JPH03239297A - 残響制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、例えば、音楽ホールや録音スタジオ、或い
は講堂等の残響時間を制御する装置に関し、特に、木目
細かい調整を可能にし、使用目的等に応して最適な残響
時間が得られるようにしたものである。

〔従来の技術〕

室内の響きの度合いの最適な状態は、その使用目的に応
じて異なっており、例えば講演等では響きの少ない状態
が望ましいが、西洋の古典音楽等は比較的響きの多い状
態が望ましい。

このため、音楽ホールや講堂等では、主な使用目的を決
めて、それに合わせた残響時間を設計する。或いは、多
くの用途に好適に対応できるように、残響時間を可変と
する構造が取られる。

そして、残響時間を可変とする技術としては、例えば特
開昭６１２５８０３４号公報に記載さ初たものがあり、
この従来の技術は、音響室の壁面を可変ルーバで構成し
、その可変ルーバの開口率を適宜変更することにより、
吸音率を可変させ、その結果として、残響時間を調整す
るようにしていた。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかしながら、上記従来の技術にあっては、ルーバの開
口率のみの基づいて残響時間を調整する構成であるため
、壁面の吸音特性の可変範囲が狭く、多くの用途に対し
て最適な吸音特性を得ることはできなかった。

この発明は、このような従来の技術が有する未解決の課
題に着目してなされたものであり、木目細かな調整を可
能にし、多くの用途に対して最適な特性を発揮すること
ができる残響制御装置を提供することを目的としている
。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を遠戚するために、本発明の残響制御装置は、
開口率可変の開口装置と、この開口装置の背面に配設さ
れ且つ前記開口装置との間の距離が可変の吸音材と、を
備えた。

〔作用〕

本発明にあっては、開口装置の開口率と、開「Ｊ装置の
背面に設けられた吸音材及び開口装置間の距離とによっ
て残響時間が調整可能であるため、木目細かな調整が行
える。

〔実施例〕

以下、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。

第１図は本発明の一実施例の構成を示す側断面図である
。

先ず、構成を説明すると、壁面２内には、室内側に位置
する開口装置としての可変ルーバ３と、この可変ルーバ
３の背面側に配設され且つグラスウール等の吸音材から
なる吸音層４と、を備えた残響制御装置１が構成されて
いる。

６Ｊ変ルーバ３は、図に対して垂直方向に延びるビン６
ａを回転軸として回転自在で且つ起立したときにカーい
の上下端部が重なり合うように上下方向に並べ５シワた
複数の羽６と、ステッピングモータからなるルー・＼駆
動用の電動モータ７の出力軸に１端側が連結され月つ羽
６の裏側に配設されて上−ト方ｌｉｄ　ｌこ延びる連結
シャフト８と、一端がビン６ａに１ｉｉｉ転方向に一体
に連結され且つ他端がシャフト８の軸部に揺ｉｆＩ’ｉ
’−ｉ能に連結された複数のアーム９と、企ＩＩｉ＆え
ている。

そして、電動モータ７は、図示しないコントローラかδ
）供給される指令信号に応して駆動して、その同転角θ
が、０°〜９０°の範囲内で任意の値をとるようになっ
ている。

一方、吸音層４ば、可変ルーバ３の全域に対向する大き
さに成形されるとともに、可変ルーバ３と平行に珪つそ
の表面及び背面が露出した状態で枠４ａｔこ取り付けら
れている。

さらに、枠４ａの上端部及び下端部には、ガイドレール
１１．１１内を転勤自在な車輪１０，１０が設けられて
いて、これにより、枠４ａは、図中左右方向に進退可能
になっている。

また、枠４ａの背面には、吸音層移動用の電動モータ１
２の回転力を枠４ａに伝えるネジジヤツキ機構１３が設
けられている。なお、電動モータ１２も、上記電動モー
タ７と同様にステッピングモータから構成されていて、
図示しないコントローラから供給される他の指令信号に
応じて回転する。

ネジジヤツキ機構１３は、電動モータ】２の出力軸にギ
ヤ１４ａ、１４ｂを介し−Ｃ連結され且つＬ：、Ｆ方向
に延びるロッドＩ５ど、図中左右方向に延ひるネジ細工
６と、［１ツトＩｂの回転力をネジ軸１６の回転力に変
換するウオームギヤ１７と、ネジ軸１６に螺合し１．つ
枠４ａに固着されたナソ）部＋Ｊ’　１８と、このナツ
ト部材１Ｂに連結されたすご゛・１９と、から構成され
ている。

改番、−５本実施例の動作を説明ず゛る。

即ち、電動モータ７に回転力が発生すると、その出力軸
に連結された連結シャフト８が上下方向に進退し２、複
数のアーム９がビン６ａを中心に揺動するので、羽６が
回転し、可変ルーバ３の開口率が変わる。

つまつ、電動モータ７に供給する指令信号を適宜設定し
て、電動モータ７の回転角θを調整すれば、可変ルーバ
３の開口率を任意の値に調整することができる。

また、電動モータ１２に回転力が発生し、その回転力が
ギヤ１４ａ、１４ｂ、　　ロッド１５及びウオームギヤ
１７を介してネジ軸１６に伝えられると、ナンド部材１
８がネジ軸１６の回転に伴って図中左右方向に移動する
から、枠４ａが図中左右方向乙こ移動し、可変ルーバ３
と吸音層４との間の距離が変化する。

つまり、電動モータ１２用の駆動回路１２ａに供給する
指令信号を適宜設定ずれば、可変ルーバ３と吸音層４と
の間の距離を任意の値に調整することができる。

ここで、可変ルーバ３の開口率と、残響制御装置ｌの吸
音率との関係について説明する。

即ち、吸音層４を構成する吸音材として、密度３２ｋｇ
／ボ、厚さ５０ｍｍのグラスウールを用いるとともに、
その吸音層４を可変ルーバ、（Ｃ）直くず￥後に位置さ
せ、そして、第２図（ａ）乃至（ｃ）　ｂ、示干ように
、電動モータ７の回転角θｅ９０”、４５゜３０°、１
８°及び０°の５段階に変化さゼ、２二場合の吸音特性
は第３図に示す、■、うになる。ただし、第３図の横軸
は１／３オクタ・−ブハン１中心周波数（Ｈｚ）、横軸
は残響宗法吸音率である１、第３図からも明らかなよう
１、こ、１／３オ（ｌタープハンド中心周波数が低周波
数帯域（約５　ｆｌ　０１１ｚ以下）にある場合にば、
電動モータ７ψ回転角、即ち、可変ルーバ３の開口率が
異なっても吸音率はあまり変わらないが、同周波数が高
周波数帯域（約５００　Ｈｚ以上）にある場合には、可
変ルーバ３の開口率によって吸音率に大きな差が生じる
。

従って、比較的高周波数帯域の吸音率は、可変ルーバ３
の開口率によって調整すればよい。

次に、可変ルーバ３及び吸音層４間の距離と、吸音率と
の関係について説明する。

即ち、電動モータ７の回転角θを３０°に固定し、可変
ルーバ３の背後に吸音層４を配設しない場合（第４図（
ａ）参Ｗ１．）と、可変ルーバ、３の直ぐ背後ムニー１
記条件と同しグラスウールからなる吸音層４を配設した
場合（第４図（ｂ）参照）と、可変ルーバ３から最も離
れた位置に同様の吸音層４を配設し、た場合（第４図（
Ｃ）参照）とで、吸音特性を比較すると、第５図（こ示
ずようになる。なお、可変ルバ３とその背後の壁面２と
の間の距離は、６２５ｍｍとした。

第５図からも明らかなように、１／３オクタ一ブハント
中心周波数が低周波数帯域（約５００　Ｈｚ以下）にあ
る場合には、可変ルーバ３及び吸音層４間の距離に応し
て吸音率が大きく変わるが、同周波数が高周波数帯域（
約５００Ｈｚ以上）にある場合には、その距離が異なっ
ても吸音率は略同じ値をとる。

従って１、比較的低周波数帯域の吸音率は、可変ルーバ
３及び吸音Ｎ４間の距離によって制御すればよい。

そこで、本実施例の構成であれば、可変ルーバ３の開口
率と、可変ルーバ３及び吸音層４間の距離との両方の値
を調整することができるから、それら両方の値を適宜調
整することにより、広い周波数帯域で最適な吸音率（残
響時間）が得られ、木目細かな制御が可能となる。

このため、本実施例のような残響制御装置１を設ければ
、室内の使用目的に応して最適な吸音特性を実現するこ
とができる。

なお、」１記実施例では、壁面２に残響制御装置１を設
けた場合について説明したが、これに限定されるもので
はなく、例えば天井等に設けても構わない。

また、上記実施例では、開口率可変の開口装置として可
変ルーバ３を設けた場合に・ついて説明したが、これに
限定されるものではなく、例えば、スライド弐の開口装
置であってもよい。

さらに、上記実施例では、吸音Ｎ４を第１しＬＥＥ右方
向に移動させることにより、可変ルーバ３及び吸音層４
間の距離を調整するようにしているが、これに限定され
るものではなく、例えば、吸音層４を可変ルーバ３に対
して傾けることにより、それらの間の距離を変えるよう
にしてもよいし、或いは、その他の手段であってもよい
。

また、吸音Ｎ４を進退させる機構も、上記実施例のよう
な構成に限定されるものではなく、その他の構成であっ
ても構わない。

〔発明の効果〕

以上説明したように、本発明によれば、開口装置の開口
率と、開口装置及び吸音層間の距離とを調整することに
より、吸音率を変えるようにしたため、本装置を設けた
空間の残響時間を広い周波数帯域で希望する特性に木目
細かく調整することができるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の構成を示ず側断面図、第２
［１（ａ）乃至（ｅ）は電動モータの回転角度に応した
可変ルーバ０）開口状態を示す図、第３図は可変ルーバ
の開口率を変化させた場合の吸音特性の変化を示すグラ
フ、第４図（ａ）は吸音層を設けない場合の説明図、第
４図０））及び（Ｃ）は吸音層の配設４５：（置を変え
た場合の説明図、第５図は吸音層の有無及び配設位置を
変えた場合の吸音特性の変化を示すグラフである。 ■・・・残響制御装置、２・・・壁面、３・・・可変ル
ーバ（開口装置）、４・・・吸音層（吸音材）、６・・
・羽、７．１２・・・電動モータ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）開口率可変の開口装置と、この開口装置の背面に
   配設され且つ前記開口装置との間の距離が可変の吸音材
   とを備えたことを特徴とする残響制御装置。