。このペリクルの粘着性物質層
に5〜lOμの異物を12個付けた後、石英基板に貼付
け、これを50Ilの高さから3回落下させて、石英基
板上に落下した異物数および落下前に付いていた位置か
ら移動した異物数を合計し移動異物数として計数した。
(b)粘着力試験 上記粘着性ペリクル膜を基板より剥離し、粘着性物質層
がペリクル枠の反対側にくるようにペリクル膜をペリク
ル枠に張設してペリクルを得、このペリクルをガラス板
(被着体8)に貼付け、試験体を得た。
上記試験体に張設された粘着性物質層の粘着力を第3図
に示す粘着力測定装置を用いて測定した。
粘着力測定装置i9はインストロン10を上下すること
により、押え治具11をペリクル膜3に押付けたり、引
離したりできるようになっているとともに、ストレンゲ
ージ12により荷重が読取れるように構成されている。
ペリクル膜3と接触する押え治具11の接触面積は1d
であり、第4図に示すように接触面はR成形がなされて
いるとともに、磨き仕上げが施されている。粘着力を測
定するには、インストロンlOを一定速度で押下げ、ペ
リクル膜3がXの幅だけたわむように押え治具11をペ
リクル膜3に押付ける。一定時間後に今度は一定速度で
インストロン10を引上げ、押え治具11がペリクル膜
3から離れた瞬間の負荷をストレンゲージ12で読取る
。この時の値を粘着力の指標とする。具体的な測定方法
は次の通りである。
■被着体8に、粘着性物質層5がペリクル枠2の反対側
にくるようにペリクル膜3を張設したペリクル1を貼付
ける。
■インストロン10を5 aun/sinの速度で押下
げ、Xが2II11になるまで押え治具11をペリクル
膜3に押付ける。
■1分間待つ。
■インストロンlOを5 +aa+/winの速度で引
上げる。
■押え治具11がペリクル膜3から離れた瞬間の荷重を
読取る。
■押え治具11をエタノールで拭く6 ■■ないし■の操作を繰返し、3回の平均値を求める。
なお、(a)異物保持試験および(b)粘着力試験に先
立ち、回転製膜法にょる製膜時のスピンナーの回転数を
一定にした場合、一定の膜厚の膜が得られることを確認
した。
実施例2〜5.比較例1〜2 実施例1の含フツ素ポリマーの代わりに、表1に示す含
フツ素ポリマーを用いた以外は実施例1と同様に行った
。結果を表1に示す。
表1の結果から、モノマーrA)とモノマー[B)との
割合および極限粘度〔η〕が前記範囲内にある含フツ素
ポリ(メタ)アクリレートは粘着性に優れていることが
わかる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、粘着性物質として特定の組成および特
定の極限粘度〔η〕を有する含フツ素ポリ(メタ)アク
リレートを使用するようにしたので、粘着性および光線
透過率に優れた粘着性ペリクル膜が得られる。
さらに上記ペリクル膜をペリクル枠に張設することによ
り、異物が誤ってペリクル膜に付着した場合でも、粘着
性物質層に異物を付着させてマスク等上への異物の落下
を防止できるペリクルが得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例のペリクルを示す一部の断面図。 第2図は実施例1の結果を示すグラフ、第3図は粘着力
測定装置を示す断面図、第4図は押え治具を示す断面図
である。 各図中、同一符号は同一または相当部分を示し、1はペ
リクル、2はペリクル枠、3はペリクル膜、4は透明薄
膜、5は粘着性物質層、6は非粘着性物質層、7は粘着
剤、8は被着体、9は粘着力測定装置、10はインスト
ロン、11は押え治具、12はストレンゲージである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)一般式 ▲数式、化学式、表等があります▼・・・〔I〕 〔式中、R^1はH原子またはメチル基、R^2はエー
    テル酸素を含まない直鎖状のフルオロアルキル基である
    。〕 からなる群から選ばれる少なくとも1種のモノマー〔A
    〕と、一般式 ▲数式、化学式、表等があります▼・・・〔II〕 〔式中、R^3はH原子またはメチル基、R^4はエー
    テル酸素を含む直鎖状のフルオロアルキル基またはエー
    テル酸素を含んでいてもよい分岐状のフルオロアルキル
    基である。〕 からなる群から選ばれる少なくとも1種のモノマー〔B
    〕との共重合体であって、モノマー〔A〕の含有割合が
    45〜75モル%、モノマー〔B〕の含有割合が55〜
    25モル%であり、かつ60℃のメタキシレンヘキサフ
    ルオライド中で測定した極限粘度〔η〕が0.07〜0
    .2dl/gである含フッ素ポリ(メタ)アクリレート
    からなる粘着性物質層が、透明薄膜の一方の面に形成さ
    れていることを特徴とする粘着性ペリクル膜。
  2. (2)請求項(1)記載の粘着性ペリクル膜とペリクル
    枠とからなるペリクル。
JP2059299A 1990-03-09 1990-03-09 粘着性ペリクル膜およびペリクル Pending JPH03259258A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0667409A (ja) * 1992-08-21 1994-03-11 Shin Etsu Chem Co Ltd リソグラフィー用ペリクル

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JPH0667409A (ja) * 1992-08-21 1994-03-11 Shin Etsu Chem Co Ltd リソグラフィー用ペリクル

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