JPH03243685A - フッ素系撥水撥油剤組成物 - Google Patents

フッ素系撥水撥油剤組成物

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JPH03243685A
JPH03243685A JP3837090A JP3837090A JPH03243685A JP H03243685 A JPH03243685 A JP H03243685A JP 3837090 A JP3837090 A JP 3837090A JP 3837090 A JP3837090 A JP 3837090A JP H03243685 A JPH03243685 A JP H03243685A
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源市郎 塩治
Takashi Kamata
鎌田 俊
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、改良されたフッ素系撥水撥油剤組成物に関す
るものであり、更に詳しく言えば、フルオロアルキル基
含有の重合し得る化合物とこのフルオロアルキル基含有
の化合物に共重合可能な化合物とを構成単位として含む
共重合体よりなる化合物で、特に全繊維に対して撥水撥
油性の改良された撥水撥油剤に関するものである。
[従来の技術〕 従来より、パーフルオロアルキル基を含有するアクリル
酸エステルまたはメタクリル酸エステルのごときフルオ
ロアルキル基含有の重合し得る化合物の重合体あるいは
これと(メタ)アクリル酸エステル、無水マレイン酸、
クロロプレン、ブタジェン、メチルビニルケトンのごと
き他の重合し得る化合物との共重合体よりなる撥水撥油
剤は知られている。
しかるに、前記のごとき従来の撥水撥油剤は、撥油性に
ついては満足し得る性能を有するのであるが、撥水性に
ついては必ずしも浦足し得る性能を有するものでなかっ
た。このために、従来のフッ素含有の撥水撥油剤は、ビ
)ノジニウム第4級塩型の撥水剤あるいはパラフィン蝋
の撥水剤などを併用して、撥水性を強化するなどしてい
た。
こういった従来の撥水撥油剤が有する欠点を解消して、
実用に耐え得る改良された撥水18i’[III剤を提
供するために、フルオロアルキル基含有の重合し得る化
合物に塩化ビニルおよび/もしくはステアリル(メタ)
アクリレートを特定の割合で共重合させる事によって、
撥油性を損なうことなり、撥水性を向上せしめ得る事は
知られている。
また、天然繊維に対しての撥水性の改善を目的として、
従来よりエマルションにステアリルトリメチルアンモニ
ウムクロライドのような水に対して溶解性の高いカチオ
ン系界面活性剤を加え性能を改善させる試みは行なわれ
てきた。
しかしながらこれらの処理剤も、ポリエステルなどの合
成繊維に対しては高い撥水性を発現するものの、綿など
の天然繊維に処理した場合、ポリエステルなどの合成繊
維に処理した場合に比べて、滴足いく高い撥水性を発現
することが不可能であった。
[発明の解決しようとする課題] 本発明の目的は、従来技術が有していた綿などの天然繊
維に対しての撥水性の不足を解消し、全繊維に対して常
に高い撥水性を発現せしめようとするものである。
[課題を解決するための手段] 本発明者は、かかる従来の撥水撥油剤が有する欠点を解
消して、全繊維に対して常に高い撥水性を発現しうる撥
水撥油剤を提供する事を目的として種々の研究、検討を
重ねた結果、水分散型のフッ素系撥水撥油剤において、
含フッ素共重合体を含有しているエマルションのゼータ
電位を+50mV以上にする事によって、全繊維に対し
て常に高い撥水性を発現しうることを見出して本発明に
至った。
すなわち本発明は、フルオロアルキル基含有の重合しつ
る化合物とこのフルオロアルキル基含有の化合物に共重
合可能な化合物とを構成単位として含む含フッ素共重合
体よりなる水分散型のフッ素系撥水撥油剤において、水
に対して溶解性の低いカチオン系界面活性剤を使用する
か、および/もしくは水に対して溶解性の低いカチオン
含有の共重合可能な化合物を含フッ素共重合体の構成単
位とすることによってゼータ電位を+50mV以上に設
定せしめることができ、これにより全繊維に対して常に
高い撥水性を発現することが可能なフッ素系撥水撥油剤
組成物を提供するものである。
本発明における水分散型のフッ素系撥水撥油剤に+50
aV以上(上限は特にないが、工業的実施においては+
70〜100mV以下が好ましい。)のゼータ電位を付
与せしめる方法としては、重合時および/もしくは重合
後に界面活性剤として水に対して溶解性の低いカチオン
系界面活性剤を加えるか、もしくは水に対して溶解性の
低いカチオン系界面活性剤をノニオン系界面活性剤と併
用する事が好ましい。カチオンとノニオン系界面活性剤
の併用割合は、前者対後者の重量部基準でl : 10
: 10: 1であり、好ましくは1:lO〜5:10
である。
カチオン系界面活性剤としては一般に、ステアリルトリ
メチルアンモニウムクロライド等の炭素数10以上の長
鎖アルキル基を1つ含むモノアルキルトリメチルアンモ
ニウムクロライドやジステアリルジメチルアンモニウム
クロライド等の炭素数10以上の長鎖アルキル基を2つ
以上含むジアルキルジメチルアンモニウムクロライド、
トリアルキルモノメチルアンモニウムクロライド、テト
ラアルキルアンモニウムクロライドやステアリルジメチ
ルアミンの酢酸塩等の炭素数10以上の長鎖アルキル基
を1つ含むモノアルキルジメチルアミンの酢酸塩やラウ
リルアミンの様な炭素数10以上の長鎖アルキル基を1
つ含むモノアルキルアミンなどをあげることができる。
しかしながら、たとえばステアリルトリメチルアンモニ
ウムクロライドのような水に対して溶解性の高いカチオ
ン系界面活性剤においては、水分散酸中において媒体で
ある水中にカチオン系界面活性剤がかなり溶出分散して
しまうために、多量に加えてもエマルションの界面電位
を50mV以上に上げることはできなかった。このため
に繊維、特に綿などの天然繊維に対して満足いく撥水性
を発現することはできなかった。一方、水に対しての溶
解性の低いカチオン系界面活性剤を用いた場合、エマル
ション/水界面にカチオン系界面活性剤が効果的に凝集
されるため、少量で効率よくゼータ電位を上げることが
可能となり、全繊維、特に綿などの天然繊維に対して高
い撥水性を付与することができる。ゆえにカチオン系の
界面活性剤としては、水に対しての溶解性の低いカチオ
ン系界面活性剤を用いるのが好ましい。
水に対して溶解性の低いカチオン系界面活性剤としては
、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロライド等の炭素
数20以上の長鎖アルキル基を1つ含むモノアルキルト
リメチルアンモニウムクロライドや、ジステアリルジメ
チルアンモニウムクロライド等の炭素数12以上の長鎖
アルキル基を2つ含有するジアルキルジメチルアンモニ
ウムクロライドや、アルキル基の炭素数の合計が24以
上の、トリアルキルモノメチルアンモニウムクロライド
、テトラアルキルアンモニウムクロライドや、ベヘニル
ジメチルアミンの酢酸塩等の炭素数20以上の長鎖アル
キル基を1つ含むモノアルキルジメチルアミンとその塩
、あるいはラウリルアミンの様な炭素数12以上の長鎖
アルキル基を1つ含むモノアルキルの1級アミンなどを
例示する事が可能である。このうちここで示した4級ア
ンモニウムの対アニオンとしては、クロライド、ブロマ
イドなどのハロゲン系アニオンおよび酢酸アニオン、シ
ュウ酸アニオン、コハク酸アニオン、クエン酸アニオン
等の有機酸由来のアニオンが選択可能である。また3級
アミン塩の酸源としては、塩酸、臭化水素酸などの無機
酸、酢酸、シュウ酸、クエン酸などの有機酸が選択可能
である。
本発明における水分散型のフッ素系撥水撥油剤に50m
V以上のゼータ電位を付与せしめる他の方性としては、
重合時に側鎖にアンモニウム塩を有する(メタ)アクリ
レートや側鎖にアンモニウム塩を有する(メタ)アクリ
ルアミドなどのカチオン性側鎖を有している共重合可能
な重合性化合物を共重合することが好ましい。
カチオン性側鎖を有している共重合可能な重合性化合物
としては、NN−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリ
ル酸エステルの塩酸塩、酢酸塩、NN−ジメチルアミノ
プロピル(メタ)アクリルアミドの塩酸塩、酢酸塩やト
リメチルアミノエチル(メタ)アクリル酸エステルクロ
ライド、トリメチルアミノエチル(メタ)アクノル酸エ
ステルアセテート、トリメチルアミノプロピル(メタ)
アクリル酸エステルクロライド、トリメチルアミノプロ
ピル(メタ)アクリル酸エステルアセテートなどを挙げ
ることができる。
また、本発明における水分散型のフッ素系撥水撥油剤に
50mV以上のゼータ電位を付与せしめる方法として、
これらの2つの方法を併用することも可能である。
パーフルオロアルキル基を含有するアクリル酸エステル
もしくはメタクリル酸エステルのごときフルオロアルキ
ル基含有の重合し得る化合物としては、 RI               R1C3H211
1 CH2=CCOOCH,CH2Rf    CH2=C
C00CH,CH2NCORf(ここでLはHもしくは
CH3) を好適なものとしてあげることができ、これらの2種以
上、または炭素数の異なる化合物を2種以上併用するこ
とも可能である。
前述のRfは炭素数1〜20個、好ましくは4〜16個
の直鎖状または分岐状のポリフルオロアルキル基であり
、通常は末端部がポリフルオロアルキル基であるものが
選定されるが、末端部に水素原子あるいは塩素原子を含
むちの、あるいはオキシポリフルオロアルキレン含有基
などら使用可能である。Rfの好ましい態様は、C,、
F2o、1(ただし、nは4〜16の整数を示す)で表
わされるパーフルオロアルキル基であり、nが6〜12
のものが特に好ましい。
これらポリフルオロアルキル基を含有するアクリル酸エ
ステルまたはメタクリル酸エステルのごときフルオロア
ルキル基含有の重合し得る化合物と共重合可能な化合物
としては、以下のごとき、ラジカル反応性の不飽和結合
を持った化合物であり、 C)12=CR,C00R2 cH2=cR,cOO(CH,CH20)pH(Pは1
〜12)(ここでR3はHlまたはCH3 R2はHlまたは(:aH2q++でqは1から23で
あり好ましくは1〜6)などのメタクリル酸およびアク
リル酸もしくはそれらのエステル類や下式で示されるよ
うな CH2CH2オ CH2=CHCI       CH2=CC12CH
2”CH20COC)I3CH2”CH2CH20HC
HCOOC,)I 、 ? 1 CHCOOC8H,□ (ここでR3はHlまたばCHz ) のごとき(メタ)アクリル酸アミド誘導体、塩化ビニル
、塩化ビニリデン等のハロゲン含有ビニルモノマー、エ
チレン、ビニルアルキルエーテル、酢酸ビニル、マレイ
ン酸無水物およびマレイン酸ジアルキルエステル、スチ
レン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、アク
リロニトリル、ブタジェン、イソプレン、クロロブレン
、メチルビニルケトンなどが好ましい。
また、これらの共重合性化合物は、2種以上併用するこ
とも可能である。これらのフルオロアルキル基を含まな
い重合し得る化合物を共重合させる事は、撥水撥油性や
防?ち性に加えて、耐ドライクリーニング性、耐洗濯性
、溶解性、硬さ、触感などの種々の性質を適当に改善し
得ることができる。
パーフルオロアルキル基を含有するアクリル酸エステル
またはメタクリル酸エステルのごときフルオロアルキル
基含有の重合し得る化合物とこの重合し得る化合物以外
の共重合性化合物との共重合体を得るためには、塊状重
合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合などの各種の重合方
法を採用し得る。また重合の開始方法も、開始剤による
重合、放射線重合、光重合などの各種の重合開始方法を
採用し得る。本発明における撥水撥油剤は、有機溶液や
有機分数液の形態でも使用可能であるが、染色工程等へ
の適用や、処理作業環境への影響を考慮すると、水分散
型の形態で使用されることが好ましい。ゆえに分散補助
剤として水可溶性の有機溶剤を併用し、界面活性剤の存
在下で水中で乳化重合する方法が好ましい。
水分散型とするための分散剤としての界面活性剤は、ノ
ニオン系、アニオン系、カチオン系、両性系等各種のも
のが採用可能であり、これらを適宜併用してもよい。し
かしながら本発明においてはゼータ電位を+50mV以
上に設定させる必要があるので、アニオン系の界面活性
剤を多量に使用する事は不可能である。ゼータ電位を+
50mV以上に設定させるためには、ノニオン系界面活
性剤とカチオン系界面活性剤の併用もしくは、ノニオン
系界面活性剤とカチオン性側鎖を有している共重合可能
な重合性化合物との組合せが好ましい。ノニオン系界面
活性剤としては、具体的にはポリオキシエチレンモノオ
レイルエーテル、ポリオキシエチレンモノアルキルエー
テル、ポリオキシエチレンモノ(アルキルフェニル)エ
ーテル、ポリオキシエチレンモノオレイル酸エステル、
ポリオキシエチレンモノアルキルカルポン酸エステル、
ソルビタンエステル、ショ糖エステルなどが好ましい。
またノニオン界面活性剤の変わりに両性イオン型の界面
活性剤を使用することができる。
両性イオン型の界面活性剤としてはベタイン型らしくは
コリン、エタノールアミン等のリン酸エステル型などを
使用するのが好ましい。
カチオン系界面活性剤としては、前述した水に対して溶
解性の低い界面活性剤を選択しなければならない。
水可溶性の溶剤の存在は、パーフルオロアルキル基を含
有する重合しつる化合物の分散性を良好にし、他の共重
合性ポリマーとの共重合性を良好にする。この目的に適
した溶剤としては、パーフルオロアルキル基を含有する
重合しうる化合物に対して溶解性のある水可溶の溶媒で
あれば特に限定することなく用いることができるが、ア
セトン、メチルエチルケトンのごときケトン類、エチレ
ングリコール、ポリエチレングリコールのごときエチレ
ングリコール誘導体および、ポリエチレングリコールモ
ノメチルエーテル、ポリエチレングリコールジメチルエ
ーテル、ポリエチレングリコールモノブチルエーテルの
ごときエチレングリコール誘導体のアルキルエーテル類
、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポ
リプロピレングリコールのごときプロピレングリコール
誘導体、シクロデキストリン、デキストリンのごときポ
リエーテル類、酢酸メチル、酢酸エチルのごときエステ
ル類などが好適なものとして例示される。これらの有機
溶剤の添加量は、本発明の共重合体100重合部あたり
、通常2〜300重量部好ましくは5〜120部の範囲
から選定される。
重合に用いる開始剤としてはアゾ開始剤や過酸化物系の
開始剤のうち水溶性のものをもちいることが好ましい。
たとえば、 し+1z”シ11L、11alIN しHs しM3 Nl′IしH2しI′I:しH2 CH3 CH3−C−N=N−CONH2 N などのアゾ系のアミノ化合物、環状アミン化合物、フェ
ニル基を含有するアミノ化合物、ニトリル化合物の塩酸
塩などの水溶性の開始剤および過硫酸カリウムなどの水
溶性の過酸化物系の開始剤を好適なちのとしてあげられ
る。重合温度は開始剤に応じて選ぶことができるが、通
常40℃〜80℃が好適である。
本発明の撥水撥油剤を水分散型とした場合に本発明の共
重合体の固形分濃度は、特に限定されないが、通常は2
〜60wt%、好ましくは5〜50wt%に調製され、
加工にあたっては、これを水ニヨって0.2〜l 6w
t%程度に希釈した状態で使用される。そして、かかる
エマルション型の撥水撥油剤は、有機溶剤型のものに比
して、原冴の引火点が高い、固形分濃度を高くすること
が可能であるなどの利点があり、さらに加工時の作業環
境6染を極小にすることができるなどの種々の利点を有
するものである。
本発明の撥水撥油剤は、被処理物品の種類などに応じて
、任意の方法で被処理物品に適用され得る。例えば、浸
漬塗布等のごとき被覆加工の既知の方法により、被処理
物の表面に付着させ乾燥する方法が採られる。また、必
要ならば適当なる架橋剤と共に適用し、キユアリングを
行なっても良い。更に本発明の撥水撥油剤に他の撥水剤
やt8油剤あるいは防虫剤、難燃剤、帯電防止剤、染料
定着剤、防シワ剤などを添加して併用する事ももちろん
可能である。
本発明の撥水撥油剤で処理され得る物品は、繊維製品で
あれば、特に限定なく種々の例をあげることがでくる。
例えば、綿、麻、羊毛、絹等の動植物性天然繊維、ポリ
アミド、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリア
クリロニトリル、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレンのご
とき種々の合成繊維、レーヨン、アセテートのごとき半
合成繊維、ガラス繊維、セラミックス繊維、アスベスト
繊維のごとき無機繊維、あるいはこれらの混合繊維及び
織物などがあげられる。
[作用] 本発明において、水分散型のフッ素系撥水撥油剤が、フ
ッ素を含有しているエマルションのゼータ電位を+50
mV以上にせしめる事によって高い撥水性を発現される
理由については、必ずしも明確でない。しかるに、エマ
ルションのゼータ電位と繊維表面の表面電位の差が水分
散型のフッ素系撥水撥油剤の撥水性に大きく影響してい
ることが判った。すなわちゼータ電位の差カ大きくなる
ほど高い撥水性を示すことが判った。ゼータ電位の差が
大きいと一般にフッ素系撥水撥油剤は選択吸着がおこり
、吸着量が増すことにより、撥水性の差が生じることが
予想された。しかるに、実際に処理、評価をおこなって
みると同じ共重合組成で重合し得られたエマルションに
おいては乳化剤等の選択によりゼータ電位を変えても、
ゼータ電位の差のいかんにかかわらず、処理布に対して
吸着量に差が見られない場合が多く確認された。しかし
この場合でもゼータ電位の差が大きいほど撥水性の差が
大きく表われていた。加えて、ゼータ電位の差が小さい
ために撥水性の不足している処理布であっても、処理時
間を延ばしたり、処理温度を上げることによって、ゼー
タ電位の差の大きい処理剤で得られた撥水性と同等の撥
水性を示すことがわかった。すなわち、ゼータ電位の差
は、吸着量の差よりもむしろ吸着してからエマルション
が造膜するときの造膜過程に影響していることが予想さ
れる。繊維の表面電位は多くの場合負に荷電しているの
で、エマルションのゼータ電位との差は、電気的静電相
互作用の結果としてカチオン系界面活性剤やポリマー中
のカチオン性側鎖を引きつける引力として働く。吸着後
の造膜過程の差とは、この静電相互作用によって、撥水
性発現には不要と考えられる化合物を表面からすみやか
に除き、撥水性発現に必要なフルオロアルキル基の表面
配向やその他の共重合成分の造膜過程を容易にすること
で生じる、配向速度、造膜速度の差であると考えられる
この説明が本発明を何ら限定するものでないことはもち
ろんである。
[実施例] 次に本発明の実施例についてさらに具体的に説明するが
、この説明が本発明を限定するものではない事はもちろ
んである。
以下の実施例中に示す撥水性、撥油性については、次の
様な尺度で示した。すなわち、撥水性は、J I S 
 L −1005のスプレー法による撥水性ナンバー(
下記第1表参照)をもって表わし、撥油性は下記第2表
に示された試験溶液を試験布の上、二ヶ所に数滴(径約
4+nm)置き、30秒後の浸透状態により判別した(
AATCC−TMl 18−1966)。
第1表 第2表 なお、撥水性ナンバー、撥油性ナンバーに、+印を付し
たものは、それぞれの性態がわずかに良好なものを示す
また、ゼータ電位の測定には、大塚電子■製レーザーメ
ータ電位計L E Z A −600を用いた。
実施例1 熱電対式温度計、電流式撹拌機を装着した、ガラス製オ
ートクレーブ(内容積11 )中に、パーフルオロアル
キルエチルアクリレート(以下FA)  [RfC)1
2cH20cOcH=c)1.、 Rfの炭素数は平均
9個3 120g、N−メチロールアクリルアミド 4
g、ポリオキシエチレンラウリルエーテル10 g、シ
バルミチルジメチルアンモニウムクロライド 2g、ア
セトン 120g、水350g、アゾビスイソブチルア
ミジン塩酸塩1gを加え、撹拌しながら約20分間窒素
置換を行ない塩化ビニル76 gを加えたのち、60℃
に昇温し、重合を開始させる。60℃で15時間保漂撹
拌したのち冷却し、固形分濃度31%のエマルションを
得た。ガスクロマトグラフィーによる共重合反応の転化
率は99.0〜99.8%(フルオロアルキル基含有の
重合し得る化合物に対して)であった。また、全反応モ
ノマーに対する安定乳化エマルションの収率は95〜9
9%であった。
実施例2〜6、比較例1〜4 実施例1と同様の方法にて、モノマー、乳化剤を変更し
乳化重合を行なった。用いたモノマー、乳化剤を第3表
に示した。
以上の方法にて得られた乳化エマルションの固形分濃度
を12重量%にしたラテックスを原l夜として、撥水撥
油性能の試験を行なった。ラテックス原波を水により希
釈し、FA’を夜の水に対する割合を、1.5%として
、撥水性能を測定した。
試験は綿ブロード布およびナイロンタック布について行
ない、撥水撥油処理は次の様に行なった。即ち、前記の
ごとく希釈したラテックス処理l夜に試験布を30秒間
浸漬し、2本のゴムローラーの間で布をしぼって、ウェ
ットピックアップを綿ブロード布の場合60%、ナイロ
ンタック布の場合30%とした。次いで、110℃で9
0秒間乾燥、更に170℃で60秒間熱処理した。
かくして得られた処理布について撥水撥油性能を測定し
た結果をエマルションのゼータ電位の値と共に、下記第
4表にまとめて示す。
第4表 [発明の効果] 本発明は、エマルションのゼータ電位を+50mv以上
にすることによって、従来充分に性能を発現できなかっ
た綿などの天然繊維に対して、満足する撥水性および撥
油性を発現させることが可能となった。また、合成繊維
においても、例えばナイロンタフタにおいて、アニオン
系のフィックス処理をおこなった布以外では充分に性能
が発現しなかったが、本発明によってエマルションのゼ
ータ電位を+50mV以上にすることによって、上記の
アニオン系のフィックス処理をすることなしに、滴足す
る撥水性および撥油性を発現させることが可能となった
。また、エマルションのゼータ電位を上げることによっ
て、エマルション粒子間の静電相互作用が増大するので
、安定性をも改善することができた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、含フッ素共重合体が水分散されてなるエマルション
    のゼータ電位が+50mV以上であるフッ素系撥水撥油
    剤組成物。 2、エマルション中には、水に対して溶解性の低いカチ
    オン系界面活性剤が含まれている請求項1に記載の組成
    物。 3、エマルション中には、ノニオン系界面活性剤と水に
    対して溶解性の低いカチオン系界面活性剤とが含まれて
    いる請求項1に記載の 組成物。 4、含フッ素共重合体を構成する、共重合可能な重合性
    化合物が、カチオン性側鎖を有するものである請求項1
    に記載の組成物。 5、カチオン性側鎖を有する重合性化合物が、側鎖にア
    ンモニウム塩を有する(メタ)アクリレート又は、側鎖
    にアンモニウム塩を有する(メタ)アクリルアミドであ
    る請求項4に記載の組成物。
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Cited By (7)

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