JPH03241093A - 塗被紙の製造方法 - Google Patents

塗被紙の製造方法

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JPH03241093A
JPH03241093A JP3457490A JP3457490A JPH03241093A JP H03241093 A JPH03241093 A JP H03241093A JP 3457490 A JP3457490 A JP 3457490A JP 3457490 A JP3457490 A JP 3457490A JP H03241093 A JPH03241093 A JP H03241093A
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coating
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JP3457490A
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Tatsuya Nakarai
半井 達也
Soichi Saji
聡一 佐治
Teruo Nakamura
中村 照雄
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Kanzaki Paper Manufacturing Co Ltd
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Kanzaki Paper Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、塗被紙の製造方法に関し、印刷適性、特に印
刷平滑性及び吸水性(オフセント印刷におけるインキ着
肉性)に優れた高品質の塗被紙を製造する方法に関する
ものである。
「従来の技術」 近年、印刷物のビジュアル化、カラー化、高級化に伴い
、特に印刷用塗被紙の塗被面の高光沢度、平滑度、照り
、インキ光沢及び印刷平滑性の改良要望が高まっている
このため、印刷用塗被紙の製造工程に関して各種の提案
がなされており、印刷平滑性は一応の改善がなされるも
のの、それぞれ次のような問題を抱えている。例えば、
ブレードコーターによる多層コーティング法の場合には
、塗被工程においてストリークを発生し易く、また不揮
発分65重量%以上の高濃度塗液を用いる塗被方法では
塗液の粘度が高いために塗被適性に問題がある。一方、
塗液の配合についてはサチンホワイト、超微粒子重質炭
酸カルシウム、微細立方型軽質炭酸カルシウム、デラミ
カオリン、焼成カオリン、微粒子タルク、プラスティッ
クピグメント等の微細顔料を使用することが提案されて
いるが、このような微細顔料を用いる方法も本発明の目
的とする性能に対しては不充分なものであった。
更に、仕上げ工程に関しても、100℃以上の高温キャ
レンダーにより仕上げる(特開昭54125712、特
開昭49−21252号公報)ことで上記の改良要望に
応えようとする提案がなされているが、これらの方法で
は塗被紙の吸水性が著しく低下してしまうという問題点
がある。
「発明が解決しようとする課題」 上記の如く現在提案されている多くの方法には様々な問
題点があり、これらの解決法が見いだされていないのが
実情である。
かかる現状に鑑み、本発明者等はキャレンダー仕上げを
伴う方法で印刷適性の優れた高品質の塗被紙の製造方法
について詳細に研究を行なった結果、特に優れた印刷平
滑性、及び吸水性を得るためには塗被層の性状及び原紙
の浸透性が極めて重要であることを見いだした。即ち、
特定の濡れ特性を有する原紙上に、特定の共重合体ラテ
ックスと特定の助剤を含有せしめた塗液を塗布すること
により、従来の技術では得られなかった高品質の印刷用
塗被紙が得られることを見いだし、本発明を完成するに
至った。
「課題を解決するための手段」 本発明は、原紙上に顔料及び接着剤を主成分とする水性
塗液を塗被・乾燥後、キャレンダー処理する塗被紙の製
造方法において、原紙の動的濡れ値が−0,30〜+0
.20 gであり、塗被層中の顔料100重量部に対し
て、 (al  モノマー成分として0.1〜1.0重量%の
不飽和カルボン酸を含む共重合体ラテックスを5〜40
重量部、及び、 (1)) 助剤として曇点が20〜60℃のオルガノポ
リシロキサンを0.01〜0.4重量部含有せしめたこ
とを特徴とする塗被紙の製造方法である。
「作用」 本発明は、上記の如く、特定量の不飽和カルボン酸をモ
ノマー成分として含有する共重合体ラテックス及び助剤
としてオルガノポリシロキサンを含有する塗液を特定の
濡れ特性を有する原紙上に塗被するところに重大な特徴
を有するものであり、かかる方法をとることで平滑性、
光沢度のみならず、印刷平滑性及び吸水性にも優れた塗
被紙が得られるものである。
このような優れた効果が得られる理由については必ずし
も明確ではないが、本発明の方法においては、湿潤状態
にある塗被層中に助剤として含まれるオルガノポリシロ
キサン分子が、乾燥工程において曇点以上の温度まで加
温されると、共重合体ラテックスの有するカルボキシル
基に吸着されてラテックス粒子の分散を阻害し、一種の
ゲル化を急速に促進せしめ、この状態で乾燥工程におい
て加えられる熱により塗被層が脱水されるため、極めて
ポーラスで且つ均一な塗被層が形成される。
そしてこのような塗被紙は、キャレンダーで処理されて
塗被層が平滑化された後もなおポーラスな状態を維持し
ており、このため印刷平滑性及び吸水性などの優れた印
刷適性を有する塗被紙が得られるものと推測される。
通常、塗被紙の製造に用いられる共重合体ラテックスに
は、ラテックス自体を安定に水中に乳化分散させるため
に、不飽和カルボン酸モノマーが含有されており、従来
よりアート紙、コート紙用に一般的に用いられてきた。
しかしながら、従来使用されているラテックスの不飽和
カルボン酸含量はラテックス全体に対して2重量%以上
である。
本発明においては、曇点に達したオルガノポリシロキサ
ン分子がラテックスの有するカルボキシル基に吸着され
、塗被層がゲル化する必要があるため、通常の塗被紙製
造に用いられる共重合体ラテックスのように、不飽和カ
ルボン酸の含有率が高すぎると、ラテックスが安定であ
り過ぎるために所望の効果を得ることができない。一方
、不飽和カルボン酸含量があまりに少ないとラテ・7ク
ス自体が不安定となりオルガノポリシロキサンが存在し
なくても塗被液がゲル化を起こし易くなってしまい、塗
被適性に問題がある。
而して本発明では、モノマー成分として不飽和カルボン
酸を含む共重合体ラテックスのうちでも、特に不飽和カ
ルボン酸七ツマー含有率が0.1〜l。
0重量%であるラテックスを選択的に使用するものであ
る。
本発明で用いる共重合体ラテックスとしては、アクリル
酸、メタクリル酸などのモノカルボン酸、或はフマル酸
、イタコン酸、マレイン酸などのジカルボン酸などの不
飽和カルボン酸の少なくとも一種を上記の如き特定の割
合で共重合させたラテックスであれば特に限定するもの
ではなく、具体的には例えばスチレン・ブタジェン共重
合体などの共役ジエン系共重合体ラテックス;アクリル
酸エステルおよび/又はメタクリル酸エステルの重合体
又は共重合体などのアクリル系共重合体ラテックス;エ
チレン・酢酸ビニル共重合体などのビニル系共重合体ラ
テックスなどが挙げられる。勿論、これらの重合体ラテ
ックスは必要に応じて二種類以上を併用することもでき
る。
本発明において、共重合体ラテックスの添加量は、顔料
100重量部に対して5〜40重量部、好ましくは10
〜35重量部の範囲で調節される。
本発明で用いるオルガノポリシロキサンとしては、一般
にラテックスなどの感熱剤として用いられる化合物が利
用でき、具体的には、分子中に低級アルコキシ基、ポリ
オキシ基、低級アルキレン基及び/又はこれらの誘導体
を有するオルガノポリシロキサン・が挙げられる。本発
明では、これらのオルガノポリシロキサンのうちでも曇
点が20〜60℃の範囲にある化合物を選択的に使用す
るものである。因みに、オルガノポリシロキサンの曇点
が60℃を越えると、通常の塗被紙の製造における乾燥
工程では塗被層の温度がオルガノポリシロキサンの曇点
にまで達しにくいため、塗被層が充分にゲル化せず本発
明の目的とする効果を得ることができない。一方、20
℃未満の場合には、塗液の安定性が低下し、塗工時の作
業性に問題を生ずる。
なお、ここでいう曇点とは、試料の2%水溶液を攪拌し
ながら徐々に加熱したとき、この水溶液が白濁する温度
をいう。
オルガノポリシロキサンの使用量は、塗被組成物中の顔
料100重量部に対して、0.01〜0.4重量部、よ
り好ましくは0.05〜0.3重量部の範囲で配合する
ここが望ましい。因みに、使用量が0.01重量部より
も少ないと塗被層が充分にゲル化されず、一方、0.4
重量部を越えると塗液の粘度上昇や安定性が悪くなるな
どの問題を生じるため適当でない。また、塗被組成物の
調製に際しては、オルガノポリシロキサンの添加により
一時的に塗液の粘度、が増加する恐れがある為、攪拌・
回流が充分に行なわれている状況で添加するのが望まし
い。
本発明で用いる塗被組成物には顔料成分として、例えば
クレー、カオリン、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウ
ム、二酸化チタン、硫酸バリウム、酸化亜鉛、サテンホ
ワイト、硫酸カルシウム、タルク、プラスティックピグ
メントなどの如き通常の塗被紙用顔料の一種以上を適宜
選択して用いることができる。
本発明では、塗被組成物の接着剤として特定の共重合体
ラテ・ノクスを使用するものであるが、所望の効果を妨
げない範囲で、例えば、以下に示される接着剤の中から
一種以上を適宜選択して併用することもできる。
カゼイン、大豆蛋白、合成蛋白質などの蛋白質類;スチ
レン・ブタジェン共重合体、メチルメタクリレート・ブ
タジェン共重合体などの共役ジエン系共重合体ラテック
ス;アクリル酸エステル及び/又はメタクリル酸エステ
ルの重合体又は共重合体などのアクリル系共重合体ラテ
ックス;エチレン・酢酸ビニル共重合体などのビニル系
共重合体ラテックス;或はこれらの各種重合体ラテック
スをカルボキシル基などの官能基含有モノマーで変性し
たアルカリ溶解性或はアルカリ非溶解性の重合体ラテッ
クス;ポリビニルアルコール、オレフィン・無水マレイ
ン酸樹脂、メラミン樹脂などの合成樹脂系接着剤:カチ
オン化澱粉、酸化澱粉などの澱粉類;カルボキシメチル
セルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロ
ースii体等。
勿論、これらに限定されるものではない。
さらに、本発明の塗被組成物中には、必要に応じて、本
発明の効果を妨げない範囲で、消泡剤、着色剤、離型剤
、流動変性剤などの各種助剤を添加することもできる。
本発明では、前述の如き特定の組成を持つ塗液を使用す
ることで塗被層にポーラス性を付与するものであるが、
単にかかる塗液を用いるだけでは所望の効果を充分に発
揮することができず、特定の動的濡れ性を持つ原紙に塗
被した場合に上記の効果が極めて顕著に発現され、はし
めて本発明の目的とする優れた塗被紙が得られるもので
ある。
ここでいう原紙の動的濡れ性とは、原紙の水に対する付
着力の大きさを測定し、その時間的な変化を濡れの尺度
として表したものであり、本発明では該濡れ性を動的濡
れ性試験機(WET−3000:レスカ■製〉を用いて
測定した。より具体的には、2cmX5cmの試験片を
16mm/秒の速さで水中12mmの深さに10秒間浸
漬したときの時間的な濡れの大きさ(付着力)を測定す
るもので、濡れの大きさ(以下、動的濡れ値と呼称する
)は負の値で絶対値が大きいほど濡れ難く、正の値で大
きいほど濡れ易いことを示すものである。
この動的濡れ値についてさらに検討した結果、この試験
器で測定される時間的な濡れ値として、水浸清後2秒後
の原紙の濡れ値が、形成される塗被層の性質に極めて重
大な影響を及ばずことが明らかとなった。
而して、本発明では、かかる水浸漬後2秒後の動的濡れ
値が、−0,30〜+0.20 g、より好ましくは−
0,25〜+0.10 gの範囲の原紙を使用するもの
である。
因みに原紙の動的濡れ値が、+0.20gよりも大きい
場合には、本発明で特定される塗液を用いても、乾燥工
程において塗被層が乾燥されるまでに塗被層内の水分が
急激に原紙へ浸透するため、塗被層がゲル化を起こすの
に充分な温度にならないうちに塗被層中の水分が少なく
なりすぎてしまい、結果として所望の効果を得ることが
できない。
また同時に、塗被層が原紙表面の凹凸に沿って急速に固
化されるため、塗被層表面の平滑度も低下してしまう。
一方、動的濡れ値が−0,30g未満であると、原紙と
塗被層の接着性が低下するのみならず、塗被層内の水分
が除去され難くなり、かえって塗被層のゲル化の進行を
妨げてしまうため好ましくない。
原紙の動的濡れ値の調節は、バルブ組成、叩解条件、填
料の種類と添加量、紙力剤、内添サイズ剤、紙面p’H
値、表面サイズ剤、表面処理剤、乾燥条件など個々の抄
紙条件を適宜選択して行なうことができる。
また、本発明にいうところの動的濡れ値は、原紙の性質
を示すパラメータとして一般に用いられているコブ吸水
度、ステキヒトサイズ度の値との一次的な相関は認めら
れない。
なお、原紙の坪量については特に限定するものではない
が、一般に30〜400g/rrf程度のものから目的
に応じて適宜選択される。
先に述べた方法により調製された塗液は、一般の塗被紙
製造に用いられているブレードコーターエアナイフコー
ター、ロールコータ−、ブラシコーター、カーテンコー
ター、チャンブレックスコーター、バーコーター、グラ
ビアコーター、サイズプレスコーター等の各種公知の塗
抹装置を設けたオンマシン、或はオフマシンコーターに
よって、上記特定の原紙上に一層或は多層に分けて塗被
される。
塗採量は乾燥後の重量として一般に5〜30g/ボ程度
、好ましくは10〜25g1rdの範囲で調節される。
湿潤状態にある塗被層を乾燥する方法としては、蒸気加
熱、熱風加熱、ガスヒーター加熱、電気ヒーター加熱、
赤外線ヒーター加熱、高周波加熱、レーザー加熱、電子
線加熱など各種公知の方法から適宜選ぶことができるが
、近赤外線ヒーター加熱による乾燥方法を用いた場合に
は、前述の塗被層のゲル化効果がより顕著に発揮される
ので、好ましい。
しかし、近赤外線ヒーター加熱により塗被層のゲル化効
果を高めるためには、必ずしも乾燥工程の全域に適用す
る必要はなく、湿潤状態にある塗被層中の水分が原紙層
に浸透する度合の少ないうち、即ち乾燥工程の初期に近
赤外線照射を適用するだけでも充分な効果が得られる。
なお、ここでいう近赤外線とは、赤外線のうち波長が0
.75〜2.5μmの領域を指す(「機器分析の手引」
化学同人(1979)参照)。
かくして得られた塗被紙はキャレンダーによって平滑化
仕上げを施されるが、かかる平滑化仕上げは、例えばス
ーパーキャレンダー、グロスキャレンダー、ソフトキャ
レンダー、マシンキャレンダーなど各種公知の方法から
選ばれる平滑化仕上げの方法をオンマシン或はオフマシ
ンで使用することができる。
キャレンダーロールの加圧条件は、線圧として100〜
500kg/allが好ましいが、一般には150〜3
50kg/am程度の範囲で調節される。
加圧ニップの数は例えばソフトキャレンダーの場合通常
2〜6ニソブ/ドラム、スーパーキャレンダーの場合に
は3〜1)ニツプである。ニップに入る前の塗被紙の水
分は3〜10%程度が好ましく、仕上げ速度は紙の坪量
、紙面品質によって異なるが一般に100〜1300m
/分の範囲で調節される。
本発明においては、金属ロールが100℃以上の温度で
ある高温キャレンダー処理を施す方法が、より平滑化の
効果が顕著であり特に好ましく用いられる。一般に高温
キャレンダー処理による平滑化仕上げを施すと、光沢度
及び平滑度に優れた塗被紙を得ることができるが、塗被
層の緻密化が甚だしく、印刷平滑性及び吸水性などの印
刷適性が低下する。しかしながら、本発明の方法で製造
される塗被紙は、キャレンダー処理時にかけられる高温
によって可塑化されながらも、塗被層中のラテックスが
ゲル化しているために塗被層が嵩高さを保つことができ
、結果的に吸水性の低下を免れ、光沢度及び平滑度に優
れているのみならず印刷平滑性及び吸水性などの印刷適
性にも極めて優れるという特性を発揮するものである。
さらに、本発明で特定される共重合体ラテックスのガラ
ス転移温度が0〜30℃の範囲にある場合には、高温キ
ャレンダーによる平滑化処理を施すと、乾燥及びキャレ
ンダー仕上げを経て初めてラテックスのt2膜化が完成
されるため、塗被層中の顔料成分がより配向し易く、塗
被紙の光沢度および平滑性の改善効果が大きくなるので
好ましい。
高温キャレンダー処理による仕上げの方法としては、グ
ロスキャレンダー(特開昭49−32305号、公表特
許公報昭63−500188号)、ソフトキャレンダー
(祇バルブ技術タイムス、昭和62年8月号、昭和63
年5月号31〜36頁;PPI、1987年1)月号4
5〜47頁、WFP、1985年22号873〜877
頁、PTI、1988年6月号150〜155頁)など
の金属ロール又はドラムと弾性ロールよりなる各種公知
のキャレンダー装置をオンマシン或はオフマシンで適宜
使用することが出来る。また、金属ロールはその表面を
硬質クロムメツキなどで鏡面処理を施したものを用いて
もよい。一方、弾性ロールとしてはポリウレタン、ポリ
アミドなどの樹脂ロールやコツトン、アスベスト、ナイ
ロン、アラミツド繊維などを単独或は混合し、成形して
ロール化したものなどが適宜使用されるが、アラミツド
ロールの様に耐熱性の高い材質が特に好ましく用いられ
る。
高温キャレンダーを用いて平滑化仕上げを行なう際の処
理条件は目的とする塗被紙の種類、原紙の性状、塗被層
の性状、塗被量、紙水分、仕上げ速度などに応じて適宜
調節される。より具体的には、ロールの表面温度は高い
方が塗被層の可塑化が促進されるため高光沢度、高平滑
度の塗被紙を得易く、100〜500℃の高温に保つこ
とが好ましいが、一般には100〜300℃程度の範囲
で調節される。
なお、仕上げ後の塗被紙の調湿、加湿のためにロールに
よる水塗り装置、静電加湿装置、蒸気加湿装置などを設
置するなど、従来から塗被紙製造分野に於て公知の各種
技術を適宜組み合わせて使用することも勿論可能である
「実施例」 以下、本発明をより具体的に説明するために実施例を挙
げるが、勿論本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。なお、例中で用いられている「部」及び「%
」は各々「重量部」及び「重量%」を意味するものであ
る。
実施例1 カオリン(商品名: UW−90,EMC社製)70部
、微粒化重質炭酸カルシウム(商品名:カービタル90
、富士カオリン社製)30部を混合し、ポリアクリル酸
ソーダ0.2部を加えてコーレス分散機にて分散し、固
形分濃度65%のスラリーを調製した。この顔料スラリ
ーに酸化澱粉2部、モノマー成分としてイタコン酸を0
.5%含有するスチレン・ブタジェン共重合体ラテック
ス(Tg−一5℃)15部を加え、固形分濃度58%の
塗液を調製した。得られた塗液にオルガノポリシロキサ
ン(曇点=50℃)0.1部を添加し、仕上がり固形分
濃度54%の塗液を調製した。
この塗液を動的濡れ値が−0,15gである坪量70g
/rrrの原紙に乾燥後の塗採量が片面当たり20 g
/rrrとなるようにブレードコーターで両面に塗被を
行ない、120℃のドライヤにて乾燥し、水分6%の両
面塗被紙を得た。
得られた塗被紙(これ以降、未仕上げ塗被紙という)に
金属ロールの表面温度60℃、9ニツプ、線圧250 
kg/cmの条件でスーパーキャレンダー処理を行ない
、処理後の塗被紙(以降、単に塗被紙と呼称する)につ
いて品質評価し、その結果を表に示した。
実施例2 実施例1に於て、原紙の動的濡れ値が+0.05gであ
る原紙を用いた以外は実施例1と同様にして塗被紙を得
た。得られた塗被紙の品質評価結果を表に示した。
実施例3 実施例1に於て、オルガノポリシロキサンの添加率を0
.15部とした以外は実施例1と同様にして塗被紙を得
た。得られた塗被紙の品質評価結果を表に示した。
実施例4 実施例1に於て、モノマー成分としてメタクリル酸を0
.7%含有するスチレン・ブタジェン共重合体ラテック
ス(Tg=−15℃)20部及びオルガノポリシロキサ
ン(曇点=35℃)0.05部を用い、動的濡れ値が−
0,05gである原紙を用いた以外は実施例1と同様に
して塗被紙を得た。
得られた塗被紙の品質評価結果を表に示した。
実施例5 実施例1に於て、未仕上げ塗被紙を金属ロールの表面温
度140℃、4ニツプ、線圧250kg/(2)の条件
でソフトキャレンダー処理を行なった以外は実施例1と
同様にして塗被紙を得た。得られた塗被紙の品質評価結
果を表に示した。
実施例6 モノマー成分としてイタコン酸を0.5%含有するスチ
レン・ブタジェン共重合体ラテックス(Tg=25℃)
20部を用いた以外は、実施例5と同様にして塗被紙を
得た。得られた塗被紙の品質評価結果を表に示した。
実施例7 実施例1に於いて、塗被直後に波長1.2μmの近赤外
線照射装置による乾燥を加えた以外は実施例1と同様に
して塗被紙を得た。得られた塗被紙の品質評価結果を表
に示した。
比較例1 実施例1に於て、オルガノポリシロキサンを添加しない
以外は実施例1と同様にして塗被紙を得た。得られた塗
被紙の品質評価結果を表に示した。
比較例2 実施例1に於て、原紙の動的濡れ値が−0,40gであ
る以外は、実施例1と同様にして塗被紙を得た。得られ
た塗被紙の品質評価結果を表に示した。
比較例3 実施例1に於て、動的濡れ値が+0.30 gである原
紙を用いた以外は、実施例1と同様にして塗被紙を得た
。得られた塗被紙の品質評価結果を表に示した。
比較例4 実施例1に於て、モノマー成分としてイタコン酸を0.
05%含有するスチレン・ブタジェン共重合体ラテック
ス(Tg=−5℃)15部を用いた以外は、実施例1と
同様にして塗被紙を得ようとしたが、塗液がゲル化を起
こしたため、塗工できなかった。
比較例5 実施例1に於て、モノマー成分としてイタコン酸を1.
5%含有するスチレン・ブタジェン共重合体ラテックス
(Tg−−5℃)15部を用いた以外は、実施例1と同
様にして塗被紙を得た。得られた塗被紙の品質評価結果
を表に示した。
比較例6 実施例1に於て、曇点が12℃のオルガノポリシロキサ
ン0.09部を添加した以外は、実施例1と同様にして
塗被紙を得ようとしたが、塗液がゲル化を起こしたため
、塗工できなかった。
比較例7 実施例1に於て、曇点が72℃のオルガノポリシロキサ
ン0.1部を添加した以外は、実施例1と同様にして塗
被紙を得た。得られた塗被紙の品質評価結果を表に示し
た。
比較例8 実施例1に於て、オルガノポリシロキサンの添加量をO
,OO5部とした以外は、実施例1と同様にして塗被紙
を得た。得られた塗被紙の品質評価結果を表に示した。
比較例9 実施例1に於て、オルガノポリシロキサンの添加率が0
.6部とした以外は、実施例1と同様にして塗被紙を得
ようとしたが、塗液がゲル化を起こしたため、塗工でき
なかった。
「評価方法」 白紙光沢度: J l5−P−8142に準して測定し
た。
印刷強度 :R■印刷機(明製作所製)を用し)、オフ
セットインキを使用して3回重 ね刷りを行ない、そのときの祇むげ の状態を目視判定した。
印刷平滑性:オフセント印刷を行なった印刷像の網点の
再現性を目視判定した。
吸水性  :オフセント印刷を行ない、湿し水存在下の
インキ着肉性を目視判定した。
「評価基準」 ◎・・・極めて良好 ○・・・良好 ×・・・不良 「効果」 表の結果から明らかなように、本発明の方法で得られた
印刷用塗被紙は白紙品質及び印刷適性ともに極めて優れ
たものであった。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)原紙に顔料及び接着剤を主成分とする水性塗液を
    塗被・乾燥後、キャレンダー処理する塗被紙の製造方法
    において、原紙の動的濡れ値が−0.30〜+0.20
    gであり、塗被層中の顔料100重量部に対して、 (a)モノマー成分として0.1〜1.0重量%の不飽
    和カルボン酸を含む共重合体ラテック スを5〜40重量部、及び、 (b)助剤として曇点が20〜60℃のオルガノポリシ
    ロキサンを0.01〜0.4重量部含有せしめたことを
    特徴とする塗被紙の製造方法。
  2. (2)キャレンダー処理が100℃以上に加熱された金
    属ロールと、弾性ロールからなる加圧ニップを通引する
    加熱キャレンダー処理である請求項(1)記載の塗被紙
    の製造方法。
  3. (3)共重合体ラテックスのガラス転移温度(Tg)が
    0〜30℃である請求項(1)記載の塗被紙の製造方法
  4. (4)乾燥工程において、近赤外線を照射する請求項(
    1)記載の塗被紙の製造方法。
JP3457490A 1990-02-15 1990-02-15 塗被紙の製造方法 Pending JPH03241093A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100357654B1 (ko) * 1994-12-30 2003-02-05 주식회사 엘지씨아이 종이코팅용조성물
JP2014015692A (ja) * 2012-07-10 2014-01-30 Tech Corporation:Kk 小型古紙再生装置の抄紙工程における乾燥方法

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