JPH03257244A - 屋根構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

［０００１］

【産業上の利用分野】

この発明は、上から下、すなわち棟側から軒側へ葺く金
属製の横葺屋根に関する。 ［０００２］

【従来の技術】

金属屋根を葺いたり外壁を葺く場合には、従来ではその
殆んどが下から上の順に葺くようになっている。したが
って、屋根材の場合には棟、或いは外壁材の場合には庇
に到達するどの位置で葺き終るかは予め決められないた
め、下から上へ順次葺いてゆき、最後に棟、或いは庇に
合わせて材料を裁断したり加工を行うことによって作業
を終了するようにしていた。しかしながら、この種の合
わせ作業は、高所で行う上に、各部品の取り合わせが面
倒であると共に、雨仕舞の点で種々の問題点が残ってい
た。 ［０００３］ そこで、本発明者は先に、上部から下部に葺ける構造を
開発した。図７および図８はその一例として金属屋根葺
きに適用した場合を示すものである。図において、（１
１）はＣチャンネル状の母屋、（１２）はボルト・ナツ
ト等の固定具（１３）により母屋（１１）と直交して固
定された面板取付部材である垂木である。垂木（１２）
の上部には、これに葺かれる金属製面板などからなる横
葺屋板材（２０）の巾に応じたピッチの一対の爪（１４
）、　（１５）を切り起こしにより等間隔で形成し、前
記屋根材（２０）の下部を夫々のブラケット、すなわち
爪（１４）、　（１５）で固定しつつ棟側から軒先側に
かけて順次葺くようにしている。このため各屋根材間の
結合は以下のようになっている。 ［０００４］ すなわち、各屋根材（２０）の軒側成形部（１）は、図
８に示す如く、内側に向けてＵ字形に湾曲された受は入
れ片（２０ａ）が形成され、この受は入れ片（２０ａ）
の下端に延長された延長片（２０ｂ）の端縁を爪（１５
）で、受は入れ片（２０ａ）の先端を爪（１４）で係止
固定することで垂木（１２）上に固定するようにしてい
る。 また、屋根材（２０）の棟側成形部（４）は上方に向け
て湾曲部（２０ｃ）　　およびその下部にＶ字形に屈曲
部（２０ｄ）を形成しである。 そして、上部側の屋根材（２０）の受は入れ片（２０ａ
）内に下部側屋根材（２０）の棟側成形部（４）を嵌め
付けつつ爪（１４）、　（１５）で固定することにより
、軒側まで葺くようにしている。 ［０００５］

【発明が解決しようとする課題】

各屋根材（２０）間の結合部分において、受は入れ片（
２０ａ）の内部には屈曲部（２０ｄ）および湾曲部（２
０ｃ）の存在により、隙間（Ｓ）から矢印の如く浸入し
た雨水はこれらにより水返しされ、一般に雨漏りは生じ
ない。 しかしながら、台風時または強風雨時のように棟側に吹
き上がる強風を伴った大雨が降った場合には、湾曲部（
２０ｃ）と受は入れ片（２０ａ）との隙間より雨水が浸
入し、雨漏りの原因になる惧れがあった。 この点を解決するためには各屋根材（２０）間を更に複
雑な迷路構造にすることが必要である。 したがって、この発明の目的は、金属屋根を棟側から軒
側へ葺く屋根においてその作業性を損うことなく、しか
も雨仕舞を大巾に向上させるようにした屋根構造を提供
するものである。 ［０００６］

【課題を解決するための手段】

前記目的を達成するための、この発明では、金属面板（
３２）を棟側から軒側へ係合させて葺く屋根において、 前記面板（３２）の軒側成形部（１）には、垂下部（３
３）と、棟側へ屈曲した第１屈曲部（３４）と、立上り
部（２）と棟側へ屈曲した第２屈曲部（３０ａ）と内側
垂下部（３）とからなる抱持部（３５）と、軒側へ屈曲
し、かつ棟側成形部（４）の立上り部（４０）直下迄延
出した第３屈曲部（３７）と、垂下片部（３８）と、固
定部（３９）とを順次形成し、前記面板（３２）の棟側
成形部（４）には、立上り部（４０）と、棟側へ屈曲し
た第１屈曲部（４１）と、立上り部（４２）と棟側へ屈
曲した第２屈曲部（３０ｂ）と前記抱持部（３５）に抱
持される折曲部（４３）とを順次形成し、一端に面板（
３２）を係止−させるための上係止体（２０２）を有し
、他端に面板（３２）を固定させるための下体止部（２
０３）を有すると共に、垂木（１２）に突設した一対の
爪（１４）、　（１５）を嵌込む嵌合孔（２０１）を設
けた吊子（２００）を形成し、前記垂木（１２）上に設
けた一対の爪（１４）、　（１５）のかしめによって吊
子（２００）を垂木（１２）上に固定すると共に、前記
軒側成形部（１）を垂木（１２）上に固定し、この軒側
成形部（１）に棟側成形部（４）を嵌合係止したことを
特徴としている。 ［０００７］

【作　　用】

前記の構成によって軒側成形部（１）と棟側成形部（４
）とを係合させた場合には垂下部（３３）と立上り部（
４０）とがほぼ同一面となり、立上り部（４０）によっ
て面板に沿って吹き上げられた雨が、つき合せ面に入り
にくくなると共に、係合部内部に複数の屈曲部と空間が
形成されているため、雨水の浸入を確実に防止すること
ができる。 ［０００８］ また、第３屈曲部（３７）の軒側端部と棟側成形部（４
）の立上り部（４０）の下端部とが接合するので、面板
（３２）を確実に支承することができる。 ［０００９］ しかも、吊子（２００）を別体に設け、一対の爪（１４
）、　（１５）のかしめを介して吊子（２００）で軒側
成形部（１）の係合部分をしっかりと固定することがで
きるため、強風雨に対する耐久力が大である。しかも、
吊子（２００）が別体であるため、屋根材の巾寸法や、
位置修正などに容易に対応できる他、屋根の材質に応じ
た材質とすることができるため、例えば電気料学的腐食
を防止するなどの対策を講じることができる。 ［００１０］ 更に、段差を段差を大きくして意匠上の効果を上げ得る
と共に、ハンマー等の工具だけで取付けることが出来、
しかも、上から下へ引掛けるだけで済むため作業性にも
優れる。 ［００１１］

【実　施　例】

図１ないし図３はこの発明を適用した屋根構造の実施例
を示し、図１は屋根構造の断面図、図２は屋根材同士の
接合部分を示す要部拡大断面図、図３は垂木と吊子を示
す部分切欠斜視図である。 なお、従来と同一個所には同一符号を用い、要旨部分の
みについて説明する。 ［００１２］ 図において、屋根材（３０）は、図４にも示すように、
金属製の垂木（１２）の上面に所定の間隔をおいて形成
された一対の爪（１４）、　（１５）の突設位置を避け
て垂木（１２）上に固定された発泡スチロール、木毛板
等からなるクサビ形断面の下地材（３１）と各下地材（
３１）の上面に密着固定された銅、ステンレス、カラー
鋼板等からなる面板（３２）とからなっている。 ［００１３］ 各面板（３２）の軒側成形部（１）および棟側成形部（
４）には夫々以下に説明するように係合部が形成される
。すなわち、まず、前記面板（３２）の軒側成形部（１
）には垂下部（３３）と、棟側へ屈曲した第１屈曲部（
３４）と、立上り部（２）と棟側へ屈曲した第２屈曲部
（３０ａ）と内側垂下部（３）とからなる抱持部（３５
）と、内側垂下部（３）の下部から棟側へ突出した係止
突部（３６）と、棟側成形部（４）の立上り部（４０）
の下端部と接合かつ支持するように軒側へ屈曲した第３
屈曲部（３７）と、垂下片部（３８）と、先端が屈曲さ
れた固定部（３９）とが順次形成され、各屈曲部（３４
）と（３０ａ）とは、面板（３２）の上面方向に上向き
傾斜している。（ｄ）はこのようにして連続形成され軒
側成形部（１）の嵌合空間である。そして、上記固定部
（３９）の端部と係止突部（３６）の端部の長さは、前
記一対の爪（１５）と（１４）間の折り曲げ前の間隔よ
り大きくなるように形成されている。 ［００１４］ 一方、前記面板（３２）の棟側成形部（４）には、立上
り部（４０）と、棟側へ屈曲した第１屈曲部（４１）と
、立上り部（４２）と棟側へ屈曲した第２屈曲部（３０
ｂ）と前記抱持部（３５）に抱持される折曲部（４３）
とが順次形成され、各屈曲部（４１）と（３０ｂ）とは
、面板（３２）の上面方向に上向傾斜している。 ［００１５］ 図３において、（１２）は金属製の垂木であって、垂木
（１２）には一対の係止爪（１４）、　（１５）が切り
起し形成される。 （２００）は吊子であって、この吊子（２００）は金属
厚板をプレス成形などによって得られたもので、上縁に
は上体上部（２０２）を予めフック形状に形成し、下縁
には舌状の下体止部（２０３）を形成すると共に、吊子
（２００）の中央部に前記係止爪（１４）、　（１５）
に対応して係止される一対の嵌合孔（２０１）が穿設さ
れている。そして、この吊子（２００）の嵌合孔（２０
１）に係止爪（１４）、　（１５）を通し、係止爪（１
４）、　（１５）をかしめ付けることにより吊子（２０
０）は垂木（１２）上に固定される。 ［００１６］ 以上の折り曲げ形状は、面板（３２）の成形素材である
銅板、ステンレス鋼板、カラー鉄板などの金属長尺材の
長手方向の両端をロール成形機によって加工して得られ
る。 ［００１７］ 以下、このように形成された屋根板面板（３２）を用い
て、棟側から軒側へ屋根を葺くためには、まず、棟側の
図示しない固定部材に面板（３２）の棟側成形部（４）
を固定する。次に、垂木（１２）上の一対の爪（１４）
、　（１５）間に前記吊子（２００）の嵌合孔（２０１
）を嵌め込み、上係止体（２０２）と下体止部（２０３
）とにそれぞれ軒側成形部（１）の固定部（３９）と係
止突部（３６）を嵌めて、下側係止部（２０３）をハン
マーなどで折曲変形させて軒側成形部（１）を垂木（１
２）上に固定する。 ［００１８］ 次に、軒側の面板（３２）の棟側成形部（４）を嵌合空
間（ｄ）内へ挿入させ、棟側成形部（４）の立上り部（
４２）を軒側成形部（１）の立上り部（２）に当接させ
ると共に、第１屈曲部（４１）と折曲部（４３）が、そ
れぞれ対応する軒側成形部（１）の第１屈曲部（３４）
と第２屈曲部（３０ａ）とにぴったりと合うように接合
させる。この場合、下側係上部（２０３）を、予め折曲
させておき、この下側係上部（２０３）内に固定部（３
９）の弾性を利用して強制嵌合させることもできる。尚
、げ）は、前記のようにして形成された第２屈曲部（３
０ａ）と（３０ｂ）と立上り部（２）と折曲部（４３）
とで形成された空間である。 したがって、以上の作業を棟側から軒側にかけて順次行
うことによって、屋根面が葺き上がることになる。 ［００１９］ 図４は、本発明の変形例の要部構成図である。前記第１
実施例と異なる点は、吊子（２００）の上体上部（２０
２）の形状が軒側成形部（１）の抱持部（３５）を覆う
ように延出している点と、棟側成形部（４）の立上り部
（４０）に、Ｕ字状屈曲部（４０１）が形成されている
点である。 ［００２０］ 図４の変形例では、吊子（２００）が大きいために軒側
成形部（１）の抱持部（３５）迄係止できるようになり
、面板（３２）の垂木（１２）への固定は、第１実施例
のものに比べ更に強固となる。又、Ｕ字状屈曲部（４０
１）が、雨水を１字状に排出するので、雨水の浸入防止
効果をより大きくすることができる。 ［００２１］ 図５及び図６は、本発明の他の変形例の要部構成図であ
る。前記第１実施例と異なる点は、軒側成形部（１）の
内側垂下部（３）の下部に、棟側へ突出した係止突部（
３６）がない点と、吊子（２００）の上係止体（２０２
）の形状が軒側成形部（１）の抱持部（３５）を覆うよ
うに延出している点である。図５は上記の外に面板（３
２）の接合部に継手（１００）を配設した状態を示すも
ので、面板（３２）の下面には板状の継手（１００）が
配置され、嵌合空間（ｄ）内には継手（１００）の後端
に設けた２字形の立ち上げ部（１０１）が挿入配設され
ている。 ［００２２］ 又、図６に示すものには、棟側成形部（４）の立上り部
（４０）に、棟側へ屈曲した屈曲部（４０１）が設けら
れている。そして、この図５に示す変形例のものは、図
４の変形例によって生じる効果とＵ字状屈曲部（４０１
）の効果の点を除き、殆んど同じ効果を生じ、図６に示
すものは、図４に示す変形例と殆んど同じ効果を生じる
［００２３］ 上記実施例ではこの発明を上から下へ葺く横葺屋板材に
ついて説明したが、外壁にも適用することができる。 ［００２４］

【発明の効果】

本発明は前記のような構成であるから、垂下部（３３）
と立上り部（４０）とがほぼ同一面と、なり、立上り部
（４０）によって面板に沿って吹き上げられた雨が、つ
き合せ面に入りにくくなると共に、係合部内部に複数の
屈曲部と空間が形成されているため、雨水の浸入を確実
に防止することができる。 ［００２５］ また、第３屈曲部（３７）の軒側端部と棟側成形部（４
）の立上り部（４０）の下端部とが接合するので、面板
（３２）を確実に支承することができる。 ［００２６］ しかも、吊子（２００）を別体に設け、一対の爪（１４
）、　（１５）のかしめを介して吊子（２００）で軒側
成形部（１）の係合部分をしっかりと固定することがで
きるため、強風雨に対する耐久力が犬である。しかも、
吊子（２００）が別体であるため、屋根材の巾寸法や、
位置修正などに容易に対応できる他、屋根の材質に応じ
た材質とすることができるため、例えば電気化学的腐食
を防止するなどの対策を講じることができる。しかも、
段差を大きくして意匠上の効果を上げ得ると共に、ハン
マー等の工具だけで取付けられ、しかも、上から下へ引
掛けるだけで済むため作業性にも優れた効果を有する。 ［００２７］ 以上本発明の実施例につき説明したが、本発明の上記目
的が有効に達成されることは、上記記載から明らかであ
る。また、本発明の精神と範囲とから逸脱することなく
上記構成に変更を加えることができるので、上記記載は
全て単なる例示であって、何ら限定的な意味に解される
べきではない。 特許請求の範囲は、本発明のあらゆる特徴及び言語上の
問題として脱落しているかもしれない本発明の範囲の全
ての事項を包含するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の屋根構造の断面図である。

【図２】 屋根材同士の接合部分を示す要部拡大断面図である。

【図３】 垂木と吊子の一部切欠斜視図である。

【図４】 本発明の変形例を示す要部構成図である。

【図５】 本発明の別の実施例を示す要部構成図である。

【図６】 本発明の更に別の実施例を示す要部構成図である。

【図７】 従来の屋根構造を示す断面図である。

【図８】 図７の屋根材同士の接合部分を示す要部拡大断面図であ
る。

【符号の説明】

１）　　　軒側成形部、 ２）　　　立上り部、 ３）　　　内側垂下部、 ４）　　　棟側成形部、 １２）　　　垂木、 １４）　　　爪、 １５）　　　爪、 （３０ａ）　　　第２屈曲部、　　　（３０ｂ）　　　
第２屈曲部、（３１下地材、 （３２面板、 （３３垂下部、 ３４　　　第１屈曲部、 ３５　　　　抱持部、 ３６　　　　係止突部、 ３７　　　第３屈曲部、 ３８　　　　垂下片部、 ３９　　　　固定部、 （４０立上り部、 （ｄ）　　　　嵌合空間、 げ）　　　空間、 （２００）　　　吊子、 嵌合孔、 上係止体、 下停止部。

【書類基】

【図１】 図面

【図２】

【図３】

【図４】

【図５】

【図６】

【図８】 ２０ｃ ０ａ

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】金属面板（３２）を棟側から軒側へ係合さ
   せて葺く屋根において、 前記面板（３２）の軒側成形部（１）には、垂下部（３
   ３）と、棟側へ屈曲した第１屈曲部（３４）と、立上り
   部（２）と棟側へ屈曲した第２屈曲部（３０ａ）と内側
   垂下部（３）とからなる抱持部（３５）と、軒側へ屈曲
   し、かつ棟側成形部（４）の立上り部（４０）直下迄延
   出した第３屈曲部（３７）と、垂下片部（３８）と、固
   定部（３９）とを順次形成し、前記面板（３２）の棟側
   成形部（４）には、立上り部（４０）と、棟側へ屈曲し
   た第１屈曲部（４１）と、立上り部（４２）と棟側へ屈
   曲した第２屈曲部（３０ｂ）と前記抱持部（３５）に抱
   持される折曲部（４３）とを順次形成し、一端に面板（
   ３２）を係止させるための上係止体（２０２）を有し、
   他端に面板（３２）を固定させるための下係止部（２０
   ３）を有すると共に、垂木（１２）に突設した一対の爪
   （１４）、（１５）を嵌込む嵌合孔（２０１）を設けた
   吊子（２００）を形成し、前記垂木（１２）上に設けた
   一対の爪（１４）、（１５）のかしめによって吊子（２
   ００）を垂木（１２）上に固定すると共に、前記軒側成
   形部（１）を垂木（１２）上に固定し、この軒側成形部
   （１）に棟側成形部（４）を嵌合係止したことを特徴と
   する屋根構造。
2. 【請求項２】軒側成形部（１）の内側垂下部（３）の下
   部に、棟側へ突出した係止突部（３６）を形成すると共
   に、この係止突部（３６）と吊子（２００）の上係止体
   （２０２）とを係止させた請求項１に記載の屋根構造。
3. 【請求項３】吊子（２００）の上係止体（２０２）を、
   軒側成形部（１）の抱持部（３５）と係止させた請求項
   １に記載の屋根構造。