JPH032329A - 連続焼鈍による非時効・高焼付硬化・プレス加工用高強度冷延鋼板の製造方法 - Google Patents
連続焼鈍による非時効・高焼付硬化・プレス加工用高強度冷延鋼板の製造方法Info
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- JPH032329A JPH032329A JP13666789A JP13666789A JPH032329A JP H032329 A JPH032329 A JP H032329A JP 13666789 A JP13666789 A JP 13666789A JP 13666789 A JP13666789 A JP 13666789A JP H032329 A JPH032329 A JP H032329A
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Landscapes
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- Heat Treatment Of Steel (AREA)
- Heat Treatment Of Sheet Steel (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は、製鋼での真空脱ガスによる脱炭や、高価なN
b、 Tiなどの元素を使用しないで、非時効で高焼付
硬化性(以下、Btl(Bake Hardenabi
lity)と略称する)を有し、かつプレス加工性に優
れたリン添加高強度冷延鋼板を連続焼鈍にて製造する方
法に関するものである。
b、 Tiなどの元素を使用しないで、非時効で高焼付
硬化性(以下、Btl(Bake Hardenabi
lity)と略称する)を有し、かつプレス加工性に優
れたリン添加高強度冷延鋼板を連続焼鈍にて製造する方
法に関するものである。
近年、自動車の軽量化や耐プント性向上のために、引張
強度が従来の31C/−前後の軟質冷延鋼板から35〜
40kgf/−級の高強度冷延鋼板が用いられるように
なってきた。
強度が従来の31C/−前後の軟質冷延鋼板から35〜
40kgf/−級の高強度冷延鋼板が用いられるように
なってきた。
この際、鋼板として具備すべき重要な特性には、強度の
みならず、良好なプレス加工性(低降伏強度、高1値、
高E/)とBH性を維持しつつ耐歪時効特性を有するこ
とである。
みならず、良好なプレス加工性(低降伏強度、高1値、
高E/)とBH性を維持しつつ耐歪時効特性を有するこ
とである。
さて、従来の自動車外板用高強度鋼板の製造方法には、
i)リン添加Mキルド鋼板を箱焼鈍によって製造する方
法、1i)TiやNbを含有する極低炭素鋼板にリンを
添加した鋼を素材として連続焼鈍法にて製造する方法が
ある。しかし、上記i)の鋼板は、歪時効による材質劣
化はなくプレス成形性も良好であるが、BH性に乏しい
欠点と箱焼鈍に起因する欠点を有する。また、ii)は
製造コストが高価になり、かつ非時効であるもののBH
性が付与され難い欠点を有する。
i)リン添加Mキルド鋼板を箱焼鈍によって製造する方
法、1i)TiやNbを含有する極低炭素鋼板にリンを
添加した鋼を素材として連続焼鈍法にて製造する方法が
ある。しかし、上記i)の鋼板は、歪時効による材質劣
化はなくプレス成形性も良好であるが、BH性に乏しい
欠点と箱焼鈍に起因する欠点を有する。また、ii)は
製造コストが高価になり、かつ非時効であるもののBH
性が付与され難い欠点を有する。
本発明は、このような課題を解決し、自動車用材料とし
て好ましい特性を存する高強度冷延鋼板の製造方法を提
供するものである。
て好ましい特性を存する高強度冷延鋼板の製造方法を提
供するものである。
リン添加Mキルド鋼を素材にして、連続焼鈍にて高強度
冷延鋼板を製造する方法に関して、従来から多くの試み
がある。特開昭60−190525号公報記載の発明は
、35〜45kgf/−級のリン添加高強度鋼板の製造
方法に関するもので、非時効に必須となる過時効中の固
溶Cの低減を、特にリンを含有する銅板ではセメンタイ
トの析出がリンによって阻害されやすい観点に立ち再結
晶焼鈍後ある温度(T)まで急冷し、続いてその温度で
10〜60秒間保定し、結晶粒内に存在するMnS上に
セメンタイトを核生成させその後再加熱とそれに続く徐
冷の過程(過時効処理)でセメンタイトを成長させるこ
とにより達成している。
冷延鋼板を製造する方法に関して、従来から多くの試み
がある。特開昭60−190525号公報記載の発明は
、35〜45kgf/−級のリン添加高強度鋼板の製造
方法に関するもので、非時効に必須となる過時効中の固
溶Cの低減を、特にリンを含有する銅板ではセメンタイ
トの析出がリンによって阻害されやすい観点に立ち再結
晶焼鈍後ある温度(T)まで急冷し、続いてその温度で
10〜60秒間保定し、結晶粒内に存在するMnS上に
セメンタイトを核生成させその後再加熱とそれに続く徐
冷の過程(過時効処理)でセメンタイトを成長させるこ
とにより達成している。
しかし、本発明者らが詳細に検討した結果、i)セメン
タイトを結晶粒内に核生成させるために急冷終点温度(
T)で保定する効果はあるもののその効果は10秒未満
の保定で充分であり、また1i)10秒以上の保定は工
業的には長すぎるため実際の連続焼鈍ラインには容易に
適用し難(、設備が大型になる、ということが判明した
。また、上記公開公報の実施例において使用している鋼
は、実際にはMnを0.13〜0.33%、Mを0.0
33〜0.046%含有している。しかし、本発明者ら
の検討結果によれば、上記Mn、 N量の範囲において
は、製品は硬質気味となり、また深絞り性の指標である
F値も低いことが判明した。特公昭60−46165号
公報記載の発明も、連続焼鈍における冷却方法と過時効
条件を制御することによりBH性を付与しつつ耐歪時効
性を有する35〜45kgf/−級の高強度冷延鋼板の
製造方法に係わるものである。しかし、本発明者らが詳
細に検討した結果、上記発明は次の2つの基本的な問題
を有する。すなわち、i)上記発明に従って製造される
鋼板はCを0.045〜0.150%含有するため強度
のわりには、降伏強度が高く、伸びが低く、また7値も
低い。したがって、プレス成形性に劣る。1i)一方、
プレス成形性が本発明が対象とするような更に優れたレ
ベルの鋼板においては、clを0.02%以下まで低減
する必要がある。しかし、このような低Cの領域におい
ては、上記公報に記載されているような過時効処理(過
冷却と再加熱処理がない過時効)では、必要な過時効時
間が長くかかり過ぎ現実的でなくなり、到底耐歪時効特
性を付与し得ない。
タイトを結晶粒内に核生成させるために急冷終点温度(
T)で保定する効果はあるもののその効果は10秒未満
の保定で充分であり、また1i)10秒以上の保定は工
業的には長すぎるため実際の連続焼鈍ラインには容易に
適用し難(、設備が大型になる、ということが判明した
。また、上記公開公報の実施例において使用している鋼
は、実際にはMnを0.13〜0.33%、Mを0.0
33〜0.046%含有している。しかし、本発明者ら
の検討結果によれば、上記Mn、 N量の範囲において
は、製品は硬質気味となり、また深絞り性の指標である
F値も低いことが判明した。特公昭60−46165号
公報記載の発明も、連続焼鈍における冷却方法と過時効
条件を制御することによりBH性を付与しつつ耐歪時効
性を有する35〜45kgf/−級の高強度冷延鋼板の
製造方法に係わるものである。しかし、本発明者らが詳
細に検討した結果、上記発明は次の2つの基本的な問題
を有する。すなわち、i)上記発明に従って製造される
鋼板はCを0.045〜0.150%含有するため強度
のわりには、降伏強度が高く、伸びが低く、また7値も
低い。したがって、プレス成形性に劣る。1i)一方、
プレス成形性が本発明が対象とするような更に優れたレ
ベルの鋼板においては、clを0.02%以下まで低減
する必要がある。しかし、このような低Cの領域におい
ては、上記公報に記載されているような過時効処理(過
冷却と再加熱処理がない過時効)では、必要な過時効時
間が長くかかり過ぎ現実的でなくなり、到底耐歪時効特
性を付与し得ない。
本発明は、従来技術のこのような欠点を克服し低炭素M
キルド鋼を素材にして、高焼付硬化能を有しつつ、非時
効で、プレス成形性に優れた高強度冷延鋼板を製造する
方法を提供することを目的とするものである。即ち、本
発明により、35〜40kgf/mj級の強度を保ちつ
つ焼付硬化性として3 kgf/■i以上を有し、耐歪
時効性として、スキンバス後100℃X1時間の人工時
効をしても降伏点伸びが0.2%以下となる高強度冷延
鋼板が得られる。また、プレス成形性として、降伏点強
度YPが22kgf/−以下、伸びJが40%以上、v
値が1.6以上のプレス加工用高強度冷延鋼板が得られ
る。このような、従来にない優れた特性の高強度冷延鋼
板の製造が、本発明によれば連続焼鈍によって可能とな
る。
キルド鋼を素材にして、高焼付硬化能を有しつつ、非時
効で、プレス成形性に優れた高強度冷延鋼板を製造する
方法を提供することを目的とするものである。即ち、本
発明により、35〜40kgf/mj級の強度を保ちつ
つ焼付硬化性として3 kgf/■i以上を有し、耐歪
時効性として、スキンバス後100℃X1時間の人工時
効をしても降伏点伸びが0.2%以下となる高強度冷延
鋼板が得られる。また、プレス成形性として、降伏点強
度YPが22kgf/−以下、伸びJが40%以上、v
値が1.6以上のプレス加工用高強度冷延鋼板が得られ
る。このような、従来にない優れた特性の高強度冷延鋼
板の製造が、本発明によれば連続焼鈍によって可能とな
る。
本発明の要旨とするところは、重量%でC:0.01〜
0.02%、Si:0.5%以下、Mn : 0.03
〜0.13%、P : 0.025〜0.10%、S
: 0.015%以下、A7 : 0.04〜0,10
%、N : 0.0025%以下、残部は不可避不純物
以外ばFeから成る低炭素Mキルド鋼スラブを、次式を
満たす温度(ST)950℃≦ST≦7 Mn量 S
+ 1050℃に均熱して、仕上げ温度がAr3温度以
上で熱間圧延し、630 ”C以上で巻き取り、続いて
冷延・連続焼鈍を行うにあたり、焼鈍・均熱を750〜
880℃、30秒〜2分とし、その後650 ’C以上
の温度から、50℃/ s以上の冷却速度で200〜3
00℃の範囲の温度(Tt)まで象、冷し、T。
0.02%、Si:0.5%以下、Mn : 0.03
〜0.13%、P : 0.025〜0.10%、S
: 0.015%以下、A7 : 0.04〜0,10
%、N : 0.0025%以下、残部は不可避不純物
以外ばFeから成る低炭素Mキルド鋼スラブを、次式を
満たす温度(ST)950℃≦ST≦7 Mn量 S
+ 1050℃に均熱して、仕上げ温度がAr3温度以
上で熱間圧延し、630 ”C以上で巻き取り、続いて
冷延・連続焼鈍を行うにあたり、焼鈍・均熱を750〜
880℃、30秒〜2分とし、その後650 ’C以上
の温度から、50℃/ s以上の冷却速度で200〜3
00℃の範囲の温度(Tt)まで象、冷し、T。
で0〜10秒間保定したのち、ひき続き300〜370
℃の間の温度(T8)まで10″C/ s以上で再加熱
し、次いで250〜300℃の間の温度(’r、 )ま
で冷却することにより、30秒以上の過時効処理を行う
ことを特徴とする連続焼鈍による非時効・高焼付硬化・
プレス加工用高強度冷延鋼板の製造方法にある。
℃の間の温度(T8)まで10″C/ s以上で再加熱
し、次いで250〜300℃の間の温度(’r、 )ま
で冷却することにより、30秒以上の過時効処理を行う
ことを特徴とする連続焼鈍による非時効・高焼付硬化・
プレス加工用高強度冷延鋼板の製造方法にある。
以下、本発明の詳細な説明する。
連続焼鈍のように、短時間の焼鈍においても製品板の加
工性と耐歪時効性を確保するためには、新知見に立脚し
た以下の基本的な考え方に従う必要がある。即ち、優れ
た加工性は、i)充分な粒成長と、ii)深絞り性に好
ましいtill)再結晶集合組織の形成によって達成さ
れ、そのためには、Pが0.025〜0.10%添加さ
れた鋼の場合には、最適な(C,Mn) 、 (Aj
、 N)量の組み合わせと、熱延の低温加熱が必須とな
る。一方、B)(性を付与しつつ耐歪時効性を達成する
ためには、比較的短時間の過時効処理の後に固溶Cを2
〜6pp+aの狭い範囲に制御することが必須であり、
これは、セメンタイトの結晶粒内での核生成・成長の速
度論に立脚した最適なヒートサイクルによって達成がは
じめて可能となる。
工性と耐歪時効性を確保するためには、新知見に立脚し
た以下の基本的な考え方に従う必要がある。即ち、優れ
た加工性は、i)充分な粒成長と、ii)深絞り性に好
ましいtill)再結晶集合組織の形成によって達成さ
れ、そのためには、Pが0.025〜0.10%添加さ
れた鋼の場合には、最適な(C,Mn) 、 (Aj
、 N)量の組み合わせと、熱延の低温加熱が必須とな
る。一方、B)(性を付与しつつ耐歪時効性を達成する
ためには、比較的短時間の過時効処理の後に固溶Cを2
〜6pp+aの狭い範囲に制御することが必須であり、
これは、セメンタイトの結晶粒内での核生成・成長の速
度論に立脚した最適なヒートサイクルによって達成がは
じめて可能となる。
本発明について、さらに詳細に説明する。
化学成分を限定する理由は次の通りである。
Cは、o、oi%以上、0.02%以下でなければなら
ない。Cが0.02%超となると、製品が硬質化し、ま
たf値も劣化する。これは、Cが0.02%超の鋼では
、i)セメンタイトの体積分率が高くなり硬質化し、ま
たf値も劣化する。ii)さらに、Cが0.02%超と
なると、たとえMn量が0.13%以下となっても、深
絞り性を阻害するMn−C複合体が多量に焼鈍中に存在
するため、(IIN集合組織が発達せず、細粒となるた
めf値も劣化し、硬質化する。一方、0.01%未満の
Cは、耐歪時効性を劣化させるので好ましくない。
ない。Cが0.02%超となると、製品が硬質化し、ま
たf値も劣化する。これは、Cが0.02%超の鋼では
、i)セメンタイトの体積分率が高くなり硬質化し、ま
たf値も劣化する。ii)さらに、Cが0.02%超と
なると、たとえMn量が0.13%以下となっても、深
絞り性を阻害するMn−C複合体が多量に焼鈍中に存在
するため、(IIN集合組織が発達せず、細粒となるた
めf値も劣化し、硬質化する。一方、0.01%未満の
Cは、耐歪時効性を劣化させるので好ましくない。
Siは、鋼板の強度を向上させるが、反面表面性状を劣
化させることから、外装パネル用には、その上限値を0
.5%とする。
化させることから、外装パネル用には、その上限値を0
.5%とする。
Mnは、熱間脆化対策きして0.03%を下限とする。
また、0.13%超となると、たとえCが0.02%以
下であってもMn−C複合体の濃度が高くなり、f値が
劣化し、また硬質化する。さらに、0.13%以下の低
Mnの場合には、過時効時に粒内のセメンタイトの核と
して重要なMnSの数が0.13%超の材料と比較し、
著しく増加するので、低Mn化は過時効時に結晶粒内の
セメンタイトの核生成を促進するので非時効化にもきわ
めて有利である。
下であってもMn−C複合体の濃度が高くなり、f値が
劣化し、また硬質化する。さらに、0.13%以下の低
Mnの場合には、過時効時に粒内のセメンタイトの核と
して重要なMnSの数が0.13%超の材料と比較し、
著しく増加するので、低Mn化は過時効時に結晶粒内の
セメンタイトの核生成を促進するので非時効化にもきわ
めて有利である。
Pは、35〜40kgf/−の強度を確保するために、
0.025〜0.10%が必須である。0.025%未
満のP量では、本発明鋼のように他の元素が少量にコン
トロールされた高純度鋼では、強度を35kgf/−縁
板上に保つことが困難となる。また、o、io%超のP
lとなると、強度が40kgf/−をかなり超え、かつ
溶接性や二次加工性、表面処理性も劣化するので好まし
くない。
0.025〜0.10%が必須である。0.025%未
満のP量では、本発明鋼のように他の元素が少量にコン
トロールされた高純度鋼では、強度を35kgf/−縁
板上に保つことが困難となる。また、o、io%超のP
lとなると、強度が40kgf/−をかなり超え、かつ
溶接性や二次加工性、表面処理性も劣化するので好まし
くない。
Sは、低Mn鋼の熱間脆化対策を防止する点から上限を
0.015%とする。
0.015%とする。
M量、M量のバランスも加工性の確保の点からきわめて
重要である。すなわち1.lVNは粒成長性を阻害する
ので、全N量を減らすことにより析出するjllJNの
量を少なくするか、冷延前にできるだけ粗大化し無害化
しておくことが好ましい。Nlが0.0025%超では
、7VNの量が多くなり過ぎ、焼鈍板の結晶粒径が細か
くなり硬質化する。また、M量が0.04%未満では、
冷延前にAZNを充分析出させ固定・無害化することが
困難となり硬質化を来す、一方、ulがO,l 0%を
超えると、熱延加熱時にAZNは充分析出粗大化するが
、コスト上昇を招く。
重要である。すなわち1.lVNは粒成長性を阻害する
ので、全N量を減らすことにより析出するjllJNの
量を少なくするか、冷延前にできるだけ粗大化し無害化
しておくことが好ましい。Nlが0.0025%超では
、7VNの量が多くなり過ぎ、焼鈍板の結晶粒径が細か
くなり硬質化する。また、M量が0.04%未満では、
冷延前にAZNを充分析出させ固定・無害化することが
困難となり硬質化を来す、一方、ulがO,l 0%を
超えると、熱延加熱時にAZNは充分析出粗大化するが
、コスト上昇を招く。
以上の化学成分範囲に調整された溶鋼をスラブとなし、
熱間圧延−巻き取り一冷間圧延一連続焼鈍−調質圧延の
工程を経て製品となす。熱間圧延条件は、本発明におい
てきわめて重要である。まず、スラブを次式で定めた温
度(ST)に均熱したのち熱間圧延する。
熱間圧延−巻き取り一冷間圧延一連続焼鈍−調質圧延の
工程を経て製品となす。熱間圧延条件は、本発明におい
てきわめて重要である。まず、スラブを次式で定めた温
度(ST)に均熱したのち熱間圧延する。
950℃≦ST≦7 Mn/ S + 1050℃(1
)圧延仕上げ温度はAr3点以上とし、熱延板の巻き取
りは630℃以上とする。
)圧延仕上げ温度はAr3点以上とし、熱延板の巻き取
りは630℃以上とする。
スラブ加熱温度を上記のように限定する理由は以下の通
りである。本発明鋼は、高強度冷延鋼板の加工性(低Y
P、高7値)を向上させる目的で従来鋼と比較して、低
Mnの鋼となっている。このような場合に問題となるの
が、熱延板端部に発生する耳割れである。本発明者らが
詳細に検討した結果、上記(1)式で示される低温のス
ラブ加熱が耳割れ防止にきわめて有効であることがはじ
めて判明した。したがって、スラブ加熱温度の上限は、
(1)式で示されている如くに制御する必要があり、そ
れを超えると耳割れが発生する。一方、下限は熱間圧延
ミルに依存するが、仕上げ温度をArs点以上に確保で
きる最低の温度であり、本発明では950 ’Cとする
。耳割れ発生限界が(1)式のように決定された理由は
次のように考える。すなわち、高温加熱するとMnSの
溶解度積が小さくなるためMnはSを充分固定すること
が不可能となり、その結果Mnによって固定されないS
がオーステナイト粒界に偏析し、局所的にS濃度が著し
く高くなり、Fe (Sが多量に固溶した溶鋼)→ 7Fe+Fe5(S) (2) なる共晶反応が988℃で生じ、その温度より高温では
γ粒界に液膜が形成され液膜脆化に基づく欠陥が生じる
。
りである。本発明鋼は、高強度冷延鋼板の加工性(低Y
P、高7値)を向上させる目的で従来鋼と比較して、低
Mnの鋼となっている。このような場合に問題となるの
が、熱延板端部に発生する耳割れである。本発明者らが
詳細に検討した結果、上記(1)式で示される低温のス
ラブ加熱が耳割れ防止にきわめて有効であることがはじ
めて判明した。したがって、スラブ加熱温度の上限は、
(1)式で示されている如くに制御する必要があり、そ
れを超えると耳割れが発生する。一方、下限は熱間圧延
ミルに依存するが、仕上げ温度をArs点以上に確保で
きる最低の温度であり、本発明では950 ’Cとする
。耳割れ発生限界が(1)式のように決定された理由は
次のように考える。すなわち、高温加熱するとMnSの
溶解度積が小さくなるためMnはSを充分固定すること
が不可能となり、その結果Mnによって固定されないS
がオーステナイト粒界に偏析し、局所的にS濃度が著し
く高くなり、Fe (Sが多量に固溶した溶鋼)→ 7Fe+Fe5(S) (2) なる共晶反応が988℃で生じ、その温度より高温では
γ粒界に液膜が形成され液膜脆化に基づく欠陥が生じる
。
また、(1)式で示されるような低温スラブ加熱ならば
、本発明鋼のような高Mを含有する鋼の場合には、AZ
Nが低温加熱中にMnSを核にして析出するという新知
見も得た。そして、このような複合析出物は、従来から
考えられている単独に析出するIVNより充分サイズが
大きいため、焼鈍時に粒成長を阻害しない。したがって
、焼鈍板の加工性を向上させる効果も同時に有する。
、本発明鋼のような高Mを含有する鋼の場合には、AZ
Nが低温加熱中にMnSを核にして析出するという新知
見も得た。そして、このような複合析出物は、従来から
考えられている単独に析出するIVNより充分サイズが
大きいため、焼鈍時に粒成長を阻害しない。したがって
、焼鈍板の加工性を向上させる効果も同時に有する。
巻き取り温度は、630℃未満となると、i)熱延板で
のAZN析出・粗大化が不十分となり、かつ、ij)熱
延板でのセメンタイトが微細分散するので、焼鈍板の1
値が低下し、さらに硬質化もする。したがって、巻き取
り温度は、630℃以上でなければならない。
のAZN析出・粗大化が不十分となり、かつ、ij)熱
延板でのセメンタイトが微細分散するので、焼鈍板の1
値が低下し、さらに硬質化もする。したがって、巻き取
り温度は、630℃以上でなければならない。
連続焼鈍の条件は、このような新しい成分系の鋼板に、
プレス成形性を具備しつつBH性を付与し、かつ耐歪時
効性とするために、きわめて重要となる。連続焼鈍の焼
鈍・均熱条件は、750〜880℃130秒〜2分であ
る。上記条件より低温すぎたり短時間すぎたりすると充
分鋼板が焼鈍されないので、加工性が劣化する。一方、
880℃超の高温焼鈍は、焼鈍中にオーステナイト分率
が高くなりすぎ?値が劣化し、また工業的にも通板性や
コストの面で問題となるので好ましくない。
プレス成形性を具備しつつBH性を付与し、かつ耐歪時
効性とするために、きわめて重要となる。連続焼鈍の焼
鈍・均熱条件は、750〜880℃130秒〜2分であ
る。上記条件より低温すぎたり短時間すぎたりすると充
分鋼板が焼鈍されないので、加工性が劣化する。一方、
880℃超の高温焼鈍は、焼鈍中にオーステナイト分率
が高くなりすぎ?値が劣化し、また工業的にも通板性や
コストの面で問題となるので好ましくない。
また、均熱時間が2分超となると通板速度が著しく低下
し、生産性がきわめて悪くなる問題が生じる。また、上
記焼鈍から50℃/s以上の冷却速度で急冷を開始する
温度は、過飽和の固溶Cを確保するために650℃以上
が必要となる。なぜならば、650℃未満の温度から象
、冷を開始しても過飽和固溶Cが確保できず耐歪時効性
に劣るからである。冷却速度が50℃/S以上必要とな
る理由も同様である。これらの条件により、Cの過飽和
度が充分維持され結晶粒内に充分の密度のセメンタイト
が析出し得る。
し、生産性がきわめて悪くなる問題が生じる。また、上
記焼鈍から50℃/s以上の冷却速度で急冷を開始する
温度は、過飽和の固溶Cを確保するために650℃以上
が必要となる。なぜならば、650℃未満の温度から象
、冷を開始しても過飽和固溶Cが確保できず耐歪時効性
に劣るからである。冷却速度が50℃/S以上必要とな
る理由も同様である。これらの条件により、Cの過飽和
度が充分維持され結晶粒内に充分の密度のセメンタイト
が析出し得る。
急冷の終点温度およびその温度での保定は、粒内セメン
タイトの密度、そして結果的には固溶C量を決定する重
要な因子であり、本発明の特徴でもあるので検討結果を
用いて詳細に説明する。
タイトの密度、そして結果的には固溶C量を決定する重
要な因子であり、本発明の特徴でもあるので検討結果を
用いて詳細に説明する。
第1表に示す本発明の標準的試料を用いて、耐歪時効性
とBH性におよぼす急冷終点温度での保定時間の影響を
調査した。標準的な連続焼鈍ヒートサイクルと得られた
特性値を第1図に示す。
とBH性におよぼす急冷終点温度での保定時間の影響を
調査した。標準的な連続焼鈍ヒートサイクルと得られた
特性値を第1図に示す。
耐歪時効性は、1.5%調質圧延した材料を100”C
X 60分の人工歪時効に供したのち引張試験を実施し
て降伏点伸びで評価した。そして、降伏点伸びが0.2
%以下であれば耐歪時効性が確保されることが軟質冷延
綱板において良く知られている。
X 60分の人工歪時効に供したのち引張試験を実施し
て降伏点伸びで評価した。そして、降伏点伸びが0.2
%以下であれば耐歪時効性が確保されることが軟質冷延
綱板において良く知られている。
このことは、35〜40kgf/−高強度冷延鋼板にお
いても同様であることを別途明らかにしている。
いても同様であることを別途明らかにしている。
さて、第1図から明らかなように、耐歪時効性を確保し
、BH性を付与するためには、勺、冷終点温度(TE)
での保定の効果は著しいが、保定時間(tえ)が0〜1
0秒あれば充分である。このような保定の効果は、結晶
粒内にセメンタイトを核生成させる役割を有する。また
、この効果は、数秒の保定で飽和し、それ以上保定して
もそれほど効果的でない。また工業的にも、10秒超の
保定をとることは炉の設備が大きくなり設備費が増大し
たり、またラインスピードが低下して生産性が劣るので
好ましくない。したがって、保定時間は0〜10秒とす
る。
、BH性を付与するためには、勺、冷終点温度(TE)
での保定の効果は著しいが、保定時間(tえ)が0〜1
0秒あれば充分である。このような保定の効果は、結晶
粒内にセメンタイトを核生成させる役割を有する。また
、この効果は、数秒の保定で飽和し、それ以上保定して
もそれほど効果的でない。また工業的にも、10秒超の
保定をとることは炉の設備が大きくなり設備費が増大し
たり、またラインスピードが低下して生産性が劣るので
好ましくない。したがって、保定時間は0〜10秒とす
る。
保定後、鋼板は再加熱されるが、再加熱速度が10 ’
C/ s未満では、炉の設備が大きくなり過ぎ、工業的
には成立し難い。
C/ s未満では、炉の設備が大きくなり過ぎ、工業的
には成立し難い。
次に再加熱温度(Tつ)であるが、T、Iが300℃未
満であれば、折角結晶粒内にセメンタイトの核が形成さ
れても、Cの拡散が充分でないためセメンタイトが成長
できない。また、370℃超になるとCの拡散は充分速
(なりセメンタイトは成長できるが、再加熱温度幅が大
きくなり過ぎ、製造コスト、設備コストが増大する欠点
を有する。
満であれば、折角結晶粒内にセメンタイトの核が形成さ
れても、Cの拡散が充分でないためセメンタイトが成長
できない。また、370℃超になるとCの拡散は充分速
(なりセメンタイトは成長できるが、再加熱温度幅が大
きくなり過ぎ、製造コスト、設備コストが増大する欠点
を有する。
したがって、上限を370℃とする。
次いで、過時効の終点温度(Tr)であるが、T、が2
50℃未満となると過時効時間が短い場合には、残存固
溶Cが多くなり過ぎ耐歪時効性でなくなる。一方、過時
効時間が充分長い場合には、固?VCが減少しすぎて、
BH性が付与できなくなる。また、TFが300℃超と
なると残存固溶Cが多過ぎ、耐歪時効性でなくなる。ま
た、過時効時間が30秒未満では、本発明のような小規
模の過冷却と再加熱、さらに傾斜過時効の技術をもって
しても耐歪時効性が得られない。
50℃未満となると過時効時間が短い場合には、残存固
溶Cが多くなり過ぎ耐歪時効性でなくなる。一方、過時
効時間が充分長い場合には、固?VCが減少しすぎて、
BH性が付与できなくなる。また、TFが300℃超と
なると残存固溶Cが多過ぎ、耐歪時効性でなくなる。ま
た、過時効時間が30秒未満では、本発明のような小規
模の過冷却と再加熱、さらに傾斜過時効の技術をもって
しても耐歪時効性が得られない。
〔実施例1〕
第2表に示す化学成分を有する鋼を転炉にて出鋼し、連
続鋳造にてスラブとした後、1150〜1100℃に加
熱し、仕上げ温度が880〜920℃1板厚が4.0
mmとなるように熱延を行い、続いてランアウトテーブ
ル上での平均冷却速度が20’C/ sとなる冷却を行
い、その後700〜720℃で巻き取った。酸洗後0.
8 mmまで冷延を行い、続いて実験室的に連続焼鈍を
実施した。
続鋳造にてスラブとした後、1150〜1100℃に加
熱し、仕上げ温度が880〜920℃1板厚が4.0
mmとなるように熱延を行い、続いてランアウトテーブ
ル上での平均冷却速度が20’C/ sとなる冷却を行
い、その後700〜720℃で巻き取った。酸洗後0.
8 mmまで冷延を行い、続いて実験室的に連続焼鈍を
実施した。
連続焼鈍条件は、焼鈍温度:800℃、均熱:50s、
最初の徐冷速度ニア00℃まで7℃/s、急冷速度=1
50〜300℃まで100℃/S、適冷条件=150〜
300″Cで4秒保定、再加熱速度;80℃/ s、傾
斜条件=(再加熱温度(TI)=350℃1傾斜終了温
度(Tr)=270℃、時間=150秒直線的な傾斜)
、TFからは水冷、とした。その後1%のUR質圧延を
加えて、試験に供した。
最初の徐冷速度ニア00℃まで7℃/s、急冷速度=1
50〜300℃まで100℃/S、適冷条件=150〜
300″Cで4秒保定、再加熱速度;80℃/ s、傾
斜条件=(再加熱温度(TI)=350℃1傾斜終了温
度(Tr)=270℃、時間=150秒直線的な傾斜)
、TFからは水冷、とした。その後1%のUR質圧延を
加えて、試験に供した。
引張試験は、JIS Z 2201. 5号試験片を用
い、同Z 2241記載の方法に従って行った。1値は
、15%引張ひすみで求めた面内平均である。時効性に
関しては、まず100℃X60分の人工時効後のvp−
aを測定した。BH性は、2%の引張子ひずみ後、17
0″CX20分の塗装焼付相当の熱処理を加え再引張試
験をし、熱処理後の降伏点強度から熱処理前の変形応力
を引いた値である。
い、同Z 2241記載の方法に従って行った。1値は
、15%引張ひすみで求めた面内平均である。時効性に
関しては、まず100℃X60分の人工時効後のvp−
aを測定した。BH性は、2%の引張子ひずみ後、17
0″CX20分の塗装焼付相当の熱処理を加え再引張試
験をし、熱処理後の降伏点強度から熱処理前の変形応力
を引いた値である。
試験結果を第2表に示す。本発明鋼は、鋼B。
E、H,Iであり、耐歪時効で高い焼付硬化能を有しプ
レス成形性に優れた35〜40kgf/−の高強度冷延
鋼板である。一方、鋼A、には、clが低すぎるため本
発明のような過時効処理をもってしても耐歪時効性に劣
る。さらにtMKはAllが低すぎNlが多すぎるため
、f値が劣り、またN時効も生じる。鋼C,Jは、Mn
1fiが高すぎるため、f値が低く、かつYPが高い。
レス成形性に優れた35〜40kgf/−の高強度冷延
鋼板である。一方、鋼A、には、clが低すぎるため本
発明のような過時効処理をもってしても耐歪時効性に劣
る。さらにtMKはAllが低すぎNlが多すぎるため
、f値が劣り、またN時効も生じる。鋼C,Jは、Mn
1fiが高すぎるため、f値が低く、かつYPが高い。
さらに、綱Jは鋼によりCiが高いためF(Ii!かさ
らに劣化している。
らに劣化している。
@Dは、Allが低いため、若干Y値に劣る。綱Fは、
C量が高すぎるため、硬質化している。!1i4Gは、
Nlが多すぎるため、硬質化しかつ?値も劣る。
C量が高すぎるため、硬質化している。!1i4Gは、
Nlが多すぎるため、硬質化しかつ?値も劣る。
〔実施例2〕
第3表に示す化学組成を有する鋼を転炉にて出鋼し、連
続鋳造にてスラブとした後、1060℃に加熱し仕上げ
温度が895℃1板厚が4.0 Iinとなる熱延を行
い、続いてランアウトテーブル上で平均冷却速度が20
″C/ sの冷却を行い、その後700℃で巻き取った
。酸洗後0.7Mまで冷却を行い、続いて実験室的に第
2図に示す連続焼鈍を実施した。その後、1%の調質圧
延を加えて、試験に供した。
続鋳造にてスラブとした後、1060℃に加熱し仕上げ
温度が895℃1板厚が4.0 Iinとなる熱延を行
い、続いてランアウトテーブル上で平均冷却速度が20
″C/ sの冷却を行い、その後700℃で巻き取った
。酸洗後0.7Mまで冷却を行い、続いて実験室的に第
2図に示す連続焼鈍を実施した。その後、1%の調質圧
延を加えて、試験に供した。
引張試験は、JIS Z 2201. 5号試験片を用
い、同Z 2241記載の方法に従って行った。本実施
例においては、特に冷却速度(βl)と冷却終点温度(
’r、 )が、耐歪時効特性とB H性におよぼす影響
について示す。ここで、耐歪時効特性に関しては、調質
圧延材に100℃X60分の人工促進時効を施してから
YP−E/を測定することにより評価した。一方、BH
性の評価方法は、実施例1と同様であり、2%の引張子
ひずみ後、170℃X20分塗装焼付相当の熱処理を加
えて再び引張試験をし、熱処理後の降伏点強度から熱処
理前の変形応力を引いた値である。試験結果を第3図、
第4図に示す。第3図から明らかなように、過時効時間
を工業的に問題の生じない150秒に限定すると、終点
温度が250℃の場合には、耐歪時効特性(YP−4J
≦0.2%)を達成するためには、βが50″C/s以
上の急冷となる必要がある。さらに、β、が50℃/
s以上でもBHは3kgf/mシ以上付与される。次に
、T、の影響を第4図に示す。
い、同Z 2241記載の方法に従って行った。本実施
例においては、特に冷却速度(βl)と冷却終点温度(
’r、 )が、耐歪時効特性とB H性におよぼす影響
について示す。ここで、耐歪時効特性に関しては、調質
圧延材に100℃X60分の人工促進時効を施してから
YP−E/を測定することにより評価した。一方、BH
性の評価方法は、実施例1と同様であり、2%の引張子
ひずみ後、170℃X20分塗装焼付相当の熱処理を加
えて再び引張試験をし、熱処理後の降伏点強度から熱処
理前の変形応力を引いた値である。試験結果を第3図、
第4図に示す。第3図から明らかなように、過時効時間
を工業的に問題の生じない150秒に限定すると、終点
温度が250℃の場合には、耐歪時効特性(YP−4J
≦0.2%)を達成するためには、βが50″C/s以
上の急冷となる必要がある。さらに、β、が50℃/
s以上でもBHは3kgf/mシ以上付与される。次に
、T、の影響を第4図に示す。
これは、β、が100℃/sの場合である。第4図から
明らかなように、yp−a≦0.2%でかつBH≧3k
gf/1シを満足するためには、T、は200℃以上か
つ300 ’C以下とする必要がある。また、T1が2
00℃未満となると、粒内の炭化物数が多くなりすぎ、
降伏強度も22kgf/−以上となり硬質化する。一方
、T、が300℃超となると、非時効でな(なる。
明らかなように、yp−a≦0.2%でかつBH≧3k
gf/1シを満足するためには、T、は200℃以上か
つ300 ’C以下とする必要がある。また、T1が2
00℃未満となると、粒内の炭化物数が多くなりすぎ、
降伏強度も22kgf/−以上となり硬質化する。一方
、T、が300℃超となると、非時効でな(なる。
〔実施例3〕
真空溶解した重量%で、C: 0.016%、Si:0
.01%、Mn: 0.02〜0.25%、P : 0
.07%、S : 0.007%、/V:Q。066%
、N : 0.002%の成分からなるMn/Sが3〜
36の範囲で変化したリン添加低酸素Mキルド相当鋼を
、1050〜1250℃の範囲で1時間均熱したのち、
熱間圧延を行い、室温まで空冷した。仕上げ温度は91
0℃以上であり、最終板厚は4゜Ommである。熱延板
の端部に発生した耳割れ状況を詳細に調査した。第5図
には、耳割れが熱延加熱温度、Mn/S比によっていか
に影響されるかを示す。図から明らかなように、熱延加
熱温度(ST)が、 ST≦7Mn/S+ 1050℃ を満たせば、Mnが低下しても耳割れを回避できる。
.01%、Mn: 0.02〜0.25%、P : 0
.07%、S : 0.007%、/V:Q。066%
、N : 0.002%の成分からなるMn/Sが3〜
36の範囲で変化したリン添加低酸素Mキルド相当鋼を
、1050〜1250℃の範囲で1時間均熱したのち、
熱間圧延を行い、室温まで空冷した。仕上げ温度は91
0℃以上であり、最終板厚は4゜Ommである。熱延板
の端部に発生した耳割れ状況を詳細に調査した。第5図
には、耳割れが熱延加熱温度、Mn/S比によっていか
に影響されるかを示す。図から明らかなように、熱延加
熱温度(ST)が、 ST≦7Mn/S+ 1050℃ を満たせば、Mnが低下しても耳割れを回避できる。
本発明によれば、製鋼に負担をかけず経済的に非時効・
高焼付硬化能を有するプレス加工用の高強度冷延鋼板を
連続焼鈍を用いて製造することができる。その結果、連
続焼鈍の長所、たとえば材質の均一性、高生産性、省力
・省エネルギー、短納期などを享受でき、経済的効果は
極めて大きい。
高焼付硬化能を有するプレス加工用の高強度冷延鋼板を
連続焼鈍を用いて製造することができる。その結果、連
続焼鈍の長所、たとえば材質の均一性、高生産性、省力
・省エネルギー、短納期などを享受でき、経済的効果は
極めて大きい。
また、本発明における連続焼鈍は、冷延鋼板のみならず
、溶融ZnメツキやNメツキなど種々の表面処理鋼板を
製造するプロセスにもその効果が発揮されるものである
。
、溶融ZnメツキやNメツキなど種々の表面処理鋼板を
製造するプロセスにもその効果が発揮されるものである
。
第1図(a)は、急冷終点温度における保定の影吉をし
らべるために用いた連続焼鈍サイクルであり、同図働)
は、そのBHおよびyp−aにおよぼす効果を示す図で
ある。第2図は、冷却速度(β1)および急冷終点温度
(T t )の影響をしらべるために用いた連続焼鈍サ
イクルであり、第3図、第4図は各々β1およびTEの
BHおよびYP−E/におよぼす効果を示す図である。 第5図は、熱延板の耳割れ発生状況とMn/S比および
熱延加熱温度との関係を示す図である。 第1図 (Q) (b) 侭定時間 <LE’) (Sec> 第4図 E ℃ 第2図 BI!r間 β。 ’c/sec M/L/δ 比
らべるために用いた連続焼鈍サイクルであり、同図働)
は、そのBHおよびyp−aにおよぼす効果を示す図で
ある。第2図は、冷却速度(β1)および急冷終点温度
(T t )の影響をしらべるために用いた連続焼鈍サ
イクルであり、第3図、第4図は各々β1およびTEの
BHおよびYP−E/におよぼす効果を示す図である。 第5図は、熱延板の耳割れ発生状況とMn/S比および
熱延加熱温度との関係を示す図である。 第1図 (Q) (b) 侭定時間 <LE’) (Sec> 第4図 E ℃ 第2図 BI!r間 β。 ’c/sec M/L/δ 比
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 重量%でC:0.01〜0.02%、Si:0.5%以
下、Mn:0.03〜0.13%、P:0.025〜0
.10%、S:0.015%以下、N:0.04〜0.
10%、N:0.0025%以下、残部は不可避不純物
以外はFeから成る低炭素Alキルド鋼スラブを、次式
を満たす温度(ST) 950℃≦ST≦7Mn/S+1050℃ に均熱して、仕上げ温度がAr_3温度以上で熱間圧延
し、630℃以上で巻き取り、続いて冷延・連続焼鈍を
行うにあたり、焼鈍・均熱を750〜880℃、30秒
〜2分とし、その後650℃以上の温度から、50℃/
s以上の冷却速度で200〜300℃の範囲の温度(T
_E)まで急冷し、T_Eで0〜10秒間保定したのち
、ひき続き300〜370℃の間の温度(T_R)まで
10℃/s以上で再加熱し、次いで250〜300℃の
間の温度(T_F)まで冷却することにより、30秒以
上の過時効処理を行うことを特徴とする連続焼鈍による
非時効・高焼付硬化・プレス加工用高強度冷延鋼板の製
造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1136667A JPH0756050B2 (ja) | 1989-05-30 | 1989-05-30 | 連続焼鈍による非時効・高焼付硬化・プレス加工用高強度冷延鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1136667A JPH0756050B2 (ja) | 1989-05-30 | 1989-05-30 | 連続焼鈍による非時効・高焼付硬化・プレス加工用高強度冷延鋼板の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH032329A true JPH032329A (ja) | 1991-01-08 |
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-
1989
- 1989-05-30 JP JP1136667A patent/JPH0756050B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JPH04247850A (ja) * | 1991-01-25 | 1992-09-03 | Nkk Corp | プレス成形性および燐酸塩処理性に優れた冷延鋼板およびその製造方法 |
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JP2005154872A (ja) * | 2003-11-28 | 2005-06-16 | Jfe Steel Kk | 伸びフランジ性に優れた高強度冷延鋼板の製造方法 |
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JP2010196096A (ja) * | 2009-02-24 | 2010-09-09 | Jfe Steel Corp | プレス加工と塗装焼付け後の強度−延性バランスに優れた冷延鋼板およびその製造方法 |
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