JPH03234886A - キャスト塗被紙の製造方法 - Google Patents

キャスト塗被紙の製造方法

Info

Publication number
JPH03234886A
JPH03234886A JP2029800A JP2980090A JPH03234886A JP H03234886 A JPH03234886 A JP H03234886A JP 2029800 A JP2029800 A JP 2029800A JP 2980090 A JP2980090 A JP 2980090A JP H03234886 A JPH03234886 A JP H03234886A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
paper
pulp
base paper
cast
coated paper
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2029800A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiro Nojima
一博 野島
Terunobu Fukui
照信 福井
Akira Takada
晃 高田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanzaki Paper Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Kanzaki Paper Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kanzaki Paper Manufacturing Co Ltd filed Critical Kanzaki Paper Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2029800A priority Critical patent/JPH03234886A/ja
Publication of JPH03234886A publication Critical patent/JPH03234886A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/64Paper recycling

Landscapes

  • Paper (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、キャスト塗被紙の製造方法に関し、特にその
原紙として、情報記録用紙や印刷用紙の古紙等を脱墨処
理して得られる再生パルプを配合した原紙を用いて得ら
れる、印刷適性の優れたキャスト塗被紙に関するもので
ある。
「従来の技術」 近年、オフィス・オートメーション化の進展に伴い、「
ペーパーレス」社会の招来が予想されているにもかかわ
らず、オフィスビルや工場からはOA用紙と呼ばれる多
量の情報用紙が排出されている。一方、新聞の折り込み
広告や、雑誌類、広告類のビジュアル化、カラー化、高
級化に伴い、印刷用塗被紙の消費量も急激に増加してお
り、これらの急増する可燃ゴミの処理が現在重大な社会
問題となっている。
わが国の古紙回収率は約50%と他の先進諸国より高い
状況にあり、その内訳をみると、新聞紙の場合にはその
90%が回収されており、新聞用紙の製造には約40%
の古紙パルプが再使用されている。
しかしながら、OA用紙や印刷用塗被紙の古紙を再生パ
ルプとして再利用を図る場合には、品質上、諸々の問題
が発生するためにその再利用が殆ど行われていないのが
実情である。
従って、OA用紙や印刷用塗被紙は使用後、回収されて
焼却ないしは埋め立て処分されているのが実情である。
このために、各自治体での焼却費用の増大及び埋め立て
地の余力や処理能力限界の問題のみならず、地球資源保
護(森林資源の減少防止)、或いは古紙焼却により発生
する二酸化炭素による地球温暖化現象等の国際的環境問
題の解決の一環としても、これら古紙の再利用が急務と
なっている。
これらの古紙再生パルプの再利用の用途として、従来の
新開用紙や段ポール用紙のみでは既に限界近くにきてい
るため、これ迄その対象外にあった等で圧縮作用を付加
しながら機械的撹拌を施し、且つ親水性の界面活性剤系
脱墨剤を使用する、所謂高濃度ニーディングシステム法
(以後、HDK法と呼称する)が注目されている。しか
し、この方法では処理される古紙中のパルプ繊維は、加
温、加圧下に特別の界面活性剤で強力に処理されるため
、得られる再生パルプは通常のパルプ繊維とばかなり異
なった物性を示す。例えば、HDK法で得られた再生パ
ルプを配合した原紙を用いて製品化したキャスト塗被紙
の場合には、その鏡面平滑性や光沢の均一性が低下する
という難点がある。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の方法は、OA用紙や印刷塗被紙等からなる古紙
を原料として、HD K法によって得られる再生パルプ
をキャスト塗被紙用原紙に使用した際に問題となる上記
の如き鏡面平滑性や光沢の低下を抑え、優れた印刷適性
を有するキャスト塗被紙を提供するものである。
「課題を解決するための手段」 本発明は、原紙上に顔料と接着剤を主成分とすOA用紙
や印刷用紙等への古紙再生パルプの適用が強く望まれて
いる。
しかしながら、使用済のOA用紙や印刷済の用紙等から
通常の晒バルブに近いパルプを得ることはかなり困難で
ある。
即ち、オフィスコンピューター、パーソナルコンピュー
ター、ワーFプロセソザー、及びファクシミリ等のプリ
ンター用紙や複写用紙等のOA用紙の多くは樹脂成分を
含むトナーで印字されており、また印刷用紙でもオフセ
ン1−印刷ではやはり樹脂成分を多く含む印刷インキで
印刷されているため(特に輪転オフセット印刷の場合)
、用紙から着色インキ(印字や印刷顔料)を剥離除去す
ることはかなりの困難を伴うものである。なお、これら
の用紙が塗被紙の場合には、古紙処理工程で塗被層中の
薬品が発色したり、塗被層が再パルプ化の妨害となるこ
とが多い。
一方、多種類のOA用紙や印刷用紙の古紙から、再生パ
ルプを得る回収方法が提案されている。それらの提案の
中でも、ニーダ−やディスパーザる塗被層を形成せしめ
、塗被層が湿潤状態にある間に鏡面光沢を有する加熱ド
ラム表面に圧接、乾燥して強光沢仕上げするキャスト塗
被紙の製造方法において、該原紙を構成するパルプ組成
中に、下記条件で生成される古紙再生パルプが3重量%
以上含有せしめられ、該原紙の動的濡れ値が−0゜32
〜+0.15gであり、且つ20Kg/cm2加圧下で
の正反射型平滑度計による原紙表面の平滑度が12%以
上である原紙を使用することを特徴とするキャスト塗被
紙の製造方法である。
〔古紙再生パルプの生成条件〕
「界面活性剤系の脱墨剤の存在下で古紙に圧縮力を付与
せしめる機械的撹拌工 程を含む脱墨処理により得られた古紙 再生パルプJ 「作用」 本発明者等は、HDK法で得られた再生パルプをキャス
ト塗被紙用原紙に適用するべく研究を行い、特にその過
程で前述の如きキャスト塗被紙面の鏡面平滑性や光沢の
均一性低下の原因について鋭意研究を行った結果、従来
のバージンパルプ或いは古紙パルプでも、HD K法に
依らない古紙パルプ、更には製紙工場での共損紙や、未
印刷古紙から得られる単純な回収パルプを配合使用して
得られていた従来の原紙と比較した場合、原紙の塗被適
性として、特に塗被液に対する濡れ適性及び平滑性が劣
り、このことが得られるキャスト塗被紙の鏡面平滑性や
光沢の均一性低下の主原因であることを突き止めた。
ところで、古紙再生パルプを得る方法としては、−船釣
には離解工程、粗選工程、精選工程、脱墨工程、漂白工
程を適宜組み合わせることによって行われている。
離解工程では低濃度パルパー、高濃度パルパー等が使用
され、粗選工程及び精選工程では浮選法、本選法及び折
衷法が再生パルプの種類及び/又は品質に応じて適宜選
択される。
ここに、HDK法による古紙処理方法は、従来の処理方
法、例えば亜硫酸ソーダ、苛性ソーダ併用に地球釜高圧
蒸解洗浄法、溶剤法、パルパー浸ついては未だよく解明
されていないが、本発明者等の実験結果によれば、上記
の如き古紙再生パルプを配合した原紙は後工程として塗
布される水性系のキャスト塗被紙用塗料に対する濡れ適
性が増加(瞬間的な濡れが速い)していることが判明し
た。
また、紙パルプ技術タイムス昭和63年8月号29頁に
はHDK法を使用した場合と、HD K法を使用しない
で、従来のパルパー浸漬フローテーション法により得た
脱墨パルプ(D T P)より得られた紙の品質比較が
示されている。当実験例はダブルエンボストイレットロ
ール紙に関するものであり、本発明におけるキャスト塗
被紙用原紙とは異なるが、祇一般に共通のクレム吸水度
(1分間mm)測定値が、比較紙の22mmに対して2
5〜28mmと大きくなっており、この場合にも水を吸
いやすい性質に変化していることが示されている。この
ように、紙の吸水度が大きくなる現象はI・イレソトロ
ール紙等では用途上好ましい性質であり問題はないが、
キャスト塗被紙用原紙の適性として漬洗浄法、パルパー
浸漬フローテーション法等の薬品や熱の作用により、印
刷インキ、樹脂等を溶解又は乳化分散する従来の脱墨方
法とは異なり、約15%以上の高濃度紙料(古紙)をニ
ーグーのような強力な撹拌機にかけ、その機械的撹拌作
用により、古紙繊維に強力、且つ均一な摩擦、圧縮力を
繊維に与えると共に、その時点では既に添加されている
界面活性剤系の脱墨剤の作用により、印刷インキ等の異
物を均一な超微粒子に変え、フローテーション法により
、この均一な超微粒子となった印刷インキ等の異物を除
去する方法(紙パ技協誌;昭和63年6月号1〜17頁
、紙パルプ技術タイムス;昭和63年8月号25〜31
頁、特公昭61−11353等)であり、本発明者等は
、このHD K法か、一般古紙及び特に前記の如き最近
社会問題となっている再生が困難なOA用紙や印刷用紙
の古紙から再生パルプを得る方法としては優れた方法で
あると考えている。
即ち、HD K法によって得られた古紙再生パルプを使
用しているキャスト塗被紙用原紙の物性には、吸水性が
大きいと原紙上に塗被組成物を塗布して得られたキャス
ト塗被紙はその塗被層面の鏡面平滑性や光沢の均一性低
下といった品質欠陥を誘発し易くなり、極めて重大な問
題である。
HDK法によって得られた再生パルプがこのように吸水
度や濡れ適性が増加する原因としては、脱墨工程中で古
紙と共に界面活性剤系の脱墨剤がニーディング等の強い
撹拌圧縮力を受けるために、界面活性剤が古紙パルプ表
面に吸着するのみならず、パルプ繊維の内部にまで浸透
していくために、後工程での洗浄及び脱水を充分に行っ
ても完全な界面活性剤の除去ができずに親水性の界面活
性剤が再生パルプ中に残存するためと考えられる。
本発明者等は、HDK法によって得られた再生バルブを
使用して製造されたキャスト塗被紙用原紙の鏡面平滑性
や光沢の均一性に影響(悪化させる)を及ぼす塗被適性
を改良する為に、従来から塗被紙川原紙の吸水性測定に
用いられているクレム吸水度、コブ吸水度、ステキヒト
サイズ度等を変化させてキャスト塗被紙の鏡面平滑性や
光沢の0 均−性との相関性を調べたところ、満足出来る相関性を
見出すことができなかった。そこで、更に、鋭意研究を
続行した結果、特に、原紙の動的濡れ値との間に良好な
相関性のあることを見出し、遂に本発明を完成させるに
至った。
ここに、原紙の動的濡れ値とは水に対する時間的な付着
力の大きさの変化を濡れの尺度として表すもので、本発
明では該濡れ性を動的濡れ性試験器(WET−3000
/レスカ61)製)を用いて行った試験値である。即ち
、2×5cmの試験片を16m m /秒の速さで、水
中12m mの深さに10秒間浸漬した時の時間的濡れ
の大きさ(付着力)を測定するもので、濡れの大きさ(
以下、動的濡れ値と称する)は値が小さい程濡れ難く、
値が大きくなるに従い濡れ易いことを示すものである。
この濡れ値について、更に研究した結果、この試験器で
測定される時間的な濡れ値として水浸漬後2秒後の濡れ
値がキャスト塗被紙の鏡面平滑性や光沢均一性に極めて
大きな影響を与えることが判った。
即ち、この値が大きい(原紙の濡れ性が大きい)1 ついては未知であり、また、この関係は本発明のように
原紙にHDK法によって得られた古紙再生パルプを使用
する場合に、パルプ繊維が界面活性剤と共に強力な機械
的撹拌作用によって処理されているため、特に得られた
キャスト塗被紙の鏡面平滑性や光沢の均一性低下との相
関性がよく認められるものである。なお、値が小さい場
合には塗被層(液)と原紙との馴染みが低下し表面強度
が弱くなる等の品質低下を起こすことが明らかとなった
キャスト塗被紙は一般の印刷用塗被紙に比較して、その
製造工程上の違いから、本質的に印刷表面強度が弱く、
古紙再生パルプを使用した場合には、更に原紙での表面
強度自体も低下してくるので、特に表面強度の低下には
注意を要する。
而して、本発明においては原紙の動的濡れ値を0.32
〜+0.15 g、好ましくは−0,30〜+0.10
g、さらに好ましくは−0,30〜+0.05gの範囲
に特定するものである。因みに、+0.15gを越える
と塗被液による原紙被覆性が低下し、結果としてキャ3 と、例えばりウェットキャスト法やゲル化キャスト法の
場合には、原紙上にコーターで塗被液を塗被しエアーナ
イフ、プレート、ロール等で計量や平滑化した後加熱乾
燥工程或いはゲル化工程で塗被液が流動性を失って同化
する迄の短時間(通常数秒)の間に、塗被液が原紙の繊
維間隙中に流れ込むために、せっかく平滑化された塗被
後の表面の平滑性が低下したり、コート量の不均一化が
顕在化し、光沢不良やモトリングといわれる光沢むら等
の品質低下を誘発することになり、重大な問題となる。
上記の如き実情から、原紙の繊維間隙に塗被液が流れ込
むのを抑制することが重要課題であるが、従来から、塗
被液の繊維間への流れ込みを抑える方法としては、塗被
液中に塗液の固化を促進する助剤としてカチオン性のア
クリルアミドやアルミニウム金属塩等を添加する方法が
提案されているが、塗被液の流動性や安定性が著しく低
下するために実用化されている例は殆ど無い。
しかしながら、原紙の動的濡れ適性との関係に2 スト塗被紙の鏡面平滑性や光沢の均一性が劣ることにな
る。他方、−0,32g未満の場合には、水濡れ性が不
良となり、結果として原紙と塗被層との接着力が低下し
、印刷表面強度が低下することになり好ましくない。
なお、原紙の動的濡れ値のコントロールは、パルプ組成
、叩解条件、填料の種類と添加量、紙力剤、内添サイズ
剤、p H1表面サイズ剤、表面処理剤、抄紙濃度、ワ
イヤーメソシュ、ハイドロホイルアレンジ、紙の填料分
布、スムーザ−加圧、プレス加圧、乾燥温度等各種の条
件操作によって行うことができる。また、これらの対策
は抄紙速度の低下に影響を与えるものが多く、各抄紙機
で固有の最適な抄紙条件を適宜選択して決定される。
一方、原紙の動的濡れ値を低くする場合には前述の塗被
紙の表面強度の低下のめならず、透気性、カール適性等
も低下する傾向にあり、さらに抄紙速度の低下や、サイ
ズ剤、内填剤の増量等原価上昇を伴う対策となり易い。
従って、その回避策としては、次ぎに述べる原紙の正反
射型平滑度をも4 考慮し各製品の品質目標に合わせて適宜最適値が決定さ
れる。
一般的には、HDK法によって得られた再生パルプの配
合量を増加させるに従って、得られる原紙の動的濡れ値
をそれに伴って順次低(設定することが好ましい。
更に、本発明の方法では、前述した如くキャスト塗被紙
用原紙のパルプ組成として、HD K法によって得られ
た再生パルプを3重量%以上配合するものであり、原紙
の動的濡れ値の規定と併せて原紙の正反射型平滑度計(
測定圧力; 20kg/cm2)での測定値が12%以
上、より好ましくは14%以上になるように処理すると
極めて優れた鏡面平滑性が得られ、且つ光沢均一性の低
下が抑えられ、優れた光沢を有するキャスト塗被面が得
られるものである。また、14%以上の場合には古紙再
生パルプを含まない従来技術の場合に比較して、さらに
優れたキャスト塗被紙の鏡面平滑性を得ることも出来る
HDK法によって得られた再生パルプは、−度15 は出来ず、原紙の動的濡れ値の規定と組み合わせたとき
に、初めてそれらの相乗効果によって所望の優れた改良
効果が得られるのである。
即ち、両者(原紙のもつ動的濡れ値と正反射型平滑度計
での平滑性が鏡面平滑性や鏡面光沢へ与える影響)の改
良原理は前述の如くそれぞれ異なるが、そのために却っ
て効果が相乗的に作用しているものと考えられる。原紙
の正反射型平滑度計(測定圧力; 20kg/cm2)
での測定値の上限値は特に規定するものではないが、こ
の値を高くした場合には、塗被工程でブレードコーター
を使用する場合にストリークやスクラッチ等が発生し易
くなり、また、キャスト塗被紙の特徴である紙厚が低下
する傾向にあるので50%以下に保つのが好ましい。
従って原紙の正反射型平滑度値は高ければ高い方が良い
というものではなく、動的濡れ値及び対応製品に要望さ
れる品質特性を考慮して適宜最適値を決めるのが良い。
原紙の動的濡れ値及び正反射型平滑度は、原紙上にオン
マシンのサイズプレ7 叩解されて抄紙されており、その上に古紙のパルパー離
解、高濃度ニーディング処理等強力な機械的処理を受け
てパルプが短繊維化しているために、得られた紙の平滑
性が良いというプラス面があるが、他方、−度抄紙され
て水分が約3〜7%迄に乾燥された経歴を有することに
より、再生パルプは通常の抄紙に使用されるウェットパ
ルプに比較して剛直で、平滑化処理を受けにくく、原紙
が嵩高く仕上がり原紙のミクロ平滑性が低下するという
、マイナス面とを有している。
本発明者等は、再生パルプが上記の如き長短の特性を有
する点に着目して検討を進めた結果、本発明の方法にお
いて古紙再生パルプを含む原紙の正反射型平滑度計(測
定圧力; 20kg/cm2)での測定値が12%以上
になると、その原紙を用いたキャスト塗被紙の鏡面平滑
性や光沢均一性の低下抑制に対して極めて優れた改良効
果が得られることを見出したのである。勿論、本発明に
おいて原紙の正反射型平滑度計での測定値を12%以上
に特定しただけでは、所望する顕著な改良効果を得るこ
と6 スやコーターで予め下塗り塗工がなされている際には、
その力u工原紙の状態で測定される。
ここでいう正反射型平滑度計は、一定の圧力条件下で紙
をガラス表面に押しつけてその平滑度を測定する装置で
あり、本発明者等の詳細な検討結果によれば、−船釣な
空気漏洩式の平滑度測定機であるベック平滑度計やパー
カープリントサーフ等の如く紙の透気性の影響を受ける
ことがなく、本発明の方法で得られるキャスト塗被紙の
鏡面平滑性と極めて優れた相関関係を有することが判っ
た。
なお、本発明の原紙表面の平滑化には、パルプ組成、叩
解条件、ワイヤーメソシュ、フェルトメソシュ、プレス
圧、スムージングロール処理等抄紙工程中でのウェット
パートにおける平滑化処理が最も好ましい方法である。
さらに、マシンキャレンター、ソフトキャレンダー、グ
ロスキャレンタ−、スーパーキャレンダー処理等をオン
マシンやオフマシンで付加するのも良く、キャレンダー
の金属ロール表面温度を100℃以上の高温にした8 場合にはより一層効果的である。
既述した如く、本発明のキャスト塗被祇原祇には、その
パルプ組成中にHDK法によって得られた古紙再生パル
を3重量%以上含有するものであるが、因みに3%未満
の場合には、得られた原紙の吸水性や濡れ適性及び剛直
性等の変化が殆ど見られないことから、本発明の方法に
よって所望する改良効果も特に認められず、3%を越え
た場合に本発明の所望とする改良効果が顕著に現れる。
更に、キャスト塗被紙の製造方法においては、キャスト
ドラム面に圧接、乾燥する際に、塗被層中の全部の水分
が原紙層を通過しパルプ繊維の膨潤をもたらし、その結
果得られたキャスト塗被紙面の目視鏡面平滑性が損なわ
れるという、本質的な品質問題がある。この目視鏡面平
滑性の悪化現象は、光沢値そのものは大きく低下しない
が、鏡面平滑性(のっぺりさ)が低下するために、目視
の鏡面光沢窓や光沢の均一性が低下するものである。こ
の現象は、上述したように加熱キャストドラム上で塗被
層中の水分が原紙層を通過すること9 以上使用して本発明の方法により得られたキャスト塗被
紙は、従来の古紙再生パルプを使用しない場合のキャス
ト塗被紙に比較し、より優れた鏡面光沢窓や光沢を有す
るキャスト塗被紙を得ることも可能である。
ここで、本発明でいうHDK法によって得られた古紙再
生パルプとは、前記の紙バ技協誌、祇パルプ技術タイム
ス、特公昭61−11353等に記載されている方法で
あり、特に15重量%以上のパルプ濃度で界面活性剤系
の脱墨剤1種類以上の存在下にレファイナー、ニーダ−
1二軸ミキサー、又はディスパーサ−等で圧縮力を与え
ながら機械的に処理する工程を含む古紙の脱墨方法によ
って得られる。
界面活性剤としては、高白色を得るためにHLB値とし
て11〜14のものが多く使用される。 古紙としては
、情報関連用紙であるコンピューターパーソナルコンピ
ューター、ワードブロセッザファクシミリ等のプリンタ
ー用紙である非塗ニブリンター用紙、感熱紙、感圧複写
紙等の塗工プリ1 により発生するため、いずれのキャスト法においても発
生する共通の基本的な問題であるが、−旦片面をキャス
ト仕上げした後に裏面をキャスト仕上げする両面キャス
ト塗被紙及びドラム上での乾燥水分が多く、しかも乾燥
前の塗被層が流動状態にあるウェットキャスト法におい
ては、特に目立って現れる。
一方、HD K法によって得られた古紙再生パルプは前
記したように、−旦抄紙工程を経て乾燥されているため
に、従来使用されているウエントパルブに比較して、キ
ャストドラム上で塗被層中の水分が原紙層を通過して乾
燥される際の再湿潤によるパルプ繊維の膨潤性が少ない
ために、古紙再生パルプを使用すると鏡面光沢窓や光沢
の均一性の改良に有効であることが判った。このキャス
ト塗被紙原紙中に古紙再生パルプを使用することによる
鏡面光沢窓や光沢の均一性の改良効果は古紙再生パルプ
の配合率が3重量%以上で認められ、特に8重量%以上
の場合にはより顕著に認められる。このため原紙中に古
紙再生パルプを8重量%0 ンター用紙、ゼロックス等の複写用紙等からなる所謂O
A用紙。キャスト紙、アート紙、コート紙、i敦塗工紙
、艷消し紙等の塗被紙載いは上質紙、色上質、ノート、
便箋、包装紙、ファンシーペーパ、中質紙、新聞用紙、
更紙、スーパー掛は紙、模造紙、純白ロール紙、ミルク
カートン等の非塗被紙等の紙、板紙の古紙を含み、更に
酸性抄紙や中性抄紙により得られた紙、化学パルプ紙、
高歩留りパルプ(SGP、BSGP、BCTMP、TM
P、RGP、CNP等)含有紙等、古紙標準品質規格表
((財)古紙再生促進センター纏め)に記載されている
ような古紙類であり、印字、複写、印刷、非印刷物を問
わず、特に限定するものではない。
また、本発明によって得られるキャスト塗被紙とは、原
紙」二に顔料と接着剤を主成分とする塗被層を設け、該
塗被層が湿潤状態にある間に鏡面光沢を有する加熱キャ
ストドラム表面に圧接、乾燥して強光沢仕上げするキャ
スト塗被紙であるが、その製造法としては、湿潤状態に
ある塗被層を加2 熱キャストラム表面に圧接、乾燥して強光沢仕上げする
ウェットキャスト法(例えば、特公昭283407号、
同3B−25160号)、湿潤状態にある塗被層をゲル
化させた後、加熱ドラムに圧接して光沢仕上げするゲル
化キャスト法(例えば、特公昭3815751号、同4
0−72070号、米国特許3377192号、特公昭
51−40410号)、湿潤状態にある塗被層を一旦乾
燥又は半乾燥した後、再湿潤により可塑化して加熱キャ
ストドラム表面に圧接、乾燥して強光沢仕上するりウェ
ットキャスト法(例えば、特公昭48−38005号、
同51−102111号、米国特許2759847号)
等が知られている。これらのキャスト塗被紙はその原紙
を構成するパルプ組成中に、晒或いは未晒の化学パルプ
、高歩留りパルプ(SGP、BSGP、PGP、TMP
 CTMP BCTMP、RGP、COP、CMP、S
CP等)等を含有し、原紙の正反射型平滑度を調節する
ためにキャレンダー仕上げしてもよく、キャレンダー仕
上げ方法としては、例えばスーパーキャレンダー、グロ
スキャレンダー、ソフトキャレンダー、ソフト23 ニウム、炭酸カルシウム、二酸化チタン、硫酸バリウム
、酸化亜鉛、ザチンホワイト、タルク、プラスチックピ
グメント等の如き通常のキャス1へ塗被紙用顔料の1種
以上が適宜選択して使用される。
また、接着剤としては、例えばカゼイン、大豆蛋白、合
成蛋白等の蛋白質類;スチレン・ブタジェン共重合体、
メチルメタクリレート・ブタジェン共重合体等の共役ジ
エン系共重合体ラテックス、アクリル酸エステル及び/
又はメタクリル酸エステルの重合体又は共重合体等のア
クリル系重合体ラテックス、エチレン・酢酸ビニル重合
体等のビニル系重合体ラテックス、或いはこれらの各種
重合体ラテックスをカルボキシル基等の官能基含有単量
体で変成したアルカリ溶解性、アルカリ膨潤性、或いは
アルカリ非溶解性の重合体ラテックス及びバインダーピ
グメントと呼ばれる各種の合成樹脂重合体;ポリビニル
アルコール、オレフィン・無水マレイン酸樹脂、メラミ
ン樹脂等の合成樹脂系接着剤、酸化澱粉、陽性化澱粉、
エステル化澱粉、デキストリン等の澱粉類;カルボキシ
メチ5 コンバクトキャレンダー(紙パルプ技術タイムス/62
年8月号、31〜36頁、 P P I /1987年
11月号、45〜47頁、 W F P /1985年
、22.873〜877頁)等がオンマシン、或いはオ
フマシンで適用される。
また、その場合のロール温度は約20〜350°Cで使
用される。
なお、各種キャスト製品の中には、その品質仕様上から
、原紙中に高歩留りパルプを配合する場合がある。本発
明の方法で高歩留りパルプを配合する場合には、その高
歩留りパルプ含有率は任意であり特に規定するものでは
ないが、古紙再生パルプ中に高歩留りパルプを含有する
際には、再生パルプ中の高歩留りパルプ量も考慮して最
終製品の品質設計と照らし合わせてその適量を決めるこ
とになる。
次に、本発明に用いられるキャスト塗被組成物について
述べる。
即ち、従来のキャスト塗被紙用塗液と同様に顔料及び接
着剤を主成分とするものであり、顔料としては、例えば
クレー、カオリン、水酸化アルミ4 ルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロ
ース誘導体等の如き通常の塗被紙用接着剤の1種以上が
適宜選択して使用される。
なお、一般に接着剤は顔料100重量部に対して4〜5
0重量部、より好ましくは10〜30重量部程度の範囲
で配合される。また、塗被液中には必要に応じて消泡剤
、着色剤、離型剤、流動変性剤等の各種助剤が適宜配合
されるが、塗被層の同化を促進させる助剤として、例え
ばアミン、アミド、ポリアクリルアミド等や亜鉛、アル
ミニウム、マグネシウム、カルシウム、バリウム等の多
価金属塩を顔料100重量部に対して0.1〜10重量
部重量部加することもできる。
キャスト塗被組成物の塗被量は乾燥重量で1〜35g/
m2程度であるが、薄物キャスト塗被紙、両面キャスト
塗被紙においては1〜10g/m2程度の範囲で調節さ
れる。
また、本発明の方法では、従来技術と同様にキャストの
塗被量を減らしたり、光沢度、平滑性等を改良するため
に下塗り層を設けることができ、6 この下塗り層の塗被組成物としては、従来のキャスト塗
被紙川下塗り層の塗被組成物と同様に、顔料及び接着剤
を主成分とするものであり、顔料及び接着剤についても
上記のキャスト塗被液で例示したものと同一のものが適
宜組み合わされて調製される。
なお、一般に接着剤は顔料100重量部に対して4〜5
0重量部、より好ましくは10〜30重量部程度の範囲
で調節される。また、塗被液中にはキャスト塗被液の場
合と同様に必要に応じて泡消剤、着色剤、離型剤、流動
変性剤等の各種助剤が適宜添加されるが、塗被層の固化
を促進させる助剤として、例えばアミン、アミド、ポリ
アクリルアミド等や亜鉛、アルミニウム、マグネシウム
、カルシウム、バリウム等の多価金属塩を顔料100重
量部に対して0.1〜10重量部重量部加してもよい。
下塗り塗被組成物の塗被量は乾燥重量で1〜35g/m
2程度であるが、薄物キャスト塗被紙、両面キャスト塗
被紙においては1〜Log/m”程度の範囲で調節され
る。
7 られ、抄紙方法については特に限定されず、トップワイ
ヤー等を含む長網マシン、多層の丸網マシン、三者を併
用した板紙マシン、ヤンキードライヤーマシン等による
抄紙方法が適宜利用されるものであり、酸性抄紙、アル
カリ性抄紙いずれであってもよく、勿論、高歩留りパル
プを含む中質原紙等の使用も可能である。
「実施例」 以下に実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明する
が、勿論その範囲に限定されるものではない。なお、例
中の「部」及び「%」は特に断らない限りそれぞれ「重
量部」及び「重量%」を示す。
実施例1〜3 OA用紙の古紙、上質系塗被紙及び非塗被祇の印刷済み
の古紙からなる混合物を、アルカリ水溶液と一緒にパル
パー中で離解し、スクリーン処理してプラスチックや接
着剤等の異物を除き、パルプ濃度が30%となるように
脱水した。このようにして得たパルプ中に、対パルプ当
たり、NaOH9− 下塗り塗被液は、一般の塗被紙製造に用いられる、例え
ばブレードコーター、エアーナイフコーター、ロールコ
ータ−、リバースロールコーク−バーコーター、ビルブ
レードコーター、カーテンコーター、ダイスロットコー
ク−、グラビアコーター、チャンプレックスコーク−、
サイズプレスコーター、ビルブレードコーター等の両面
或いは片面塗被装置を設けたオンマシン或いはオフマシ
ンコーターによって原紙」二に1層或いは多層に塗被さ
れる。
その際の固形分濃度は一般に40〜75重量%程度であ
るが、操業性を考慮すると45〜70重量%の範囲が好
ましい。また、湿潤塗被層を乾燥する方法としては、従
来から知られてい存藤気加熱、加風加熱、ガスヒーター
加熱、高周波加熱、電気ヒーター加熱、赤外線ヒーター
加熱、レーザー加熱、電子線加熱等の各種乾燥方式が適
宜採用できる。
本発明に用いられる原紙としては、一般のキャスト塗被
紙に用いられる米坪25〜400 g/m2程度のペー
パーベースやボードベースの原紙が用い8 3%、NazSiO34%、H2023%、及び界面活
性剤系脱墨剤としてスコアロール700コンク0゜4%
を添加、混合し、混合後加温ニーダ−で圧縮撹 拌した
後、約60℃で1時間保持した。約1%に希釈してフロ
ーテーション処理し脱墨後、クリーナーで異物を除き、
フィルター脱水して白色度が78%の再生パルプを得た
このようにして得られた再生パルプを40%、NBKP
30%、LBKP20%、共損祇10%からなるパルプ
配合スラリー中に、填料として重質炭酸カルシウム、サ
イズ剤としてアルキルケテンダイマー(商品名;バーコ
ン/デイソクハーキュレス社製)、定着剤としてポリア
ミドエピクロルヒドリン(商品名;カイメン/デイソク
ハーキュレス社製)、カチオン澱粉(玉子ナショナルス
ターチ社製)を添加し、サイズプレスでは酸化澱粉とス
チレン・無水マレイン酸系表面サイズ剤混合液で処理し
、抄速500m/mjnで、キャレンダーを有する長網
抄紙機を用いて、動的濡れ値が−0,28g (実施例
1) 、−0,0層g (実施例2) 、+0.10g
 (0 実施例3)、正反射型平滑度値がそれぞれ15%になる
ように抄紙して、米坪70g/m′のキャラ1〜塗被祇
用原紙を得た。
次に、カオリン60部、軽質炭酸カルシウム40部から
なる顔料を分散剤としてポリアクリル酸ソーダー0.5
部を用いてコーレス分散機で分散し、固形分濃度が62
%の顔料スラリーを調製した。このようにして得た顔料
スラリー中に、消泡剤としてトリブチルフォスフェート
0.5部、離型剤としてステアリン酸アンモニウム1.
0部、接着剤としてアンモニアを用いて溶解した15%
カゼイン水溶液10部(固形分)及びアクリル酸/ブタ
ジェン/メチルメタクリレート(比率、 2/33/6
5 )共重合体ラテックス16部(固形分)を加え、更
にZn5OtS部及び水を加えて固形分濃度が45%の
キャスト用塗被液を調整した。
この塗被液を用いて前記の原紙に乾燥重量が20g/m
2となるようにエアーナイフコーターで塗被し、エアー
フローティングドライヤーで乾燥した。
この塗被紙を直径750mmのプレスロールと直1 比較例1 原紙として、古紙再生パルプを使用せず、NBKP40
%、LBKP50%、共損紙10%からなるパルプ配合
からなるパルプスラリー中に、填料として重質炭酸カル
シウムを紙灰分が12%になるように添加し、さらに対
パルプ当たり、アルキルケテンダイマー(サイズ剤)0
.05%、ポリアミドエピクロルヒドリン0.02%を
添加し、サイズプレスにおいて酸化澱粉2%溶液による
サイズコーティングを行い、抄速800m/minで、
長網抄紙機で抄紙した以外は実施例1の方法と同様にし
てキャスト塗被紙を得た。得られた原紙及びキャスト塗
被紙の品質評価結果を表−1に示した。
比較例2 再生パルプの調製工程において、ニーグーに代えてミキ
サーを使用し、パルプ濃度を10%にして撹拌処理をし
た以外は実施例1と同様にして得られた古紙再生パルプ
40%、NBKP30%、L B KP20%、共損紙
10%からなるパルプ配合とした以外は比較例1と同様
にしてキャスト塗被紙を得た。
3 径1500m mのクロムメツキしたキャストドラムで
形成されるプレス二ソプに通紙し、ここでポリエチレン
エマルジョンからなる再湿潤液(0,5%濃度)によっ
て、塗被層表面を再湿潤した後、表面温度が105°C
のキャストドラムにプレス圧200Kg/cmで圧接、
乾燥した後、テークオフロールでキャストドラムから剥
離することによってキャスト塗被紙を得た。このときの
キャスト操業速度は80m/分であった。得られたキャ
スト塗被紙の品質を評価し、その結果を表−1に示した
実施例4 原紙として、正反射型平滑度値が12%になるように抄
紙した以外は実施例1と同様にしてキャスト塗被紙を得
た。得られたキャスト塗被紙の品質を評価し、得られた
結果を表−1に示した。
実施例5 原紙として、正反射型平滑度値が25%になるように抄
紙した以外は実施例3と同様にしてキャスト塗被紙を得
た。得られたキャスト塗被紙の品質を評価し、そのとき
の結果を表−1に示した。
2 このようにして得られた原紙とキャスト塗被紙の品質評
価結果を表−1に示した。この場合、得られた再生パル
プの白色度は72%と低く、この為得られたキャスト塗
被紙の白色度は低くなり、且つ紙面も濁った様相となり
、さらに詫状の着色異物が斑点状に数多く認められたた
め、商品価値を無くした。
比較例3 原紙として、実施例1と同様にして得られた再生パルプ
40%、NBKP30%、LBKP20%、共損紙10
%からなるパルプ配合とした以外は比較例1と同様にし
てキャスト塗被紙を得た。得られた原紙とキャスト塗被
紙の品質評価結果を表−1に示した。この場合には、原
紙の濡れ適性が著しく劣っていたが、比較例2の如き詫
状の着色異物は認められなかった。
比較例4 原紙として、動的濡れ値が−0,35g、正反射型平滑
度値が15%になるように長網抄紙機で抄紙した以外は
実施例1と同様にしてキャスト塗被紙を4 得た。得られたキャスト塗被紙の品質評価結果を表−1
に示した。
比較例5 原紙として、動的濡れ値が+0.17g、正反射型平滑
度値が11%になるように抄紙した以外は実施例1と同
様にしてキャスト塗被紙を得た。得られたキャスト塗被
紙の品質評価結果を表−1に示した。
実施例6 原紙として、実施例1の再生パルプを得る処理工程にお
いて、ニーダ−に代えてレファイナーを使用し、パルプ
処理濃度を20%、界面活性剤をスコアロールに代えて
、且つTriton N−101(Rohm& Has
s社製)0.3%とオレイン酸石’m O,3%を使用
した。このときの再生パルプの白色度は76%であった
。このようにして得られた再生パルプ8%、NBKP4
0%、LBKP32%、5GP20%からなるパルプ配
合とし、さらに、その原紙の動的濡れ値が−0,10g
、正反射型平滑度値が28%、原紙米坪が48g/m2
となるように抄紙して、キャス1−5 で圧接、乾燥した後、テークオフロールでキャストドラ
ムから剥離することによってキャスト塗被紙を得た。こ
のときのキャス1〜操業速度は50m/分であった。得
られたキャスト塗被紙の品質を評価し、その結果を表−
2に示した。
比較例6 原紙として、古紙再生パルプを使用せず、NBKP40
%、LBKP40%、5GP20%からなるパルプ配合
中に、対パルプ当たり、変性ロジンサイズ0.05%、
硫酸ハンド3%、及びタルクを紙灰分として10%とな
るように添加して抄紙した以外は比較例1と同様にして
キャスト塗被紙川原紙を得た。
このときの原紙の動的濡れ値は+0.17g、正反射型
平滑度値は11%であった。この原紙を用いて実施例5
と同様にしてキャスト塗被祇を得た。得られたキャスト
塗被紙の品質評価結果を表−2に示した。
比較例7 古紙再生パルプを得る処理工程において、レフ7 塗被紙用原紙を得た。
次に、カオリン70部、軽質炭酸カルシウム20部、水
酸化アルミニウム10部からなる顔料中に、全顔料に対
して分散剤としてポリアクリル酸ソーダー0.8部を添
加し、コーレス分散機で分散し、固形分濃度68%の顔
料スラリーを調整した。このスラリーに消泡剤としてト
リブチルフォスフェート0゜5部、離型剤としてステア
リン酸アンモニウム1゜0部、接着剤としてアンモニア
を用いて溶解した15%カゼイン水溶液12部(固形分
)及びスチレン/ブタジェン/メチルメタクリレート共
重合体ラテックス12部(固形分)を加えて固形分濃度
が45%のキャスト用塗被液を調整した。得られた塗被
液を前記の原紙」二に乾燥重量が20g/m2となるよ
゛うにロールコータ−で塗被し、次いで濃度0.5%の
蟻酸カルシウム水溶液に接触させて塗被層をゲル化させ
、続けて直径850mmのプレスロールと直径3000
mmのクロムメツキしたキャストドラムで形成されるブ
レスニップに通紙し、表面温度が105°Cのキャスト
ドラムにプレス圧180Kg/cm6 アイナーでのパルプ濃度を10%として撹拌処理した以
外は実施例6と同様にして再生パルプを得た。
この再生パルプ8%、NBKP40%、L B K P
32%、及び5GP20%からなるパルプ配合とした以
外は比較例6と同様にしてキャスト塗被紙川原紙を得た
。この原紙の動的濡れ値は+0.17 g、正反射型平
滑度値は11%であった。この原紙に実施例6と同様の
方法でキャスト塗被してキャスト塗被紙を得た。得られ
たキャスト塗被紙の品質評価結果を表−2に示した。
この場合、得られた再生パルプの白色度は70%と低(
、この為得られたキャスト塗被紙の白色度は低くなり、
且つその紙面も濁った様相となり、さらに配状の着色異
物が斑点として数多く認められるために商品価値を無く
した。
比較例8 原紙として、実施例6と同様にして得られた再生パルプ
8%、NBKP40%、LBKP32%、及び5GP2
0%からなるパルプ配合とした以外は比較例6と同様に
してキャスト塗被紙を得た。得ら8 れた原紙とキャスト塗被紙の品質評価結果を表2に示し
た。この場合には濡れ適性は劣っていたが、比較例7の
如き配状の着色異物は認められなかった。
なお、表−1及び表−2における各評価(測定)方法は
下記の通りである。
〔動的濡れ値〕
動的濡れ性試験機(WET −3000/レスカ■製)
により測定した。水浸漬後2秒後の測定値で、値の大き
い程、濡れ易い(単位;g)。
〔正反射型平滑度〕
東洋精機■製の正反射型平滑度計を用い、測定圧力20
 Kg/cm2で測定した。数値の大きい程平滑性が良
い(単位;%)。
〔キャスト紙の表面品質〕
紙面の鏡面光沢及び光沢均一性を目視評価した。評価基
準は下記の通りである。
5;極めて良好、   4;良好 3;普通、      2;劣る 1;非常に劣る 9 表 ■ 表 〔印刷表面強度〕 オフセン1〜4色印刷機を用いて5000枚/時間の速
度で印刷し、印刷面の状態を目視観察した。
○;良好 ×;部分的に塗被層の浮き上がり、或いは剥離が認めら
れて不良 「効果」 表−1及び表−2の結果より明らかなように、本発明の
方法により得られたHDK法による古紙再生バルブを含
有するキャスト塗被紙は、その紙面の鏡面平滑性や光沢
均一性の低下が改良されており、且つ白紙品質、印刷品
質ともに極めて優れたキャスト塗被紙であった。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)原紙上に顔料と接着剤を主成分とする塗被層を形
    成せしめ、塗被層が湿潤状態にある間に鏡面光沢を有す
    る加熱ドラム表面に圧接、乾燥して強光沢仕上げするキ
    ャスト塗被紙の製造方法において、該原紙を構成するパ
    ルプ組成中に、下記条件で生成される古紙再生パルプが
    3重量%以上含有せしめられ、原紙の動的濡れ値が−0
    .32〜+0.15gであり、且つ20Kg/cm^2
    加圧下での正反射型平滑度計による原紙表面の平滑度が
    12%以上である原紙を使用することを特徴とするキャ
    スト塗被紙の製造方法。 〔古紙再生パルプの生成条件〕 「界面活性剤系の脱墨剤の存在下で古紙に圧縮力を付与
    せしめる機械的撹拌工程を含む脱墨処理により得られた
    古紙再生パルプ」
  2. (2)原紙の動的濡れ値が−0.30〜+0.10gで
    ある請求項(1)記載のキャスト塗被紙の製造方法。
JP2029800A 1990-02-09 1990-02-09 キャスト塗被紙の製造方法 Pending JPH03234886A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2029800A JPH03234886A (ja) 1990-02-09 1990-02-09 キャスト塗被紙の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2029800A JPH03234886A (ja) 1990-02-09 1990-02-09 キャスト塗被紙の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH03234886A true JPH03234886A (ja) 1991-10-18

Family

ID=12286085

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2029800A Pending JPH03234886A (ja) 1990-02-09 1990-02-09 キャスト塗被紙の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH03234886A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6207258B1 (en) 1997-07-31 2001-03-27 Hercules Incorporated Composition and method for improved ink jet printing performance
CN104343056A (zh) * 2013-07-27 2015-02-11 安徽顺彤包装材料有限公司 一种烟衬纸

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6207258B1 (en) 1997-07-31 2001-03-27 Hercules Incorporated Composition and method for improved ink jet printing performance
CN104343056A (zh) * 2013-07-27 2015-02-11 安徽顺彤包装材料有限公司 一种烟衬纸

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5077373B2 (ja) 再生葉書用紙
JP5484335B2 (ja) 広葉樹機械パルプを用いる印刷用塗工紙の製造方法
WO2010113805A1 (ja) 塗工紙
JP6297253B2 (ja) 白板紙
JP2009242980A (ja) 填料内添紙
JP2013060692A (ja) 填料用軽質炭酸カルシウムおよびその内填紙
JP2007204856A (ja) 印刷用塗被紙
JP2007101917A (ja) 電子写真用転写紙
JPH03234886A (ja) キャスト塗被紙の製造方法
JP5047667B2 (ja) オフセット印刷用紙
JP2018162551A (ja) 塗工紙およびその製造方法
JP2006257589A (ja) 紙の製造方法および嵩高紙
JP4380049B2 (ja) オフセット印刷用艶消し塗工紙
JP6389367B2 (ja) 塗工紙およびその製造方法
JP2000045200A (ja) 印刷用塗工紙の製造方法
JP4635493B2 (ja) ダル調塗工紙
JP2008040297A (ja) 電子写真用転写紙
JPH03234894A (ja) 印刷用塗被紙の製造方法
JP7260328B2 (ja) 多層板紙およびその製造方法
JP6389371B2 (ja) 塗工白板紙
JP2006097138A (ja) 印刷用塗工紙
JPH03241094A (ja) 艶消し塗被紙の製造方法
JP2019026985A (ja) 中質系非塗工紙
JP3014712B2 (ja) 感圧複写紙
JP4377425B2 (ja) 微塗工紙の製造方法