JPH0323973Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、例えば小型温室、物置、サンルー
ム等の小型建物に関するものである。

従来の技術 従来、例えば小さい床面積を有しかつ背の高い
小型温室では、よほど基礎をしつかりとし、温室
本体をアンカーで固定しなければ、強風等によつ
て倒れるおそれがあるが、このような小型温室
は、組立てが簡易であることから、十分な基礎を
有していない場合が多く、従つて強風等により非
常に転倒し易いという問題があつた。一方、温室
の棟部の端部に鼻隠し部材を設けることは知られ
ているが、従来は温室のデザイン性と雨仕舞を考
慮したにすぎず、強風による転倒防止手段は施さ
れていなかつた。

考案の目的 この考案の目的は、上記の従来技術の問題を解
決し、強風等による転倒のおそれがなく、しかも
デザイン性にすぐれているうえに、屋根の棟等稜
角部の端部における雨仕舞が確実で、雨水の侵入
を未然に防止し得る小型建物を提供しようとする
にある。

考案の構成 この考案は、上記の目的を達成するために、屋
根の稜角部の所要の端部に、稜角部の端面に沿う
鼻隠し壁部と、稜角部の上面に沿う取付壁部と、
取付壁部の上面に設けられかつ建物周辺部の固定
物に止められた建物転倒防止用ロープの先端が掛
け止められるロープ掛止部とよりなる鼻隠し部材
がそれぞれ取り付けられている小型建物を要旨と
している。

実施例 つぎに、この考案の実施例を図面に基づいて説
明する。

なお、実施例はこの考案を小型温室に適用した
場合を示すものである。

図面において、この考案による小型温室１０
は、屋根１の棟部２の左右両端部２ａに、棟部２
の端面に沿う鼻隠し壁部４と、棟部２の上面に沿
う取付壁部５と、取付壁部５の上面に設けられか
つ建物１０周辺部の固定杭７に止められた温室転
倒防止用ロープ８の先端が掛け止められる略逆Ｕ
形のロープ掛止部６とよりなる鼻隠し部材３がそ
れぞれ取り付けられているものである。

なお上記実施例では、ロープ掛止部６を有する
鼻隠し部材３が屋根１の棟部２の左右両端部２ａ
に取り付けられているが、鼻隠し部材３は屋根１
の前側または後側の下縁部２の端部２ａに取り付
けられていてもよいものであり、要するに小型温
室１０の設置状況に応じて強風等による温室の転
倒を防止し得るように、屋根１の棟部または前後
両下縁部の稜角部２の所要の端部２ａに取り付け
られておればよい。また温室転倒防止用ロープ８
の下端は固定杭７に止められているが、これはそ
の他のフエンス、別の建物等の固定物に止められ
ておればよいものである。

またロープ掛止部６の形状は、図示のものに限
られず、、その他鉤形等であつてもよい。

また上記実施例においては、この考案を小型温
室に適用した場合を示したが、この考案はその他
物置、サンルーム等の小型建物にも、全く同様に
適用されるものである。

考案の効果 この考案による小型建物は、上述のように、屋
根１の稜角部２の所要の端部２ａに、稜角部２の
端面に沿う鼻隠し壁部４と、稜角部２の上面に沿
う取付壁部５と、取付壁部５の上面に設けられか
つ建物１０周辺部の固定物７に止められた建物転
倒防止用ロープ８の先端が掛け止められるロープ
掛止部６とよりなる鼻隠し部材３がそれぞれ取り
付けられているものであるから、強風等による転
倒のおそれがなく、しかもデザイン性にすぐれて
いるうえに、屋根１の棟等稜角部２の端部２ａに
おける雨仕舞が確実で、雨水の侵入を未然に防止
し得るという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例を示すもので、第１図
はこの考案による小型温室、第２図は鼻隠し部材
の拡大斜視図、第３図は同背面図である。 １……屋根、２……稜角部（棟部）、２ａ……
端部、３……鼻隠し部材、４……鼻隠し壁部、５
……取付壁部、６……ロープ掛止部、７……固定
杭（固定物）、８……建物転倒防止用ロープ、１
０……小型温室（小型建物）。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 屋根１の稜角部２の所要の端部２ａに、稜角部
   ２の端面に沿う鼻隠し壁部４と、稜角部２の上面
   に沿う取付壁部５と、取付壁部５の上面に設けら
   れかつ建物１０周辺部の固定物７に止められた建
   物転倒防止用ロープ８の先端が掛け止められるロ
   ープ掛止部６とよりなる鼻隠し部材３がそれぞれ
   取り付けられている小型建物。