JPH03246598A - ギター用トレモロ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明はギター用トレモロ装置に関し、特にトレモロ装
置を使用した後においてもチューニングは実質的に全く
狂わずに、正確に正常チューニングに復帰するように構
成したギター用トレモロ装置に関する。

（従来の技術） 一般にギター特にエレクトリックギターにおいては弦の
音程を一定の範囲内で連続的に任意に変化させることが
可能なトレモロ装置を装着したものが広く普及している
。

このトレモロ装置は、例えばフェンダ−社より提案され
たシンクロナイズドタイプ、ギブソン社より提案された
ビグズピータイプ、モズライト社より提案されたビブラ
ミュートタイプ等の構造が代表例として挙げられるが、
従来のこの種トレモ口装置の基本原理はすべて同一の構
成となっていた。すなわち、弦の張力と同等の張力のス
プリングを設け、この二つの張力でゼロバランスをとり
、トレモロアームと称される棒状体を上下動操作するこ
とによりトレモロ装置を一つの支点を中心に回動させて
弦の張力を変化させることにより音程を任意に上下させ
る構成となっていた。このような従来のトレモロ装置は
いずれの構成のものにおいても弦の張力とスプリングの
張力とのバランスにより一つの支点を中心としたフロー
ティング状態となっているため、以下に示すような不都
合点を有しているものであった。すなわち、トレモロ装
置を使用した後には、原則的には弦の張力とスプリング
の張力とのバランスがとれる位置すなわちアーム使用前
の正常チューニングの状態に復帰するが、実際には前述
したようにフローティング状態でゼロバランスをとって
いるため張力バランスのみては復帰しきれない微妙なズ
レが生じ、楽器としての許容限度以上にチューニングを
狂わせてしまうことが頻繁に発生し、その後の演奏に支
障をきたす欠点を有しているものであった。

上記欠点を解消したギター用トレモロ装置として特開平
１−１２８０９９号に開示されたギター用トレモロ装置
が提案されている。この装置はカムとカムトレース機構
とにより構成された位置規正機構を備え、この位置規正
機構によりトレモロ装置使用後には正常チューニング位
置すなわちゼロバランスの位置に強制的に復帰させる構
成となっているものである。この構成によると、上述し
たフローティングタイプのトレモロ装置と略同様の操作
感でトレモロ装置使用後には確実に正常チューニング位
置に復帰する効果を有しているものであるが、構造が複
雑で、ゼロバランスの位置に対するカムの調整が面倒で
また製造コストも上昇してしまう不都合点を有している
ものであった。

前記例の他に特開平１−９３７９３号に開示されたギタ
ー用トレモロ装置も提案されている。この装置は、音程
上昇用の支点と音程下降用の支点とを独立して備え、ス
プリングの張力を弦の張力より大きく設定し、このスプ
リングの大きな張力によりトレモロ装置の一部をギター
ボディに当接固定させる構成となっているものである。

この構成によるとトレモロ装置使用後及びトレモロ装置
不使用時には、トレモロ装置はギターボディに当接固定
されるため、極めて確実なチューニングの安定を図れる
ものであるが、トレモロ装置の一部がギターボディに当
接固定される構成上フローティング状態とはならないた
め、アームアップからアームダウンまたはダウンからア
ップに連続して操作を行なう場合大きなりリックショッ
クが生じ、スムーズな操作を行なうことはできない不都
合点を有するものであった。また、アームを微妙に上下
動操作しながら演奏するいわゆるトレモロ奏法を行いた
い場合にも前述したクリックショックにより困難となっ
ているものであった。

（発明の目的） 本発明は上記欠点を解消したもので、アームの操作後に
は正確にアーム操作前の正常位置すなわち正常チューニ
ング位置に復帰させることを可能としたギター用トレモ
ロ装置を提供することを目的とする。

（発明の詳細な説明） 以下本発明ギター用トレモロ装置の第一の実施例を図面
第１図及び第２図を参照して詳細に説明する。図におい
て１はトレモロ装置を示す。このトレモロ装置１は、本
体プレート２とこの本体プレート２の下面に固着された
スプリング止めブロック３とを有している。４は弦であ
る。この弦４は複数本張設されており、その一端は前記
スプリング止めブロック３内にまた他端は図示していな
いギターネック上を経由してギターヘッドに設けられた
弦巻装置に巻着されている。５はサドルである。このサ
ドル５は、前記本体プレート２上に弦４の数に対応して
配置されている。６はスプリングである。このスプリン
グ６は前記弦４との張力バランスをとるために設けられ
ており、その−端はネジ７によりギターボディ８に係止
されており、また他端は前記スプリング止めブロック３
の下部に係止されている。９はアームである。このアー
ム９は、前記本体プレート２に取り付けられており、そ
の先端部を上下動操作することにより弦４とスプリング
６との張力バランスを任意に変えすなわち弦４の張力を
変化させることにより音程を上昇または下降させるため
に設けられている。

１０は音程下降用支点である。この音程下降用支点１０
は、前記本体プレート２のギターネック側端縁に形成さ
れており、ギターボディ８に螺合設置されたギター側支
点部材１１に設けられた第１の支点溝１２に当接支持さ
れている。１３は音程上昇用支点である。この音程上昇
用支点１３は、前記本体プレート２の下面に固着された
トレモロ側支点部材１４のギターネック側端縁に形成さ
れており、前記ギター側支点部材１１に設けられた第２
の支点溝１５に当接支持されている。すなわち、本体プ
レート２は音程下降用支点ｌＯと音程上昇用支点１３と
を独立して備えた構成となっている。この２つの支点１
０．１３は、正常チューニング時すなわちトレモロ装置
１を操作しない時においては第１図に示すように共にギ
ター側支点部材１１に接触し、トレモロ装置Ｉの操作に
よる音程下降時すなわちアーム９のダウン時には第２図
（ａ）に示すように、本体プレート２は音程下降用支点
１０を中心に回動して、音程上昇用支点１３はギター側
支点部材１１より離間する。また音程上昇時すなわちア
ーム９のアップ時には第２図（ｂ）に示すように、本体
プレート２は音程上昇用支点１３を中心に回動して、音
程下降用支点１０はギター側支点部材１１より離間する
ように配置構成されている。トレモロ装置１の操作後は
弦４とスプリング６との張力バランスによりトレモロ装
置１は正常チューニング位置に復帰し、音程下降用支点
１０及び音程上昇用支点１３が共にギター側支点部材１
１に当接することによりアーム操作前の位置に正確に復
帰安定する。

次に図面第３図を参照して本発明ギター用トレモロ装置
の第２の実施例を詳細に説明するが前記第１の実施例と
同一部分には同一符号を付してその説明を省略する。図
において２０はギター用トレモロ装置を示す。このギタ
ー用トレモロ装置２０は、本体プレート２１を有してい
る。この本体プレート２１のギターネック側端縁には音
程下降用支点２２が形成されている。この音程下降用支
点２２は、ギターボディ８に螺合設置された第１のギタ
ー側支点部材２３に当接支持されている。

２４は音程上昇用支点である。この音程上昇用支点２４
は、前記本体プレー）２１の下面に固着されたトレモロ
側支点部材２５のギターネック側端縁に形成されており
、ギターボディ８に螺合設置された第２のギター側支点
部材２６に当接支持されている。すなわち本体プレート
２１は、音程下降用支点２２と音程上昇用支点２４とを
独立して備えた構成となっている。この２つの支点２２
．２４は、正常チューニング時すなわちトレモロ装置２
０を操作しない時においては各々第１のギター側支点部
材２３及び第２のギター側支点部材２６に接触し、トレ
モロ装置２０の操作による音程下降時すなわちアーム９
のダウン時には、本体プレート２１は音程下降用支点２
２を中心に回動して、音程上昇用支点２４は第２のギタ
ー側支点部材２６より離間する。また音程上昇時すなわ
ちアーム９のアップ時には、本体プレート２１は音程上
昇用支点２４を中心に回動して、音程下降用支点２２は
第１のギター側支点部材２３より離間するように配置構
成されている。トレモロ装置２０の操作後は弦４とスプ
リング６との張力バランスによりトレモロ装置２０は正
常チューニング位置に復帰し、音程下降用支点２２及び
音程上昇用支点２４が各々第１のギター側支点部材２３
及び第２のギター側支点部材２６に当接することにより
アーム操作前の位置に正確に復帰安定する。

次に図面第４図を参照して本発明ギター用トレモロ装置
の第３の実施例を詳細に説明するが前記第１の実施例と
同一部分には同一符号を付してその説明を省略する。図
において３０はギター用トレモロ装置を示す。このギタ
ー用トレモロ装置３０は、本体プレート３１を有してい
る。この本体プレート３１のギターネック側端縁には上
下方向に２つの支点すなわち音程下降用支点３２及び音
程上昇用支点３３が形成されている。この２つの支点３
２．３３は、ギターボディ８に螺合設置されたギター側
支点部材３４に設けられた第１及び第２の支点溝３５．
３６に当接支持されている。すなわち本体プレート３１
は、音程下降用支点３２と音程上昇用支点３３とを独立
して備えた構成となっている。この２つの支点３２．３
３は、正常チューニング時すなわちトレモロ装置３０を
操作しない時においては共にギター側支点部材３５に接
触し、トレモロ装置３０の操作による音程下降時すなわ
ちアーム９のダウン時には、本体プレート３１は音程下
降用支点３２を中心に回動して、音程上昇用支点３３は
ギター側支点部材３４より離間する。また音程上昇時す
なわちアーム９のアップ時には、本体プレート３１は音
程上昇用支点３３を中心に回動して、音程下降用支点３
２はギター側支点部材３４より離間するように配置構成
されている。トレモロ装置３０の操作後は弦４とスプリ
ング６との張力バランスによりトレモロ装置３０は正常
チューニング位置に復帰し、音程下降用支点３２及び音
程上昇用支点３３が共にギター側支点部材３４当接する
ことによりアーム操作前の位置に正確に復帰安定する。

次に図面第５図を参照して本発明ギター用トレモロ装置
の第４の実施例を詳細に説明するが前記第１の実施例と
同一部分には同一符号を付してその説明を省略する。図
において４０はギター用トレモロ装置を示す。このギタ
ー用トレモロ装置４０は、本体プレート４１を有してい
る。この本体プレート４１のギターネック側端縁の上部
にはナイフェツジ状に形成された音程下降用支点４２が
形成されている。またこの音程下降用支点の下部には音
程上昇用支点４３が形成されている。この２つの支点４
２．４３は、ギターボディ８に螺合設置されたギター側
支点部材４４に当接支持されている。すなわち本体プレ
ート４１は、音程下降用支点４２と音程上昇用支点４３
とを独立して備えた構成となっている。この２つの支点
４２．４３は、正常チューニング時すなわちトレモロ装
置４０を操作しない時においては共にギター側支点部材
４４に接触し、トレモロ装置４０の操作による音程下降
時すなわちアーム９のダウン時には、本体プレート４１
は音程下降用支点４２を中心に回動して、音程上昇用支
点４３はギター側支点部材４４より離間する。また音程
上昇時すなわちアーム９のアップ時には、本体プレート
４１は音程上昇用支点４３を中心に回動して、音程下降
用支点４２はギター側支点部材４４より離間するように
配置構成されている。トレモロ装置４０の操作後は弦４
とスプリング６との張力バランスによりトレモロ装置４
０は正常チューニング位置に復帰し、音程下降用支点４
２及び音程上昇用支点４３が共にギター側支点部材４４
当接することによりアーム操作前の位置に正確に復帰安
定する。

なお、上記実施例の説明においてはいずれの例において
もトレモロ装置の一例として米国フェンダ−社より提案
されたシンクロナイズドタイプのトレモロ装置をベース
とした例について説明したが、これに限定されるもので
はな（、弦とスプリングとの張力バランスによりゼロバ
ランスを得る構成のトレモロ装置であればいかなるタイ
プのトレモロ装置に適用したものであってもよい。さら
にギター側支点部材は２本の円筒状の頂部を有するネジ
で構成した例について説明したが、直線の棒状部材を横
置した構成のものであってもよい。

また、音程下降用支点と音程上昇用支点とは、その距離
を狭くするに従いその操作感は従来のフローティングタ
イプに近ずき、また広くするに従いチニーニングの安定
作用はより高まる関係を有する。この作用により演奏者
の用途、感性、フィーリング等により支点間の間隔は任
意に設定したものであってもよい。

（発明の効果） 以上の説明で明らかなように、本発明ギター用トレモロ
装置によれば、正常チューニング時においては音程下降
用支点と音程上昇用支点とが共にギター用支点部材に当
接するため、半フローティング状態となり従来のフロー
ティングタイプのトレモロ装置の弱点であった音程の不
安定さは著しく改善される効果を有する。またアーム操
作時においては、音程下降用支点及び音程上昇用支点が
各々独立して機能し、アームの操作後には再度双方の支
点が共にギター側支点部材に当接するため、確実に正常
チューニング位置に復帰する効果を有する。

さらに、音程下降用支点と音程上昇用支点との距離を狭
く設定した場合には、その操作感は従来のフローティン
グタイプに近（なる効果を有し、また同距離を大きく設
定した場合にはチューニングの安定効果は大きくなり、
チョーキング奏法やミュート奏法を行った場合において
も他の弦のチューニングを狂わすことなく正確に音程を
維持することが可能となる効果を有する。

さらに従来のフローティングタイプのトレモロ装置にお
いては支点の接触抵抗を可及的に少なくするためにナイ
フェツジ加工を必要とし、そのために焼き入れ焼きなま
し等の硬化処理を施さなければならないものであったが
、本発明トレモロ装置によればチューニングの安定性能
が支点の精度によるものとはなっていないため、前記ナ
イフェツジ加工及び硬化処理を省略することも可能とな
る効果を有する。この効果は楽器としてのサウンド的に
もまた製造コストの面にも実用上極めて有用なものとな
り得る。

また、本発明ギター用トレモロ装置は上記のように多大
な効果を有するにもかかわらず構成的には極めて簡単な
構造となっており、その製造コストも極めて安価となる
効果も併せ有するものである。

【図面の簡単な説明】

図面第１図及び第２図は本発明ギター用トレモロ装置の
第１の実施例を示し、第１図はトレモロ装置の不使用時
すなわち正常チューニング時を示す断面図である。第２
図（ａ）は同アームダウン状態を示す要部断面図、　（
ｂ）は同アームアップ状態を示す要部断面図である。第
３図は本発明ギター用トレモロ装置の第２の実施例を示
す要部断面図、第４図は同第３の実施例を示す要部断面
図。 第５図は同第４の実施例を示す要部断面図である。 １．２０，３０．４０・・・・・・ギター用トレモロ装
置、２．２１，３１．４１・・・・・・本体プレート、
３・・・・・・スプリング止めブロック、４・旧・・弦
、６・・・・・・スプリング、８・・・・・・ギターボ
ディ、９・・・・・・アーム、 １０．２２，３２．４２・・・・・・音程下降用支点、
１３．２４，３３．４３・・・・・・音程上昇用支点、
１１．２３，２６，３４．４４・・・・・・ギター側支
点部材、１４．２５・・・・・・トレモロ側支点部材。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 弦とスプリングとにより張力のバランスをとり、アーム
   の上下動操作により本体プレートを支点を中心として回
   動させることにより弦の張力を変化させ音程を任意に上
   昇または下降させるように構成したギター用トレモロ装
   置において、前記本体プレートは音程下降用支点と音程
   上昇用支点とを独立して備え、正常チューニング時には
   前記支点が共にギター側支点部材に接触し、トレモロ装
   置の操作による音程下降時には前記本体プレートは音程
   下降用支点を中心として回動し、また音程上昇時には前
   記本体プレートは音程上昇用支点を中心として回動し、
   音程下降時には音程上昇用支点がまた音程上昇時には音
   程下降用支点がギター側支点部材より離間することを特
   徴とするギター用トレモノ装置。